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 ApcoordinatorUJIタグリファレンス
FUJITSU Software

5.12 uji:anchor

uji:anchorについて説明します。uji:anchorには、以下の機能があります。

また、ブラウザによる対応状況についても説明します。

基本機能

uji:anchorタグは、アンカーを作成します。このアンカーは、フォームを送信する目的で使用できます。以下の3通りの使用方法があります。

送信するコマンドは、verbアトリビュートで指定します。フォーム指定モードでverbアトリビュートを使用する場合は、送信されるフォームに以下のタグを追加してください。

  <INPUT TYPE="hidden" NAME="uji.anchorVerb">

単独モードを利用する場合、送信するデータBeanをbeanId、beanClsアトリビュートのどちらかまたは両方を指定する必要があります。beanIdはデータBeanに付けた名前を指定します。既存のデータBeanを使用する場合に指定します。beanClsはデータBeanのクラス名を指定します。指定したクラスのインスタンスを新規に作成して使用する場合に指定します。

アンカーがクリックされたときに、そのアンカーを識別する値を送信することができます。例えば、uji:listタグやuji:tableタグのコンテントでuji:anchorを使用し、アンカーの値として行番号やセル座標を送信することにより、行やセルを選択するアンカーが容易に作成できます。アンカーの値を送信するには以下のようにします。

bean, propertyアトリビュートで指定したオブジェクトがcom.fujitsu.uji.compo.AnchorModelインタフェースを持つ場合は、文字色などのいくつかの書式とアンカーのテキストを指定することができます。テキストや書式をアトリビュートとオブジェクトの双方で設定した場合は、オブジェクトの指定が優先されます。

AnchorModelインタフェースの代わりに外付け属性を利用する方法については、“Apcoordinatorユーザーズガイド”を参照してください。

アトリビュート

uji:anchorタグのアトリビュートは以下を指定します。

アトリビュート名

省略

意味

省略時の動作

bean

データBeanのJSP変数名を指定します。

画面部品タグのカレントオブジェクトを使用します。

property

アンカーの値として使用するプロパティを、データBeanのプロパティ名で指定します。

データBean自体がアンカーの値として使用されます。

form

フォーム指定モードにおいて、アンカーがクリックされたときに送信するフォームの名前を指定します。(*)

uji:anchorタグがuji:formタグのコンテントにある場合はフォーム内モードに、それ以外の場合は単独モードになります。

verb


アンカーがクリックされたときに送信するコマンドを指定します。(**)

フォーム内モード、フォーム指定モードでは、送信されるフォームのuji.verbsまたはuji.verbリクエストパラメタによってコマンドが決定されます。単独モードではコマンドを送信しません。

selectedProperty


アンカーがクリックされた際にアンカーの値を格納するプロパティを指定します。指定できるのは、フォームのuji.beanまたはuji.idリクエストパラメタで指定したデータBeanのプロパティです。

アンカーの値はデータBeanに保存されません。

beanId


単独モードにおいて、送信するデータBeanを、データBeanに付けた名前で指定します。既存のデータBeanを使用する場合に指定します。

beanClsの指定に従います。

beanCls


単独モードにおいて、送信するデータBeanを、データBeanのクラス名で指定します。指定したクラスのインスタンスを新規に作成して使用する場合に指定します。

beanIdの指定に従います。

background

テキストの背景色を指定します。(*)

標準の背景色となります。

foreground

文字色を指定します。(*)

標準の文字色となります。

fontStyle

文字スタイルを指定します。(*)

標準の文字スタイルとなります。

fontWeight

文字の太さを指定します。(*)

標準の太さとなります。

fontSize

文字の大きさを指定します。(*)

標準の大きさとなります。

textDecoration

文字の装飾形式を指定します。(*)

標準の装飾形式となります。

tabIndex

タブ順を数値で指定します。

配置順となります。

css

class属性の属性値を指定します。以下のタグにclass属性を設定します。
A

class属性を出力しません。

label

アンカーのテキストを指定します。

表示されません。

escape

アンカーのテキストに含まれる「"」、「&」、「<」、「>」をそれぞれ「&quot;」、「&amp;」、「&lt;」、「&gt;」に変換して出力するかどうかを指定します。falseが指定されると変換しません。


また、初期化パラメタuji.escapeにtrueが指定されている場合、trueの変換に加え「'」を「&#39;」に変換します。

初期化パラメタuji.escapeがfalse、または省略した場合、trueの動作となります。


初期化パラメタuji.escapeがtrueの場合、trueの変換に加え、「 」(半角スペース) を「&nbsp;」に変換して出力します。

action


単独モードにおいて、リクエストの送信先となるURLを指定します。URLリライティング機能が有効になっている場合は、指定したURLにURLリライティングが適用されます。

現在表示しているページと同じURLに送信します。

targetWindow


単独モードにおいて、ページを表示するウィンドウまたはフレームの名前を指定します。ウィンドウ制御機能またはuji:frameタグで指定した名前が使用できます。

現在表示しているページと同じウィンドウまたはフレームに表示します。

visible

項目の表示の有無をtrue/falseで指定します。

true

event

イベント発生時に実行するJavaScriptを記述します。

イベント発生時にJavaScriptを実行しません。

(*)HTMLのFORMタグで作成し、かつ、onsubmitアトリビュートの指定があるフォームを指定した場合は、フォームが送信されない場合があります。

(**)フォーム内モード、フォーム指定モードでverbアトリビュートを指定した場合は、指定したコマンドをフォームのコマンド一覧に追加する必要があります。コマンド一覧は、uji:formタグのverbsアトリビュートか、uji.verbsリクエストパラメタで指定します。

(***)“7.5.1 項目の指定方法”を参照してください。

コンテント

uji:anchorタグのコンテントは記述できません。

使用例

フォーム内モード

<uji:form name="order" verbs="buy,cancel">
  ...
  <uji:anchor label="購入" verb="buy"/>
</uji:form>

フォーム指定モード

<form name="order" verbs="buy,cancel">
  ...
  <INPUT TYPE="hidden" NAME="uji.anchorValue">
  ...
</form>
...
<uji:anchor label="購入" form="order" verb="buy"/>

単独モード

<uji:anchor label="キャンセル" verb="cancel" beanId="body"/>

テキストの代わりに画像を表示する

<uji:anchor label="<IMG SRC='/buy.gif' alt='購入'>" escape="false" verb="buy"/>

labelアトリビュートにIMGタグを記述し、escapeアトリビュートにfalseを指定することにより、画像をアンカーとして使用できます。

画面部品タグと連携する

<uji:form name="order" verbs="buy,cancel" beanId="body">
  ...
  <uji:list bean="body" property="list">
    <uji:listRenderer type="element">
      <uji:composite>
        <uji:compositeRenderer>
          ...
          <uji:anchor verb="buy" property="anc" 
                      selectedProperty="selectedItem"/>
        </uji:compositeRenderer>
      </uji:composite>
    </uji:listRenderer>
  </uji:list>
</uji:form>

上記例では、uji:anchorタグをフォーム内モードで使用しています。uji:listタグが使用するリストの要素はデータBeanであり、そのデータBeanはAnchorModel型のプロパティancを持ちます。uji:anchorタグでは、ラベルとしてAnchorModel#getLabel()を、値としてAnchorModel#getValue()を使用します。アンカーがクリックされると、アンカーの値が"body"データBeanのselectedItemプロパティに格納されます。

注意事項
  • beanアトリビュートは画面部品タグのレンダラの中で、カレントオブジェクトが利用できる場合にのみ省略できます。

  • 各ブラウザでそれぞれのアトリビュートが有効かどうかは“ブラウザ対応状況”を参照してください。

  • 単独モードの場合、アンカーの直後に改行が入って表示されます。単独モードのアンカーを左右に並べて配置したい場合は、HTMLのTABLEタグなどを利用して位置を調整してください。

  • 単独モードの場合、uji:anchorタグをuji:list, uji:table, uji:treeタグのコンテントで使用することはできません。

  • 以下の場合には、アンカーをクリックした時に、ブラウザ上でJavaScriptのエラーが発生することがあります。

    • フォーム指定モードにおいてverbアトリビュートを指定し、uji.anchorVerbリクエストパラメタをフォームに追加しなかった場合。

    • フォーム指定モードにおいてselectedPropertyアトリビュートを指定し、uji.anchorValueパラメタをフォームに追加しなかった場合。

  • Internet Explorer 10、またはInternet Explorer 11で<uji:anchor/>タグを使用したアンカークリック時のフォーム送信が、2回目以降のクリックで動作しません。ブラウザの[互換表示]アイコンをクリックすることで回避できます。

XML連携機能

uji:anchorタグはアンカーを作成します。

イベントモデルではXML連携機能は利用できません。

アトリビュート

uji:anchorタグでは、XML連携機能を使用する際に以下のアトリビュートを指定します。これ以外のアトリビュートについては、“基本機能”を参照してください。

アトリビュート名

省略

意味

省略時の動作

bean

データBeanまたはXMLデータBeanのJSP変数名を指定します。(*)

カレントオブジェクトを使用します。

property

アンカーに対応付ける要素を、ルート要素の子要素名で指定します。(*)

propertyまたはxpathいずれかの指定が必要です。

xpath

アンカーに対応付ける要素または属性を、ルート要素からの相対パスで指定します。(*)

propertyまたはxpathいずれかの指定が必要です。

labelXPath

アンカーのテキストとなる単純要素または属性を指定します。ルート要素からの相対パスで指定します。

labelアトリビュートに従います。

selectedProperty

アンカーがクリックされた際にアンカーの値を格納する単純要素の要素名を指定します。指定できるのは、フォームのuji.beanまたはuji.idリクエストパラメタで指定したXMLデータBeanの子要素です。

アンカーの値はXMLデータBeanに保存されません。

xmlBean

単独モードにおいて、beanClsアトリビュートにXMLデータBeanを指定した場合に、ルート要素の要素名を指定します。XMLデータBeanのインスタンスが新規に作成された場合に、このアトリビュートで指定した名前がルート要素名として使用されます。

beanClsアトリビュートにXMLデータBeanを指定した場合は省略できません。それ以外の場合は指定しません。

(*)“7.4.1 使用するXML要素の指定方法”を参照してください。

XMLデータの構造
  • propertyまたはxpathは単純要素または属性を指定します(*1)。

  • selectedPropertyは単純要素を指定します(*1)。

  • labelXPathには単純要素または属性を指定します(*1)。

(*1) 要素の集合を指定した場合の動作は“7.4.3 要素や属性の集合を指定した場合の動作”を参照してください。

使用例

画面部品タグと連携する

XML

<root>
  <list>
    <item code="SA10203"><name>えんぴつ</name><price>100</price></item>
    <item code="LT22432"><name>クリップ</name><price>250</price></item>
    <item code="NN43390"><name>カッター</name><price>510</price></item>
  </list>
</root>

JSP

<uji:form name="order" verbs="buy,cancel" beanId="body">
  <uji:list bean="body" xpath="list">
    <uji:listRenderer type="list">
      <TABLE border="1"><uji:children/></TABLE>
    </uji:listRenderer>
    <uji:listRenderer type="element">
      <TR>
        <uji:composite>
          <uji:compositeRenderer>
            <TD>
              <uji:anchor verb="buy" xpath="@code" 
                          labelXPath="name"
                          selectedProperty="selectedItem"/>
            <TD>
              <uji:getProperty xpath="price"/>円
          </uji:compositeRenderer>
        </uji:composite>
      </TR>
    </uji:listRenderer>
  </uji:list>
  ...
</uji:form>

この例では、uji:listタグは、リストの要素としてXMLデータのitem要素を使用します。uji:listRendererタグのコンテントでは、item要素をルート要素としたXMLデータBeanがカレントオブジェクトとなります。item要素のcode属性の値をアンカーの値として使用するため、xpath="@code"を指定します。また、item要素のコンテントにあるname要素のコンテントをアンカーのテキストとして使用するため、labelXPath="name"を指定します。

表示画面

イベントモデル

uji:anchorタグは、アンカーを作成します。

uji:anchorタグの動作については、“基本機能”を参照してください。

アトリビュート

uji:anchorタグは、イベントモデルで使用する際に以下のアトリビュートを指定します。これ以外のアトリビュートについては、“基本機能”を参照してください。

アトリビュート名

省略

意味

省略時の動作

bean

managed beanの名前を指定します。

画面部品タグのカレントオブジェクトを使用します。

property

managed beanのプロパティ名を指定します。

アンカーの値として使用するプロパティを、managed beanプロパティ名で指定します。

actionValue

アクションを処理するメソッドをメソッドバインディング式で指定します。

アクションを処理するメソッドを使用しません。

selectedValue

アンカーがクリックされた際にアンカーの値を保存する場所をバリューバインディング式で指定します。

アンカーの値を保存しません。

actionListener

アクションリスナメソッドをメソッドバインディング式で指定します。

アクションリスナメソッドを使用しません。

immediate

値の変換と検証を処理するフェーズを指定します。

  • trueの場合、Apply Request Valuesで処理されます。

  • falseの場合、Process Validatorsで処理されます。

false

id

コンポーネントのIDを指定します。

自動的に付与されます。

イベントモデルで使用する際に以下のアトリビュートは指定できません。

verb、beanId、beanCls、selectedProperty、targetWindow、action
コンテント

uji:anchorタグのコンテントには以下のタグが記述できます。

  • f:actionListener(0個以上)

使用例

フォーム内モード

<f:view>
  <uji:form name="myform" >
    ...
    <uji:anchor label="購入" actionValue="#{myBean.buy}"/>
  </uji:form>
</f:view>

画面部品タグと連携する

<f:view>
  <uji:form name="myform">
    ...
    <uji:list bean="myBean" property="list">
      <uji:listRenderer type="element">
        <uji:composite>
          <uji:compositeRenderer>
            ...
            <uji:anchor property="anc" selectedValue="#{myBean.selectedItem}"/>
          </uji:compositeRenderer>
        </uji:composite>
      </uji:listRenderer>
    </uji:list>
  </uji:form>
</f:view>

上記例では、uji:anchorタグをフォーム内モードで使用しています。uji:listタグが使用するリストの要素はmanaged beanであり、そのmanaged beanはAnchorModel型のプロパティancを持ちます。 uji:anchorタグでは、ラベルとしてAnchorModel#getLabel()を、値としてAnchorModel#getValue()を使用します。アンカーがクリックされると、アンカーの値が"myBean"に関連付けられているmanaged beanのselectedItemプロパティに格納されます。

注意事項

注意事項については、“基本機能”を参照してください。

ブラウザ対応状況

アトリビュート

IE7

IE8

IE9

IE10

IE11

label

background

foreground

fontStyle

fontWeight

fontSize

textDecoration

※1

※1

※1

※1

※1

tabIndex

css

※2

※2

※2

※2

※2

visible

※1: blinkは指定できません。

※2: CSSを使った設定が実際に表示に反映されるかどうかはブラウザの仕様に依存します。