dcccheckコマンドにより検出された不整合の種類ごとに、対処方法を説明します。
管理レコードの不整合状態は、dcccheckコマンドが出力する不整合チェックリストで確認します。
不整合チェックリストには、以下の書式で不整合状態にある管理レコードの一覧が出力されます。
[Status],[カテゴリ名],[ファイル登録日時],[蓄積データファイルの格納先ディレクトリ],[蓄積データファイル名],[排他獲得番号],[排他獲得番号獲得日時],[蓄積添付ファイルデータ格納先ディレクトリ],[蓄積添付ファイル名],[バックアップ蓄積データファイルの格納先ディレクトリ],[バックアップ蓄積データファイル名],[バックアップ蓄積添付ファイルの格納先ディレクトリ],[バックアップ蓄積添付ファイル名]
[]の内容が順に出力されます。
不整合チェックリストに出力される情報を以下に示します。
No | 出力情報 | 説明 |
---|---|---|
1 | Status | 不整合状態を表す、以下の数字が出力されます。
|
2 | カテゴリ名 | カテゴリ名が出力されます。 |
3 | ファイル登録日時 | 管理レコードが登録された日時が出力されます。 |
4 | 蓄積データファイルの格納先ディレクトリ | 蓄積データファイルが格納されたディレクトリが出力されます。 |
5 | 蓄積データファイル名 | 蓄積データファイルのファイル名が出力されます。 |
6 | 排他獲得番号 | データ格納時に払い出された排他獲得番号が出力されます。 |
7 | 排他獲得番号獲得日時 | 排他獲得番号を獲得した日時が出力されます。 |
8 | 蓄積添付ファイルデータ格納先ディレクトリ | 蓄積添付ファイルデータが格納されたディレクトリが出力されます。 |
9 | 蓄積添付ファイル名 | 蓄積添付ファイル名が出力されます。 |
10 | バックアップ蓄積データファイルの格納先ディレクトリ | バックアップ蓄積データファイルの格納されたディレクトリが出力されます。 |
11 | バックアップ蓄積データファイル名 | バックアップ蓄積データファイルのファイル名が出力されます。 |
12 | バックアップ蓄積添付ファイルの格納先ディレクトリ | バックアップ蓄積添付ファイルの格納されたディレクトリが出力されます。 |
13 | バックアップ蓄積添付ファイル名 | バックアップ蓄積添付ファイルのファイル名が出力されます。 |
不整合状態と不整合チェックリストに出力されるStatusの値の関係を以下に示します。
不整合状態 | Status | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
管理状態 | 蓄積データファイルの実体 | 蓄積添付ファイルの実体 | ||
作成中・無効 | - | - | 1 | 無効状態の管理レコードについて、ファイルの実体が存在するかは確認しません。 |
作成中・有効 | - | - | 2 | 作成中状態の管理レコードについて、ファイルの実体が存在するかは確認しません。 |
作成済み・無効 | - | - | 3 | |
作成済み・有効 | 存在しない | - | 5 | |
削除済み・有効 | 存在する | - | 6 | |
作成済み・有効 | 存在する | 存在しない | 7 | |
作成済み・有効 | 存在しない | 存在する | 8 | |
作成済み・有効 | 存在しない | 存在しない | 9 | |
削除済み・有効 | 存在しない | 存在する | 10 | |
削除済み・有効 | 存在する | 存在しない | 11 | |
削除済み・有効 | 存在する | 存在する | 12 |
例
不整合チェックリストの出力例
5,sample,2011/04/11/13:57:31.292,/DATA/infile/,dt_2011041113_01.gz,1,2011/04/11/13:57:31.292,,,/DATA/bkfile/,bk_2011041113_01.gz,,
7,sample,2011/04/11/13:57:46.490,/DATA/infile/,dt_2011041113_02.gz,2,2011/04/11/13:57:46.490,/DATA/infile/00002/dt_2011041113_02/,at_00002_20110411135746490.tgz,/DATA/bkfile/,bk_2011041113_02.gz,/DATA/bkfile/00002/bk_2011041113_02/,at_00002_20110411135746490.tgz
10,sample,2011/04/11/13:57:49.147,/DATA/infile/,dt_2011041113_03.gz,3,2011/04/11/13:57:49.147,/DATA/infile/00002/dt_2011041113_03/,at_00002_20110411135749147.tgz,/DATA/bkfile/,bk_2011041113_03.gz,/DATA/bkfile/00002/bk_2011041113_03/,at_00002_20110411135749147.tgz
5,sample,2011/04/11/13:57:31.292,C:\DATA\infile\,dt_2011041113_01.gz,1,2011/04/11/13:57:31.292,,,C:\DATA\bkfile\,bk_2011041113_01.gz,,
7,sample,2011/04/11/13:57:46.490,C:\DATA\infile\,dt_2011041113_02.gz,2,2011/04/11/13:57:46.490,C:\DATA\infile\00002\dt_2011041113_02\,at_00002_20110411135746490.tgz,C:\DATA\bkfile\,bk_2011041113_02.gz,C:\DATA\bkfile\00002\bk_2011041113_02\,at_00002_20110411135746490.tgz
10,sample,2011/04/11/13:57:49.147,C:\DATA\infile\,dt_2011041113_03.gz,3,2011/04/11/13:57:49.147,C:\DATA\infile\00002\dt_2011041113_03\,at_00002_20110411135749147.tgz,C:\DATA\bkfile\,bk_2011041113_03.gz,C:\DATA\bkfile\00002\bk_2011041113_03\,at_00002_20110411135749147.tgz
Statusが“2”の場合、以下の手順により管理レコードを削除します。
実行中のdlofentryコマンドが存在しないことを確認する
dcccheckコマンドの対象としたカテゴリに対してdlofentryコマンドが実行されていないことを確認してください。実行されていた場合は以降の対処は行わずにdlofentryコマンドの終了を待ってdcccheckコマンドを再実行してください。
再度不整合状態が検出された場合は、以降の操作に進んでください。
作成途中のファイルが存在するか確認する
不整合チェックリストに出力された蓄積データファイル名から、次の場所に作成途中のファイルが存在するか確認します。ファイルが存在した場合は、OSの削除コマンドで削除してください。
カテゴリに定義した格納先ディレクトリ
dlofentryコマンド実行時にde_dirパラメタで指定したディレクトリ
dccunlockコマンドにより管理レコードを作成中・無効状態に変更する
dccunlockコマンドを使って管理レコードを無効化します。
dccunlockコマンドを実行するために必要な排他獲得番号と排他番号獲得日時は、不整合チェックリストに出力されているものを使用します。
dccresコマンドにより無効レコードを削除する
dccresコマンドを無効レコード削除モードで実行して、無効レコードを削除します。
詳細は“3.4.2 無効レコードの削除”を参照してください。
Statusが“3”の場合、以下の手順により管理レコードを削除します。
OSの削除コマンドにより蓄積データファイルを削除する
削除対象となるファイル名は、不整合チェックリストに出力されます。
dccresコマンドにより無効レコードを削除する
dccresコマンドを無効レコード削除モードで実行し、無効レコードを削除します。
詳細は“3.4.2 無効レコードの削除”を参照してください。
Statusが“5”の場合、蓄積データファイルのバックアップの有無により対処方法が異なります。
バックアップ蓄積データファイルがある場合
バックアップがある場合は、不整合状態になっている蓄積データファイルのリカバリをします。バックアップ蓄積データファイル名は、dcccheckコマンドで確認できます。
蓄積データファイルのリカバリ手順は“2.2.3 蓄積データファイルのリカバリ”を参照してください。
バックアップ蓄積データファイルがない場合
バックアップがない場合は、以下の手順により、不整合状態になっている管理レコードを削除します。蓄積データファイルのリカバリは、入力データファイルを再格納することにより行います。
dccdeleteコマンドを個別削除モードで実行する
Statusが“5”になっている蓄積データファイルを対象に、dccdeleteコマンドを個別削除モードで実行します。
実体ファイルがないためdccdeleteコマンドは必ず条件つき正常終了(復帰値:1)になります。
詳細は“3.3 個別データの削除”を参照してください。
dccresコマンドを削除済み削除モードで実行する
dccresコマンドを削除済み削除モードで実行します。
詳細は“3.4.1 削除済みレコードの削除”を参照してください。
入力データファイルを再格納する
dlofentryコマンドにより、入力データファイルを再格納します。
データの格納方法の詳細は“1.5 データを格納する”を参照してください。
Statusが“6”の場合、OSの削除コマンドにより蓄積データファイルを削除してください。
削除対象となるファイル名は、不整合チェックリストに出力されます。
Statusが“7”、“8”、“9”の場合、蓄積データファイル、蓄積添付ファイルのバックアップの有無により対処方法が異なります。
バックアップ蓄積データファイル、バックアップ蓄積添付ファイルがある場合
バックアップがある場合は、不整合状態になっている蓄積データファイルと蓄積添付ファイルのリカバリをします。
蓄積データファイルと蓄積添付ファイルのリカバリ手順は、“2.2.3 蓄積データファイルのリカバリ”を参照してください。
バックアップ蓄積データファイル、バックアップ蓄積添付ファイルがない場合
バックアップがない場合は、以下の手順により、不整合状態になっている管理レコードを削除します。蓄積データファイルと蓄積添付ファイルのリカバリは、入力データファイルと入力添付ファイルを再格納することにより行います。
dccdeleteコマンドを個別削除モードで実行する
Statusが“7”になっている蓄積データファイルを対象に、dccdeleteコマンドを個別削除モードで実行します。
蓄積添付ファイルは蓄積データファイルに紐づくファイルであるため、蓄積データファイルを対象にすることで同時に処理対象となります。
実体ファイルがないためdccdeleteコマンドは必ず条件つき正常終了(復帰値:1)になります。
詳細は“3.3 個別データの削除”を参照してください。
dccresコマンドを削除済み削除モードで実行する
dccresコマンドを削除済み削除モードで実行します。
詳細は“3.4.1 削除済みレコードの削除”を参照してください。
入力データファイル、入力添付ファイルを再格納する
dlofentryコマンドにより、入力データファイルと入力添付ファイルを再格納します。
データの格納方法の詳細は、“1.5 データを格納する”を参照してください。
Statusが“10”の場合、OSの削除コマンドにより蓄積添付ファイルを削除してください。
削除対象となるファイル名は、不整合チェックリストに出力されます。
Statusが“11”の場合、OSの削除コマンドにより蓄積データファイルを削除してください。
削除対象となるファイル名は、不整合チェックリストに出力されます。
Statusが“12”の場合、OSの削除コマンドにより蓄積データファイルと蓄積添付ファイルを削除してください。
削除対象となるファイル名は、不整合チェックリストに出力されます。