ナレッジやチケットに運用分析ダッシュボードの活用ルールを関連付けておくと、運用状況が活用ルールに定義された条件を満たした場合に、運用分析ダッシュボードからインシデントが自動発行されるようになります。
このとき、運用分析ダッシュボードが発行したインシデントには、活用ルールと関連付けられているナレッジやチケットが対処候補として自動提示されているため、対処の参考となる対応記録を簡単に見つけることができます。また、自動提示されている対処候補から対処内容を引用することができるため、インシデントの回答を簡単に作成することができます。
本機能を利用する場合は、管理者によって以下が設定されている必要があります。
運用分析ダッシュボードへの接続情報の設定
Systemwalker Service Quality Coordinatorとの連携設定
[引用]タイプのテンプレート(対処候補を引用する場合にだけ必要)
活用ルールとは
活用ルールは、運用者が作成・管理します。
特別なチケットに、運用分析ダッシュボードが収集したSystemwalker Service Quality Coordinatorの性能データを分析するときに使用する条件を定義します。
活用ルールを作成することで、過去の一定期間の運用データが自動で分析されるようになります。
活用ルールの詳細については、「3.8.1 活用ルールについて」を参照してください。
設定方法
運用者が、ナレッジやチケットから活用ルールを作成することで、運用分析ダッシュボードからインシデントが自動発行されるようになります。このとき、作成元となったナレッジやチケットが、対処候補として自動提示されます。
対処候補の詳細については、「3.8.2 対処候補について」を参照してください。
運用イメージ
活用ルールが設定されている場合のインシデント発行から対処までの流れは以下のようになります。
Systemwalker Service Quality Coordinatorの性能データが活用ルールの条件を満たした場合に、運用分析ダッシュボードがインシデントを自動発行します。
運用分析ダッシュボードが発行するインシデントの詳細については、「3.8.3 運用分析ダッシュボードが発行するインシデントについて」を参照してください。
運用者は、運用分析ダッシュボードから発行されたインシデントを開き、対処候補に提示されているナレッジやチケットを確認して対処を行います。
このとき、提示されている対処候補から対処内容を引用して記事を作成することができます。引用する方法については、「3.3.6 対処候補から対処を引用する」を参照してください。
運用分析ダッシュボードが性能データの分析やインシデントを自動発行するときの動作について、事前に以下を確認してください。
運用分析ダッシュボードは、性能データ収集のタイムラグを考慮し、現在時刻の90分前から1時間分の性能データを統計処理し、活用ルールを満たしているかを分析します。
運用分析ダッシュボードの運用分析は、活用ルールの数や性能データの量に依存するため、運用者が対処候補と活用ルールを作成/編集してから、数10分~2時間程度後に有効になります。
例) 活用ルールを編集した場合
活用ルールを編集してから数10分~2時間程度経過後に、編集後のルールでインシデントが発行されるようになります。
以下の条件を満たす場合、活用ルールを満たしていても運用分析ダッシュボードはインシデントの自動発行を行いません。
過去に運用分析ダッシュボードが発行したインシデントと、活用ルールとサーバ名の両方が一致する
当該インシデントの状態が、[新規]、[対応中]、または[回送中]