ページの先頭行へ戻る
Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

4.3.2 キューの設計

メッセージを格納するためのキューについて、以下の資源を設計します。

Destinationの設計

Destinationは、キュー(イベントチャネル)にメッセージを送受信するための宛先を示す定義です。Interstage Application Serverでは、Destinationはイベントチャネルを指す論理名となります。
非同期アプリケーション連携実行基盤において、メッセージの宛先にはDestinationを用います。非同期アプリケーション連携実行基盤で利用するDestinationは、以下のように作成する必要があります。

注意

イベントチャネルとDestinationの関係において、「イベントチャネルとDestinationが1対1」とは、あるイベントチャネルを参照するすべてのアプリケーションサーバで、そのイベントチャネルに対して、同一の1つの名前だけでDestinationを作成することを指します。

Destinationの登録方法

Destinationの登録方法については、“9.8.3.3 Destination定義の登録”を参照してください。

■イベントチャネルの設計

イベントチャネルは、非同期アプリケーション連携実行基盤で利用するDestinationの実体として、メッセージを格納する機能をもちます。
非同期アプリケーション連携実行基盤で利用するイベントチャネルに対しては、Destinationを定義する必要があります。
Destinationの設計については、“■Destinationの設計”を参照してください。

イベントチャネルの作成単位

非同期アプリケーション連携実行基盤で利用するイベントチャネルは、以下のように作成する必要があります。

また、ワークユニットに配備するアプリケーションとDestinationおよびイベントチャネルの関係は、以下のようになる必要があります。

イベントチャネルの種類

非同期アプリケーション連携実行基盤で利用可能なイベントチャネルには、以下の3種類があります。

以下に、種類別のイベントチャネルの選択指針を示します。

  

メッセージ保証

メッセージと業務データベースの整合性保証

設計自由度

性能

選択指針

揮発チャネル

×

×


(注1)

メッセージ保証が不要で性能重視の場合

不揮発チャネル

×


(注2)

業務データベースを利用しないで、メッセージの保証だけ必要な場合

データベース連携チャネル
(メッセージとDBの整合性保証機能)


(注3)

メッセージ保証と性能をバランス良く両立させる場合

注1)1メッセージの最大長は64Mバイトになります。
注2)1メッセージの最大長は2Mバイトになります。
注3)1メッセージの最大長は64Mバイトになります。

注意

  • メッセージ長については、“Interstage Business Application Server チューニングガイド”の“メッセージ長の見積り式”を参照して計算してください。

  • サーバダウンなどによりフローが終了する可能性があるため、揮発チャネルを利用する場合、メッセージトラッキングDBに記録されたメッセージが存在しない可能性があります。

  • データベース連携用のイベントチャネルを作成する場合、メッセージ格納DBを作成する際に指定した最大蓄積メッセージ数より小さい値を、イベントデータ蓄積最大数に指定する必要があります。

  • イベントチャネルの種類は、同一フロー内で合わせるように設計してください。

イベントチャネルの作成方法

イベントチャネルの作成方法については、“9.8.3.2 イベントチャネルの作成”を参照してください。

ユニット(保存先)の設計

ユニット(保存先)は、イベントチャネルに格納されるデータの不揮発化保存先です。不揮発チャネルを利用する場合、ユニット(保存先)を作成する必要があります。ただし、データベース連携(メッセージとDBの整合性保証機能)を利用する場合は、ユニット(保存先)を作成する必要はありません。また、揮発チャネルを利用する場合も、ユニット(保存先)を作成する必要はありません。

  

メッセージ保証

ユニット(保存先)作成

揮発チャネル

×

×

不揮発チャネル

データベース連携チャネル
(メッセージとDBの整合性保証機能)

×
(注)

注) データベース連携の場合、メッセージはデータベースに保存され、保証されますが、ユニット(保存先)は作成する必要がありません。

ユニット(保存先)の作成方法

ユニット(保存先)の作成方法については、“9.8.3.1 ユニットの作成(不揮発チャネルを利用する場合)”を参照してください。