ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第14章 各種コマンド> 14.2 バックアップ管理のコマンド

14.2.2 運用系コマンド

バックアップ管理の運用系コマンドについて説明します。

運用系のすべてのコマンドはテープサーバおよびそのデーモンが起動されている必要があります。起動されていない場合は、メッセージを出力しエラー終了します。

14.2.2.1 バックアップ実行コマンド(acmbackup)

業務ボリュームのデータをバックアップします。

このコマンドは、バックアップ先媒体の指定および実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。

AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ前処理シェルスクリプト(OpcBackup.pre)およびテープコピー前処理スクリプト(TapeCopy.pre)を実行し、バックアップを実行した後に、バックアップ後処理シェルスクリプト(OpcBackup.post)およびテープコピー後処理スクリプト(TapeCopy.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細については、「バックアップ/リストア/テープコピーの前後処理」を参照してください。

Symfowareのバックアップを行った場合、テープへはデータベーススペースと同時にリカバリ制御ファイルも格納します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup [-suspend | -T] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -n [-suspend | -T] [-k] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Log-Grp-Name[/RDB-Name] [-Xdevmap Device-Map-File]


    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup [-suspend | -T] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmbackup [-suspend | -T] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File] [-Xflush]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -k

    参照ダンプでバックアップを行います。
    このオプションを省略した場合は、通常ダンプでバックアップを行います。
    参照ダンプでバックアップする場合、Symfowareの“rdbrtr”コマンドを用いて、バックアップする業務ボリューム内の全DSI(実表に対してその格納構造を表現するもの)に更新抑止を設定(データ書き込み不可状態)する必要があります。
    SymfoWARE以外の業務ボリュームは、このオプションを指定することはできません。
    データベーススペース単位にバックアップする場合は、このオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してスナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。
    このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

    -Xflush

    業務ボリュームのロックを実施する代わりに、業務ボリュームのファイルシステムバッファのフラッシュを実施することを指定します。本オプションを指定する場合、業務ボリュームに対する書き込み処理を事前にすべて停止する必要があります(書き込み処理を停止しない状態でバックアップを実施した場合、業務ボリュームのデータ内容は保証されません)。
    また、本オプションの代わりにバックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイルのBufferFlushOnlyをonに指定することでファイルシステムバッファのフラッシュを実施することもできます。詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書(Windows版)』の「バックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイル」を参照してください。

    -suspend

    Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。
    本オプションは、-Tオプションが指定された場合は、指定できません。

    -T

    差分スナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。
    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。
    本オプションは筐体内コピー、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合だけ有効です。
    本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、従来のスナップショット処理(従来のOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。
    本オプションは、-mオプションにTAPEが指定された場合は、指定できません。
    本オプションは、-suspendオプションが指定された場合は、指定できません。

    -b

    テープへのバックアップデータの管理方法を指定します。

    • “GEN”を指定すると、世代管理でのバックアップを行います。

    • “DAY”を指定すると、日数管理でのバックアップを行います。

    このオプションを省略した場合は、世代管理でのテープバックアップを行います。
    本オプションは、-mオプションに DISKが指定された場合は、指定できません。
    -mオプションに BOTHを指定した場合は、本オプションに“DAY”を指定することはできません。

    -m

    バックアップ先の媒体を指定できます。

    • “DISK”を指定すると、ディスクへのバックアップを行ないます。

    • “TAPE”を指定すると、テープへのバックアップを行ないます。

    • “BOTH”を指定すると、ディスクおよび、テープへのバックアップを行ないます。

    Symfowareロググループもしくはロググループ内の業務ボリュームに対して、“TAPE”を指定することはできません。
    省略時は、ディスクおよびテープにバックアップを採取します。

    -o

    OPCの実コピー完了を待ち合わせずに、テープへのバックアップデータ保存処理を開始する場合に指定します。
    実コピーと同時にテープへのバックアップデータの書き込みを始めるため、業務サーバからの業務ボリュームに対するアクセス性能に影響があります。
    本オプションは、-mオプションに“BOTH”が指定された場合、または、-mオプションが省略された場合に指定できます。
    同期型バックアップの場合には指定できません。
    本オプションを指定しない場合は、OPCの実コピー完了を待ち合わせます。

    -w

    テープ書き込み完了の待ち合わせを行わない場合に指定します。
    本オプションは、-mオプションにDISK、または、TAPEが指定された場合は、指定できません。
    本オプションを指定しない場合は、テープへの書き込み完了を待ち合わせてからコマンドを完了します。

    ※ディスク、テープの両方にバックアップを行う場合で、テープへは日数管理でバックアップを行いたい場合は、acmbackupで-mオプションに“DISK”を指定してディスクのみのバックアップを実行した後、acmtphistcopyで-bオプションに“DAY”を指定して日数管理のテープ履歴を作成してください。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    Symfowareロググループ内の業務ボリュームを指定することもできます。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)をディスク・テープの両方へバックアップします。テープへのバックアップは世代管理バックアップをします。コマンドはディスクへのバックアップが完了した時点で復帰します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -n -m BOTH -b GEN -w LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmbackup completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d0s6)をテープのみへ日数管理バックアップをします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -m TAPE -b DAY /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 acmbackup completed
    #

本コマンドでは、データを保証するために、マウントされている業務ボリュームおよびバックアップボリュームは、アンマウントしてからバックアップを行います。マウントされている業務ボリュームまたはバックアップボリュームがアンマウントできない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

本コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてください。都合により業務ボリュームをアンマウントしたくない場合は、以下の手順でバックアップを行ってください。
  1. syncコマンドを実行し、業務ボリュームとファイルシステムとの同期をとります。

  2. 本コマンドを実行します。

  3. バックアップボリュームに対してfsckコマンドを実行し、ファイルシステムのチェックを行います。

次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。

ディスクバックアップを実行する前に、既にディスクバックアップポリシー設定コマンドで設定した保存世代数を満たすディスクのバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にディスクのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型高速バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態またはトラッキング状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。

バックアップを実行して、テープバックアップ管理クラスコマンドで設定した保存世代数よりもテープのバックアップ履歴情報が多くなった場合、超過したテープのバックアップ履歴は、ディスクの場合と違い、直ちに削除されるわけではありません。一定の間隔で、「保存世代数の超過を調べて、超過した履歴があれば古い履歴を消す処理」がテープサーバ上で自動的に動作します。この処理が自動的に動作するような設定については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書』の「サーバオプションファイルの設定」を参照してください。

ディスク・テープの両方に採取する指定をした場合、ディスクへのバックアップに失敗すると、テープへのバックアップは実施せずに終了します。
反対に、テープへのバックアップが失敗した場合でも、ディスクへのバックアップは成功しています。

バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中またはトラッキング中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

バックアップ実行時に注意する点として、「全般的な注意事項」をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。

Solarisの場合、GDS連携時は差分スナップショット型高速バックアップを行うことはできません。

業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのバックアップはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、バックアップを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、バックアップが完了した後ファイルシステムをマウントします。

Windowsでのバックアップに関する注意事項については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「バックアップ実行コマンド(swstbackup)」を参照してください。

14.2.2.2 テープコピーコマンド(acmtphistcopy)

ディスクのバックアップ履歴をテープへコピーします。

指定したディスクのバックアップ履歴のデータが格納されているバックアップボリュームのデータをテープへコピーします。コピーしたデータは、コピー元のディスクのバックアップ履歴と同じ絶対世代番号で管理されます。

ロググループを指定して本コマンドを実行した場合は、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対してバックアップ履歴をディスクからテープへコピーします。

ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定することもできます。

テープバックアップポリシー設定を行っていないとバックアップ履歴のコピーを行うことはできません。

バックアップデータの管理方法(世代管理/日数管理)を指定できます。指定しない場合は、世代管理でのコピーを行います。

指定したバックアップ履歴が既に世代管理のテープの履歴が存在する場合は、世代管理指定のテープコピーを実行することはできません。この場合は、日数管理指定でテープコピーを行ってください。日数管理指定は、同じ履歴を何度でもコピーすることができます。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy -n [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtphistcopy [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによるテープコピーを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -b

    テープへコピーしたデータの管理方法を指定します。

    • “GEN”を指定すると、世代管理の履歴となります。

    • “DAY”を指定すると、日数管理の履歴となります。

    このオプションを省略した場合は、世代管理を行います。

    -g

    テープコピーするデータの相対世代番号を指定します。
    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    -vオプションと同時に指定できません。

    -v

    テープコピーするデータの絶対世代番号を指定します。
    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    -gオプションと同時に指定できません。

    注)-g、-vオプションが指定されなかったときは、最新のディスクの履歴情報のテープコピーをします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の最新のバックアップのテープコピーをバックアップします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmtphistcopy completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のバックアップ履歴を、日数管理を指定してテープコピーをします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy -n -g 2 -b DAY L0G01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmtphistcopy completed
    #

次のような場合、テープコピーを行うことができません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

14.2.2.3 テープバックアップキャンセルコマンド(acmtpcancelback)

業務ボリュームから直接テープへのバックアップの実行およびバックアップボリュームからテープへのコピーの実行をキャンセルします。

以下の条件を満たすテープバックアップをキャンセルした場合、保持できる世代管理バックアップの世代数を超過することがあります。
本コマンドでは、超過した古い履歴情報の削除は行いません。そのため、キャンセルを実行した場合、既にテープへの書き込みが完了していると保存世代数を超過することがあります。この場合は、履歴情報削除コマンド(acmhistdel)を使用して不要な履歴情報を削除した後、バックアップ運用を再開してください。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelback Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelback -n Log-Group-Name[/RDB-Name]


    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelback Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpcancelback Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するバックアップボリュームからテープへのコピーの実行のキャンセルを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に"/"を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d0s6)のテープバックアップをキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelback /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 acmtpcancelback completed
    #

以下の場合、テープバックアップをキャンセルすることができません。
この場合は、通報メッセージ「swstm0157 The corresponding processing is not started or is already ended.」を出力して終了します。(終了ステータスは正常終了です。)

14.2.2.4 リストア実行コマンド(acmrestore)

バックアップ履歴情報に存在するデータのリストアを実施します。ディスクのデータからリストアする場合は、OPC機能によりリストアします。テープのデータからリストアする場合は、テープからリストア先ボリュームに直接書き込みます。

テープからのリストアでは、バックアップ時にテープに退避したリカバリ制御ファイルも同時にリストアをします。

ディスク・テープどちらのデータからリストアするのかを指定できます。省略した場合は、ディスクに履歴が存在する時はディスクから、テープにのみ履歴が存在する時はテープからリストアします。

デバイス単位でのコピーを行うため、ファイル単位でリストアすることはできません。
AdvancedCopy Managerは、リストア実行コマンドを実行すると、データのコピーを行う前に、リストア前処理シェルスクリプト(OpcRestore.pre)を実行し、 データのコピーを行った後に、リストア後処理シェルスクリプト(OpcRestore.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細については、「バックアップ/リストア/テープコピーの前後処理」を参照してください。

業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。リストア先として指定できるデバイスは以下の条件を満たす必要があります。
なお、Symfowareの業務ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。

データベーススペースのリカバリ時には、リカバリ対象となるデータベーススペースがアクセス禁止状態になっている必要があります。アクセス禁止状態にするには、Symfowareが提供するコマンドの“rdbinh”コマンドを用いて行います。コマンドの詳細については、『Symfoware Server RDB運用ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、アーカイブログファイルが他のデバイスに保管されている場合、リカバリ時に必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに事前に準備する必要があります。ファイルの記述方法については、『Symfoware Server RDB運用ガイド』を参照してください。

『アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル』に指定したファイルに、テープに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリを行うことができません。
テープに退避されたアーカイブログを使用してリカバリを行う場合は、以下のいずれかの方法でリカバリを行ってください。
ログを適用しないリカバリを実施した後、アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの“rdbmrrcv”コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用については、『Symfoware Server RDB運用ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、“リカバリ終了点を指定した特定時点への復旧”もしくは“バックアップ時点への復旧”を行う場合、Symfowareの管理情報を復旧する処理が行われます。この処理はリカバリの実行処理の一部として実施されるため、コマンドの処理に時間がかかります。

データベーススペースのリカバリ時に、作業ディレクトリの空き容量不足等でリカバリができない場合、-wオプションで一時的に別のディレクトリを指定して再実行することにより、リカバリを行うことができます。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-r Restore-Device-Name] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    複数の業務ボリュームを指定して一括リカバリを実施する場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -bundle [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] DeviceListFile

    Symfowareデータベースを業務ボリューム指定でリカバリを実施する場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    Symfowareデータベースをロググループ指定でリカバリを実施する場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -n [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Log-Grp-Name[/RDB-Name]


    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-r Restore-Device-Name] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-r Restore-Device-Name] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -g

    リストアするデータの相対世代番号を指定します。
    世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    このオプションを指定したときは、-mオプションを指定する必要があります。
    -v、-tオプションと同時に指定できません。

    -v

    リストアするデータの絶対世代番号を指定します。
    世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    -g、-tオプションと同時に指定できません。

    -t

    リストアするデータの日数管理開始日時を指定します。
    日数管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    日数管理開始日時については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    バックアップ日時は"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"の形式で指定します。
    "YYYY/MM/DD hh:mm:ss"は次のような形式となります。
    YYYY:年(4桁)
    MM:月(2桁)
    DD:日(2桁)
    hh:時(2桁)
    mm:分(2桁)
    ss:秒(2桁)
    -g、-v オプションと同時に指定できません。
    -mオプションにDISKを指定した場合は、指定できません。

    -m

    リストア元の媒体を指定できます。
    “DISK”を指定すると、ディスクからリストアを行ないます。
    “TAPE”を指定すると、テープからリストアを行ないます。
    省略時は、ディスクに履歴が存在する場合はディスクから、テープにのみ履歴が存在する場合はテープからリストアを行います。ただし、省略されていても、-tオプションが指定されている場合は、テープからリストアを行います。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。
    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。
    GDSの論理ボリュームの場合は指定できません。

    -a

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、バックアップ採取時点にまでリカバリすることを指定します。
    -eオプションと同時に指定できません。
    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -e

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、リカバリ終了点を指定した特定の時点にまでリカバリすることを指定します。
    リカバリ終了点については、Symfoware Serverのマニュアルを参照してください。
    -aオプションと同時に指定できません。
    -nologオプションと同時に指定できません。
    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -l

    Symfowareのリカバリに必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを絶対パス名で指定します。
    アーカイブログ退避先名が列挙されたファイルは、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。
    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。
    -nologオプションと同時に指定できません。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -w

    一時的な作業ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。
    ディレクトリ名は、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに存在している必要があります。
    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在しているStorageサーバにディレクトリが存在している必要があります。
    省略した場合は、Storageサーバ構成情報設定コマンドで指定した作業ディレクトリを使用します。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -bundle

    複数のデータベーススペースを一括してリカバリします。
    オペランドには、一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したファイル(DeviceListFile)を指定します。
    このオプションは、ディスクからリストアをする場合のみ指定できます。このオプションを指定したときは、-m DISKを指定する必要があります。

    -nolog

    Symfowareのリカバリ時にアーカイブログの適用を行いません。
    ログを適用する際に必要なリカバリ制御ファイルを出力するディレクトリを指定し、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用する際に、このディレクトリを指定します。
    このオプションを指定してリカバリを行った場合は、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用するまでデータベースを使用することはできません。

    -Xgds-softcopy

    GDS Snapshot連携のリストア時に、ソフトコピーによるリストアを行います。このオプションを指定しない場合は、OPCによるリストアを行います。
    テープの履歴をリストアする場合は、指定できません。

    -f

    Storageサーバの物理IPアドレスを記述したファイルを絶対パスで指定します。
    本オプションに指定するファイルは、コマンドを実行するサーバ上に存在する必要があります。
    本オプションは、Storageサーバが以下の条件を満たすときのみ指定してください。

    • クラスタシステムのとき

    • クラスタサービスが停止しているとき

    物理IPアドレスを記述するファイルについては、「クラスタサービス停止時のテープからのリストア」を参照してください。

    注)-g、-v、-tオプションが指定されなかったときは、世代管理されている最新の履歴情報のリストアをします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、業務ボリュームに対応したAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    DeviceListFile

    一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したデバイスリストファイルを指定します。
    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。
    デバイスリストファイルの記述方法については、「デバイスリストファイルの記述方法」を参照してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -g 2 -m DISK /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmrestore completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -n -g 2 -m TAPE LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmrestore completed
    #

    日数管理の2005/02/02 06:12:55に採取したデータをリストアします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -t ”2005/02/02 06:12:55” /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 acmrestore completed
    #

    Suspend/Resume機能によるバックアップ運用を実施している業務ボリュームの場合は、サスペンド中の同期処理を削除して、リストアを実行します。サスペンド中の同期処理については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)で表示されるデータを参照してください。同期処理のキャンセルは、バックアップ同期処理キャンセルコマンド(acmcancelsync)を使用して実行してください。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    serv1  /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    serv1  /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync -all /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status Execute
    serv1  /dev/dsk/c1t0d0s6 ----        ----   ----
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmrestore completed
    #

ファイルシステムを構築されている業務ボリュームで、特定のファイルをリストアする場合には、以下の手順で行います。
  1. バックアップボリュームをマウントします。バックアップボリュームは、バックアップ履歴一覧画面および履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。

  2. cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。

  3. バックアップボリュームをアンマウントします。

また、SafeFILEファイルシステムの場合は、以下の手順で行います。
  1. バックアップボリュームに対して、以下のように実行します。

    # sfxadm バックアップボリュームのRAWデバイス名
    # fsck -F sfxfs -o f バックアップボリュームのRAWデバイス名

  2. バックアップボリュームをマウントします。

    # mount -F sfxsfs バックアップボリューム名 マウントポイント名

  3. cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。

  4. バックアップボリュームをアンマウントします

    # umount バックアップボリューム名 あるいは、マウントポイント名

本コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてから本コマンドを実行してください。

以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

サスペンド中またはトラッキング中のバックアップボリュームをリストア先ボリュームとして使用することはできません。

同期処理中(ECによるコピー中、等価性維持状態、サスペンド中)の業務ボリュームにリストアを実行することはできません。
リストア実行時、以下のエラーになった場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンドで業務ボリュームの同期処理を全てキャンセル(-allオプション指定)してからリストアを実行してください。
swst0639 コピーが実施されているため、このコマンドは実行できません。
または
swst0634 OPCが実行できません。エラーコード=26(SCSI command busy.)

リストア実行時に注意する点として、「全般的な注意事項」をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのリストアはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、リストアを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、リストアが完了した後ファイルシステムをマウントします。

SafeFILEファイルシステムをリストアした場合、リストア先のデバイスがマウントできないことがあります。その場合、以下の手順でマウントします。
  1. リストア先デバイスに対して、以下のように実行します。

    # sfxadm リストア先デバイスのRAWデバイス名

  2. リストア先デバイスをマウントします。

    # mount -F sfxfs リストア先デバイス名 マウントポイント名

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

Windowsでのリストアに関する注意事項については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「リストア実行コマンド(swstrestore)」を参照してください。

14.2.2.5 リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)

OPCによるリストアの実行をキャンセルします。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の「リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)」を参照してください。

テープからのリストアをキャンセルすることはできません。

14.2.2.6 テープリストアキャンセルコマンド(acmtpcancelrest)

テープからのリストアの実行をキャンセルします。

本コマンドを使用してテープから読み込み中のリストアをキャンセルした場合、一部のデータはコピーされてしまっているため、業務ボリュームの状態は不完全な状態となり使用できなくなります。再度、リストア実行コマンド(acmrestore)でリストアを実施してください。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelrest [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-r Restore-Device-Name] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelrest -n [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelrest [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-r Restore-Device-Name] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpcancelrest [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-r Restore-Device-Name] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するテープからのリストアの実行のキャンセルを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -g

    リストア中のデータの相対世代番号を指定します。
    -v、-tオプションと同時に指定することはできません。
    相対世代番号については、テープ実行履歴表示コマンド(acmtpreqstat)で-lオプションを指定して確認してください。

    -v

    リストア中のデータの絶対世代番号を指定します。
    -g、-tオプションと同時に指定することはできません。
    絶対世代番号については、テープ実行履歴表示コマンド(acmtpreqstat)で-lオプションを指定して確認してください。

    -t

    リストア中のデータの日数管理開始日時を指定します。
    -g、-vオプションと同時に指定することはできません。
    日数管理開始日時については、テープ実行履歴表示コマンド(acmtpreqstat)で-lオプションを指定して確認してください。
    日数管理開始日時は「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」の形式で指定します。「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」は以下の形式となります。
    YYYY:年(4桁)
    MM:月(2桁)
    DD:日(2桁)
    hh:時(2桁)
    mm:分(2桁)
    ss:秒(2桁)

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアした場合、そのデバイス名を指定します。
    デバイス名については、テープ実行履歴表示コマンド(acmtpreqstat)で-lオプションを指定して確認してください。

    注) -gオプション、-vオプション、-tオプションのいずれも指定されなかった場合、世代管理しているバックアップ履歴のリストアをキャンセルします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に"/"を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d0s6)の絶対世代番号1の履歴情報のテープリストアをキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpcancelrest -v 1 /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 acmtpcancelrest completed
    #

以下の場合、テープリストアをキャンセルすることができません。
この場合は、通報メッセージ「swstm0157 The corresponding processing is not started or is already ended.」を出力して終了します。(終了ステータスは正常終了です。)

14.2.2.7 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)

ディスクからのリストアの実行状況を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の「リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)」を参照してください。

テープからのリストアの実行状況は表示されません。

14.2.2.8 テープ実行履歴表示コマンド(acmtpreqstat)

テープマネージャーで現在実行中の処理の実行状況を表示します。

本コマンドでは、以下の処理の実行状況を表示します。

本コマンドは、実行された処理の最新の情報から順に表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat [-l] [-v] [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat -n [-l] [-v] Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat [-l] [-v] [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpreqstat [-l] [-v] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するテープ実行履歴情報の表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -l

    テープ実行履歴情報に加え、各コマンドを実行したときに指定したコマンドオプションを表示します。

    -v

    テープ実行履歴情報を詳細に表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのテープ実行履歴を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に"/"を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    すべての業務ボリュームのテープ実行履歴情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat
    Server    Transaction-Volume  Request  Execute-Date      Status
    server01  /dev/dsk/c1t1d22s1  Delete   2007/02/22 09:15  Deleting
    server01  /dev/dsk/c1t1d20s1  Backup   2007/02/22 09:00  Preprocessing
    server01  /dev/dsk/c1t1d23s1  Restore  2007/02/22 08:00  Reading( 90%)
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d23s1)のテープ実行履歴情報を、-lオプションを指定してコマンドオプションも表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat -l /dev/dsk/c1t1d23s1
    Server    Transaction-Volume  Request  Execute-Date      Status        CmdOptions
    server01  /dev/dsk/c1t1d23s1  Restore  2007/02/22 08:00  Reading( 90%) [-v 10 -r /dev/dsk/c1t1d24s1]
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d20s1)のテープ実行履歴情報を、-vオプションを指定して詳細に表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat -v /dev/dsk/c1t1d20s1
    Server    Transaction-Volume  Request  Execute-Date    End-Date  Status  Pool-Name Message 
    server01  /dev/dsk/c1t1d20s1  Backup  2007/02/22 09:00  ----/--/-- --:--  Preprocessing  POOL01 ---- 
    #

    Symfowareロググループ指定(LOGGRP2/DB)のテープ実行履歴情報を、-vオプションを指定して詳細に表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpreqstat -n -v LOGGRP2/DB
    Server    Transaction-Volume  Request  Execute-Date    End-Date   Status  Pool-Name Message 
    server01  LOGGRP2/DB          Backup  2007/03/28 18:53  ----/--/-- --:--  Writing(14%)  POOL_00  ---- 
    #

    表示内容は、次に示すとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Volume

    Solaris/Linux/HP-UX/AIX/Windowsの場合、デバイス名を表示します。

    Request

    処理名を、以下に表す文字列で表示します。
    “Backup”:テープへのバックアップ、テープへのコピー
    “Restore”:テープからのリストア
    “Delete”:テープの履歴情報削除

    Execute-Date

    テープマネージャーが処理を受け付けた日時を表示します。
    「YYYY/MM/DD hh:mm」形式で表示されます。
    YYYYは西暦、MMは月、DDは日、hhは時、mmは分を示します。
    表示日時はテープサーバ上のシステム日時が適用されます。

    End-Date

    テープマネージャーが処理を完了した日時を表示します。
    「YYYY/MM/DD hh:mm」形式で表示されます。
    YYYYは西暦、MMは月、DDは日、hhは時、mmは分を示します。
    表示日時はテープサーバ上のシステム日時が適用されます。
    処理が完了していない場合は、“----/--/-- --:--”を表示します。
    -vオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Status

    処理の実行状況、テープへの書き込み、またはテープからの読み込みの進捗率を、以下の文字列で表示します。
    “Preprocessing":バックアップ/リストアの前処理を実施している状態
    “Writing(xxx%)”:テープ書き込みの進捗率
    “Reading(xxx%)”:テープ読み込みの進捗率
    “Waiting-tape(xxx%)”:テープ待ち状態になるまでのテープ書き込み/テープ読み込みの進捗率
    “Postprocessing”:バックアップ/リストアの後処理を実施している状態
    “Cancel”:バックアップ/リストアのキャンセルしている状態
    “Deleting”:テープの履歴情報の削除を実施している状態

    Pool-Name

    テープバックアップ先のストレージ・プール名を表示します。
    処理名が“Backup”の場合に表示します。
    処理名が“Restore”、“Delete”の場合および処理名が“Backup”でテープ書き込みが開始されていない場合は、“----”を表示します。
    -vオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    CmdOptions

    処理を実行したときに指定したオプションおよびオプションに指定した値を表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Message

    警告メッセージまたはエラーメッセージを表示します。
    メッセージの後ろには"::"を表示し、複数のメッセージが出力される場合は、メッセージ間にも“::"を表示します。
    メッセージが存在しない場合は、“----”を表示します。
    -vオプションを指定した場合にのみ表示されます。

14.2.2.9 履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)

バックアップした履歴情報を表示します。

世代管理の情報は“Generation Management Backup”の出力の後に表示します。日数管理の情報は、“Day Management Backup”の出力の後に表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp [-l] [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp -n [-l] Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp [-l] [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdisp [-l] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴情報表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -l

    テープへのバックアップ履歴情報を詳細に表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp
    Generation Management Backup
    Server = StrgSV01   Device = /dev/dsk/c1t0d0s6   Mount-Point = /mnt/Tran1 (ufs)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device        Status     Execute               Tape-Gen
             1      10 2004/11/12 22:00 /dev/dsk/c1t0d2s6    succeeded  ----                         1
             2       9 2004/11/11 22:00 /dev/dsk/c1t0d4s6    succeeded  ----                         2
          ----       8 2004/11/10 22:00 ----                 succeeded  ----                         3
    Server = StrgSV01   Device = /dev/dsk/c1t0d5s6   Mount-Point = DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device        Status     Execute     ArcSerial Tape-Gen
             1      13 2004/11/12 23:00 /dev/dsk/c1t0d6s6    succeeded  ----        reference        1
             2      12 2004/11/11 23:00 /dev/dsk/c1t0d8s6    succeeded  ----                8        2
    
    Day Management Backup
    Server = StrgSV01 Device = /dev/dsk/c1t0d0s6 Mount-Point = /mnt/Tran1 (ufs)
    TapeCopy-Date       Backup-Date      Expiration-Date
    2004/11/01 09:35:02 2004/11/01 09:30 2004/12/01 09:35:02 
    Server=StrgSV01 Device=/dev/dsk/c1t0d5s6 Mount-Point=DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE)
    TapeCopy-Date       Backup-Date      ArcSerial Expiration-Date
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d10s1)のバックアップ履歴情報を、-lオプションを指定して詳細表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp -l /dev/dsk/c1t1d10s1
    Generation Management Backup
    Server = StrgSV01   Device = /dev/dsk/c1t1d10s1   Mount-Point = /work1 (ufs)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device        Status     Execute               Tape-Gen   CopyID Pool-Name        Backup-Tape
             1      10 2000/11/12 21:00 /dev/dsk/c1t0d2s6    excuting   75%                       ----     ---- ----             ----
             2       9 2000/11/11 21:00 /dev/dsk/c1t0d4s6    succeeded  ----                         2        1 TapePool4        LT00059
     
    Day Management Backup
    Server = StrgSV01 Device = /dev/dsk/c1t1d10s1 Mount-Point = /work1 (ufs)
    TapeCopy-Date       Backup-Date      Expiration-Date     Pool-Name        Backup-Tape
    2004/03/01 10:35:02 2004/03/01 10:30 2004/03/08 10:35:02 TapePool5        LT00040
    #

    世代管理バックアップに関する表示内容は、次に示すとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。
    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に“SymfoWARE”を表示します。

    Generation

    ディスクバックアップデータの相対世代番号を表示します。
    バックアップの最新のバックアップ履歴を“1”として、対象のバックアップ履歴が相対的に何世代前のものかを示します。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    Version

    絶対世代番号を表示します。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分を示します。
    ディスクのみ、もしくはディスク・テープの両方へのバックアップを行った場合は、表示日時はStorageサーバ上のシステム日時が適用されます。
    テープのみへのバックアップを行った場合は、表示日時はテープサーバ上のシステム日時が適用されます。

    Backup-Device

    バックアップしたバックアップボリューム名を表示します。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    Status

    実コピーの実行状況を、以下の文字列で表示します。
    “succeeded”:OPCによるコピーが完了しています。
    “executing”:OPCによるコピーを実行しています。
    “failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。
    “halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。
    “gds-error”:GDSによるコピーが異常終了しています。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    Execute

    Status欄が、“executing”のとき、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“executing”以外のときは、“----”で表示します。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。
    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、“reference”を表示します。
    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Tape-Gen

    テープバックアップデータの相対世代番号です。
    バックアップの最新のバックアップ履歴を“1”として、対象のバックアップ履歴が相対的に何世代前のものかを示します。
    テープのバックアップデータのみ表示されます。

    CopyID

    テープコピーID (1固定)を表示します。
    テープのバックアップデータのみ表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Pool-Name

    テープバックアップを行った、ストレージ・プール名を表示します。
    テープのバックアップデータのみ表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Backup-Tape

    テープバックアップ先のテープ名を表示します。複数存在する場合はカンマ(,)区切りで表示します。
    テープのバックアップデータのみ表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    日数管理バックアップに関する表示内容は、次に示すとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。
    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に“SymfoWARE”を表示します。

    TapeCopy-Date

    日数管理テープバックアップの日数管理開始時間を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm:ss 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ssは秒を示します。
    表示日時は、テープサーバ上の日時が適用されます。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分を示します。
    ディスクのみ、もしくはディスク・テープの両方へのバックアップを行った場合は、表示日時はStorageサーバ上のシステム日時が適用されます。
    テープのみへのバックアップを行った場合は、表示日時はテープサーバ上のシステム日時が適用されます。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。
    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。
    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Expiration-Date

    日数管理のテープバックアップが有効期限切れとなる日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm:ss 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ssは秒を示します。
    表示日時は、テープサーバ上の日時が適用されます。
    テープバックアップ管理クラスの保持日数に“NoLimit”を指定した場合は、“Never”と表示されます。

    Pool-Name

    テープバックアップを行った、ストレージ・プール名を表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Backup-Tape

    テープバックアップ先のテープ名を表示します。複数存在する場合はカンマ(,)区切りで表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

“Status”欄に表示される状態が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

14.2.2.10 履歴情報削除コマンド(acmhistdel)

バックアップの履歴情報を削除します。

ディスクのバックアップ履歴の場合、削除された履歴のバックアップボリュームは解放され、空きバックアップボリュームになります。

テープのバックアップ履歴の場合、削除された履歴のテープの領域が空きとなります。ただし、空きとなった領域の後ろにバックアップデータが存在する場合は、その領域は再利用されません。

Symfoware用の業務ボリュームの履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。

ディスク・テープの両方にバックアップ履歴が存在する場合、どちらかのみ削除することもできます。

履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で、“Status”欄に表示される状態が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

Symfoware用の業務ボリュームのバックアップ履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Device-Name
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Device-Name
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Log-Grp-Name[/RDB-Name]
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Log-Grp-Name[/RDB-Name]
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Log-Grp-Name[/RDB-Name]


    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Device-Name
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Device-Name
    /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdel {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Device-Name
    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdel {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Device-Name
    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdel {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -g

    削除する世代管理のバックアップ履歴情報の相対世代番号を指定します。
    この本オプションを指定する場合は、-m オプションを指定する必要があります。
    -v、-z、-tオプションと同時に指定することはできません。
    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。

    -v

    削除する世代管理のバックアップ履歴情報の絶対世代番号を指定します。
    -g、-z、-tオプションと同時に指定することはできません。
    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。

    -t

    削除する日数管理のバックアップ履歴のバックアップ日時を指定します。
    バックアップ日時については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    バックアップ日時は"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"の形式で指定します。
    "YYYY/MM/DD hh:mm:ss"は次のような形式となります。
    YYYY:年(4桁)
    MM:月(2桁)
    DD:日(2桁)
    hh:時(2桁)
    mm:分(2桁)
    ss:秒(2桁)
    -g、-v、-z オプションと同時に指定できません。

    -z

    すべてのバックアップ履歴情報を削除することを指定します。
    -g、-v、-t オプションと同時に指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴削除を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -m

    削除するバックアップデータの世代のうち、どの媒体に格納されたデータを削除するかをMediaに指定します。

    • “DISK”を指定すると、ディスクに保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。

    • “TAPE”を指定すると、テープに保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。

    • “BOTH”を指定すると、ディスクとテープの両方に保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。

    テープに保存されたバックアップデータが複数ある場合、そのすべてが削除されます。
    このオプションを省略すると、ディスクとテープの両方に保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。
    BOTHは、同時に-vもしくは-zオプションを指定した場合のみ指定可能です。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、OPCのセション確認は行われません。
    -mオプションにTAPEを指定した場合は指定できません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -v 10 /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmhistdel completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の相対世代番号2のディスクのバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -g 2 -m DISK /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmhistdel completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の日数管理開始時間が「2005年2月2日 6時12分55秒」のバックアップ履歴情報を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n -t "2005/02/02 06:12:55" LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 acmhistdel completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 acmhistdel completed

    LOG01/RDB1 acmhistdel completed
    #

次のような場合、バックアップ履歴情報を削除することはできません。

コピー・ストレージ・プールを設定して複数のストレージ・プールに同時書き込みを行った履歴を、ストレージ・プール単位で削除することはできません。

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、ETERNUSmgr、GRmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

サスペンド中の履歴情報を削除しても、同期処理(ECセション)は解除されません。
トラッキング中の履歴情報を削除しても、トラッキング処理(OPCセッション)は解除されません。

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。
差分スナップショット型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。

差分スナップショット型高速バックアップ運用でないときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除した場合、削除した履歴の物理コピーは中断されます。この場合、バックアップボリューム内のデータはコピー途中の不完全な状態となります。
履歴情報を削除した時点でバックアップボリュームは未使用状態となり、その後のバックアップで使用可能な状態となります。
差分スナップショット型高速バックアップ運用の場合は、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除しても、削除した履歴の物理コピーは継続されます。
履歴情報の削除後もバックアップボリュームは使用中の状態であり、その後の当該業務ボリュームのバックアップで使用可能な状態となります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

14.2.2.11 バックアップ同期処理開始コマンド(acmstartsync)

バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。

ロググループ名を指定して本コマンドを実行した場合、そのロググループに含まれる業務ディスクすべてに対してバックアップ同期処理を実行します。途中でコマンドが異常終了した場合は、それまでに実行されたバックアップ同期処理はキャンセルされます。ただし、コマンド実行前にサスペンド状態だった場合は、異常終了しても同期処理をキャンセルしません。

また本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定して実行することができます。

GDSの業務ボリュームの場合は、ソフトコピーによって同期処理を行うこともできます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] -n Log-Group-Name [/RDB-Name][-Xdevmap Device-Map-File]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -Xgds-softcopy

    SDXオブジェクトのバックアップ同期処理をアドバンスト・コピー機能ではなくソフトコピー機能を使用して開始することを指定します。
    アドバンスト・コピー機能使用時に本オプションを指定して差分コピーを開始すると、アドバンスト・コピー処理が停止され、ソフトコピー処理が実施されます。
    本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。

    -Xgds-selectcopy

    SDXオブジェクトのコピー処理方式をGDSに選択させることを指定します。
    本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。

    -n

    ロググループに対してバックアップ同期処理開始を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmstartsync completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmstartsync completed
    #

    SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、ソフトコピーを利用します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync -Xgds-softcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01
    /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 acmstartsync completed
    #

    SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、GDSに選択させます。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync -Xgds-selectcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01
    /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 acmstartsync completed
    #

バックアップ同期処理中の業務ボリュームまたはロググループに対してバックアップ同期処理開始コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swst0301 既にバックアップ同期処理中です。」(ロググループの場合のメッセージIDはswst0302)を出力して終了します(終了ステータスは正常終了です)。

次のような場合、バックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

同期処理を開始する際、業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、バックアップ先として優先的に選択されて、同期処理を再開(差分コピーを開始、Resume)します。業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、同期処理(全面コピー)を開始します。

同期処理を開始する業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームは、使用中状態になっていてもバックアップ先として使用できます。

同期処理を開始する業務ボリューム以外の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

14.2.2.12 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(acmcancelsync)

ECによるコピー中または等価性維持状態のバックアップ同期処理をキャンセルします。

ECコピー中または等価性維持状態またはサスペンド中のバックアップボリュームを指定して同期処理をキャンセルすることができます。また、全同期処理のキャンセルを指定すると、サスペンド状態を含むすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行中に何らかの異常を検出した場合、コピーは正常に終了しません。その場合、本コマンドを用いてバックアップ同期処理をキャンセルします。異常発生の有無については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)で確認することができます。

本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync [-emergency] -n Log-Group-Name[/RDB-Name] [-all]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、ECのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対する同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-nオプション、-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    Backup-Device-Name

    コピー先のバックアップボリューム名を指定します。
    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync  /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を緊急操作モードでキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmcancelsync completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)からバックアップボリューム(/dev/dsk/c1t0d2s6)に設定されているバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status  Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ----
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)に設定されているすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -all
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 ----        ----   ----
    #

緊急操作モードで実行した場合、ECのセションキャンセルは行われません。ECセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、ETERNUSmgr、GRmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

14.2.2.13 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)

バックアップ同期処理の実行状況(コピー中、等価性維持状態、サスペンド状態)を表示します。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべての同期処理の状態を表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmsyncstat [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ同期処理実行状況を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% 
    #

    全業務ボリュームの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status     Execute
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s1 suspend    ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 executing  75%
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d3s3 suspend    ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d1s3 /dev/dsk/c1t0d3s5 equivalent 100%
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 failed     ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d1s4 ----              ----       ----
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat  -n LOG01/RDB1
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s6 /dev/dsk/c1t0d7s6 executing 75%
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s3 /dev/dsk/c1t0d7s3 executing 10%
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。
    バックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。
    “----”:バックアップ同期処理中ではありません。
    “executing”:実行中かつ等価性維持状態前です。
    “equivalent”:等価性維持状態です。
    “suspend”:ECがサスペンド状態またはGDSのソフトコピーが一時停止状態です。
    “failed”:バックアップ同期処理が異常終了しています。
    “nosession”:セションが存在しません。(資源情報不一致)
    “halt”:バックアップ同期処理がhalt状態です。
    “gds-error”:GDSによるコピーが異常終了しています。

    Execute

    ECまたはGDSのソフトコピー実行状況のパーセンテージ表示(0〜100%)を表示します。
    サスペンド中のとき、またはバックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed”または“halt”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

14.2.2.14 実行状態表示コマンド(acmexecstat)

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。OPC/ECまたはGDSのソフトコピーが実行中の場合は、その実行状況を表示します。テープへのバックアップ/リストアが実行中の場合は、その実行状況を表示します。世代管理の情報は“Generation Management Backup”の出力の後に表示します。日数管理の情報は、“Day Management Backup”の出力の後に表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]


    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmexecstat [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対する実行状態表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームの実行状態を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat 
    Generation Management Backup
    Server Device            Last-Backup-Date DiskInterval Status Mount-Point (Method) DiskExecute  TapeInterval  TapeExecute
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2004/12/11 12:20 OK          IDLE   /usr1 (ufs)             ----         OK     ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2004/12/10 12:20 DELAY=1     IDLE   /usr2 (ufs)             sync(22%)    OK     Writing(50%)
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2004/12/09 12:20 DELAY=2     IDLE   /usr3 (ufs)            snapshot(45%) OK     Writing(10%)
    
    Day Management Backup
    Server Device            Last-Backup-Date Status Mount-Point (Method)  TapeInterval  TapeExecute
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2004/12/11 12:20 IDLE   /usr1 (ufs)         OK     ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2004/12/10 12:20 IDLE   /usr2 (ufs)       OK     ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2004/12/09 12:20 IDLE   /usr3 (ufs)       OK     ----
    #

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。
    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    DiskInterval

    最後にバックアップを取得した日から間隔日数に指定した日数が経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数” の形式で表示します。超過していない場合は、“OK”を表示します。

    Status

    業務ボリュームに対して実行中処理の有無を表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。
    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に“SymfoWARE”を表示します。
    マウントポイントが存在しない場合は“ ---- (----)”を表示します。

    DiskExecute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    “----”

    コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態

    “swststartsync”

    バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    “swstcancelsync”

    バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    “swstbackup”

    バックアップ実行コマンドを処理している状態

    “swstrestore”

    リストア実行コマンドを処理している状態

    “swstcancelrest”

    リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    “swstbkpolset”

    バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    “swstbkpoldel”

    バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    “swsthistdel”

    履歴情報削除コマンドを処理している状態

    “swstcanceltrk”

    トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    “sync(xxx%)”

    バックアップ同期処理の進捗率

    “sync(failed)”

    ECが異常終了している状態

    “sync(halt)”

    ECがhalt状態

    “snapshot(xxx%)”

    OPCによるバックアップの進捗率

    “snapshot(failed)”

    OPCによるバックアップが異常終了している状態

    “snapshot(halt)”

    OPCによるバックアップがhalt状態

    “restore(xxx%)”

    リストアの進捗率

    “restore(failed)”

    OPCによるリストアが異常終了している状態

    “restore(halt)”

    OPCによるリストアがhalt状態

    “gds-error”

    GDSによるコピーが異常終了している状態

    TapeInterval

    最後にバックアップを取得した日から、テープバックアップポリシーで設定した間隔日数(世代管理の場合は、“間隔日数(世代管理)”、日数管理の場合は、“間隔日数(日数管理)”)を経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数” の形式で表示します。超過していない場合は、“OK” を表示します。

    TapeExecute

    テープへの書き込み、またはテープからの読み込みの進捗率を表示します。

    “----”

    テープからの書き込み、読み込み処理を行っていない状態

    “Writing(xxx%)”

    テープ書き込みの進捗率(0%〜100%)

    “Reading(xxx%)”

    テープ読み込みの進捗率(0%〜100%)

    “Waiting-tape(xxx%)”

    テープ待ちの状態。テープ書き込みまたは読み込みの進捗率(0%〜100%)

    業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合(例:スナップショット型高速バックアップのコピー中にバックアップ同期処理開始コマンドを投入した等)のDiskExecute、 TapeExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。

    日数管理バックアップに関する表示内容は、次に示すとおりです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。
    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    Status

    業務ボリュームに対して実行中処理の有無を表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。
    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。
    マウントポイントが存在しない場合は“ ---- (----)”を表示します。

    TapeInterval

    最後にバックアップを取得した日から、テープバックアップポリシーで設定した間隔日数(世代管理の場合は、“間隔日数(世代管理)”、日数管理の場合は、“間隔日数(日数管理)”)を経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数” の形式で表示します。超過していない場合は、“OK” を表示します。

    TapeExecute

    テープへの書き込み、またはテープからの読み込みの進捗率を表示します。

    “----”

    テープからの書き込み、読み込み処理を行っていない状態

    Writing(xxx%)

    テープ書き込みの進捗率(0%〜100%)

    Reading(xxx%)

    テープ読み込みの進捗率(0%〜100%)

    Waiting-tape(xxx%)

    テープ待ちの状態。テープ書き込みまたは読み込みの進捗率(0%〜100%)

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、“DiskExecute”欄には何も動作していない状態(“----”)が表示されます

“DiskExecute”欄に表示される状態が、“sync(failed)”、“snapshot(failed)”、“restore(failed)”、“sync(halt)”、“snapshot(halt)”、“restore(halt)”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行ってください。

“DiskExecute”欄に表示されるコマンドは、実際に実行したコマンドのプレフィックスが“acm”であっても、“swst”と表示されます。

“Status”欄に表示される状態が“gds-error”の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

14.2.2.15 トラッキングキャンセルコマンド(acmcanceltrk)

QuickOPCのトラッキング処理を停止します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name {-bd Backup-Device-Name | -all}


    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name {-bd Backup-Device-Name | -all}

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -copy

    物理コピーが動作中の場合、物理コピーも停止する(すなわち、OPCセッションを解除する)ことを指定します。
    バックアップ履歴となっているバックアップボリュームの場合は本オプションを指定することはできません。コピー先ボリュームがバックアップ履歴となっているボリュームの場合は、事前に履歴情報削除コマンド(acmhistdel)によって履歴情報を削除してください。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、トラッキング処理の確認およびトラッキング処理・OPCセッションのキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対するトラッキング処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Backup-Device-Name

    バックアップボリューム名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    トラッキング処理を停止します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcanceltrk /dev/dsk/c1t0d1s1 -bd /dev/dsk/c1t0d2s1
    /dev/dsk/c1t0d1s1 acmcanceltrk completed
    #

    トラッキング処理および物理コピーを停止します。

    /opt/FJSVacms/bin/acmdevdisp -t -b -u
    Server Device            Size      Device-Mode    Mount-Point (Method) Backup-Engine
    SV1    /dev/dsk/c1t0d1s1 1.0 Gbyte Transaction    /mnt/tran1 (ufs)     AdvancedCopy
    SV1    /dev/dsk/c1t0d2s1 1.0 Gbyte Backup(used-T) ---- (----)          AdvancedCopy
    :
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat /dev/dsk/c1t0d1s1
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    SV1    /dev/dsk/c1t0d1s1 /dev/dsk/c1t0d2s1 executing 33%     -----
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcanceltrk -copy /dev/dsk/c1t0d1s1 -bd /dev/dsk/c1t0d2s1
    /dev/dsk/c1t0d1s1 acmcanceltrk completed
    #

次のような場合はトラッキング処理を停止することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

14.2.2.16 トラッキング実行状況表示コマンド(acmtrkstat)

トラッキング処理の実行状況を表示します。

1つの業務ボリュームに複数のトラッキング処理が存在する場合、すべてのトラッキング処理の状態を表示します。

GDS Snapshot連携している業務ボリュームの場合は、実行状況の情報は表示されません。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtrkstat [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対する実行状態表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    省略した場合は、すべての業務ボリュームのトラッキング処理実行状態を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    トラッキング処理の実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat 
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    SV1    /dev/dsk/c1t0d1s1 /dev/dsk/c1t0d2s1 tracking  ----    12%
    SV1    /dev/dsk/c1t0d2s1 /dev/dsk/c1t0d4s1 executing 75%     ----
    SV1    /dev/dsk/c1t0d5s1 ----              ----      ----    ----
    SV1    /dev/dsk/c1t0d6s1 /dev/dsk/c1t0d7s1 executing 31%     ----
    #

    表示する内容は、次に示すとおりです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。
    バックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。

    Status

    トラッキング処理の状態を表示します。
    “----”:トラッキング中ではありません。
    “executing”:物理コピー中かつトラッキング中です。
    “tracking”:トラッキング中です。
    “failed”:トラッキング処理が異常終了しています。
    “nosession”:OPCセッションが存在しません。(資源情報不一致)

    Execute

    Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“tracking”のときは、“----”で表示します。

    Update

    Status欄が“tracking”のときに、QuickOPC(論理コピー)実行後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。“executing”のときは、“----”で表示します。

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、差分スナップショット型バックアップを再実行してください。

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

次のような場合、トラッキング処理状況表示処理を実行することはできません。
[Solarisの場合]
[HP-UXの場合]

14.2.2.17 ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset)

Windowsの場合、デバイスに対してドライブ文字を一時的に割り当てます。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset)」を参照してください。

14.2.2.18 ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset)

Windowsの場合、デバイスに割り当てられているドライブ文字を解除します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset)」を参照してください。

14.2.2.19 マウント解除コマンド(swstdismount)

Windowsの場合、指定したボリュームのマウントを解除します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「マウント解除コマンド(swstdismount)」を参照してください。

14.2.2.20 ボリュームロック解除コマンド(swstvolunlock)

Windowsの場合、ボリュームのロックを解除します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「ボリュームロック解除コマンド(swstvolunlock)」を参照してください。

14.2.2.21 ボリュームロック情報表示コマンド(swstvollockstat)

Windowsの場合、ロックされたボリューム情報を表示します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の「ボリュームロック情報表示コマンド(swstvollockstat)」を参照してください。


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