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ServerView Resource Orchestrator V2.3.0 ユーザーズガイド

I.1.1 L-Serverの高可用性

ここでは、L-Serverの高可用性について説明します。

サーバ種別にかかわらず、L-Server作成時に[サーバ]タブの"HA"チェックボックスにチェックを入れて冗長化の設定を行います。

予備サーバのモデルおよび構成チェック

物理L-Serverの作成時または変更時のサーバ冗長化を設定する際に、L-Serverの定義と予備サーバの構成をチェックします。

L-Serverの定義と予備サーバの構成で以下の項目についてチェックします。

最適な予備サーバの選択

"性能が低いサーバも選択する"チェックボックスにチェックを入れない場合、予備サーバが自動的に設定されます。

L-Serverの定義と予備サーバとして指定されたリソースプールにある物理L-Serverを以下の条件で比較します。

すべての条件が同等またはそれ以上で、かつL-Serverの定義との差が最も少ないサーバが選択されます。

"性能が低いサーバも選択する"チェックボックスにチェックを入れた場合、L-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したサーバが、予備サーバとして選択されます。


予備サーバのモデルおよび構成チェックの設定変更

切替えのポリシーとサーバモデルの互換性を変更できます。

なお、定義ファイルはインストール時に配置されますが、定義ファイルが存在しない場合、または定義に誤りがある場合はL-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したサーバが予備サーバとして選択されます。

"性能が低いサーバも選択する"チェックボックスにチェックを入れた場合、L-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したサーバが、予備サーバとして選択されます。

予備サーバのモデルおよび構成チェックの定義ファイルの格納先は以下のとおりです。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

spare_server_config.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行ごとに以下のように記述してください。

キー =

コメントを記述する場合、先頭文字をシャープ("#")にします。

定義ファイルの指定項目

定義ファイルで以下の項目を指定します。

表I.1 予備サーバのモデルおよび構成チェックの定義ファイルの指定項目一覧

指定項目

キー

備考

切替えポリシー

OVERALL_POLICY

skip

システム全体に対するL-Serverの定義と予備サーバの構成のチェックポリシーを設定します。

  • skip

    予備サーバの条件を満たすサーバが存在するかチェックしません。

    条件を満たさないサーバプールを選択した場合でも、チェックせずにL-Serverの作成/変更を行います。

  • warning

    予備サーバの条件を満たすサーバが存在しないサーバプールも表示されます。

    条件を満たさないサーバプールを選択した場合、L-Serverの作成/変更時に警告メッセージが表示され、継続するか選択します。

  • error

    予備サーバの条件を満たすサーバが存在しないサーバプールは表示されません。

    そのため、条件を満たさないサーバプールを選択できません。

    事前チェックを行っている場合でも、サーバ切替え時に切替え先が見つからない場合、サーバを切り替えられません。

warning

error

サーバモデルの互換性 (*1)

SPARE_SVR_COMPATX

(Xは0~255までの半角数字)

["modelA","modelB"]

互換性のあるサーバモデルをグループとして定義します。

L-Serverの定義と予備サーバの構成をチェックする際に、同じグループ内のサーバモデルが切替え対象になります。

サーバモデルの例は以下のとおりです。

  • BX920 S1

  • BX920 S2

*1: SPARE_SVR_COMPATの値は変更できます。互換性がないサーバを予備サーバとして設定した場合など、変更した値の組合せによってはサーバの切替えに失敗する可能性があります。

定義ファイル例
# Spare server check configuration

# Spare server check logic's policy: skip | warning | error
OVERALL_POLICY=skip

# Server model compatibility list
SPARE_SVR_COMPAT0=["BX920 S1", "BX920 S2"]