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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編
Systemwalker

5.4.2 ノードの変更を監視する

ノードの変更を定期的に監視することにより、ノードの追加、IPアドレスの変更、削除、および許可されていないノードの接続を検出することができます。

監視方法は、監視対象のネットワーク環境によって異なります。

DHCPと固定IPアドレスとが混在している環境では、それぞれに応じた監視方法を併用します。

運用管理サーバ二重化(連携型)の運用を行っている環境では、ノードの変更の監視はできません。

ノードの変更を監視するしくみ

  1. ネットワークに接続されたノードを定期的に検索します。

    →ノードの検出機能

    ノード情報はSystemwalker Centric Managerのデータベースに格納されます。

    ノードの検出機能については、“定期的にノード検出を行う”を参照してください。

  2. ネットワークに接続されたノードの状態を定期的に監視します。

    ノードが一定期間以上「停止」状態になると、ノード情報がSystemwalker Centric Managerのデータベースから削除されます。ノードが取り外されたことを監視したい場合は、稼働状態を監視し、かつ停止期間の監視をする必要があります。

    設定については、“ポリシー設定”を参照してください。

  3. 1.のノード検出によって接続状況の変更を検出した場合に、変更情報をメッセージで通知するよう設定します。

    →ノード変更監視機能

    ただし、監視対象のノードにSNMPエージェントが導入されていない場合は、MACアドレスを確実に取得することができないため、メッセージを通知できない可能性があります。

  4. SNMPエージェントが稼働しているかどうかを監視します。

    →稼働状態の監視機能

  5. ノードの追加/削除、およびノード情報(プロパティ)の変更は、[Systemwalkerコンソール]や構成管理情報のCSV入出力コマンド等を使用して手動で行うこともできます。この場合も、変更情報はメッセージで通知されます。

監視の間隔

ノード検出は、ポーリングにより情報を収集します。ポーリングは、実行する時間帯と間隔、あるいは時刻を指定することができます。ノード検出の実行時間外にノードが接続されてすぐに切断された場合などは、情報を検出することはできません。

ポーリングは、動作が開始されてから応答が返るまである程度の時間がかかります。監視対象のノードが多い環境や、停止中のノードが多い環境では、ポーリング間隔を極端に短く設定しないでください。

ポーリング間隔の設定については、“ノードの検う場合”を参照してください。

稼働状態の監視とSNMPエージェントの稼働監視

ノードの情報収集にSNMPを使用しているため、監視対象ノード上のSNMPエージェントで異常が発生している場合やSNMPエージェントが停止している場合は、正しい情報を取得することができないことがあります。

監視対象ノードにSNMPエージェントを導入するとともに、「稼働状態の監視」を使用して、SNMPエージェントの稼働/非稼働状態を監視してください。

ノードの変更を監視するための条件

すべての事象を監視するためには、監視対象とするノードに、以下の条件が必要です。

環境の条件

設定の条件

SNMPエージェントが動作していない/導入されていない場合

「ノード検出」機能は、SNMPエージェントが動作していないノードからは、そのノード情報の一部または全部を取得できないことがあります。

「ノードの変更監視」機能は取得したノード情報に応じてメッセージを通知するため、ノード情報を取得できないと、イベントを通知しなかったり、実際とは異なるイベントを通知したりすることがあります。

監視が可能となる条件

ネットワーク環境が、接続されるノードのMACアドレスがARPテーブルで確実に参照できるように構築されている場合は、監視が可能となります。

このためには、以下の条件をすべて満たすことが必要となります。

ノードの変更を監視するための設定

ノードの変更を監視するためには、以下の設定が必要です。

ポリシーの設定

設定するポリシー

Systemwalkerコンソールのメニュー

[ノード検出]

[ポリシー]-[監視]-[ノードの検出]

[稼働状態の監視]

[ポリシー]-[監視]-[ノードの監視(オプション)]-[稼働状態の監視(フォルダ)]

  1. [Systemwalkerコンソール]から対象のノード、またはフォルダを選択しポリシーを設定します。

    各タブでの設定方法については、“ノードの稼働状態を監視する”を参照してください。

  2. ポリシーを配付します。

    →“ポリシーを配付する”を参照してください。

監視する対象の設定

[ノード管理]ツリーまたは[業務管理]ツリーで監視する場合

ノードが削除された場合のイベントは、発生元が運用管理サーバとなります。このため、[ノード管理]ツリーまたは[業務管理]ツリーで監視する場合は、監視するツリーに運用管理サーバが含まれるようにしてください。

稼働状態の監視の監視ポリシーについて

5.4.2.1 固定IPアドレス環境でノードの変更を監視する

固定IPアドレス環境のノードの変更を定期的に監視し、以下の事象をイベントとして通知できます。

固定IPアドレス環境のノードを監視する

監視できる事象は以下のとおりです。

イベントとして通知する事象

通知するイベント

種別

メッセージ文

発生先ノード

ノードが追加された

警告

新しいノードを検出しました。(XXX.XXX.XXX.XXX)

追加されたノード

既存ノードのIPアドレスが変更された

警告

IPアドレスが変更されました。(XXX.XXX.XXX.XXX->YYY.YYY.YYY.YYY)

変更されたノード

ノードが削除された場合

警告

ノードが削除されました。(hostname,XXX.XXX.XXX.XXX)

運用管理サーバ

許可されていないノードが追加された(MACアドレスが取得できる場合)

エラー

許可されていないMACアドレスを検出しました。(FF:FF:FF:FF:FF:FF,XXX.XXX.XXX.XXX)

対象ノード

許可されていないノードが追加された(MACアドレスが取得できない場合)

警告

MACアドレスが不明なノードを検出しました。(XXX.XXX.XXX.XXX,代表インタフェース)

対象ノード

SNMPエージェントが動作していない

警告

ノードのSNMPエージェントからの応答がありません。(XXX.XXX.XXX.XXX)

対象ノード

XXX.XXX.XXX.XXX、YYY.YYY.YYY.YYY:IPアドレス
hostname:ホスト名
FF:FF:FF:FF:FF:FF:MACアドレス

監視する対象の設定

通常は[方法1]により設定します。

[Systemwalkerコンソール]に登録されているMACアドレスとサブネットアドレスを元にして設定する場合は、[方法2]により設定します。

[方法1]

  1. 以下のコマンドを実行し、ノード変更監視設定ファイルを作成します。

    mpfwdset -o -f detect.txt

    →ノード変更監視設定ファイル(detect.txt)が作成されます。このファイルを以下のように編集してください。

    1. 許可するMACアドレスを記述します。

    2. 監視するサブネットアドレスを記述します。

    3. 監視する事象の設定を“on”にします。

  2. 以下のコマンドを実行します。

    mpfwdset -i -f detect.txt

    →ノード変更監視設定ファイルの情報がノード変更監視の動作設定に反映されます。

[方法2]

  1. 監視する事象を登録します。

    1. ノード変更監視設定ファイルの雛型ファイルを出力します。

      mpfwdset -o -f detect.txt

    2. ノード変更監視設定ファイル(detect.txt)に、監視する事象の設定を“on”にして記述します。

      ノード変更監視設定ファイルの内容例(ノードが追加された事象を監視する場合)

      Detect1 = on

    3. 以下のコマンドを実行します。

      mpfwdset -i -f detect.txt

      →ノード変更監視設定ファイルの情報がノード変更監視に反映されます。

  2. 監視するノードのMACアドレスを登録します。

    1. 以下のコマンドを実行します。

      mpcmcsv -m OUT -o NODE -f node.csv

    2. 出力されたCSVファイル(node.csv)を編集して、監視対象外のノード情報を削除します。

    3. 以下のコマンドを実行します。

      mpfwdset -i -m 26 -f node.csv

      →CSVファイルの情報がノード変更監視の動作設定に反映されます。

  3. 監視するサブネットアドレスを登録します。

    1. 以下のコマンドを実行します。

      mpcmcsv -m OUT -o FOLDER -f folder.csv

    2. 出力されたCSVファイル(folder.csv)を編集して、監視対象外のサブネットフォルダ情報を削除します。

    3. 以下のコマンドを実行します。

      mpfwdset -i -s 8 -f folder.csv

      →CSVファイルの情報がノード変更監視の動作設定に反映されます。

mpcmcsv(構成管理情報のCSV入出力コマンド)、mpfwdset(ノード変更監視設定コマンド)、ノード変更監視設定ファイルの詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

5.4.2.2 DHCP環境でノードの変更を監視する

DHCP環境のクライアントについて、稼働状態の監視、およびMIB監視を行うことができます。

これにより、通常ノードと同様にDHCP環境のクライアントに対する監視ができます。

また、DHCP環境のクライアントの変更を定期的に監視し、以下事象をイベントで通知することができます。

DHCP環境のクライアントを監視する

DHCP運用を行うセグメントに対し、定期的にノード検出を行い、ノードの変更を監視します。ノードの変更は、イベントとして通知されます。

監視する事象、メッセージ内容、および発生先ノードは以下のとおりです。

イベントとして通知する事象

通知するイベント

[DHCPクライアント監視]ポリシー画面で設定する条件

種別

メッセージ文

発生先ノード

DHCPクライアントが追加された

警告

新しいノードが接続しました。(XXX.XXX.XXX.XXX)

追加されたノード

[新規ノードを検出]

既存のDHCPクライアントのIPアドレスが変更された

警告

監視ノードが移動しました。(XXX.XXX.XXX.XXX->YYY.YYY.YYY.YYY)

変更されたノード

[IPアドレスの変更を検出]

DHCPクライアントが削除された

警告

監視ノードを対象から除外しました。(XXX.XXX.XXX.XXX)

運用管理サーバ

[ノードの削除を検出]

未登録のDHCPクライアントが追加された

エラー

未登録のノードが接続しました。(XXX.XXX.XXX.XXX)

追加されたノード

[未登録ノードを検出]

未登録のDHCPクライアントが追加された(MACアドレスが取得できなくなった場合)

警告

ノードのSNMPエージェントからの応答がありません。(XXX.XXX.XXX.XXX)

対象ノード

[未登録ノードを検出]

※ XXX.XXX.XXX.XXX、YYY.YYY.YYY.YYY:IPアドレス

イベントが通知される条件

「新しいノードが接続しました」のイベントが通知される条件

「監視ノードが移動しました」のイベントが通知される条件

「新しいノードが接続しました」または「監視ノードが移動しました」のイベントが通知済みのMACアドレスであることが前提となります。

「監視ノードを対象から除外しました」のイベントが通知される条件

「未登録のノードが接続しました」のイベントが通知される条件

「ノードのSNMPエージェントからの応答がありません」のイベントが通知される条件

「新しいノードが接続しました」または「監視ノードが移動しました」のイベントが通知済みのMACアドレスであることが前提となります。

監視する対象の設定

  1. [Systemwalkerコンソール[編集]]で、DHCP運用を行っているセグメントのプロパティを表示します。

  2. [ネットワーク]タブからDHCPの範囲を設定します。

  3. DHCP運用を行っているセグメントに対して、[ノード検出]ポリシーを設定します。

  4. DHCP運用を行っているセグメントに対して、[稼働状態の監視]ポリシーの[稼働状態の監視方法]に、"状態を表示"を設定します。

  5. [ポリシー]-[監視]-[ノードの監視(オプション)]-[DHCPクライアントの監視]を選択します。

    →[DHCPクライアント監視]画面が表示されます。

  6. [基本]タブで、通知を行いたいイベントの[条件]を設定します。

    初期値では、DHCPクライアント監視のイベントは通知されません。

  7. [対象]タブで[DHCPクライアント監視]で管理対象とするMACアドレスを指定します。

    指定されないMACアドレスについては、[未登録ノードを検出]のイベント通知の対象となります。

DHCPクライアント監視の条件

DHCPクライアント監視を行うには、以下の条件を満たす必要があります。

「DHCPクライアント監視を行うことができません」のイベントが通知された場合

DHCPクライアント監視を行っている環境で、[ノード一覧]画面で同一のMACアドレスが複数存在する場合、以下の操作を行うと、「MACアドレスが重複しています(XXX.XXX.XXX.XXX).DHCPクライアント監視を行うことができません.」のイベントが通知されることがあります。このイベントが通知された場合は、MACアドレスが重複しているノードすべてを[Systemwalkerコンソール]上で削除してください。