サーバ仮想化ソフトウェア製品としてVMwareを利用する場合のセットアップ手順は以下のとおりです。
リソースの登録
VM管理製品の登録
VM管理製品を登録すると、セットアップの事前準備で事前に作成したVMFSなどのデータストアが仮想ストレージリソースとして本製品に自動的に登録されます。
VM管理製品の登録は、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「6.1.5 VM管理製品の登録」を参照してください。
管理対象サーバの登録
シャーシの登録
「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「6.1.2 シャーシの登録」を参照してください。
管理対象サーバの登録(シャーシ内)
「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「6.1.3 管理対象サーバの登録」を参照してください。
LANスイッチブレードの登録
「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「6.1.4.1 LANスイッチブレードの登録」を参照してください。
ネットワークリソース
ネットワークリソースは、ネットワークリソース作成時にネットワークプールを指定して登録します。
ネットワークリソースを事前に作成することで、L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続したときに、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。
参考
ネットワークリソースの自動設定の詳細は、「ネットワークの自動設定」を参照してください。
VMware vDSを利用する場合は、「G.1.2 セットアップのための事前準備」の「分散仮想スイッチ(VMware vDS)を利用する場合」を参照してください。
リソースのリソースプールへの登録
VMホストリソースの登録
RCコンソールのオーケストレーションツリーで対象のVMプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。
[リソースの登録]ダイアログが表示されます。
登録するVMホストを選択し、<OK>ボタンをクリックします。
仮想ストレージリソースの登録
RCコンソールのオーケストレーションツリーで対象のストレージプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。
[リソースの登録]ダイアログが表示されます。
登録する仮想ストレージリソースを選択し、<OK>ボタンをクリックします。
ネットワークリソースの登録
L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。詳細については、「ネットワークの自動設定」を参照してください。
RCコンソールのオーケストレーションツリーで対象のネットワークプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース作成]を選択します。
[ネットワークリソースの作成]ダイアログが表示されます。
ネットワークリソース作成に必要な項目を入力します。
ポイント
VMware vDSを利用する場合、分散仮想スイッチのポートグループの作成で、ポートグループに設定したVLAN IDと同じVLAN IDをネットワークリソースに設定します。
ネットワークリソース作成の詳細は、「5.3.4 ネットワークリソース」を参照してください。
L-Serverテンプレートの作成
L-Serverテンプレートのエクスポート
「5.4.1 エクスポート」を参照してください。
L-Serverテンプレートの編集
「5.4.2 編集」を参照してください。
L-Serverテンプレートのインポート
「5.4.3 インポート」を参照してください。
ネットワークの自動設定
L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた以下の設定が自動的に行われます。
LANスイッチブレード(ブレードサーバの場合)
内部ポートにタグVLANが設定されます。
仮想スイッチ、ポートグループ
ネットワークリソースに対応するものがなければ自動で作成されます。その際、NICは冗長構成に設定されます。
すでに存在すれば、その仮想スイッチ、ポートグループが利用されます。
VMゲスト
ポートグループと接続されます。
また、イメージを指定した場合は、IPアドレスが自動で設定されます。
さらに、VM管理製品のクラスタ機能を利用している環境では、VMゲストのマイグレーションや、HA機能を用いた運用を可能にするため、クラスタを構成するすべてのVMホストに対して、LANスイッチブレード、仮想スイッチおよびポートグループが自動で設定されます。
LANスイッチブレードの外部ポートのVLAN設定は、RCコンソールで行えます。サーバリソースツリーでLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択してください。
「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「6.2.1 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。
仮想スイッチとポートグループの設定は、VMwareを使用して手動で行ってください。
注意
L-Serverを作成したあと、クラスタにVMホストを追加した場合、本製品によるネットワークの自動設定は行われません。
追加したVMホストのLANスイッチブレードと仮想スイッチに対して、クラスタを構成する既存のVMホストと同じ設定をしてください。
ゲートウェイアドレスは、実在するノードのIPアドレスを設定してください。
本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするVMホストの構成パターン
本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするVMホストの構成パターンは以下のとおりです。
各構成パターンでは、使用するハードウェアと搭載されるLANスイッチブレードの数との組合せを示します。この組合せにおいて、ネットワークリソースの外部接続ポートの指定内容により、どの物理ネットワークアダプターを使用して仮想スイッチとポートグループを作成するか示します。
ハードウェア | LANスイッチブレードの数 | ネットワークリソースの外部接続ポートの指定 | 物理ネットワークアダプターの番号 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
a |
| 2 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 |
| LANスイッチブレードは、以下のコネクションブレードスロットに搭載してください。
|
b | 2 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
c | 4 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 |
| ||
d | 4 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
e | 4 | LANスイッチブレード3と4から1つずつ選択 | LANスイッチブレード3および4と結線された5と6をチーミングで使用(5を有効にして冗長化します。) | ||
f |
| 2 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された1と2をチーミングで使用 (*2) | LANスイッチブレードは、以下のコネクションブレードスロットに搭載してください。
|
g | 2 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
h | 4 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された1と2をチーミングで使用(1を有効にして冗長化します。) | ||
i | 4 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
j | 4 | LANスイッチブレード3と4から1つずつ選択 | LANスイッチブレード3および4と結線された3と4をチーミングで使用(3を有効にして冗長化します。) | ||
k |
| 2 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された11と12をチーミングで使用(11を有効にして冗長化します。) | LANスイッチブレードは、以下のコネクションブレードスロットに搭載してください。
|
l | 2 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
m | 4 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された11と12をチーミングで使用(11を有効にして冗長化します。) | ||
n | 4 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
o | 4 | LANスイッチブレード3と4から1つずつ選択 | LANスイッチブレード3および4と結線された3と4をチーミングで使用(3を有効にして冗長化します。) |
*1: PG-SW109をCB1およびCB2に搭載する場合、PG-SW109のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアマニュアルを参照してください。
*2: 管理LANと業務LANが同一物理ネットワークアダプターを共用する構成になります。管理LANについても1と2をチーミングで使用してください。
*3: LAN拡張カードを拡張スロット1に搭載する構成だけサポートします。
ハードウェア | LANスイッチブレードの数 | ネットワークリソースの外部接続ポートの指定 | 物理ネットワークアダプターの番号 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
p |
| 2 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 |
| LANスイッチブレードは、以下のコネクションブレードスロットに搭載してください。 CB1(*1、*2)、CB2(*1、*2) |
q | 2 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
r |
| 2 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された2と4をチーミングで使用(2を有効にして冗長化します。) | LANスイッチブレードは、以下のコネクションブレードスロットに搭載してください。 CB1(*1)、CB2(*1) |
s | 2 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) |
*1: CB1およびCB2には、同一機種のLANスイッチブレードを搭載してください。
*2: PG-SW109をCB1およびCB2に搭載する場合、PG-SW109のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアマニュアルを参照してください。
ハードウェア | LANスイッチブレードの数 | ネットワークリソースの外部接続ポートの指定 | 物理ネットワークアダプターの番号 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
t |
| 2 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された3と4をチーミングで使用(3を有効にして冗長化します。) | LANスイッチブレードは、以下のネットワークブレードスロットに搭載してください。
|
u | 2 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
v | 4 | LANスイッチブレード1と2から1つずつ選択 | LANスイッチブレード1および2と結線された3と4をチーミングで使用(3を有効にして冗長化します。) | ||
w | 4 | 外部接続ポートを指定しない(内部ネットワーク) | |||
x | 4 | LANスイッチブレード3と4から1つずつ選択 | LANスイッチブレード3および4と結線された7と8をチーミングで使用(7を有効にして冗長化します。) |
*1: PG-SW107を搭載してください。
*2: PG-SW104を搭載してください。
上記の物理ネットワークアダプターの番号は、LANスイッチブレードの詳細画面で確認できます。
LANスイッチブレードがIBPモードの場合、外部接続ポートを指定しない場合(内部ネットワーク)と同様に仮想スイッチとポートグループを作成します。
業務LANで使用する仮想スイッチを事前に作成済みの場合、または手動で設定する場合は、その仮想スイッチが接続されている物理ネットワークアダプターの番号は上記パターンで示した内容と一致している必要があります。
ラックマウントサーバ環境では、事前に作成されている仮想スイッチのポートグループに対して、VMゲストのNICを接続する機能だけ提供します。仮想スイッチとポートグループは、事前に手動で設定してください。
事前に手動でポートグループを設定する場合、同一のVLAN IDを使用するポートグループ名は、すべてのVMホストで共通の名前にする必要があります。また、VMware以外のサーバ仮想化ソフトウェア製品を同一のマネージャーで利用している場合、ほかのサーバ仮想化ソフトウェア製品上の、仮想スイッチ、仮想ネットワークおよび仮想ブリッジで使用している名前と異なるポートグループ名を設定してください。
ブレードサーバの場合、「ネットワークの手動設定」を参照してください。
注意
PRIMERGY BX600シリーズのパターンvまたはパターンxの構成では、ファイバーチャネルスイッチブレードを接続できません。
「表G.1 VMホストの構成パターン(PRIMERGY BX900 S1シャーシの場合) 」のパターンaの構成例は以下のとおりです。
図G.5 「表G.1 VMホストの構成パターン(PRIMERGY BX900 S1シャーシの場合) 」のパターンaの構成例
「表G.1 VMホストの構成パターン(PRIMERGY BX900 S1シャーシの場合) 」のパターンeの構成例は以下のとおりです。
図G.6 「表G.1 VMホストの構成パターン(PRIMERGY BX900 S1シャーシの場合) 」のパターンeの構成例
ネットワークの手動設定
ネットワーク設定の自動化をサポートするVMホストの構成パターンとは異なる物理ネットワークアダプターの番号を使用する場合、以下の手順でネットワークを設定します。
物理NICに接続された仮想スイッチを手動で作成します。
仮想スイッチの作成方法は、VMwareのマニュアルを参照してください。
手順1.で作成した仮想スイッチ上に、VLAN IDが設定されたポートグループを手動で作成します。
ポートグループの作成方法は、VMwareのマニュアルを参照してください。
事前に手動でポートグループを設定する場合、同一のVLAN IDを使用するポートグループ名は、すべてのVMホストで共通の名前にする必要があります。また、VMware以外のサーバ仮想化ソフトウェア製品を同一のマネージャーで利用している場合、ほかのサーバ仮想化ソフトウェア製品上の、仮想スイッチ、仮想ネットワークおよび仮想ブリッジで使用している名前と異なるポートグループ名を設定してください。
物理NICに接続されたLANスイッチブレードに対して、ダウンリンクポートを含んだVLAN設定を行います。
サーバリソースツリーでLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択してください。
詳細は、「ServerView Resource Coordinator VE 導入ガイド」の「6.2.1 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。
ネットワークリソースを定義したXMLファイルを作成します。
手順2.と手順3.で指定したVLAN IDをXMLファイルに定義します。
このとき、Networkタグに、auto="false"を指定します。
ネットワークリソースを定義したXMLファイルの作成およびNetworkタグについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「2.4 ネットワークリソース」を参照してください。
ネットワークリソースの作成は、手順4.で作成したXMLファイルを指定して、rcxadm network createコマンドを実行します。
ネットワークリソースが作成されます。
rcxadm networkコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.3.5 rcxadm network」を参照してください。
図G.7 ネットワーク構成図