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ServerView Resource Orchestrator V2.3.0 ユーザーズガイド

1.2.6 ネットワーク設定の簡易化

本製品で扱うネットワークリソースとは、L-Serverを接続するネットワークの定義情報です。L-Serverを作成する際のネットワーク設定を自動化するため、ネットワークの構成を事前に定義できます。

ネットワークリソースには、以下の2種類があります。

ネットワークリソースを用いた設定の簡易化

L-ServerのNICとネットワークリソースを、以下の図のように接続することで、ネットワークの複数の設定をまとめて行えます。

図1.2 ネットワークリソースの接続イメージ

L-ServerのNICとネットワークリソースの接続によって設定される項目について説明します。


ブレードサーバに対するネットワークの自動設定

サポートするネットワークの構成パターン以外の場合、以下を参照してください。

ブレードサーバに対するネットワークの動設定

サポートするネットワーク構成パターン以外の場合、以下を参照してください。

自動で設定されない場合、手動で設定できます。

図1.3 ブレードサーバに対するネットワーク自動設定

表1.3 ブレードサーバに対するネットワーク設定一覧

物理L-Server

仮想L-Server

VMware

Hyper-V

RHEL5-Xen

Oracle VM

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

a

仮想スイッチの作成とNICへの接続 (*1)

-

-

× (*2)

× (*2)

○ (*3)

×

×

×

×

b

L-Serverの仮想NICと仮想スイッチの自動接続 (*4)

-

-

c

L-Serverの仮想NICに対するVLAN IDの自動設定

-

-

d

LANスイッチブレードのサーバブレード側のポートへの設定

○ (*5)

× (*2)

× (*2、*6)

○ (*6)

○ (*2、*6)

○ (*3、*6)

×

×

×

×

e

LANスイッチブレードのサーバブレード側のポートと外部接続ポートの接続

×

× (*2)

○ (*6)

× (*2)

○ (*2、*3)

×

×

×

×

○: 本製品が設定
×: 本製品は設定しない

*1: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。

表1.4 サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとの読替え

VMware

仮想スイッチとポートグループの作成

Hyper-V

仮想ネットワークの作成

RHEL5-Xen
Oracle VM

仮想ブリッジの作成

*2: 手動で設定できます。
*3: Intel PROSetまたはPRIMECLUSTER GLSを導入した冗長化構成の場合、自動で設定できます。
*4: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。

表1.5 サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとの読替え

VMware

L-Serverの仮想NICと仮想スイッチのポートグループとの接続

Hyper-V

L-Serverの仮想NICと仮想ネットワークとの接続

RHEL5-Xen
Oracle VM

L-Serverの仮想ネットワークインターフェースと事前に手動で作成済の仮想ブリッジの接続

*5: ポートVLANまたはタグVLANを設定します。
*6: タグVLANを設定します。

管理サーバと同一サブネットアドレスの管理LANに仮想L-Serverを接続する場合、セキュリティのリスクがあるため、本製品は仮想スイッチの作成を自動で行いません。

管理サーバと仮想L-Server間の通信経路のセキュリティを確保したあと、仮想スイッチの作成を行ってください。


LANスイッチブレードに対するVLANの自動設定

LANスイッチブレードに対してVLANを設定します。LANスイッチブレードには、レイヤー2スイッチ機能を提供するSwitchファームウェアと、仮想化を実現するIBPファームウェアがあります。

本製品では、LANスイッチブレードをSwitchファームウェアで動作させることをSwitchモード、IBPファームウェアで動作させることをIBPモードと呼びます。

詳細については、LANスイッチブレードのマニュアルを参照してください。

ブレードサーバ以外のサーバに対する設定

ブレードサーバ以外のサーバに対して、L-Serverの仮想NICと仮想スイッチの接続を行います。

図1.4 ブレードサーバ以外のサーバに対するネットワーク設定

表1.6 ブレードサーバ以外のサーバに対するネットワーク設定一覧

物理L-Server

仮想L-Server

VMware

Hyper-V

RHEL5-Xen

Oracle VM

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

冗長化しない場合

冗長化する場合

a

仮想スイッチの作成とNICへの接続 (*1)

-

-

×

×

×

×

×

×

×

×

b

L-Serverの仮想NICと仮想スイッチの接続 (*2)

-

-

c

L-Serverの仮想NICの使用するVLAN IDの設定

-

-

d

LANスイッチのポートへの設定

×

×

×

×

×

×

×

×

×

×

○: 本製品が設定
×: 本製品は設定しない

*1: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。

表1.7 サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとの読替え

VMware

仮想スイッチとポートグループの作成

Hyper-V

仮想ネットワークの作成

RHEL5-Xen
Oracle VM

仮想ブリッジの作成

*2: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。

表1.8 サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとの読替え

VMware

L-Serverの仮想NICと仮想スイッチのポートグループとの接続

Hyper-V

L-Serverの仮想NICと仮想ネットワークとの接続

RHEL5-Xen
Oracle VM

L-Serverの仮想ネットワークインターフェースと事前に手動で作成済の仮想ブリッジの接続







利用できるネットワーク構成

本製品で利用できるネットワーク構成と設定方法は以下のとおりです。

表1.9 利用できるネットワーク構成と設定方法

ハードウェア

ネットワーク構成

設定方法参照先

PRIMERGY ブレードサーバ

非冗長化構成

物理L-Serverの場合、「F.6.1 ネットワーク自動設定」を参照してください。

仮想L-Serverの場合、サーバ仮想化ソフトウェア製品によって異なります。

【VMware】
「G.1.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Hyper-V】
「G.2.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Xen】
「G.3.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Oracle VM】
「G.4.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

冗長化構成

物理L-Serverの場合、「F.6.1 ネットワーク自動設定」および「F.7.4 L-Serverのネットワーク冗長化およびVLAN設定」を参照してください。

仮想L-Serverの場合、サーバ仮想化ソフトウェア製品によって異なります。

【VMware】
「G.1.4 セットアップ」の「ネットワークの自動設定」を参照してください。

【Hyper-V】
「G.2.4 セットアップ」の「ブレードサーバのネットワークの自動設定」を参照してください。

【Xen】
「G.3.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Oracle VM】
「G.4.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

  • PRIMERGY ラックマウントサーバ

  • PRIMERGY タワーサーバ

  • PRIMEQUEST

非冗長化構成

物理L-Serverの場合、「F.6.1 ネットワーク自動設定」を参照してください。

仮想L-Serverの場合、サーバ仮想化ソフトウェア製品によって異なります。

【VMware】
「G.1.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Hyper-V】
「G.2.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Xen】
「G.3.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Oracle VM】
「G.4.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

冗長化構成

物理L-Serverの場合、「F.6.1 ネットワーク自動設定」を参照してください。

仮想L-Serverの場合、サーバ仮想化ソフトウェア製品によって異なります。

【VMware】
「G.1.4 セットアップ」の「ネットワークの自動設定」を参照してください。

【Hyper-V】
「G.2.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Xen】
「G.3.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

【Oracle VM】
「G.4.4 セットアップ」の「ネットワークの手動設定」を参照してください。

ポイント

物理L-Serverを作成する場合のネットワーク構成例は、「付録F 物理L-Serverを作成する場合の設定」を参照してください。

仮想L-Serverを作成する場合のネットワーク構成例は、「付録G サーバ仮想化ソフトウェア製品の設定」を参照してください。


IPアドレスの自動設定

【Windows/Linux】【VMware】【Hyper-V】
ネットワークリソースにIPアドレスの範囲が設定されている場合は、L-Serverへのイメージ配付時に、IPアドレスを自動的に設定できます。
IPアドレスの範囲が設定されていない場合、DHCPの設定になります。

【Hyper-V】
統合サービスが導入されている以下のゲストOSで、IPアドレスの自動設定ができます。

【Xen】【Oracle VM】
IPアドレスの自動設定には対応していません。

ネットワークリソースにIPアドレスの範囲が設定されている場合は、L-Serverへのイメージ配付後に、IPアドレスを手動で設定してください(DNSサーバも手動で設定してください)。
IPアドレスの確認方法については、「D.4 [ネットワーク]タブ」の注意事項を参照してください。

IPアドレスの範囲が設定されていない場合も、L-Serverへのイメージ配付後に、手動でDHCPでの運用になるように設定してください。


物理L-Serverに対するネットワーク設定

本製品は、サーバのNIC冗長化やタグVLANなどのOSの設定は行いません。これらの設定はL-Serverを作成したあと、手動で設定してください。

OSのイメージ配付時に自動で行う場合、以下のようなスクリプトを用意して、OS起動時に1回だけスクリプトが起動されるようにした状態でイメージを採取するなどして対応します。

ネットワーク情報ファイルについては、「F.7.4 L-Serverのネットワーク冗長化およびVLAN設定」の「ネットワーク情報ファイル」を参照してください。

ネットワーク情報ファイルを利用した設定方法は、「F.7.4 L-Serverのネットワーク冗長化およびVLAN設定」を参照してください。

注意

  • ネットワーク設定スクリプトが動作するタイミングによって、サーバにインストールされている業務アプリケーションが通信エラーになる可能性があります。

    本製品ではこのエラーを検出できないため、ユーザーのアプリケーションで発生するネットワークエラーで検出してください。

    エラーが発生した場合、サーバまたはアプリケーションを再起動する必要があります。

    ネットワーク設定スクリプトでサーバを再起動してください。

  • RCVEのネットワークパラメーター設定機能は利用できません。


ネットワークリソースの仕様変更

以下のネットワークリソースの仕様を変更できます。

以下のネットワークリソースを追加できます。

ネットワークの仕様変更の詳細は、「A.3 リソース操作」の「ネットワークリソースの仕様変更」を参照してください。