負荷分散/QoS制御 コンソールリファレンス
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第1章 ポリシー情報の設定> 1.1 サイト負荷分散ポリシー

1.1.2 サイト・ファーム・オブジェクトの作成(必須)

サイト・ファーム・オブジェクを作成します。

ネームスペースから、サイト・ファームを作成する「サイト負荷分散ポリシー」をクリックします。「編集」メニューから、「新規作成」、「サイト・ファーム」を選択します。

■「サイト・ファーム」タ


サイト・ファームの名前を入力します。ここで入力した内容がネームスペースに反映されます。


必要に応じて、サイト・ファームの注釈を入力します。

仮想IPアドレ
サイト・ファームに使用する仮想IPアドレを入力します。サイト負荷分散は、この仮想IPアドレス向けに送信されたパケットを負荷分散して、分散対象サーバに振り分けます。利用者は、「仮想IPアドレス」に対して通信を行うことで、負荷分散機能を使用することができます。
透過デバイスを分散するときは、ワイルドカードIP(0.0.0.0)を入力します。

転送方
利用者からの要求をサイト・ファーム内のサーバに転送する方式を選択します。“IPアドレス変換”または“MACアドレス変換”のどちらかを選択します。

透過デバイス負荷分散や、並列配置型を採用する場合は、MACアドレス変換にしてください。転送方式の選択により使用できる機能に制限があります。詳しくは「1.1.6. 分散対象サーバの配置方法および転送方式による機能の○×表」を参照してください。

分散方
負荷分散の制御方法を以下の項目から選択します。

透過デバイス分散時に宛先IPアドレスを考慮す
宛先のIPアドレスに基づき、キャッシュ情報を保持している、最適な透過キャッシュ・サーバに振り分ける場合に、チェックボックスをチェックします。透過デバイスが指定されており、かつ分散対象サーバがキャッシュ・サーバの場合だけ有効となります。

バックアップ・トリ
バックアップ設定をしたサーバを分散対象に組み込む条件を指定します。ここで設定した台数のサーバ(バックアップサーバおよび連携先サイトを除く)が条件にマッチした場合にバックアップサーバが組み込まれます。トリガとして設定可能な台数は、バックアップサーバおよび連携先サイトを除くサーバ数です。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


■「一意性」タ

負荷分散時の一意を確保(セッション維持機)する条件として、“ノード単位の分散”および“コネクション単位の分散”のどちらかを選択し、チェックボックスをチェックします。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


「サイト間連携」タ

「サイト間連」タブは、分散対象サーバに“他のサイト・ファーム”を設定した場合に使用します。このように“他のサイト・ファーム”と連携することを「サイト間連携」と言います。このような分散対象サーバを「分散対象サイ」と呼ぶことがあります。

サイト間の分散方法として、“動的な分散”および“静的な分散”のどちらかを選択し、チェックボックスをチェックします。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


「故障監視」タブ→「故障監視」タ

監視する間
故障監視の間隔を1〜99999秒の範囲で設定します。ここで設定した間隔で各サーバの稼働状態を確認します。

無応答時の再検
無応答になったサーバは、さらにここで設定した間隔と回数で再度検査を行います。再検査の間隔は 1〜99999ミリ秒の範囲で、回数は 0〜99999の範囲で設定します。
故障と判断された場合は、負荷分散対象から除外します。以降の監視パケット送信で応答が検出された場合は、サーバの復旧と判断します。
なお、回数に0を設定した場合は、再検査は行いません。

透過デバイス分散時、対象デバイスがすべてダウンしたときにバイパス処理を行
透過デバイス分時、分散対象デバイスがすべてダウンした場合に、分散対象デバイスへの転送を停止し、直接インターネットやイントラネット上のサーバにアクセスさせる場合、チェックボックスをチェックします。

「故障監視」タブ→「故障監視」タブ→「L3/L4:装置監視」タ

L3:装置監視(PING)を行
ICMP Echoパケットを使用して分散対象サーバの監視を行う場合、チェックボックスをチェックします。

L3故障監視は、サイト・ファーム内の各分散対象サーバに対してPING(ICMP Echoリクエス)を指定した間隔で送信し、その応答の有無によってサーバの故を監視します。
無応答時の再検査以内に正常と判断できない場合は、該当する分散対象サーバを振り分け対象から除外します。無応答時の再検査以内に正常と判断できた場合は、該当する分散対象サーバを振り分け対象とします。

L4:サービス監視(ポート接続)を行
“L3:装置監視”に加えて分散ポート毎に接続確認する場合、チェックボックスをチェックします。

L3:装置監視(PING)を行ない、分散対象サーバが正常に動作していることを確認したあと、L4:サービス監視(ポート接続)を行います。
L4:サービス監視(ポート接続)は、サイト・ファーム内の各分散対象サーバに対して、各分散対象サーバ上で動作しているアプリケーションのTCPポートおよびUDPポートにリクエストを送信します。その応答の有無によってアプリケーションの動作状況を監視します。TCPポートに対しては、TCPコネクションが正常に確立できることを確認します。UDPポートに対しては、UDPポート・プローブ・パケットを送信し、応答がなければ正常と認識し、ICMP宛先到達不(Destination Unreachable)パケットを受信すると異常と認識します。
無応答時の再検査以内に正常と判断できない場合は、分散対象サーバ上の該当するポートを振り分け対象から除外します。無応答時の再検査以内に正常と判断できた場合は、分散対象サーバ上の該当するポートを振り分け対象とします。

「故障監視」タブ→「故障監視」タブ→「L3:ルート監視」タ

対向するTraffic DirectorのIPアドレ
ファイアウォールなどを2台のネットワーク・サーバ(Traffic Director)ではさんで対向するネットワーク・サーバ(Traffic Director)との間ですべてのルートを監視する場合に、対応するネットワーク・サーバ(Traffic Director)のIPアドレスを選択します。選択ボタン(...)によりネットワークサーバ名とIPアドレスのリストが表示されその中から選択します。


これ以外の故障監視機として、次の方法があります。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


■「故障監視」タブ→「メンテナンス」タ

シャットダウン時
モニタ・コンソールの保守開の指示から実際にサーバを止めるまでの時間(既存のコネクションが切れるまでの時間)を 0〜9999分の範囲で設定します。
0を設定した場合は、モニタ・コンソールから指示後、すぐに保守可能な状態となります。

「負荷計測」タブ



計測エージェントによる判断をす
負荷計測による負荷分散を使用する場合、チェックボックスをチェックします。

監視の間隔と回
負荷計測を行う測定間隔を1〜65535秒の範囲で、回数を1〜65535の範囲で設定します。

高負荷の判断基
分散方式や計測エージェントによる判断の使用に応じて高負荷の判断基準を設定します。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


「負荷計測」タブ→「計測エージェント」タ



サーバが高負荷状態と判断するための、CPU、ディスクおよびメモリの負荷率を0〜99%の範囲で設定します。サーバ負荷が設定した値に近づくと高負荷状と判断され、設定した値を超えると分散対象から除外します。なお、0%は判断に使用しないことを意味します。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


「負荷計測」タブ→「分散状況」タ


サーバが高負荷状と判断するための、TCPコネクションの確立に要する時間を0〜99999ミリ秒の範囲で、確立要求の再送回数を0〜99999の範囲で設定します。サーバ負荷が設定した値に近づくと高負荷状態と判断され、設定した値を超えると分散対象から除外します。なお、確立に要する時間や確立要求の再送回数に0を設定した場合は、判断に使用しないことを意味します。

“確立に要する時間”、“確立要求の再送回数”は「サイト・ファーム」タブにおいて分散方法に「サーバ負荷(最小応答時間)」が選択された場合に有効となります。

“アクティブなTCPコネクション数を判断に使用する”は「サイト・ファーム」タブにおいて分散方法に「サーバ負荷(最小コネクション数)」が選択された場合に有効となります。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


「負荷計測」タブ→「Interstage連携」タ

負荷分散対象サーバ上で、Interstage Application Serverのトランザクション・アプリケーションが動作している場合は、以下の負荷状況を設定することができます。

オブジェクト
計測の対象とするオブジェクト名を入力します。

CORBAアプリケーションでは、インプリメンテーションリポジトリIDを入力してください。255バイト以内の半角文字です。



待ちメッセージ数限界

高負荷状態と判断するトランザクション・アプリケーションのオブジェクトに対する滞留キュー数を1〜2,147,483,647の範囲で設定します。

待ちメッセージ数復帰
分散対象サーバから除外したサーバを、分散対象と判断するトランザクション・アプリケーションのオブジェクトに対する滞留キュー数を0〜2,147,483,646の範囲で設定します。「待ちメッセージ数限界値 > 待ちメッセージ数復帰値」でなければなりません。

通信バッファ使用率限界
「サイト・ファーム」タブの“分散方式”が“サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)”の場合に有効となります。


高負荷状態と判断するトランザクション・アプリケーションに対する要求の通信バッファの使用率を1〜100の範囲で設定します。

通信バッファ使用率復帰
「サイト・ファーム」タブの“分散方式”が“サーバ負荷(Interstage連携 最小通信バッファ使用率)”の場合に有効となります。
分散対象サーバから除外したサーバを、分散対象と判断するトランザクション・アプリケーションに対する要求の通信バッファの使用率を0〜99の範囲で設定します。「通信バッファ使用率限界値 > 通信バッファ使用率復帰値」でなければなりません。


Traffic Director(Solaris版)では、以下の注意事項があります。


「ログ」タ

監査レベ
通信条件などの記録を行うレベルを以下の項目から選択し、チェックボックスをチェックします。


監査レベルに応じて記録された情報は、イベントログとして保存されます。イベントログを参照する場合は、イベント・モニタを使用します。


Traffic Director(Solaris版)では、“監査レベル”の設定は未サポートです。常に「通常」で動作します。



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