ダイレクトバックアップ使用手引書 - SPシリーズ -
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第7章 ダイレクトバックアップサーバの起動と停止

ダイレクトバックアップサーバの起動方法および停止方法について説明します。

 

7.1 起動方

ダイレクトバックアップが提供する機能を利用したバックアップ運用を行うには、SSF/Backup Facility上でダイレクトバックアップサーバが起動されている必要があります。

ダイレクトバックアップサーバの起動方法について説明します。

 

7.1.1 SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の起動方法

7.1.1.1 OS停止状態からのダイレクトバックアップサーバの起動 

ダイレクトバックアップのOnline/Offline/CheckスクリプトをPRIMECLUSTERにリソース登録する作業が完了していれば、ダイレクトバックアップサーバは、SSF/Backup Facilityに搭載されたオペレーティングシステムの起動処理の延長で自動的に起動されます。

したがって、以下に示す状態からダイレクトバックアップサーバを起動する場合は、ユーザによる操作は不要です。


ダイレクトバックアップのOnline/Offline/Checkスクリプトのリソース登録方法は、『SSF/Backup Facility導入手引書』の「5.11 リソースの設定」を参照してください。


なお、ダイレクトバックアップサーバが起動していることは、本章の「起動されていることの確認方法」で説明する手順で確認できます。

 

7.1.1.2 OS稼動状態からのダイレクトバックアップサーバの起動

ダイレクトバックアップサーバを起動するには、以下の手順で行います。

  1. SSF/Backup Facilityに、rootでログインします。
  2. 本章の「停止していることの確認方法」にしたがって、ダイレクトバックアップサーバが起動されていないことを確認します。
  3. 以下のコマンドを実行しダイレクトバックアップのサービスを起動します。

    # sh /opt/FJSVfbupp/cluster/startscript_dbud start

  4. 以下のPRIMECLUSTERコマンドを実行してダイレクトバックアップのリソースが登録されているクラスタアプリケーションuserApp_sp5000を保守モードから運用モードに移行します。本コマンドは本章の「停止方法」の手順で停止した場合のみ実行してください。

    # hvutil -m off userApp_sp5000


運用モード/保守モードの変更はGUIでは行わないで下さい。

ダイレクトバックアップサーバを一般ユーザで起動することはできません。

なお、ダイレクトバックアップサーバが起動していることは、本章の「起動されていることの確認方法」で説明する手順で確認できます。

 

7.1.2 SSF/Backup Facilityがシングル構成の起動方法

7.1.2.1 OS停止状態からのダイレクトバックアップサーバの起動 

ダイレクトバックアップサーバは、SSF/Backup Facilityに搭載されたオペレーティングシステムの起動処理の延長で自動的に起動されます。

したがって、以下に示す状態からダイレクトバックアップサーバを起動する場合は、ユーザによる操作は不要です。

なお、ダイレクトバックアップサーバが起動していることは、本章の「起動されていることの確認方法」で説明する手順で確認できます。

 

7.1.2.2 OS稼動状態からのダイレクトバックアップサーバの起動 

ダイレクトバックアップサーバを起動するには、以下の手順で行います。

  1. SSF/Backup Facilityに、rootでログインします。
  2. 本章の「停止していることの確認方法」にしたがって、ダイレクトバックアップサーバが起動されていないことを確認します。
  3. 以下のコマンドを実行します。

    # sh /etc/init.d/dbu start

 

ダイレクトバックアップサーバを一般ユーザで起動することはできません。


なお、ダイレクトバックアップサーバが起動していることは、本章の「起動されていることの確認方法」で説明する手順で確認できます。

 

7.1.3 処理継続機能の指定

処理継続機能の有効/無効化は、ダイレクトバックアップサーバの起動時オプションで切り替えることができます。起動時オプションについて以下の表に示します。

処理継続機能

起動時オプション

有効

-n指定なし

無効

-n指定


なお、ダイレクトバックアップ導入時において、処理継続機能は“有効”に設定されています。

 

■SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の設定方法

起動時オプションは、ダイレクトバックアップの起動定義ファイルである/sp/dbu/adm/setup/switch_dbud.confファイルに記述することで指定できます。
ダイレクトバックアップ導入時は、処理継続機能が有効な状態です。処理継続機能を有効から無効に変更する場合は、/sp/dbu/adm/setup/switch_dbud.confファイルで“DBUD_START_OPT ="" ”と記述されている行を、以下のように修正します。

DBUD_START_OPT ="-n"


処理継続機能を無効から有効に変更する場合は、上記と逆の修正を行います。

処理継続機能の変更は、以下の手順で行います。

  1. 本章の「SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の停止方法」で説明する手順で、ダイレクトバックアップのサービスを停止させます。
  2. /sp/dbu/adm/setup/switch_dbud.confファイルを修正します。
  3. 本章の「SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の起動方法」で説明する手順で、ダイレクトバックアップのサービスを起動します。


ダイレクトバックアップサーバの動作中にOnline/Offline/Checkスクリプトを修正しても、処理継続機能の有効/無効を切り替えることはできません。

 

 

■SSF/Backup Facilityがシングル構成の設定方法

起動時オプションは、ダイレクトバックアップの起動定義ファイルである/sp/dbu/adm/setup/switch_dbud.confファイルに記述することで指定できます。
ダイレクトバックアップ導入時は、処理継続機能が有効な状態です。処理継続機能を有効から無効に変更する場合は、/sp/dbu/adm/setup/switch_dbud.confファイルで“DBUD_START_OPT ="" ”と記述されている行を、以下のように修正します。

DBUD_START_OPT ="-n"


処理継続機能を無効から有効に変更する場合は、上記と逆の修正を行います。

処理継続機能の変更は、以下の手順で行います。

  1. 本章の「SSF/Backup Facilityがシングル構成の停止方法」で説明する手順で、ダイレクトバックアップのサービスを停止させます。
  2. /sp/dbu/adm/setup/switch_dbud.confファイルを修正します。
  3. 本章の「SSF/Backup Facilityがシングル構成の起動方法」で説明する手順で、ダイレクトバックアップのサービスを起動します。

ダイレクトバックアップサーバの動作中に起動プロシジャを修正しても、処理継続機能の有効/無効を切り替えることはできません。

 

7.2 起動されていることの確認方法

ダイレクトバックアップサーバが起動されているかどうかは、SSF/Backup Facility上で以下のコマンドを実行することで確認できます。
dbudというプロセスが存在すれば、ダイレクトバックアップサーバが起動されている状態です。

# ps -ef | grep FJSVfbupp | grep dbud
root 198 1 0 09:00:11 ? 0:01 /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbud
#

コマンドの実行は、SSF/Backup Facilityに搭載されたオペレーティングシステムが稼動している状態で行ってください。

 

7.3 停止方

ダイレクトバックアップサーバの停止方法について説明します。

 

7.3.1 ダイレクトバックアップサーバ停止に関する注意事項 

ダイレクトバックアップサーバを停止する際、磁気テープをマウント中の磁気テープドライブに対してアンマウント処理を行いません。
磁気テープが磁気テープドライブに対してマウントされた場合、テープ媒体および磁気テープドライブの劣化が心配されます。
長時間ダイレクトバックアップサーバを停止する場合は、ダイレクトバックアップサーバの停止前に以下の操作を行ってください。

  1. dbu_statdisp_drive コマンドを実行して、テープをマウント中の磁気テープドライブが存在しないことを確認。
  2. テープをマウント中の磁気テープドライブが存在した場合には、dbu_umount_drive コマンドを実行して、マウント中の磁気テープドライブを全てアンマウントしてください。

dbu_statdisp_driveコマンドの詳細については、「第18章 テープ制御のためのコマンド」の「dbu_statdisp_drive (磁気テープドライブ状態の表示)」を参照してください。

 

dbu_umount_driveコマンドの詳細については、「第18章 テープ制御のためのコマンド」の「dbu_umount_drive (テープの手動アンマウント)」を参照してください。

 

LMF Liteの停止を行う場合は、必ずダイレクトバックアップサーバを停止した後に実施してください。ダイレクトバックアップサーバが起動した状態で、LMF Liteの停止/起動を行うとダイレクトバックアップの磁気テープドライブ管理情報と不整合が発生する場合があります。

 

7.3.2 SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の停止方法

7.3.2.1 ダイレクトバックアップサーバの停止

ダイレクトバックアップに対する保守、またはダイレクトバックアップサーバ停止時の環境設定を行う場合は、SSF/Backup Facilityのオペレーティングシステムを稼動させた状態で、ダイレクトバックアップサーバを停止させます。

ダイレクトバックアップサーバを停止するには、以下の手順で行います。

  1. SSF/Backup Facilityに、rootでログインします。
  2. 本章の「起動されていることの確認方法」にしたがって、ダイレクトバックアップサーバが起動されていることを確認します。
  3. 以下のPRIMECLUSTERコマンドを実行してダイレクトバックアップのリソースが登録されているクラスタアプリケーションuserApp_sp5000を保守モードに移行します。

    # hvutil -m on userApp_sp5000

  4. 以下のコマンドを実行します。

    # sh /opt/FJSVfbupp/cluster/startscript_dbud stop

なお、ダイレクトバックアップサーバが停止していることは、本章の「停止していることの確認方法」で説明する手順で確認できます。

運用モード/保守モードの変更はGUIでは行わないで下さい。

SSF/Backup Facilityにログインし、コマンドラインから kill コマンドを実行する方法でダイレクトバックアップサーバを停止させないでください。 kill コマンドで停止させると、バックアップ管理ファイルに矛盾が発生する可能性があるため、再起動後のバックアップ運用を保証できなくなります。

 

7.3.2.2 OSを停止させた場合のダイレクトバックアップサーバの停止 

ダイレクトバックアップのOnline/Offline/CheckスクリプトをPRIMECLUSTERにリソース登録する作業が完了していれば、SSF/Backup Facilityに搭載されたオペレーティングシステムの停止処理の延長でダイレクトバックアップサーバが自動的に停止します。したがって、ユーザによる操作は不要です。

ダイレクトバックアップのOnline/Offline/Checkスクリプトのリソース登録方法は、『SSF/Backup Facility導入手引書』の「5.11 リソースの設定」を参照してください。

 

7.3.3 SSF/Backup Facilityがシングル構成の停止方法

7.3.3.1 ダイレクトバックアップサーバの停止 

ダイレクトバックアップに対する保守、またはダイレクトバックアップサーバ停止時の環境設定を行う場合は、SSF/Backup Facilityのオペレーティングシステムを稼動させた状態で、ダイレクトバックアップサーバを停止させます。
ダイレクトバックアップサーバを停止させるには、以下の手順で行います。

  1. SSF/Backup Facilityに、rootでログインします。
  2. 以下のコマンドを実行します。

    # sh /etc/init.d/dbu stop

なお、ダイレクトバックアップサーバが停止していることは、本章の「停止していることの確認方法」で説明する手順で確認できます。

kill コマンドを直接実行してダイレクトバックアップサーバを停止させてはいけません。kill コマンドで停止させると、バックアップ管理ファイルに矛盾が発生する可能性があるため、再起動後のバックアップ運用を保証できなくなります。

 

7.3.3.2 OSを停止させた場合のダイレクトバックアップサーバの停止 

SSF/Backup Facilityに搭載されたオペレーティングシステムの停止処理の延長でダイレクトバックアップサーバが自動的に停止します。したがって、ユーザによる操作は不要です。

 

7.4 停止していることの確認方法

ダイレクトバックアップサーバが停止されているかどうかは、SSF/Backup Facility上で以下のコマンドを実行することで確認できます。
何も表示されなければ、ダイレクトバックアップサーバが停止している状態です。

# ps -ef | grep FJSVfbupp | grep dbud
#

コマンドの実行は、SSF/Backup Facilityに搭載されたオペレーティングシステムが稼動している状態で行ってください。

 


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