負荷分散/QoS制御 コンソールリファレンス
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目次
索引

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1.1.2 サイト・ファーム・オブジェクトの作成(必須)
サイト・ファーム・オブジェクトを作成します。

ネームスペースから、サイト・ファームを作成する「サイト負荷分散ポリシー」をクリックします。「編集」メニューから、「新規作成」、「サイト・ファーム」を選択します。

■「サイト・ファーム」タブ

名前
サイト・ファームの名前を入力します。ここで入力した内容がネームスペースに反映されます。
注釈
必要に応じて、サイト・ファームの注釈を入力します。
仮想IPアドレス
サイト・ファームに使用する仮想IPアドレスを入力します。サイト負荷分散は、この仮想IPアドレス向けに送信されたパケットを負荷分散して、分散対象サーバに振り分けます。利用者は、「仮想IPアドレス」に対して通信を行うことで、負荷分散機能を使用することができます。
透過デバイスを分散するときは、ワイルドカードIP(0.0.0.0)を入力します。
転送方式
利用者からの要求をサイト・ファーム内のサーバに転送する方式を選択します。“IPアドレス変換”または“MACアドレス変換”のどちらかを選択します。
透過デバイス負荷分散や、並列配置型を採用する場合は、MACアドレス変換にしてください。転送方式の選択により使用できる機能に制限があります。詳しくは「1.1.6. 分散対象サーバの配置方法および転送方式による機能の○×表」を参照してください。
- IPアドレス変換
利用者から送信されるリクエストの宛先IPアドレス(サイトファームに対して定義されている仮想IPアドレス)と宛先ポート番号をサイトファーム内の転送先サーバのIPアドレスとポート番号に書き換えて転送します。
- MACアドレス変換
利用者から送信されるリクエストを転送先サーバのMACアドレスに書き換えて転送します。
分散方法
負荷分散の制御方法を以下の項目から選択します。
- 均等に分散(ラウンドロビン)
ラウンドロビンで選択します。
- 静的な重み付け
設定した重み付けを元に振り分けを行います。
- サーバ負荷(最小コネクション数)
計測したTCPのコネクション数を元に振り分けを行います。
- サーバ負荷(最小クライアント数)
計測したユーザ数(クライアント数)を元に振り分けを行います。
- サーバ負荷(最小CPU、メモリ、DISK I/O負荷)
計測したCPU、メモリおよびDISK I/Oの負荷率を元に振り分けを行います。
この分散方法を使用する場合は、すべての分散対象サーバにサーバ負荷計測エージェントが必要です。
- サーバ負荷(最小データ通信量)
計測したデータ通信量を元に振り分けを行います。
- サーバ負荷(最小応答時間)
計測したコネクション確立時の応答時間および再送回数を元に振り分けを行います。
- サーバ負荷(最小FNA/LU数)
計測した空きLU数を元に振り分けを行います。FNA Serverとクライアント間の接続手順が、TCP/IP接続とFNA on TCP/IP接続の場合に有効です。
この分散方法を使用する場合は、すべての分散対象サーバにサーバ負荷計測エージェントおよび計測に対応したFNA中継ソフトウェアが必要です。
- サーバ負荷(Interstage連携 最小待ちメッセージ数)
計測したトランザクションアプリケーションのオブジェクトに対する滞留キュー数を元に振り分けを行います。
この分散方法を使用する場合は、すべての分散対象サーバにサーバ負荷計測エージェントが必要です。
- サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)
計測したトランザクション・アプリケーションに対する要求の通信バッファの使用率を元に振り分けを行います。
この分散方法を使用する場合は、すべての分散対象サーバにサーバ負荷計測エージェントが必要です。
透過デバイス分散時に宛先IPアドレスを考慮する
宛先のIPアドレスに基づき、キャッシュ情報を保持している、最適な透過キャッシュ・サーバに振り分ける場合に、チェックボックスをチェックします。透過デバイスが指定されており、かつ分散対象サーバがキャッシュ・サーバの場合だけ有効となります。
バックアップ・トリガ
バックアップ設定をしたサーバを分散対象に組み込む条件を指定します。ここで設定した台数のサーバ(バックアップサーバおよび連携先サイトを除く)が条件にマッチした場合にバックアップサーバが組み込まれます。トリガとして設定可能な台数は、バックアップサーバおよび連携先サイトを除くサーバ数です。

- 仮想IPアドレスに、ネットワーク・サーバに設定されているIPアドレスや、二重化(ホットスタンバイ構成)している場合の代表IPアドレスを設定することはできません。ネットワーク・サーバとは独立したIPアドレスを設定してください。サイト・ファーム宛ての通信パケットを受信するために、ネットワーク・サーバと同じサブネットにされることをお勧めします。
- 分散方法に“サーバ負荷(最小FNA/LU数)”を選択する場合、必ず計測対象となるグループLU名を「サイト・ファーム」タブの名前(サイト・ファームの名前)に指定してください。
- 分散対象サービスを作成し、サービス名に“IIOP (Interstage Application Server)”を選択して、さらにInterstage連携タブにおいて“IIOP通信をメソッド毎に分散する”をチェックした場合、常設コネクションを使用するため、次の点に注意してください。
- 転送方式として“IPアドレス変換”を選択してください。
- ネットワーク・サーバは、クライアント装置と分散対象サーバ群の間に配置します。この配置方法には、通過型配置(クライアント装置と分散対象サーバ群をネットワーク・サーバが分断する)と並列型配置(分散対象サーバ群と同列に配置される)の2種類があります。並列型配置では、クライアントからのリクエストはネットワーク・サーバを経由しますが、サーバからのレスポンスは直接クライアントへ送信されます。ネットワーク・サーバの配置方法が並列型配置の場合、以下の点に注意してください。詳しくは「1.1.6. 分散対象サーバの配置方法および転送方式による機能の○×表」を参照してください。
- 転送方式として “IPアドレス変換” は選択できません。この場合、“MACアドレス変換”を選択してください。
- 分散方法として“最小応答時間”は選択できません。
- 分散方法として“最小データ通信量”を選択した場合、ネットワーク・サーバで計測されるデータ通信量は、クライアントからサーバへ向けてのデータだけとなります。
- 透過デバイス分散は利用できません。
- サービス負荷分散として、URLベースおよびHTTPヘッダ・ベースの負荷分散は使用できません。
- ポート多重はできません。
- 一意性の保証(セッション維持機能)として、ノード単位は可能ですが、コネクション単位(Cookie、SSLセッションID、URLリライト、URLリライト拡張、認証ヘッダオプション)は行えません。
- 転送方式に、MACアドレス変換を指定した場合、サーバファーム内の全ての分散対象サーバに、サーバファームに指定した仮想IPアドレスと同じIPアドレスを受信できるように(エイリアスIPアドレス)をセットアップしておく必要があります。
- 仮想IPアドレスに透過デバイス(0.0.0.0)を指定した場合(透過デバイス分散時)、転送方式として“MACアドレス変換”を選択してください。
- 転送方式に、MACアドレス変換を指定し、FTPの負荷分散を行う場合、以下の点にご注意ください。
- 一意性の保証方式には「ノード単位の分散」を指定してください。
- FTPの分散対象サービスオブジェクトは作成しないでください。
- 「バックアップ・トリガ」として“高負荷時にバックアップサーバを追加する“を選択した場合は、トリガとして設定した台数の分散対象サーバが以下の何れかの条件を満たした場合に、バックアップ運用の設定をしたサーバを分散対象に組み込みます。
- 分散対象サーバが故障監視機能で故障と判断された場合
- 分散対象サーバが「負荷計測」タブの“高負荷の判断基準“で高負荷と判断された場合
- サーバ負荷計測エージェント(Solaris版)では、グループLUは未サポートです。このため、Solarisサーバ上の全てのLU がFNA Serverの負荷計測機能の監視対象となります。また、Netcompo FNA-BASE(二次局)で不要なLUは設定しないでください。不要な設定した場合、その不要なLUも空きLU数としてカウントされるため、正常に負荷分散が行なわれません。
- リレー方式のSynFlood攻撃防御を使用する場合、転送方式として"IPアドレス変換"を選択してください。
- 複数のサイトファームに同一の分散対象サーバを定義した場合、負荷計測エージェントを使用する分散方法は、1つのサイトファームのみで使用可能です。
- 分散対象サーバがLinuxサーバの場合には、以下の注意事項があります。
- 転送方式としてMACアドレス変換を使用することはできません。
- 並列型配置を使用することはできません。
- 最小サーバ負荷でディスクI/O負荷率、最小FNA/LU数を計測することはできません。
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- サイト・ファームの名前に使用できる文字は、半角英数字および「_」のみです。これ以外の文字を使用した場合、サイト負荷分散機能全体が動作しません。
- "仮想IPアドレス"で設定するIPアドレスは、負荷分散対象サーバのIPアドレスと同じネットワーク番号である必要があります。
また、負荷分散を行なうネットワーク・サーバまたはクラスタのインタフェースのIPアドレスを"仮想IPアドレス"に設定しないでください。
- 透過デバイス負荷分散はサポートしていないため、"仮想IPアドレス"にワイルドカードIPを指定すると、サイト負荷分散機能全体が動作しません。また、“透過デバイス分散時に宛先IPアドレスを考慮する”のチェックボックスは無視されます。
- 1つのネットワーク・サーバまたはクラスタ上に複数のサイト・ファームを設定する場合、"転送方式"は、同一の方式を選択してください。
- "分散方法"は、以下の方式のみサポートします。これ以外を指定した場合、設定は無視され、すべて均等に重み付けられた「静的な重み付け」で動作します。
- 均等に分散(ラウンドロビン)
- 静的な重み付け
- サーバ負荷(最小コネクション数)
- サーバ負荷(最小CPU、メモリ、DISK I/O負荷)
- サーバ負荷(最小通信データ量)
- サーバ負荷(最小応答時間)
- サーバ負荷(最小FNA/LU数)
- サーバ負荷(Interstage連携 最小待ちメッセージ数)
- サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)
- 並列型配置時は以下の方式のみサポートします。
- 均等に分散(ラウンドロビン)
- 静的な重み付け
- サーバ負荷(最小コネクション数)
- サーバ負荷(最小CPU、メモリ、DISK I/O負荷)
- サーバ負荷(Interstage連携 最小待ちメッセージ数)
- サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)
- サービス名に“IIOP (Interstage Application Server)”を選択して、さらにInterstage連携タブにおいて“IIOP通信をメソッド毎に分散する”をチェックし、分散方法として“最小コネクション数”を選択するのは未サポートです。選択された場合、すべて均等に重み付けられた「静的な重み付け」と同等の動作となります。
■「一意性」タブ

負荷分散時の一意性を確保(セッション維持機能)する条件として、“ノード単位の分散”および“コネクション単位の分散”のどちらかを選択し、チェックボックスをチェックします。
- ノード単位の分散
同じクライアントからの接続は、一定期間通信が中断しない限り、常に同じ分散対象サーバへ接続します。“ノード単位の分散”を選択した場合は、“保証時間(コネクション切断後、同一性を保証する時間)”を1〜99999秒の範囲で設定します。
TCP通信(コネクション型)の場合
最後にコネクションを切断してから設定した保証時間が経過するまで、同じ分散対象サーバへ接続します。
UDP通信(コネクションレス型)の場合
最後に送受信のあった時間から一定時間(90秒固定)が経過するまで、同じ分散対象サーバへ接続します。
- コネクション単位の分散
コネクション単位で、常に最適な分散対象サーバに接続します。
ただし、「1.1.5 分散対象サービス」を作成し、サービス分散(ポートによる負荷分散)を行う場合に、「1.1.4. 分散対象サービス・グループ」を作成することで、複数のサービス(ポート)を1つのアプリケーションと見なしてグループ化することができます。グループ化した場合、グループ化されているどのサービス(ポート)へ要求されても、それらは同一視され、同じ分散対象サーバへ接続します。

- 分散対象サーバの接続数を制限する場合は、次の通り選択してください。
“ノード単位の分散”を選択した場合には“クライアント数”による接続制限を選択します。“コネクション単位の分散”を選択した場合には“コネクション数”による接続制限を選択します。
- 「分散対象サービス・グループ」を設定した場合、「分散対象サービス・グループ」でグループ化した「分散対象サービス」の各代表ポートへの接続については、同じ分散対象サーバへの接続を保証するため、“コネクション単位の分散”を設定していても“ノード単位の分散”として動作します。
- “ノード単位の分散“では、仮想IP宛のパケットの送信元IP単位で分散を行います。従ってプロキシやアドレス変換などの装置(機能)によって送信元IPが隠蔽されるような環境では、正しく分散されない場合があります。
- 「最大コネクション数」によるアクセス数制限を行っても、一意性保証対象のコネクションは制限を越えて分散されます。
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- 「分散対象サービス・グループ」でのグルーピング化機能は未サポートです。
- “ノード単位の分散”を選択した場合の保証時間は、1〜9999秒の範囲で設定します。範囲外の値を設定しポリシーを配信した場合、保証時間は90秒と判断されます。
- “ノード単位の分散”を選択した場合、UDP通信であっても、同じクライアントからの接続は、「保証時間」に設定した時間が経過するまで、同じ分散対象サーバへ接続します。
- “コネクション単位の分散”を選択した場合、同じ送信元IPアドレス/ポート番号および送信先IPアドレス/IPポート番号のUDP通信は、最後に送受信のあった時間から90秒間経過するまで同じ分散対象サーバへ接続します。
■「サイト間連携」タブ

「サイト間連携」タブは、分散対象サーバに“他のサイト・ファーム”を設定した場合に使用します。このように“他のサイト・ファーム”と連携することを「サイト間連携」と言います。このような分散対象サーバを「分散対象サイト」と呼ぶことがあります。
サイト間の分散方法として、“動的な分散”および“静的な分散”のどちらかを選択し、チェックボックスをチェックします。
- 動的な分散
サイトまでの距離、回線の負荷およびサーバの負荷を考慮し、自動的に優先度を決定します。
- 静的な分散
負荷が限界を超えると、指定したサイト・ファームを使用します。

- サイト間で分散を行う場合、分散対象サーバの故障監視は、各サイトファーム内の分散対象サーバだけが対象となります。
例えば、サイトファームAで分散対象サーバに指定したサイトファームB内の分散対象サーバは、サイトファームAでは分散対象サーバの故障監視の対象とはなりません。
- 他のサイト・ファームを指定した分散対象サーバの設定(サイト間連携)において、クライアントを関連付けた場合、該当するクライアントからのリクエストはサーバファーム内のすべてのサーバが稼働状態であっても、指定された連携先のサイト・ファームへリクエストを転送します。
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- “サイト間の分散方法”の設定値は無視されます。常に、分散サーバまでの距離、回線の負荷を考慮した「動的な分散」で動作します。
■「故障監視」タブ→「故障監視」タブ

監視する間隔
故障監視の間隔を1〜99999秒の範囲で設定します。ここで設定した間隔で各サーバの稼働状態を確認します。
無応答時の再検査
無応答になったサーバは、さらにここで設定した間隔と回数で再度検査を行います。再検査の間隔は 1〜99999ミリ秒の範囲で、回数は 0〜99999の範囲で設定します。
故障と判断された場合は、負荷分散対象から除外します。以降の監視パケット送信で応答が検出された場合は、サーバの復旧と判断します。
なお、回数に0を設定した場合は、再検査は行いません。
透過デバイス分散時、対象デバイスがすべてダウンしたときにバイパス処理を行う
透過デバイス分散時、分散対象デバイスがすべてダウンした場合に、分散対象デバイスへの転送を停止し、直接インターネットやイントラネット上のサーバにアクセスさせる場合、チェックボックスをチェックします。
■「故障監視」タブ→「故障監視」タブ→「L3/L4:装置監視」タブ

L3:装置監視(PING)を行う
ICMP Echoパケットを使用して分散対象サーバの監視を行う場合、チェックボックスをチェックします。
L3故障監視は、サイト・ファーム内の各分散対象サーバに対してPING(ICMP Echoリクエスト)を指定した間隔で送信し、その応答の有無によってサーバの故障を監視します。
無応答時の再検査以内に正常と判断できない場合は、該当する分散対象サーバを振り分け対象から除外します。無応答時の再検査以内に正常と判断できた場合は、該当する分散対象サーバを振り分け対象とします。
L4:サービス監視(ポート接続)を行う
“L3:装置監視”に加えて分散ポート毎に接続確認する場合、チェックボックスをチェックします。
L3:装置監視(PING)を行ない、分散対象サーバが正常に動作していることを確認したあと、L4:サービス監視(ポート接続)を行います。
L4:サービス監視(ポート接続)は、サイト・ファーム内の各分散対象サーバに対して、各分散対象サーバ上で動作しているアプリケーションのTCPポートおよびUDPポートにリクエストを送信します。その応答の有無によってアプリケーションの動作状況を監視します。TCPポートに対しては、TCPコネクションが正常に確立できることを確認します。UDPポートに対しては、UDPポート・プローブ・パケットを送信し、応答がなければ正常と認識し、ICMP宛先到達不可(Destination Unreachable)パケットを受信すると異常と認識します。
無応答時の再検査以内に正常と判断できない場合は、分散対象サーバ上の該当するポートを振り分け対象から除外します。無応答時の再検査以内に正常と判断できた場合は、分散対象サーバ上の該当するポートを振り分け対象とします。
■「故障監視」タブ→「故障監視」タブ→「L3:ルート監視」タブ

対向するTraffic DirectorのIPアドレス
ファイアウォールなどを2台のネットワーク・サーバ(Traffic Director)ではさんで対向するネットワーク・サーバ(Traffic Director)との間ですべてのルートを監視する場合に、対応するネットワーク・サーバ(Traffic Director)のIPアドレスを選択します。選択ボタン(...)によりネットワークサーバ名とIPアドレスのリストが表示されその中から選択します。

これ以外の故障監視機能として、次の方法があります。
- アプリケーション監視(レイヤ7レベル・ヘルス・チェック)は、“サービス監視(ポート接続)” を選択してください。さらに分散対象サービス・オブジェクトを作成し、サービス名に適切なサービス名を選択します。続けて分散対象サービスの“故障監視”タブで、“サービスを監視する”をチェックします。
- 故障監視のオプション機能として、“URLリダイレクション”、“HTTPエラーメッセージ転送”、“コネクション・リセット”があります。分散対象サービス・オブジェクトを作成し、「1.1.5 分散対象サービス・オブジェクト」の「故障監視」タブの説明を参照してください。

- 仮想IPアドレスに透過デバイス(0.0.0.0)を指定したとき(透過デバイス分散時)に故障監視を行う場合、“L4:サービス監視(ポート接続)”は選択できません。この場合、“L3:装置監視(PING)”を選択してください。
- 「故障監視」に“L4:サービス監視(ポート接続)”を選択した場合、分散対象サーバのセキュリティ機能によっては、サーバへの攻撃と見なされる場合があります。
- “無応答時の再検査”はデフォルトで表示された値以下には設定しないようにしてください。
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- “L3:故障監視(PING)”を選択しなかった場合にも、L3故障監視は必ず実施されます。
- 1つのネットワーク・サーバまたはクラスタ上に複数のサイト・ファームを設定し、“監視する間隔”に各々のサイト・ファームで異なる値を設定した場合、これらの中で最小の値が各々のサイト・ファームに適用されます。
- “無応答時の再検査”の間隔の設定値は、無視されます。常に、「1000」ミリ秒間隔で動作します。
- “無応答時の再検査”の回数は、"監視する間隔"で設定した回数未満に設定してください。ただし「0」を設定することはできません。
- “透過デバイス分散時、対象デバイスがすべてダウンしたときにバイパス処理を行なう”は無視されます。
- “L4:サービス監視(ポート接続)”の場合、分散対象サーバで設定したIPアドレス及び分散対象サービス・オブジェクトで定義したポート番号でアプリケーションが動作している必要があります。
- ”L3:ルート監視タブ”は未サポートです。
■「故障監視」タブ→「メンテナンス」タブ

シャットダウン時間
モニタ・コンソールの保守開始の指示から実際にサーバを止めるまでの時間(既存のコネクションが切れるまでの時間)を 0〜9999分の範囲で設定します。
0を設定した場合は、モニタ・コンソールから指示後、すぐに保守可能な状態となります。
■「負荷計測」タブ

計測エージェントによる判断をする
負荷計測による負荷分散を使用する場合、チェックボックスをチェックします。
監視の間隔と回数
負荷計測を行う測定間隔を1〜65535秒の範囲で、回数を1〜65535の範囲で設定します。
高負荷の判断基準
分散方式や計測エージェントによる判断の使用に応じて高負荷の判断基準を設定します。
- 計測エージェント
- 分散状況
- Interstage連携

- ワークユニット監視をおこなう場合は、必ず、“計測エージェントによる判断をする”設定を選択してください。その他注意事項については、「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“11.1 IIOP負荷分散”を参照してください。
- 複数のサイトファームに同一の分散対象サーバを定義した場合、“計測エージェントによる判断をする”は、1つのサイトファームのみで使用可能です。
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- “監視の間隔”は、1〜9999秒の範囲で設定します。“監視の間隔と回数”の設定で、範囲外の値を設定した場合は、設定変更前の値で動作します。
- 以下の「分散方法」以外を使用した場合、“監視の回数”の設定値は無視されます。常に「1」回で動作します
- サーバ負荷(最小CPU、メモリ、DISK I/O負荷)
- サーバ負荷(INTERSTAGE連携 最小待ちメッセージ数)
- サーバ負荷(INTERSTAGE連携 最小通信バッファ使用率)
- 1つのネットワーク・サーバまたはクラスタ上に複数のサイト・ファームを設定し、各々のサイト・ファームで異なる"監視の間隔と回数"を設定した場合、これらの中で最小の値が各々のサイト・ファームに適用されます。
- “高負荷の判断基準”の数値設定項目で、最初に表示されている値をそのまま使用する場合は、表示値を一旦削除の上、改めて設定しなおしてください。
■「負荷計測」タブ→「計測エージェント」タブ

サーバが高負荷状態と判断するための、CPU、ディスクおよびメモリの負荷率を0〜99%の範囲で設定します。サーバ負荷が設定した値に近づくと高負荷状態と判断され、設定した値を超えると分散対象から除外します。なお、0%は判断に使用しないことを意味します。

- 分散対象サーバがLinuxサーバの場合には、ディスク負荷を計測することはできません。
- ワークユニット監視をおこなう場合は、「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“11.1 IIOP負荷分散”を参照してください。
Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- 分散方式として以下の分散方式が使用可能です。
- サーバ負荷(最小CPU、メモリ、DISK I/O負荷)
- ラウンドロビン
- 静的な重み付け
- 最小コネクション数
- 最小データ通信量
- 最小応答時間
■「負荷計測」タブ→「分散状況」タブ

サーバが高負荷状態と判断するための、TCPコネクションの確立に要する時間を0〜99999ミリ秒の範囲で、確立要求の再送回数を0〜99999の範囲で設定します。サーバ負荷が設定した値に近づくと高負荷状態と判断され、設定した値を超えると分散対象から除外します。なお、確立に要する時間や確立要求の再送回数に0を設定した場合は、判断に使用しないことを意味します。
“確立に要する時間”、“確立要求の再送回数”は「サイト・ファーム」タブにおいて分散方法に「サーバ負荷(最小応答時間)」が選択された場合に有効となります。

“アクティブなTCPコネクション数を判断に使用する”は「サイト・ファーム」タブにおいて分散方法に「サーバ負荷(最小コネクション数)」が選択された場合に有効となります。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- 確立に要する時間を0〜9999ミリ秒の範囲で、確立要求の再送回数を0〜9999の範囲で設定します。
■「負荷計測」タブ→「Interstage連携」タブ

負荷分散対象サーバ上で、Interstage Application Serverのトランザクション・アプリケーションが動作している場合は、以下の負荷状況を設定することができます。
オブジェクト名
計測の対象とするオブジェクト名を入力します。
CORBAアプリケーションでは、インプリメンテーションリポジトリIDを入力してください。255バイト以内の半角文字です。

- 設定可能なオブジェクト名は1つです。また、オブジェクト名が正しく設定されていない場合、待ちメッセージ数を計測できないため、負荷分散が行われません。
- 計測可能なアプリケーション、その他注意事項については、「負荷分散/QoS制御 テクニカルガイド」の“11.1 IIOP負荷分散”及び「Interstage Application Server」マニュアルの「高信頼性システム運用ガイド」を参照してください。
待ちメッセージ数限界値

高負荷状態と判断するトランザクション・アプリケーションのオブジェクトに対する滞留キュー数を1〜2,147,483,647の範囲で設定します。
待ちメッセージ数復帰値
分散対象サーバから除外したサーバを、分散対象と判断するトランザクション・アプリケーションのオブジェクトに対する滞留キュー数を0〜2,147,483,646の範囲で設定します。「待ちメッセージ数限界値 > 待ちメッセージ数復帰値」でなければなりません。
通信バッファ使用率限界値
「サイト・ファーム」タブの“分散方式”が“サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)”の場合に有効となります。

高負荷状態と判断するトランザクション・アプリケーションに対する要求の通信バッファの使用率を1〜100の範囲で設定します。
通信バッファ使用率復帰値
「サイト・ファーム」タブの“分散方式”が“サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)”の場合に有効となります。
分散対象サーバから除外したサーバを、分散対象と判断するトランザクション・アプリケーションに対する要求の通信バッファの使用率を0〜99の範囲で設定します。「通信バッファ使用率限界値 > 通信バッファ使用率復帰値」でなければなりません。

Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。
- 待ちメッセージ数限界値は、1〜99999の範囲で設定します。範囲外の値を設定した場合は、限界値を0と判断し、負荷計測は無効になります。
- 待ちメッセージ数復帰値は、0〜99999の範囲で設定します。範囲外の値を設定した場合は、復帰値を0と判断します。
■「ログ」タブ

監査レベル
通信条件などの記録を行うレベルを以下の項目から選択し、チェックボックスをチェックします。
- 通常
サービスのダウンなど重要な事象だけ記録します。
- 概要
分散対象サーバの選択状態も記録します。
- 詳細
コネクションごとのマッピング状態も記録します。

監査レベルに応じて記録された情報は、イベントログとして保存されます。イベントログを参照する場合は、イベント・モニタを使用します。

Traffic Director(Solaris版)では、“監査レベル”の設定は未サポートです。常に「通常」で動作します。
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