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ServerView Resource Orchestrator V2.3.0 ユーザーズガイド

I.1.2 ブレードシャーシの高可用性

ここでは、ブレードサーバ上でL-Serverを動作させる場合の高可用性について説明します。

ブレードサーバで物理L-Serverを動作させる場合、ほかのシャーシ上のブレードサーバを予備サーバに指定しておくと、手動でサーバを予備サーバに切り替えて、L-Serverを再起動できる機能です。

シャーシ故障時に対応したサーバ切替えを行うには、事前にサーバ切替えの設定が必要です。

仮想L-Serverも、VMホストを物理L-Serverとして登録することで、VMホストを予備サーバに切り替えて再起動できます。

詳細は、「付録K 物理L-Serverに対するVMホストの導入」を参照してください。

図I.1 シャーシ故障時に対応したサーバ切替え


導入

ここでは、サーバ切替えの事前設定について説明します。

以下の手順で、設定を行います。

  1. 予備のブレードシャーシ内のサーバをサーバプールに登録します。

    以下のどちらかの方法で行ってください。

    • 予備のブレードシャーシ内のサーバをサーバプールに登録します。

    • 予備のブレードシャーシ内のサーバを予備サーバのサーバプールに登録します。

  2. L-Serverを作成します。

    詳細は、「6.1 L-Serverテンプレートを利用しての作成」または「付録D L-Serverのパラメーター詳細」を参照してください。

    このとき、L-Serverに対して冗長化設定を行います。

    [L-Serverの作成]ダイアログの[サーバ]タブで、以下の設定を行います。

    • "HA"チェックボックスにチェックを入れます。

    • 手順1.で予備のブレードシャーシ内のサーバを、予備サーバのプールに登録した場合、予備サーバのサーバプールを指定します。


運用

ここでは、L-Serverの切替えの方法について説明します。

以下の手順でL-Serverの切替えを行います。

  1. シャーシの異常を検出します。

    以下のような事象が発生した場合、シャーシの異常によりシャーシの切替えを行うか判断します。

    • マネジメントブレードが2つとも故障して、マネジメントブレードに対してアクセスできない場合

    • 管理LANに対して通信ができない場合

    • 管理LANが接続されているLANスイッチが故障して、通信ができない場合

  2. 異常が発生したシャーシで動作していたL-Serverを確認します。

    異常が発生したシャーシで動作していたL-Serverの確認は、rcxadm chassis showコマンドを実行します。

    rcxadm chassis showコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.3.9 rcxadm chassis」を参照してください。

  3. 切替え元のL-Serverが停止状態になっているか確認します。

    停止状態になっていない場合、L-Serverを停止します。

    マネジメントブレードにアクセスできないため、オーケストレーションツリーから停止できません。管理対象サーバのコンソールを利用するなどの方法で、管理対象サーバで停止操作を行ってください。

    注意

    異常が発生したシャーシで動作していたL-Serverを、停止せずに切替えを行った場合、L-Serverが二重に起動して、ディスクが破損する可能性があります。確実に停止してください。

  4. サーバをメンテナンスモードに設定します。

    サーバをメンテナンスモードに切り替える方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「付録F 保守モード」を参照してください。

    コマンドで切り替える場合、rcxadm serverコマンドを使用します。rcxadm serverコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.3.10 rcxadm server」を参照してください。

  5. L-Serverを起動します。

    切替え先のサーバでL-Serverを起動してください。

    L-Serverの起動方法については、「6.2.1 起動」を参照してください。

  6. 切り替えたサーバのメンテナンスモードを解除します。

    サーバのメンテナンスモードを解除する方法については、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「付録F 保守モード」を参照してください。

    コマンドで切り替える場合、rcxadm serverコマンドを使用します。rcxadm serverコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.3.10 rcxadm server」を参照してください。


復旧

ここでは、復旧方法について説明します。

以下の手順で、復旧を行います。

  1. マネジメントブレードが故障した場合、故障したマネジメントブレードを交換します。管理LANやスイッチが故障した場合、管理LANやスイッチを交換したあと、マネジメントブレードを初期化します。マネジメントブレードの初期化は、マネジメントブレードの管理画面で"VIOMで管理"を選択し、表示された画面でマネジメントブレードのローカルVIOM設定を強制的にリセットする設定を行ったあと、マネジメントブレードを再起動してください。どちらの場合も、操作に不明点がある場合は当社技術員に連絡してください。

  2. ブレードをシャーシに搭載します。

  3. RCコンソールで復旧したシャーシを登録解除したあと、再登録してください。

  4. サーバリソースツリーから復旧したシャーシのサーバを電源オンしたあと、強制的に電源をオフにしてください。

ブレードシャーシが復旧したあと、L-Serverの配置を元に戻したい場合、以下の手順を行います。

  1. L-Serverを停止します。

    L-Serverの停止については、「6.2.2 停止」を参照してください。

  2. 使用する物理サーバの変更を行います。

    [L-Serverの仕様変更]ダイアログの"使用する物理サーバ"で、復旧したサーバを指定します。

    使用する物理サーバの変更については、「6.3.1 仕様変更」を参照してください。

  3. L-Serverを起動します。

    L-Serverの起動については、「6.2.1 起動」を参照してください。