Interstage Application Server/Interstage Web Server チューニングガイド
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第3章 システムのチューニング

3.1 サーバ機能運用時に必要なシステム資源

 Interstageの各サービスの運用に必要となるシステム資源について説明します。
 以下の表を参照し、使用する製品に応じて、以降に示すサービスのチューニングを行ってください。各機能の説明を参照する前に“システムパラメタについて”を参照してください。

 なお、システムパラメタを算出するためのExcelファイルがマニュアルCDの“ApplicationServer\tuning”フォルダに“ISAS-IPCtuning.xls”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2000もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“ISAS-IPCtuning.xls”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。

 

EE

SJE

WS

CORBAサービスのシステム環境の設定

コンポーネントトランザクションサービスのシステム環境の設定

データベース連携サービスのシステム環境の設定

×

イベントサービスのシステム環境の設定

×

IJServerまたはEJBサービスのシステム資源の設定

×

MessageQueueDirectorのシステム資源の設定

×

×

ebXML Message Serviceのシステム資源の設定

×

×

Interstage シングル・サインオンのシステム資源の設定

(注1)

Interstage ディレクトリサービスのシステム資源の設定

×

Webサーバコネクタのシステム資源の設定

(注2)

負荷計測エージェントのシステム資源の設定

×

×

EE : Interstage Application Server Enterprise Edition
SJE: Interstage Application Server Standard-J Edition
WS: Interstage Web Server
○:チューニングを行う必要があります。
×:チューニングを行う必要はありません(該当製品ではサービスが使用できないため)。
注1) Interstage シングル・サインオンの業務サーバのシステム資源だけ設定します。
注2) Webサーバコネクタの故障監視機能のシステム資源を設定する必要はありません。

システムパラメタについて

◆システムパラメタの変更方法

 IPC資源のパラメタに値を設定するために、以下のいずれかの方法を選択してください。

/etc/systemファイルの修正

 /etc/systemファイルを編集し、必要なパラメタ値を変更します。変更後は、変更した値を反映するためにシステムをリブートしてください。なお、変更方法の詳細については、Solarisのドキュメントを参照してください。

資源制御

 以下の手順で、パラメタ値を変更してください。

  1. Interstageの停止
    Interstageを停止してください。もしInterstage管理コンソールを使用するためのサービスを起動している場合はそれらのサービスも停止してください。
     
  2. user.rootプロジェクトのパラメタの変更
    projmodコマンドでuser.rootプロジェクトのパラメタの値を変更してください。


    projmod -s -K 'project.max-sem-ids=(privileged,155,deny)' user.root

    変更の特権レベルをprivileged、設定したしきい値を超える要求があった場合のアクションをdenyとします。

  3. systemプロジェクトの変更のパラメタの変更
    projmodコマンドでsystemプロジェクトのパラメタの値を変更してください。


    projmod -s -K 'project.max-sem-ids=(privileged,155,deny)' system

    パラメタに設定する値はuser.rootプロジェクトと同じ値を設定してください。

  4. 値の反映
    newtaskコマンドで変更した値をシステム反映します。

    newtask -p user.root -c $$

  5. Interstageの起動
    Interstageを起動してください。必要に応じて、Interstage管理コンソールを使用するためのサービスを起動してください。

 資源制御の詳細については、Solarisのドキュメントを参照してください。

Solaris 10の注意事項

Solaris 10で、/etc/systemファイルの編集で、システムのチューニングする場合、shmmaxおよびshmmniは以下の関係が成り立つような値を設定してください。

project.max-shm-memory = shmmax × shmmni

◆システムパラメタの変更方法

 /etc/sysctl.confを編集し、パラメタ値を変更します。変更後は“sysctl -p /etc/sysctl.conf”を実行するか、システムをリブートしてください。
 変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。

◆「種類」の意味

 システムパラメタの表中の「種類」の意味は以下のとおりです。

◆各パラメタの意味

 システムパラメタの各パラメタ名と意味は以下のとおりです。
 なお、資源制御によるIPC資源のパラメタの設定は、Solaris 10の場合のみ可能です。

共用メモリ

パラメタ

資源制御

意味

project.max-shm-memory

共用メモリの最大サイズ

shmmax

共用メモリの最大セグメントサイズ

shmmni

project.max-shm-ids

共用メモリIDの最大数

共用メモリ

パラメタ

意味

kernel.shmall

システム全体の共用メモリの最大サイズ

kernel.shmmax

共用メモリの最大サイズ

kernel.shmmni

共用メモリセグメントの最大数

セマフォ

パラメタ

資源制御

意味

semmni

project.max-sem-ids

セマフォIDの最大数

semmns

システム全体のセマフォの最大数

semvmx

セマフォに設定できる最大数

semmsl

process.max-sem-nsems

セマフォIDあたりのセマフォの最大数

semopm

process.max-sem-ops

セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数

semmnu

システム全体のセマフォ操作の取消記録グループ数

semume

プロセスあたりのセマフォ操作の取消記録の最大数

セマフォ

 セマフォの設定値は、各パラメタ値を以下の形式で指定します。

kernel.sem = para1 para2 para3 para4

パラメタ

意味

para1

セマフォIDあたりのセマフォの最大数

para2

システム全体のセマフォの最大数

para3

セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数

para4

セマフォIDの最大数

メッセージキュー

パラメタ

資源制御

意味

msgmax

メッセージの最大サイズ

msgmnb

process.max-msg-qbytes

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

msgmni

project.max-msg-ids

メッセージキューIDの最大数

msgtql

process.max-msg-messages

メッセージキューにあるメッセージの最大数

メッセージキュー

パラメタ

意味

kernel.msgmax

メッセージの最大サイズ

kernel.msgmnb

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

kernel.msgmni

メッセージキューIDの最大数


下へ3.1.1 CORBAサービスのシステム環境の設定
下へ3.1.2 コンポーネントトランザクションサービスのシステム環境の設定
下へ3.1.3 データベース連携サービスのシステム環境の設定
下へ3.1.4 イベントサービスのシステム環境の設定
下へ3.1.5 IJServerまたはEJBサービスのシステム資源の設定
下へ3.1.6 MessageQueueDirectorのシステム資源の設定
下へ3.1.7 ebXML Message Serviceのシステム資源の設定
下へ3.1.8 Interstage シングル・サインオンのシステム資源の設定
下へ3.1.9 Interstage ディレクトリサービスのシステム資源の設定
下へ3.1.10 Webサーバコネクタのシステム資源の設定
下へ3.1.11 負荷計測エージェントのシステム資源の設定

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