物理L-Serverを作成する場合のストレージの前提条件
L-ServerはSANブート構成とiSCSIブート構成をサポートします。
物理サーバをL-Serverにするには、VIOMまたはHBA address renameを利用した接続がサポートされている必要があります。VIOMまたはHBA address renameを利用した接続については、「10.1 ストレージ環境の決定」と「10.2 ストレージ環境の設定」を参照してください。
VIOMとHBA address renameの利用は、物理L-Serverを構築する管理対象サーバのハードウェアによって異なります。
ブレードサーバ
VIOMを利用します。
ラックマウント型サーバ
HBA address renameを利用します。
L-ServerのSANストレージとiSCSIストレージへのパスは、マルチパス(2パス)をサポートしています。
管理対象サーバのHBAのポートが合計2ポート以下の構成をサポートしています。
ブレードサーバでファイバーチャネルカードの情報が取得できないMMBファームの場合、ファイバーチャネルカードは拡張スロット2に搭載する構成だけサポートします。なお、ファイバーチャネルカードの情報が取得できるのは以下のとおりです。
PRIMERGY BX900シリーズ
4.70以降
PRIMERGY BX400シリーズ
6.22以降
ブレードサーバの場合、VIOMのセットアップ時に、以下の項目を設定しないでください。
WWN Address Range
MAC Address Range
ストレージ構成について
システムに必要なストレージの構成を決定します。
物理L-Serverを作成する場合のストレージ構成は、以下のとおりです。
1台のL-Serverに接続できるストレージ装置は、ファイバーチャネル接続の場合は複数台(VIOMを利用した接続がサポートされていない場合は1台)、iSCSI接続の場合は1台です。
複数のL-Serverによるストレージの共有をサポートします。
注意
ローカルディスクはサポートしていません。ローカルディスクを接続しないでください。
必須になるVM管理製品、ストレージ管理製品などについては、「2.4.2.2 必須ソフトウェア」を参照してください。
サポートするストレージ装置やファイバーチャネルスイッチについては、「2.5 ハードウェア環境」を参照してください。
本製品がサポートするディスクの構成は以下のとおりです。
L-Serverのシステムディスク | L-Serverのデータディスク |
---|---|
SANストレージ | SANストレージ |
iSCSIストレージ (注1、2) | iSCSIストレージ (注1、注3) |
注1) ETERNUSストレージとNetAppストレージの場合、利用できます。
注2) 物理L-ServerがLinuxで、システムディスクがiSCSIストレージの場合、クローニングイメージを利用したL-Serverの作成はできません。
注3) L-Server作成時にiSCSIストレージはデータディスクとして割り当てられません。L-Serverが起動したあと、手動で割り当ててください。L-Serverに対するiSCSIストレージの増設や削減は本製品ではできないため、手動で行ってください。iSCSIストレージのデータディスクの割当てについては、「参考 iSCSIブートの物理L-Serverのデータディスク」を参照してください。
参考
iSCSIブートの物理L-Serverのデータディスク
ETERNUSストレージの場合(ETERNUS VX700除く)
ストレージ管理製品を利用して、同じAffinityグループにiSCSIブートディスクのLUNとデータディスクのLUNを定義すると、管理対象サーバからデータディスクを利用できます。
NetAppストレージの場合
ストレージ管理製品を利用して、同じigroupにiSCSIブートディスクのLUNとデータディスクのLUNを定義すると、管理対象サーバからデータディスクを利用できます。
iSCSIストレージ環境の設定
物理L-Serverで、iSCSIブートを利用する場合、L-Serverに接続できるLUNを事前に作成してください。
詳細は、「D.3.3 ETERNUSストレージを利用する場合」と「D.3.4 NetApp FASストレージを利用する場合」を参照してください。
ダイナミックLUNミラーリングの設定
ダイナミックLUNミラーリングが使用できるストレージ装置については、「表2.66 物理サーバ上のL-Serverと接続できるストレージ装置」を参照してください。
物理L-Serverで、ダイナミックLUNミラーリングを利用する場合は、ETERNUSストレージで筐体間コピーが利用できるように設定してください。
設定方法は、「ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 Copy Control Module編」を参照してください。