管理ネットワーク内に、ルータなどのゲートウェイを設定し、異なるサブネットのネットワークを接続する場合は、以下の手順で経路を設定してください。
ポイント
本節の手順で管理ネットワークの経路設定をすると、管理ネットワークの監視対象が変更されます。管理ネットワークの経路設定をしない場合は、外部接続スイッチまでの経路が管理ネットワークの監視対象となります。
なお、業務ネットワークの監視対象は、“2.2.3 業務ネットワーク、内部ネットワーク設定”で指定した、ゲートウェイまでの経路です。業務ネットワークの監視対象は、変更できません。
監視しているネットワークに異常を検知した場合には、冗長化されているネットワークの切り替えなどが動作します。
管理ネットワークの経路を変更する前に、アプリケーションの停止や、利用者へのアナウンスをします。
ServerUnit#1に、スーパーユーザーでログインします。ログイン方法については、“付録G サーバへのログイン方法”を参照してください。
以下のコマンドを使って、管理ネットワークの経路を設定します。
管理ネットワーク経路を追加する場合
# /opt/FJSVaplamdb/bin/add_mng_route.sh ネットワークアドレス -m サブネットマスク -gw ゲートウェイアドレス
本コマンドに指定したゲートウェイまでの経路が、管理ネットワークの監視対象となります。
管理ネットワーク経路の追加により、複数のゲートウェイを設定した場合は、コマンドを実行した昇順に最大2つのゲートウェイまでの経路が監視対象となります。
注意
ゲートウェイと外部接続スイッチの間に管理ネットワーク用お客様スイッチを配置している場合には、そのお客様スイッチまでが監視対象となります。
例
以下のネットワーク環境の場合(“図D.1 セットアップ後のネットワークの接続例”を参照してください)
お客様の管理用のネットワークアドレスが172.30.10.0/24
管理ネットワークのゲートウェイ(ルータなど)のPRIMEFLEX for HA Database側のIPアドレスが192.168.1.1
# /opt/FJSVaplamdb/bin/add_mng_route.sh 172.30.10.0 -m 255.255.255.0 -gw 192.168.1.1 |
管理ネットワーク経路を削除する場合
# /opt/FJSVaplamdb/bin/del_mng_route.sh ネットワークアドレス -m サブネットマスク
本コマンドの実行により、ゲートウェイが利用されなくなった場合には、本ゲートウェイは監視対象ではなくなります。本ゲートウェイを除いて、コマンドを実行した昇順に最大2つのゲートウェイまでの経路が監視対象となります。
管理ネットワーク全経路を削除する場合
# /opt/FJSVaplamdb/bin/del_mng_all_route.sh
本コマンドを実行した場合には、管理ネットワークの監視対象は、外部接続スイッチまでの経路となります。
追加した管理ネットワーク経路を表示する場合
# /opt/FJSVaplamdb/bin/dsp_mng_all_route.sh
ServerUnit#1からログアウトします。
ServerUnit#2に、スーパーユーザーでログインし、手順3.を実施した後、ログアウトします。
PRIMEFLEX for HA Databaseをシャットダウンします。
シャットダウンについては、“3.7.2 シャットダウン”を参照してください。
PRIMEFLEX for HA Databaseの電源を投入してください。
電源の投入については、“3.7.1 電源の投入”を参照してください。
Appliance Managerの[ホーム]画面に表示される稼働状態の表示でPRIMEFLEX for HA Databaseの起動を確認したら、アプリケーションを再開し、利用者へ再開をアナウンスします。
注意
外部ネットワークからゲートウェイを経由してPRIMEFLEX for HA Databaseに接続する場合は、業務ネットワークまたは管理ネットワークのどちらか一方しか接続できません。
PRIMEFLEX for HA Databaseのセットアップ後は、業務ネットワークのデフォルトゲートウェイを経由して業務ネットワークにだけ接続できます。外部ネットワークの管理端末や運用管理サーバを管理ネットワークに接続するためには、管理ネットワークの経路設定を行ってください。
ただし、管理ネットワークの経路設定をすることで、管理端末や運用管理サーバは、業務ネットワークに接続できなくなります。
なお、お客様のネットワークのサブネットが、業務と管理に分かれていない場合は、ネットワーク管理者に相談してください。
管理ネットワーク経路の追加を実行すると、指定されたゲートウェイアドレスは、サーバユニットだけでなく、サーバユニットのiRMCおよびストレージユニットのゲートウェイにも設定されます。なお、サーバユニットのiRMCおよびストレージユニットに設定できるゲートウェイは1つなので、複数の経路を設定した場合には、最後に指定されたゲートウェイアドレスがサーバユニットのiRMCおよびストレージユニットに設定されます。
サーバユニットのiRMCとストレージユニットには、異なるゲートウェイを設定できません。
サーバユニットのiRMCおよびストレージユニットのゲートウェイを変更する場合には、管理ネットワーク経路の削除や管理ネットワーク全経路の削除を実施しても、サーバユニットのiRMCおよびストレージユニットのゲートウェイは削除されません。新しく管理ネットワークの経路を追加することで、変更を実施してください。