名前
OD_impl_inst - サーバアプリケーションの登録/削除/情報表示
形式
サーバアプリケーションの登録
OD_impl_inst -a -r ImplID [-t Type] [-f filename] [-u uid] [-g gid] [-M system]
OD_impl_inst -ax defname [-M system]
サーバアプリケーションの削除
OD_impl_inst -d -r ImplID [-M system]
サーバアプリケーションの登録一覧表示
OD_impl_inst -p [-M system]
サーバアプリケーションの登録内容表示
OD_impl_inst -p -r ImplID [-M system]
機能説明
OD_impl_instコマンドは、インプリメンテーションリポジトリに対して、サーバアプリケーションの情報(パス名、タイプ)の登録、削除、情報表示を行います。
本コマンドで指定可能なオプションとパラメタを以下に示します。
インプリメンテーションリポジトリにサーバアプリケーションを登録します。
本オプションでは、以下を設定できます。
インプリメンテーションID
起動タイプ
パス名
起動時のユーザID
起動時のグループID
-axオプションでCORBAアプリケーション情報定義ファイルを使用すると、より詳細な設定が可能です。-aオプションでは、CORBAアプリケーション情報定義ファイルでのみ設定できる項目についてはデフォルト値が使用されます。
CORBAアプリケーション情報定義ファイルdefnameで指定した定義情報で、インプリメンテーションリポジトリにサーバアプリケーションを登録します。CORBAアプリケーション情報定義ファイルの形式については“CORBAアプリケーション情報定義ファイルでの登録”を参照してください。
インプリメンテーションリポジトリから、サーバアプリケーションを削除します。
インプリメンテーションリポジトリのサーバアプリケーションの情報を出力します。
-rオプションを指定しなかった場合、インプリメンテーションリポジトリに登録されているサーバアプリケーションのインプリメンテーションリポジトリIDの一覧を出力します。-rオプションを指定した場合、指定したインプリメンテーションリポジトリIDのサーバアプリケーションについて、登録内容の詳細を出力します。
サーバアプリケーションのインプリメンテーションリポジトリIDを指定します。ImplIDには、システムで一意な、最大255文字までのASCIIコード(空白を除く印字可能文字)からなる文字列を指定します。詳細については、備考を参照してください。
サーバアプリケーションの起動タイプを指定します。Typeには以下が指定できます。
サーバアプリケーションは、複数のオブジェクトを共用します。(sharedサーバ)
管理者権限を持つユーザのみが指定可能です。
ただし、sharedサーバの削除は管理者権限を持たないユーザも実行できます。
常にサーバアプリケーション内の1つのオブジェクトが活性化状態で存在します。(unsharedサーバ)
管理者権限を持つユーザのみが指定可能です。
ただし、unsharedサーバの削除は管理者権限を持たないユーザも実行できます。
CORBAサービスとは関係のない方法で起動されます。(persistentサーバ)
例えば、ユーザがコマンドラインから起動する場合等が該当します。また、CORBAワークユニットの場合はpersistentサーバである必要があります。
本オプションを省略した場合、サーバアプリケーションの起動タイプはsharedとなります。
特別な要件がない限り、persistentサーバの使用を推奨します。起動タイプの特徴の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”の“サーバアプリケーションの起動タイプ”を参照してください。
サーバアプリケーションのパス名を指定します。サーバアプリケーションの起動タイプがshared(-t S)またはunshared(-t U)のときは必須です。起動タイプがpersistentのときは無効です。
サーバアプリケーション実行時のユーザIDを指定します。起動タイプがpersistentのときは無効です。省略時は、本コマンド実行ユーザの実効ユーザIDが設定されます。
一般ユーザの場合、自分の実効ユーザIDのみを指定できます。
サーバアプリケーション実行時のグループIDを指定します。起動タイプがpersistentのときは無効です。省略時は、本コマンド実行ユーザの実効グループIDが設定されます。
一般ユーザの場合、自分の実効グループIDのみを指定できます。
注意
configファイルにおいて“iss_use = yes”を指定している場合、-gオプションに指定する値には注意が必要です。
-uオプションにroot(0)以外の値を指定した場合は、-gオプションには必ずconfigファイルの“iss_group”に指定した値を指定してください。“iss_group”に指定した値以外の値を指定した場合、sharedサーバ、unsharedサーバのCORBAアプリケーションの起動に失敗する場合があります。
拡張システムを生成した場合に、運用の対象となるシステム名systemを指定します。本オプションを省略すると、デフォルトシステムでの運用が対象となります。
本オプションは、以下の製品で指定可能です。
Interstage Application Server Enterprise Edition
CORBAアプリケーション情報定義ファイルでの登録
以下に、-axオプションで指定するCORBAアプリケーション情報定義ファイル(defname)の形式と各項目の設定内容を示します。最終行には、セパレータとして空白行を指定します。
注意
CORBAアプリケーション情報定義ファイルは、以下のいずれかのコード系で記載する必要があります。
SJIS
EUC
UTF-8
rep_id = IDL:test1:1.0 type = shared binary = D:\user\test1_s.exe param = -x 100 env = PATH=D:\user; intfID = D:\user\INTF1.dll intfID = D:\user\INTF2.dll,,IDL:test1/intf1:1.0 : proc_conc_max = 10 thr_conc_init = 5 thr_conc_maximum = 30 thr_decrease = ON mode = SYNC_END iswitch = OFF ior = 1.1 locale = SJIS ssl = AUTO ssn_timeout = 0 reply_interceptor_timeout = 300 |
rep_id = IDL:test1:1.0 type = shared binary = /user/test1_s param = -x 100 env = PATH=/user; uid = 0 gid = 3 intfID = /user/libINTF1.so intfID = /user/libINTF2.so,,IDL:test1/intf1:1.0 : proc_conc_max = 10 thr_conc_init = 5 thr_conc_maximum = 30 thr_decrease = ON mode = SYNC_END iswitch = OFF ior = 1.1 locale = EUC ssl = AUTO ssn_timeout = 0 reply_interceptor_timeout = 300 |
rep_id = IDL:test1:1.0 type = shared binary = /user/test1_s param = -x 100 env = PATH=/user; uid = 0 gid = 3 intfID = /user/libINTF1.so intfID = /user/libINTF2.so,,IDL:test1/intf1:1.0 : proc_conc_max = 10 thr_conc_init = 5 thr_conc_maximum = 30 thr_decrease = ON mode = SYNC_END iswitch = OFF ior = 1.1 locale = EUC ssl = AUTO ssn_timeout = 0 reply_interceptor_timeout = 300 |
サーバアプリケーションのインプリメンテーションリポジトリIDを指定します。システムで一意な、最大255文字までのASCIIコード(空白を除く印字可能文字)からなる文字列を指定します。詳細については、備考を参照してください。
サーバアプリケーションの起動タイプを指定します。指定可能な起動タイプは、以下のとおりです。
"shared":sharedサーバ
"persistent":persistentサーバ
"unshared":unsharedサーバ
"server_per_method":server per methodサーバ
開発言語がJAVA言語の場合は”persistent”を指定してください。
ワークユニット運用を行うアプリケーションの場合は”persistent”を指定してください。
特別な要件がない限り、persistentサーバの使用を推奨します。起動タイプの特徴の詳細については、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”の“サーバアプリケーションの起動タイプ”を参照してください。
"shared"、"unshared"は管理者権限を持つユーザのみが指定可能です。
ただし、sharedサーバ、unsharedサーバの削除は管理者権限を持たないユーザも実行できます。
サーバアプリケーションのパス名を指定します。type=persistent以外のとき必須です。type=persistentのときは無効です。
サーバアプリケーションの起動パラメタを指定します。type=persistentのときは無効です。省略時は、パラメタなしでサーバアプリケーションを起動します。
サーバアプリケーション実行時の環境変数を指定します。type=persistentのときは無効です。セパレータには“;”を使用します。
省略時は、システム管理者(root)の環境が使用されます。
サーバアプリケーション実行時のユーザIDを指定します。type=persistentのときは無効です。省略時は、本コマンド実行ユーザの実効ユーザIDが設定されます。
一般ユーザの場合、自分の実効ユーザIDのみを指定できます。
注)本パラメタには数字のみを指定できます。
サーバアプリケーション実行時のグループIDを指定します。type=persistentのときは無効です。省略時は、本コマンド実行ユーザの実効グループIDが設定されます。
一般ユーザの場合、自分の実効グループIDのみを指定できます。
注)本パラメタには数字のみを指定できます。
注意
configファイルにおいて“iss_use = yes”を指定している場合、gidに指定する値には注意が必要です。
uidに0以外の値を指定した場合は、gidには必ずconfigファイルの“iss_group”に指定した値を指定してください。“iss_group”に指定した値以外の値を指定した場合、sharedサーバ、unsharedサーバのCORBAアプリケーションの起動に失敗する場合があります。
オブジェクト(インタフェースリポジトリID)に対して、以下の項目を設定します。サーバアプリケーションがライブラリ形式のとき必須です。
インタフェースリポジトリIDごとに必要なだけ指定する必要があります。指定方法は以下のとおりです。
intfID = [priority;]solib[,[prefix][,inherit[,..]]] intfID = priority;
オブジェクトのインタフェースリポジトリIDを指定します。
オブジェクトの優先度を指定します(0~255)。0を指定すると、デフォルトの優先度である10を指定したことになります。大きい数字の方が優先度が高いことを示します。
ライブラリのパス名を指定します(ライブラリがない場合は省略可)。
絶対パスでの指定を推奨します。CORBAワークユニットの場合は、アプリケーションが動作するディレクトリが以下のディレクトリになるため、パス名を相対パスで指定する場合は注意する必要があります。
<ワークユニット定義のカレントディレクトリ>\<ワークユニット名>\<プロセスID>
<ワークユニット定義のカレントディレクトリ>/<ワークユニット名>/<プロセスID>
IDLcの-Sオプションで関数名の先頭文字列prefixを指定した場合に指定します(C言語のみ)。
COBOLの動的スケルトンインタフェースを実装したアプリケーションの場合は、"DSI"を指定します。
継承するインタフェースリポジトリIDを指定します。複数指定する場合には、カンマ(“,”)で区切ります。
本パラメタを指定することにより、intfIDで指定されたインタフェースリポジトリIDが設定されたオブジェクトリファレンスを利用して継承するインタフェースのメソッドを呼び出すことが可能となります。
IDLの定義で以下のようにインタフェースの継承を行った場合を考えます。
interface A{ void op1(); }; interface B:A{ void op2(); };
クライアントアプリケーションでB#op1を呼び出した時に、サーバアプリケーションでA#op1が呼び出されるようにするには以下のように定義する必要があります。
IDL:B:1.0 = ,,IDL:A:1.0
プロセス最大多重度を指定します。省略時は1です。指定可能な最大値は512です。512を超えた場合、512に設定されます。
プロセスモードの場合は、2以上の値を指定してください。ただし、thr_conc_initに2以上の値を設定した場合は、thr_conc_initが優先されるため、スレッドモードになります。
注意
Interstage管理コンソールからワークユニットを配備した場合および、ワークユニット定義を変更した場合は512が設定されます。
スレッド初期多重度を指定します。省略時は16です。指定可能な範囲は、1から2147483647(longの最大値)までです。範囲外の値が指定された場合、16に設定されます。ただし、実際に起動可能なスレッド数はOSやメモリ資源によって制限されます。
プロセスモードの場合は、1を指定してください。ただし、proc_conc_maxに1を設定した場合は、スレッドモードになります。
プロセスモード用のライブラリと結合したサーバアプリケーションは、上記の設定にかかわらずプロセスモードとして動作します。また、スレッドモード用のライブラリと結合したサーバアプリケーションは、上記の設定にかかわらずスレッドモードとして動作します。
以下に、proc_conc_maxおよびthr_conc_initの設定値と動作モードの関係を示します。
proc_conc_max | thr_conc_init | 動作モード |
---|---|---|
1 | 1 | スレッドモード |
1 | 2以上 | スレッドモード |
2以上 | 1 | プロセスモード |
2以上 | 2以上 | スレッドモード |
スレッド最大多重度を指定します。サーバスレッドは、ここで指定された数まで自動拡張します。自動拡張を使用しないときは、thr_conc_initと同値を指定してください。
自動拡張を使用する場合、サーバスレッド数はサーバアプリケーションにかかる負荷に応じて、thr_conc_initからthr_conc_maximumの間で増減します。負荷が高い場合、サーバスレッド数は拡張され、低い場合は縮退されます。
省略時はthr_conc_initと同値に設定され、自動拡張は行われません。ただし、Interstage管理コンソールを使用した場合はデフォルト値が64となり、自動拡張が行われます。指定可能な範囲は、thr_conc_initから2147483647(longの最大値)までです。thr_conc_init未満を指定した場合はエラーとなります。また、指定値が2147483647を超えている場合、thr_conc_initと同値に設定されます。ただし、実際に起動可能なスレッド数はOSやメモリ資源によって制限されます。
プロセスモードの場合は、1を指定するか、または省略してください。
なお、ここで指定するサーバスレッド数は、リクエスト処理用スレッドの数です。サーバプロセスではこれらのスレッド以外に、プロセス管理用等の補助スレッドを起動しています。このため、サーバスレッド数をOS付属のアプリケーション、コマンド等で確認した場合、thr_conc_maximumで指定した数よりも多くなっている場合があります。リクエスト処理スレッド数の現在値は、odlistprocコマンドで確認することができます。
注意
スレッドと資源を関連付けてリソース制御を行うサーバアプリケーションの場合、スレッド自動拡張機能を使用すると、以下のような事象が発生する可能性があります。
サーバアプリケーションにかかる負荷が高くなり、スレッドの拡張が行われます。このとき、増加したスレッドに資源が関連付けられます。
サーバアプリケーションにかかる負荷が低くなり、スレッドの縮退が行われます。このとき、資源と関連付けられたスレッドが消滅し、資源が残存します。
上記に該当するアプリケーションではスレッド自動拡張機能を使用しないか、thr_decreaseに“OFF”を指定してスレッドの縮退を行わないように設定してください。
thr_conc_maximumにthr_conc_initと異なる値を指定してスレッドの自動拡張機能を使用する場合に、スレッドの縮退を行うか否かを“ON”または“OFF”で指定します。“ON”が指定された場合は、サーバアプリケーションの負荷が低くなった際にスレッドの縮退を行います。“OFF”が指定された場合は、サーバアプリケーションの負荷が低くなってもスレッドの縮退を行いません。
デフォルト値は“ON”です。
スレッドと資源を関連付けてリソース制御を行うサーバアプリケーションなどにおいて、スレッドの縮退を行うと問題が発生する場合には、“OFF”を指定してください。
スレッドの自動拡張機能の詳細については、thr_conc_maximumを参照してください。
注意
COBOL/OOCOBOLアプリケーションでは、ランタイム内部でスレッドと資源を関連付けてリソース制御を行うため、スレッドの縮退を行うと必ず問題が発生します。このため、COBOL/OOCOBOLアプリケーションではthr_decreaseの値にかかわらずスレッドの縮退を行いません。
サーバアプリケーションの活性化後(以下のメソッド発行後)の動作モードを指定します。
[活性化メソッド]
C: CORBA_BOA_impl_is_ready(), CORBA_BOA_obj_is_ready()
C++:CORBA::BOA::impl_is_ready(), CORBA::BOA::obj_is_ready(), PortableServer::POAManager::activate()
Java:org.omg.PortableServer.POAManager.activate()
COBOL:CORBA-BOA-IMPL-IS-READY, CORBA-BOA-OBJ-IS-READY
OOCOBOL:CORBA-BOA-IMPL_IS_READY, CORBA-BOA-OBJ_IS_READY
指定可能な動作モードは、以下のとおりです。
"COMPATIBLE"
サーバアプリケーション活性化後、活性化メソッドは復帰します。(省略時)
"SYNC_END"
サーバアプリケーションを活性化しても、活性化メソッドは復帰しません。
以下の条件のとき、活性化メソッドは復帰します。
CORBA_BOA_deactive_impl()が発行された場合。
odcntlqueコマンドで“-s”オプションが指定された場合。
CORBAワークユニットの場合は、ワークユニットを停止した場合。
OD_stopコマンドによりサーバアプリケーションが停止した場合。
活性化メソッドの後に後処理を記述することで、サーバメソッド実行時に獲得した資源を適切に回収することが可能になります。後処理の完了後、プロセスを終了するためにexit関数を発行してください。
なお、以下の場合では、必ず"SYNC_END"を指定してください。
サーバアプリケーションをプロセスモードで作成した場合
Javaのサーバアプリケーションの場合
COBOLのサーバアプリケーションの場合
OOCOBOLのサーバアプリケーションの場合
初期スレッドがpthread_exit関数を発行して終了すると、プロセス情報が<defunct>となり、gcoreコマンドやstraceコマンドなどでプロセスの情報を採取することができなくなるため、動作モードには"SYNC_END"を指定することを推奨します。
注意
以下の条件のとき、活性化メソッドが復帰せずにサーバアプリケーションが終了します。
サーバアプリケーションをプロセスモードで作成している場合 かつ
サーバアプリケーションをCORBAワークユニット運用している場合 かつ
CORBAワークユニットを停止した場合
活性化メソッドの後に後処理を行う場合は、サーバアプリケーションをスレッドモードで作成するか、またはワークユニットの出口機能を利用してください。ワークユニットの出口機能に関しては、“OLTPサーバ運用ガイド”の“ワークユニットの出口機能”を参照してください。
サーバアプリケーションがクライアントアプリケーションごとにインスタンスデータを保持するか否かを、"ON"、"OFF"または"object"で指定します。アプリケーション形態としてFactory方式およびユーザインスタンス管理方式をとる場合はONを指定してください。開発言語がCPP、JAVA、OOCOBOLのときは有効です。
アプリケーション形態としてオブジェクトとプロセスのバインド関係を登録してセション管理を行う方式をとる場合はobjectを指定してください。開発言語がCPPでBOA(Basic Object Adapter)を使用しているとき有効です。なお、objectを指定する場合は、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”(Interstage Application Server Enterprise Editionで提供)の“オブジェクト単位のプロセスバインド”も参照してください。
連携するバージョンを指定します。指定可能なバージョンは以下のとおりです(詳細については、“8.2 OD_or_adm”を参照してください)。
"1.0":旧バージョン
"1.1":現バージョン
サーバアプリケーションのコード系を指定するオブジェクトリファレンスのコード系を指定します。
指定可能なコードは、以下のとおりです。
指定値 | コード系 |
---|---|
SJIS | ShiftJIS |
EUC | EUC |
UNICODE | UNICODE |
UTF8 | UTF8 |
SJISMS | Windows(R)用ShiftJIS |
U90 | U90 |
JEF_LOWER | JEFコード(英小文字) |
JEF_KANA | JEFコード(カナ) |
JEF_ASCII | JEFコード(ASCII) |
NONE | コード情報なし |
なお、この定義はior=1.1の場合のみ指定可能です。ior=1.1でlocaleが指定されない場合、オブジェクトリファレンスのコード情報の暗黙値が設定されます(詳細については、“8.3 OD_set_env”を参照してください)。
サーバアプリケーションのオブジェクトリファレンス作成時、SSL情報付加のルールを指定します。指定可能な値は以下のとおりです。
なお、この定義はior=1.1の場合のみ指定可能です。
"ON"
常にSSL情報を付加します。
"OFF"(省略時)
SSL情報を付加しません。ただし、OD_or_admコマンドの-sオプションで作成したオブジェクトリファレンスには、SSL情報が付加されます。
"AUTO"
インタフェース実装関数以外からオブジェクトリファレンスを動的生成した場合はSSL情報を付加しません。
インタフェース実装関数でオブジェクトリファレンスを動的生成する場合はSSL情報を付加するかどうかを、クライアントアプリケーションとの接続状態により決定します。クライアントアプリケーションからの呼出しにより、サーバアプリケーションがオブジェクトリファレンスを動的作成した場合、インタフェース実装関数を呼び出したクライアントアプリケーションとの接続でSSL通信を行っている場合はオブジェクトリファレンスにSSL情報を付加します。クライアントアプリケーションとの接続でSSL通信を行っていない場合はSSL情報を付加しません。
本パラメタの指定値と、オブジェクトリファレンスの静的生成(OD_or_admコマンドなどにより生成)/動的作成(CORBA_BOA_create関数などにより生成)とのSSL情報の有無の関係は、以下のとおりです。
| オブジェクトリファレンス生成方法 | |||
---|---|---|---|---|
sslパラメタの | 静的生成(OD_or_admなど) | 動的生成(CORBA_BOA_create関数など) | ||
SSL指定(-s) | なし | 使用中のコネクションがSSL通信の場合 | 使用中のコネクションがSSL通信でない場合、 | |
"ON" | ○ | ○ | ○ | ○ |
"OFF" | ○ | × | × | × |
"AUTO" | ○ | × | ○ | × |
[○:オブジェクトリファレンスにSSL情報が付加される、×:SSL情報が付加されない]
クライアントアプリケーションごとにインスタンスデータを保持する場合(iswitch=ONの場合)、同一のクライアント/サーバアプリケーション間の接続で、SSL通信を行う接続とSSL通信を行わない接続とを同時に行うことはできません。このため、iswitch=ONを指定し、かつ、サーバアプリケーションがオブジェクトリファレンスを動的作成する場合は、異なる接続を回避するために本パラメタに”AUTO”を指定することを推奨します。
なお、IPCOMなどSSLアクセラレータを使用する場合、使用中のコネクションはSSL通信でないとみなされるため、SSL情報を付加したオブジェクトリファレンスを生成する場合は本パラメタに"ON"を指定してください。
セションタイムアウトの時間(秒)を指定します。iswitch=objectの場合に有効です。省略時は0です。指定可能な最大値は1000000です。本パラメタを省略した場合、または0を指定した場合、セションタイムアウトは発生しません。クライアントからのアクセスが指定した時間以上ない場合にセションタイムアウトが発生し、CORBA::ORB::bind_object関数で登録されたオブジェクトとプロセスのバインド関係が解除されます。
なお、セションタイムアウトの精度は5秒です。例えば、ssn_timeoutに12が指定された場合、最後のクライアントアクセスが発生してから12.000秒から17.999の間にセションタイムアウトを検出することになります。
出口関数の最大処理時間(秒)を設定します。この時間を超えても出口関数が復帰しない場合、タイムアウトが発生し、出口関数を発行したサーバアプリケーションは強制終了されます。
初期値(省略値)は300です。指定可能な最小値は0、最大値は1000000です。0を指定した場合、タイムアウトは発生しません。
なお、最大処理時間監視の精度は5秒です。例えば、reply_interceptor_timeoutに12が指定された場合、出口関数発行後12.000秒から17.999の間にタイムアウトが発生することになります。
注意事項
以下のインプリメンテーションリポジトリIDについては、マニュアルなどで特に指示がない限りOD_impl_instコマンドによる削除操作を実行しないでください。Interstageが正常に動作しなくなる可能性があります。
FUJITSU-Interstage-NSLBO
FUJITSU-Interstage-SMO
FUJITSU-Interstage-TDLC
FUJITSU-Interstage-TDRC
IDL:com.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver/"IJServer名":1.0 (*1)
IDL:CORBA/InterfaceRep_Cache_Obf:1.0
IDL:CORBA/InterfaceRep_Obf:1.0
IDL:CORBA/IrOBF/backup:1.0
IDL:CORBA/Repository_Cache_Obf:1.0
IDL:CORBA/Repository_Cache_Obf_e:1.0
IDL:CORBA/Repository_Obf:1.0
IDL:CosEventChannelAdmin/EventChannel"数字":1.0 (*2)
IDL:CosNaming/BindingIterater:1.0
IDL:CosNaming/Installer:1.0
IDL:CosNaming/NamingContext:1.0
IDL:CosTransactions/RecoveryCoordinator:1.0
IDL:CosTransactions/TransactionFactory:1.0
IDL:EventDaemon:1.0
IDL:EventFactory:1.0
IDL:FJ/ImplementationDef:1.0
IDL:FJ/ImplementationRep:1.0
IDL:FJ/Repository:1.0
IDL:FJNotify/"イベントチャネルグループ名":1.0 (*3)
IDL:FujitsuISMQDComm/ReceiverES:1.0
IDL:IS/SMM:1.0
IDL:IS/SMMA:1.0
IDL:ISTD/ASO:1.0
IDL:OM_ORB/admin:1.0
IDL:"イベントチャネルグループ名":1.0 (*4)
OTS_JTSRMP
OTS_OTSRSC_"リソース定義名" (*5)
*1: "IJServer名"には作成したIJServerの名前が入ります。
*2: "数字"には0以上の整数が入ります。
*3: "イベントチャネルグループ名"にはノーティフィケーションサービスのイベントチャネルのグループ名が入ります。
*4: "イベントチャネルグループ名"にはイベントサービスのイベントチャネルのグループ名が入ります。
*5: "リソース定義名"にはOTS用のリソース定義名が入ります。
-axオプションを使ってCORBAアプリケーション情報定義ファイルでの登録をおこなう場合、1行に設定可能な文字列の最大長は511バイト(終端文字含め512バイト)です。
CORBAアプリケーション情報定義ファイルにenv,intfIDを設定する場合、設定する文字列の長さ÷40の値をmax_impl_rep_entriesに加算してください。
起動タイプが"persistent"の場合、管理者権限でサーバアプリケーションを起動してください。
soライブラリで起動タイプが"persistent"以外の場合、起動時の環境変数として"env = LD_LIBRARY_PATH=(soライブラリのパス)"をCORBAアプリケーション情報定義ファイルに記述してください。
再帰的にメソッドを呼び出すサーバアプリケーションを実行する場合(例えば、サーバアプリケーションがサーバ自身のメソッドを再帰的に呼び出す場合、またはサーバアプリケーションAが別サーバアプリケーションのメソッド呼出しを行い、再びサーバアプリケーションAのメソッドを呼び出す場合)、proc_conc_max, thr_conc_initの項目を以下の設定値以上に設定してください。
設定値 = (再帰呼出しの回数+1) ×クライアントアプリケーション数
起動タイプが"persistent"以外の場合、OSの環境変数は無効となります。必要に応じてCORBAアプリケーション情報定義ファイルのenv定義にOSの環境変数を記述してください。
本製品をインストールした環境によって、本コマンドの利用権限が変わる場合があります。詳細については、“1.3 利用権限について ”を参照してください。
COBOLアプリケーションで起動タイプが"persistent"以外の場合、起動時の環境変数として"env = LANG=ja_JP.U90"をCORBAアプリケーション情報定義ファイルに記述してください。記述しない場合、JMP00291-Uが表示されます。
備考
インプリメンテーションリポジトリIDとインタフェースリポジトリID
インプリメンテーションリポジトリIDには任意の文字列を指定できます。インプリメンテーションリポジトリIDとインタフェースリポジトリIDは独立な関係ですが、インプリメンテーションリポジトリIDにインタフェースリポジトリIDと同じ識別子を指定した場合には、OD_or_admコマンドを実行する際にインプリメンテーションリポジトリIDを指定する-aオプションを省略することができます(詳細については、“8.2 OD_or_adm”を参照してください)。
また、OD_impl_instコマンドによるインプリメンテーションリポジトリIDの登録は、OD_or_admコマンドの実行前に行います。
インプリメンテーションリポジトリIDとしてインタフェースリポジトリIDと同じ識別子を用いる場合には、IDLで定義したモジュール、インタフェースなどの情報を識別するリポジトリIDを指定します。リポジトリIDの指定形式と各項目について、以下に示します。
「フォーマット:識別情報:バージョン」
フォーマット:"IDL"を指定します。
識別情報:IDLで定義したモジュール名とインタフェース名を"/"で区切って指定します。
バージョン:"1.0"を指定します。バージョンは省略可能です。
キューイングポリシにインプリメンテーションリポジトリIDを登録している場合は、OD_impl_instコマンドでサーバアプリケーションを削除した後、odsetqueコマンドでキューイングポリシを削除する必要があります。
メッセージ
起動時に表示されるメッセージと意味を以下に示します。
CORBAサービスが起動されていません。
指定されたRepositoryIDはすでに登録されています。
指定されたRepositoryIDは登録されていません。
インプリメンテーションの登録に失敗しました。ディスクに空きがない可能性があります。
インプリメンテーションの削除に失敗しました。指定したインプリメンテーションリポジトリIDをもったサーバアプリケーションが起動中の可能性があります。
-axオプションで指定したfileが見つかりません。
fileのnumber行目にシンタックスエラーがあります。
impl.dbをロードできません。
オプションXXXが二重に定義されました。
パラメタなしのオプションにパラメタが指定されました。
-rオプションのパラメタが指定されていません。
-tオプションのパラメタが指定されていません。
-fオプションのパラメタが指定されていません。
サーバアプリケーションの情報をインプリメンテーションリポジトリに登録できませんでした。
IORのバージョンとコード系情報(locale)、またはSSL情報(ssl)の組み合わせに問題がある可能性があります。CORBAアプリケーション情報定義ファイルの内容を確認してください。また、すでに登録済みのRepositoryIDを指定した場合で、-ax指定の起動の場合にも当メッセージが出力されます。
Xオプションのパラメタが指定されていません。パラメタを設定してください。
proc_conc_max値が最大値256を超えています。
-uオプションのパラメタが指定されていません。
-gオプションのパラメタが指定されていません。
使用例
OD_impl_inst -p IDL:OM_ORB/admin:1.0 IDL:FJ/ImplementationRep:1.0 IDL:FJ/ImplementationDef:1.0 IDL:FJ/Repository:1.0 IDL:CosNaming/Installer:1.0 IDL:CosNaming/NamingContext:1.0 IDL:CosNaming/BindingIterater:1.0 IDL:CORBA/Repository_Cache_Obf:1.0 IDL:CORBA/Repository_Obf:1.0 IDL:CORBA/InterfaceRep_Cache_Obf:1.0 IDL:CORBA/InterfaceRep_Obf:1.0 IDL:CORBA/IrOBF/backup:1.0 IDL:CORBA/Repository_Cache_Obf_e:1.0 IDL:ODsample/anytest:1.0 IDL:ODsample/stringtest:1.0 IDL:test1/intf1:1.0 |
OD_impl_inst -p -r IDL:ODsample/stringtest:1.0 rep_id = IDL:ODsample/stringtest:1.0 type = persistent proc_conc_max = 16 thr_conc_init = 16 thr_conc_maximum = 128 thr_decrease = ON mode = SYNC_END iswitch = OFF ior = 1.1 ssl = OFF ssn_timeout = 0 |