メディエーション機能は、サービスを呼び出すための部品、サービス間におけるインタフェースを調整するための部品、および部品を実行するためのエンジンです。必要な部品を組み合わせて呼び出すことで、データのチェック、加工・編集、変換、ルーティングを実行します。また、ユーザが作成した任意のプログラムを呼び出すこともできます。
ユーザがシーケンス定義にステップとして指定した順に、標準提供の部品やユーザプログラムを呼び出すコンポーネントを、“シーケンスエンジン”と呼びます。シーケンスエンジンは、受信したメッセージを指定した順に処理し、サービスやサービス利用側アプリケーションに結果を送信します。
シーケンスエンジンから呼び出す部品を“メディエータファンクション”と呼びます。シーケンスエンジンからの呼出し単位を“ステップ”と呼びます。
図2.16 メディエータファンクションとステップの関係
標準提供のメディエータファンクションを、以下に示します。
分類 | 機能 | 説明 | 参照ページ |
---|---|---|---|
サービス呼出し | 同期サービス呼出し | 指定された同期サービスを呼び出します。 | |
ルーティングして同期サービス呼出し | ルーティングで決定した同期サービスを呼び出します。 | ||
非同期サービス呼出し | 指定された非同期サービスを呼び出します。 | ||
ルーティングして非同期サービス呼出し | ルーティングで決定した非同期サービスを呼び出します。 | ||
複数の非同期サービス呼出し | 指定された複数の非同期サービスを呼び出します。 | ||
フォーマット変換 | 固定長メッセージの変換 | 固定長形式のメッセージのフォーマットや文字コードを変換します。 | |
XMLメッセージの変換 | XML形式のメッセージのフォーマットを変換します。 | ||
データ編集 | XMLメッセージの検証 | XML形式のメッセージの妥当性をチェックします。 | |
XMLメッセージの編集 | XML形式のメッセージに対して、要素の追加・変更・削除を行います。 | ||
XMLメッセージから情報取得 | XML形式のメッセージから必要な情報を取り出します。 | ||
固定長メッセージから情報取得 | 固定長のメッセージから必要な情報を取り出します。 | ||
SOAPメッセージの操作 | SOAPメッセージの作成、必要な情報の設定・取得を行います。 | ||
ユーティリティ | コマンドの実行 | コマンドラインで実行できるアプリケーションをシーケンスから呼び出し、実行します。 | |
ファイルの入出力 | ファイルの内容をペイロードに読み込みます。 | ||
ミドルウェア連携 | List Creator連携 | Interstage List Creatorと連携し、帳票の一括管理、出力を行います。 | |
BPM Analytics連携 | サービスの処理状況やイベントデータを収集します。 | ||
ユーザプログラム | ユーザプログラム呼出し | Javaまたは.NET(*1)で作成した任意のユーザプログラムを呼び出します。 *1:.NETのユーザプログラム呼出しは、Windowsだけ利用可能です。 |
以下のメディエータファンクションについては、“A.4 メディエーション機能”を参照してください。
分類 | 機能 | 説明 | 参照ページ |
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互換用 | メッセージの送信 | メッセージを他システムへ送信します。 | |
ルーティングしてメッセージの送信 | ルーティング(条件に合った送信先を選択)して、メッセージを送信します。 | ||
Webサービスの呼出し | サービス提供側のWebサービスを、同期(SOAP)で呼び出します。 | ||
JCAを利用した連携 | JCAをサポートするアダプタ製品や企業情報システム(EIS)を呼び出します。 |