バックアップ運用を構成する資源を変更する場合、AdvancedCopy Managerの設定情報を変更する必要があります。
また、Windows Server 2008環境でのExchange Server 2007データベースのバックアップとリストアを実施したディスクについて、パーティションを追加または削除するなど、ディスク内のパーティション構成を変更する場合はディスクの状態を初期状態に戻した後に実施する必要があります。
本章では各種変更に伴う、設定情報の変更方法を説明します。
複製元/複製先ボリュームに使用しているデバイス情報のサイズや構成変更を行う場合は、複製元/複製先ボリュームの削除処理を行った後にデバイス構成変更を行い、複製元/複製先ボリュームの設定処理を行います。
本作業は、必ず、複製元/複製先ボリュームのサイズや構成変更を行う前に実施する必要があります。本作業を行わない場合、デバイス構成変更後の複製元/複製先ボリュームの削除ができない場合があります。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細については、「8.6.2 複製元/複製先ボリュームの削除」を参照してください。
複製元/複製先ディスクのパーティション構成に変更のある場合は、ディスクの初期化を行います。詳細については、「9.2.6.4 ディスクの初期化」を参照して下さい。
デバイスの構成変更を行います。
デバイスの追加処理を行います。「8.4.4 Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み」を参照して作業を実施してください。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
コピー元/コピー先ディスクの構成変更(LUN_VサイズやLUN_V番号の変更)を行う場合は、複製元/複製先ボリュームの削除処理を行った後にディスク構成変更を行い、複製元/複製先ボリュームの設定処理、コピーセットファイルの修正/登録の設定処理を行います。
本作業は、必ず、コピー元/コピー先ディスクの構成変更を行う前に実施する必要があります。本作業を行わない場合、デバイス構成変更後のコピーセット、複製元/複製先ボリュームの削除ができない場合があります。
Exchangeサーバのプライマリノードで、VSSHPの「stxvquery(状況照会コマンド)」を実行してコピー状況を確認し、実行中のコピー処理がある場合またはQuickOPCによるトラッキング状態の場合は、VSSHPの「stxvcopy(バックアップ制御コマンド)」またはVSSHPの「stxvstopall(一括停止コマンド)」でコピー処理またはトラッキング処理を停止します。
QuickOPCによるトラッキング状態の場合、コピー元/コピー先ディスクを変更する事はできません。QuickOPCでバックアップ運用中の業務ボリュームのコピー先を変更したい場合、トラッキング処理を停止する必要があります。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細は「8.6.2 複製元/複製先ボリュームの削除」を参照してください。
複製元/複製先ディスクのパーティション構成に変更のある場合は、ディスクの初期化を行います。詳細については、「9.2.6.4 ディスクの初期化」を参照して下さい。
デバイスの構成変更を行います。
デバイスの追加処理を行います。「8.4.4 Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み」を参照して作業を実施してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、「9.2.3.2.6 コピーセットファイルの作成」および「9.2.3.2.7 コピーセット一括登録」を実行してコピーセット情報を変更します。
Exchangeサーバのプライマリノードにおいて、「9.2.3.2.8 コピーセット登録内容の確認、退避」を実施します。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
12.5.1 swsrpdbinfo_ex2k3/swsrpdbinfo_exchange(Exchangeデータベース情報登録コマンド)で登録したストレージグループ情報に変更がある場合は、12.5.1 swsrpdbinfo_ex2k3/swsrpdbinfo_exchange(Exchangeデータベース情報登録コマンド)を再実行して変更内容をAdvancedCopy Managerに反映させる必要があります。
ストレージグループ情報の変更が複製元/複製先ボリュームのデバイス情報の変更によるものである場合は、Exchangeデータベース情報登録コマンドを実行する前に複製元/複製先ボリュームのデバイス情報の変更を行う必要があります。
初期化したディスク上のデータは全て消去されますので、注意してください。必要なデータが保存されている場合、必ず以下のいずれかの手段でデータのバックアップを取得してから実施してください。
Exchange管理コンソールで「データベースパスの移動」および「ストレージグループパスの移動」を実施してデータを別ディスクに移動する。
テープバックアップまたはバックアップサーバの別ディスクにバックアップを作成する。復元方法については、「9.2.5.5 テープにバックアップされているデータからのリストア」を参照してください。
コマンドプロンプトから”Diskpart”を起動し、対象ディスクを選択して”clean”を実行してください。
実行例(対象ディスクがディスク 1 の場合)
C:\Users\administrator.domain>diskpart (注1) DISKPART> select disk 1 (注2) DISKPART> clean (注3) DISKPART> exit (注4) |
(注1)DiskPartを起動します。
(注2)ディスク 1 を選択します。
(注3)ディスクをクリーンな状態にします。
(注4) DiskPart を終了します。
注意
初期化したディスク上のデータは全て消去されますので、注意してください。
Storageサーバのサーバ名を変更する場合は、以下の手順を実施してください。
複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細については、「8.6.2 複製元/複製先ボリュームの削除」を参照してください。
Storageサーバのサーバ名を変更します。詳細については、「11.5.4 Storage管理サーバ/Storageサーバのサーバ名の変更」を参照してください。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
Exchangeサーバのプライマリノードで、VSSHPの「stxvquery(バックアップ状況照会コマンド)」を実行してコピー状況を確認し、実行中のコピー処理がある場合はVSSHPの「stxvcopy(バックアップ制御コマンド)」またはVSSHPの「stxvstopall(一括停止コマンド)」でコピー処理を停止します。
Exchangeサーバのプライマリノードで「9.2.3.2.6 コピーセットファイルの作成」および「9.2.3.2.7 コピーセット一括登録」を使用し、コピー種別を変更します。その後「9.2.3.2.8 コピーセット登録内容の確認、退避」を実行します。
ExchangeサーバまたはバックアップサーバのIPアドレスを変更する場合は、以下の手順を実施してください。
StorageのIPアドレスを変更します。詳細は「11.5.2 StorageサーバのIPアドレスの変更」を参照してください。
ExchangeサーバおよびバックアップサーバのETERNUS VSS Hardware Provider Communication Serverサービスを停止し、再度通信サービスの準備を行います。詳細は「ETERNUS VSS Hardware Provider ソフトウェア説明書」の「通信サービスの準備」を参照してください。
ExchangeサーバおよびバックアップサーバのETERNUS VSS Hardware Provider Communication Server サービスを開始します。
その他の環境変更については、「11.5 運用環境の変更」を参照してください。