VMwareの仮想マシンを本製品のL-Serverとして作成および管理するには、セットアップのための事前準備が必要です。
VMware環境の事前準備については、VMwareのマニュアルを参照してください。
セットアップのための事前準備(サーバ)
「3.1 サーバ環境の事前準備」の作業に加えて、以下の作業が必要です。
VIOMの設定
I/O仮想化を利用する場合、VIOMの設定が必要です。
VMware ESXのインストールおよびセットアップ
物理サーバにインストールする場合、サーバ仮想化ソフトウェア製品のマニュアルを参照してください。
L-ServerにVMホストを導入する場合、「付録K 物理L-Serverに対するVMホストの導入」を参照してください。
VMware vCenter Serverのインストールおよびセットアップ
VMホストおよびL-Serverの管理に必要です。
また、L-Serverのクローニングマスタを採取するために、VMware vCenter Serverに対してMicrosoft Sysprepツールのインストールが必要です。Microsoft Sysprepツールのインストールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の、Microsoft Sysprepのインストールの記述を参照してください。
以下のURLから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
vSphere 基本システム管理
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2011年7月時点) |
VMware クラスタの構成
L-Serverのサーバ間の移動(マイグレーション)を行う場合、移動元のVMホストと移動先のVMホストは、同じクラスタに登録してください。
L-Serverを冗長化しない場合、VMware HAまたはVMware DRSを有効にする必要はありません。
VMware HAの設計および設定
L-Serverを冗長化する場合、VMware HAを事前に設定します。
VMware DPM、VMware DRS、VMware FT、VMware Storage VMotionの設計および設定
VMware DPM、VMware DRS、VMware FT、VMware Storage VMotionを利用する場合、事前にVMware vCenter Serverから設定します。
詳細はVMwareのマニュアルを参照してください。
参考
クラスタを越えた移動(マイグレーション)を行う場合、VMwareではリソースプールを越えた移動(マイグレーション)になります。本製品では、VMwareのリソースプールは管理していないため、移動(マイグレーション)は同一のクラスタ(同一のリソースプール)内となります。なお、VMwareのリソースプールについては、ヴイエムウェア社の「vSphere リソース管理ガイド」を参照してください。
以下のURLから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2011年7月時点) |
セットアップのための事前準備(ストレージ)
以下の確認をしてください。
VMware ESXに割り当てるボリュームが作成済みである
ゾーニング、アフィニティが設定済みである
VMware ESXがVMFS(データストア)を認識した状態に設定済みである
セットアップのための事前準備(ネットワーク)
以下の確認をしてください。
管理LANと業務LANの構成が設計済みである
管理LANのネットワーク環境が設定済みである
管理LANに接続する仮想スイッチが設計および設定済みである
IBPを利用する場合
仮想L-Serverの場合、VIOMに関係なく業務LANと管理LANで使用するIBPのアップリンクセットを1つずつ作成したあと、VMホストに接続してください。
アップリンクセットの名前とネットワークリソースの名前を同じにする必要はありません。
ポイント
VMwareの仮想スイッチについては、本製品が自動設定するため、設定は必要ありません。
L-Serverのサーバ間の移動(マイグレーション)を利用する場合、各VMホストで、VMotion用にVMkernelポートグループを構成してください。
VMkernelポートグループの構成については、ヴイエムウェア社の「vSphere 基本システム管理」の記述を参照してください。
以下のURLから該当するバージョンのドキュメントを参照してください。
vSphere 基本システム管理
URL: http://www.vmware.com/jp/support/pubs/vs_pubs.html (2011年7月時点) |
分散仮想スイッチ(VMware vDS)を利用する場合
本製品では、事前に手動で設定した分散仮想スイッチ(VMware vDS)のポートグループに、VM ゲストのNICとポートグループを接続できます。
VMware vDSを利用する場合、事前に以下の設定が必要です。
分散仮想スイッチのポートグループの作成
VMwareのマニュアルを参照して、手動で作成してください。
分散仮想スイッチのポートグループとVLAN IDの対応を定義
以下の分散仮想ネットワーク定義ファイルを作成して、ポートグループとVLAN IDを関連付けます。
【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data
【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
vnetwork_vmware.rcxprop
分散仮想ネットワーク定義ファイルは、1行ごとに以下の書式で記述してください。
"分散仮想スイッチのポートグループ名"=VLAN ID[,VLAN ID...] |
VLAN IDには、1~4094の整数が指定できます。連続した数値を指定する場合、"1-4094"のようにハイフン("-")を使用してください。
例
"Network A"=10 |
イコール("=")やカンマ(",")の前後の空白は、無視されます。
分散仮想スイッチのポートグループ名は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
文字コードは、UTF-8にしてください。
同じ分散仮想スイッチのポートグループ名の行が複数あった場合、すべての行の指定が有効になります。
異なる分散仮想スイッチのポートグループ名の行に同じVLAN IDが含まれていた場合、先に記述された行のVLAN IDだけが有効になります。
分散仮想スイッチ使用設定ファイルの配置
分散仮想スイッチ使用設定ファイルを配置します。以下のフォルダーを作成し、空のファイルを配置してください。
【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\vm
【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/vm
vds_vc