ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator V2.3.0 ユーザーズガイド

E.2.1 管理情報全体のバックアップ

ここでは、環境構築後に実行するバックアップについて説明します。

  1. 証明書とセッション暗号キーのバックアップ

    証明書が格納されているフォルダーをほかのフォルダーに退避(コピー)します。

    証明書が格納されているフォルダーについては、「4.3.1 アンインストール【Windows】」および「4.3.2 アンインストール【Linux】」を参照してください。

    セッション暗号キーのバックアップは、rcxloginコマンドの-saveオプションを利用してパスワードを保存している場合だけ必要です。パスワードを保存しない運用や、異常時にもう一度パスワードを保存し直す運用の場合は、バックアップする必要はありません。

    rcxloginコマンドは、「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」の「2.1 rcxlogin」を参照してください。

    セッション暗号キーをバックアップする場合は、以下のファイルをほかのフォルダーに退避(コピー)します。

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\rails\config\rcx_secret.key

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/rails/config/rcx_secret.key

    なお、保存したパスワードは、rcxloginコマンドでパスワードを保存したOSのユーザーアカウントのホームディレクトリに格納されています。ホームディレクトリの内容も併せてバックアップしておくことをお勧めします。

  2. システムイメージ、クローニングマスタのバックアップ

    システムイメージ、クローニングマスタが格納されているフォルダーをほかのフォルダーに退避(コピー)します。

    フォルダーについては、「ServerView Resource Coordinator VE 運用ガイド」の「B.2 バックアップ」の「2. システムイメージ、クローニングマスタのバックアップ」を参照してください。

  3. VM管理製品の仮想マシンのバックアップ

    バックアップについては、VM管理製品のマニュアルを参照してください。

  4. 構成定義情報のバックアップ

    以下のコマンドを実行して構成定義情報の書出しを行います。構成定義情報およびバージョンのXMLを書き出すディレクトリまたはフォルダーを指定します。

    -dirでディレクトリまたはフォルダーを指定します。既存のディレクトリまたはフォルダーが存在しない場合は、エラーが発生します。

    rcxbackupコマンドは、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.8.1 rcxbackup」を参照してください。

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\bin\rcxbackup

    【Linux】
    /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxbackup

    >rcxbackup [-dir dirname] [[-immediate]|[-timeout value]] <RETURN>

    バックアップしたファイルは、指定したフォルダーに以下の形式で作成されます。

    形式

    ホスト名_YYYYMMDD_HHMM.jar

    書式

    YYYYMMDDは構成定義情報をバックアップした日時です。

    指定項目

    YYYY

    西暦

    MMDD

    日付

    HHMM

    時刻

    注意

    • 本製品の操作中に本コマンドを実行すると、操作中の処理が完了するまで待ち合わせます。

    • バックアップしたファイルは、構成定義情報のリソース数の増減に応じてサイズが増減します。1000個のVMゲストを管理している場合でも2MB未満の領域しか必要としないので、このサイズを参考にファイルを用意してください。なお、このファイルは圧縮ファイルですが、バックアップ処理の延長で、圧縮が解凍されたファイルが一時的に生成されます。このため、圧縮していないファイルのサイズの空き領域(VMゲスト数が1000の場合、150MB程度)が必要です。

  5. SystemcastWizardに関連する情報の退避

    1. マネージャーの停止

      本製品のマネージャーを停止します。マネージャーの停止方法は、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「5.1 マネージャ」を参照してください。

    2. SystemcastWizardに関連する情報のバックアップ

      SystemcastWizardに関連する情報のバックアップを行います。

      【Windows】
      以下を任意のフォルダーへ退避してください。

      ファイルまたはデータベースはコピー、レジストリーはレジストリエディタを用いて以下のキー全体をエクスポートしてください。

      表E.3 SystemcastWizardに関する退避対象一覧

      No

      概要

      退避・復元対象

      1

      レジストリー (*1)

      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard(32bitOS)
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard(64bitOS)

      2

      データベース

      インストールフォルダー\ScwPro\scwdb\scwdb1.mdb
      インストールフォルダー\ScwPro\scwdb\scwdb1.mdw

      3

      DHCP設定情報ファイル

      インストールフォルダー\ScwPro\bin\ipTable.dat

      4

      IPアドレス設定ファイル

      インストールフォルダー\ScwPro\bin\localipaddress.txt

      5

      AWWN定義ファイル (*2)

      インストールフォルダー\ScwPro\tftp\rcbootimg\awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg (*3)
      インストールフォルダー\ScwPro\tftp\rcbootimg\_awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg (*3)

      6

      クライアント接続要求用BROADCAST設定ファイル

      インストールフォルダー\ScwPro\bin\bcastaddress.txt

      *1: 64ビットOS上では、Wow6432Nodeにリダイレクトします。
      *2: VIOM環境では、必要ありません。
      *3: XXX.XXX.XXX.XXXにはIPアドレスが入ります。

      【Linux】
      以下を任意のディレクトリへ退避してください。

      表E.4 SystemcastWizardに関する退避対象一覧

      No

      概要

      退避・復元対象

      1

      設定ファイル

      /etc/opt/FJSVscw-common/scwconf.reg

      2

      データベース

      /var/opt/FJSVscw-deploysv/scwdb/scwdb1.db
      /var/opt/FJSVscw-deploysv/scwdb/scwdb2.db

      3

      DHCP設定情報ファイル

      /var/opt/FJSVscw-pxesv/ipTable.dat

      4

      Bootcfg設定ファイル (*1)

      /etc/opt/FJSVscw-pxesv/ClientBoot/*

      5

      AWWN定義ファイル (*2)

      /var/opt/FJSVscw-tftpsv/tftproot/rcbootimg/awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg (*3)
      /var/opt/FJSVscw-tftpsv/tftproot/rcbootimg/_awwn_XXX.XXX.XXX.XXX.cfg (*3)

      6

      クライアント接続要求用BROADCAST設定ファイル

      /opt/FJSVscw-deploysv/sys/bcastaddress.txt

      *1: ディレクトリ配下のすべてのファイルが対象です。
      *2: VIOM環境では、必要ありません。
      *3: XXX.XXX.XXX.XXXにはIPアドレスが入ります。

    3. マネージャーの起動

      本製品のマネージャーを起動します。マネージャーの起動方法は、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「5.1 マネージャ」を参照してください。

  6. 各種定義ファイルの退避

    本製品利用時に作成した各種定義ファイルは、削除されます。

    必要な場合は、本製品をアンインストールする前に、以下のフォルダーをほかのフォルダーに退避(コピー)してください。

    【Windows】
    インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data
    インストールフォルダー\Manager\etc\vm

    【Linux】
    /etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
    /etc/opt/FJSVrcvmr/vm

  7. イメージ管理情報の確認

    rcxadm imagemgr infoコマンドを実行して、以下のイメージ管理情報を保存してください。

    • システムイメージの保存世代数

    • クローニングマスタの保存世代数

    • イメージファイル格納フォルダー

    rcxadm imagemgr infoコマンドは、「ServerView Resource Coordinator VE コマンドリファレンス」の「5.5 rcxadm imagemgr」を参照してください。

  8. ディレクトリサービスのバックアップ

    ディレクトリサービスによるユーザー管理を行っている場合、ディレクトリサービスのバックアップを行ってください。

    バックアップについては、ディレクトリサービスのマニュアルを参照してください。