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Interstage List Works for Modernization V11.0.0 帳票印刷配信機能ホスト帳票連携ガイド

2.2.2 印刷出力

2.2.2.1 概要

グローバルサーバのバッチジョブまたはオンラインアプリケーションから出力されたホスト帳票データは、List Managerに登録、管理され、List Works Print Agent経由でプリンタに出力されます。

2.2.2.2 サポートプリンタ

List Managerは、VSP/VSシリーズ、PS5000シリーズ、PrintiaLASERシリーズ、およびWindowsに対応しているプリンタをサポートしています。

さらに、List Managerと連携しているプリンタを使用すると、詳細なエラー通知やリカバリ機能を利用することができます。

以下に、サポートプリンタによる機能差を示します。

サポートプリンタ機能差一覧

サポートプリンタ

機能

VSPシリーズ

PS5000シリーズ

  • グローバルサーバ接続のOPR装置やBGP装置と互換の印刷が行えます。

  • 詳細なエラー通知ができます。

  • 排出完了までに印刷状態の監視ができます。

  • エラー発生時に、エラーが発生したページが分かります。

VSシリーズ

PrintiaLASERシリーズ(Printianavi搭載機)

  • 詳細なエラー通知ができます。

  • 排出完了までに印刷状態の監視ができます。

  • エラー発生時に、エラーが発生したページが分かります。

パートナー連携対応プリンタ

  • 詳細なエラー通知ができます。

  • 排出完了まで印刷状態の監視ができます。

通常のWindowsプリンタ

  • プリンタ装置・接続方法により、エラーのみの通知、または通知されない場合があります。

  • プリンタ装置に印刷データを送信した時点で出力完了となり、排出完了まで印刷状態を監視できません。

List Managerがサポートするプリンタについては、以下を参照してください。
⇒オンラインマニュアル“帳票印刷配信機能 セットアップガイド”の“付録A  サポートプリンタについて”

2.2.2.3 印刷方式

プリンタの印刷方式には「GS互換印刷」と「GDI印刷」の2つがあります。

VSPシリーズ、およびPS5000シリーズに印刷を行う場合は「GS互換印刷」、その他のプリンタには「GDI印刷」が選択されます。ただし、lmlgdfnemuコマンドの-vspgdiオプションにより、VSPシリーズに対して「GDI印刷」を行うことも可能です。

印刷方式の比較

印刷方式

特徴

GS互換印刷

  • グローバルサーバに接続されていたF6671/F6677装置(OPR)、F6687装置(BGP)と互換な印刷が行えます。

  • プリンタドライバを経由しないため、List Works Print Agentのシステムに負荷をかけることなく高速な印刷が行えます。詳細なエラー通知ができます。

GDI印刷

  • List Works Print Agentに接続されたプリンタに対してF6671装置、
    FMLBP114装置、F6685装置、およびF6687装置のエミュレーション出力を行います。

  • コンビニEAN128バーコードなどVSP装置がサポートしていない印刷にも対応します。

  • 「LBPサポート印刷機能」と「NPREMU印刷機能」があり、それぞれカット紙プリンタのエミュレーションと、インパクトプリンタのエミュレーションが行えます。

  • エミュレーション設定は、DFNWTR情報で定義する装置タイプ識別名で切り替えます。

注意

  • 各エミュレーション設定でサポートされていない印刷資源が印刷データに含まれる場合、グラフやイメージはエラーとなり、バーコードは文字と同じ扱いとして、認識できない文字とみなされてバーコード部のみ印刷されません。

  • オーバレイや文字配列テーブルなど、印刷データ内に実体が含まれていない印刷資源は、印刷時に実体を参照する必要がありますが、実体が存在しない場合はエラーとなります。

以下の場合、GS互換印刷を行うことができます。

  • VSP4600/4700シリーズにGS/M連携機構を接続している場合

  • VSP4500シリーズ

  • VSP2000/3000シリーズ

  • PS5000シリーズ

LBPサポート印刷機能については、以下を参照してください。
⇒“2.2.2.5 LBPサポート印刷機能

NPREMU印刷機能については、以下を参照してください。
⇒“2.2.2.6 NPREMU印刷機能

GS互換印刷の印刷仕様については、以下を参照してください。
⇒プリンタハンドブック FUJITSU グローバルサーバ プリンタ装置編

GDI印刷の印刷仕様については、以下を参照してください。
⇒“付録A GDI印刷仕様

lmlgdfnemuコマンドの詳細については以下を参照してください。
⇒“6.1.2 エミュレーション情報登録

2.2.2.4 ホストプリンタエミュレーション機能

ホストプリンタエミュレーション機能はホスト帳票を出力する場合に、グローバルサーバで利用しているプリンタ装置(F6671、FMLBP114、F6685など)と同等の印刷結果になるように出力します。このような出力方法をエミュレーション出力と呼びます。エミュレーション出力を行う場合に利用するプリンタ装置情報をエミュレーション情報と呼びます。グローバルサーバのプリンタ装置の装置パネルにあたる情報などを設定します。

エミュレーション情報では論理デバイス単位に以下の設定が行えます。

1つの論理デバイスで3種類のエミュレーション設定を同時に保持しています。

DFNWTR情報で指定した装置タイプ識別名により、使用されるエミュレーション情報が以下のとおり決定されます。

装置タイプ識別名と使用されるエミュレーション情報

DFNWTR情報で指定した装置タイプ識別名

エミュレーション設定

F6671

F6671エミュレーション設定またはFMLBP114エミュレーション設定で動作します

F6672

Windowsプリンタへの出力は未サポート

F6687

NPREMUエミュレーション設定で動作します

また、エミュレーション出力のための情報以外に、VSPシリーズ、およびPS5000プリンタの印刷方式の設定もすることができます。

lmlgdfnemuコマンドによるエミュレーション情報の設定は必須ではありません。lmlgdfnemuコマンドで設定しない場合、lmlgdfnemuコマンドの各オプションのデフォルト値が指定されたことになります。

lmlgdfnemuコマンドによりエミュレーション情報を設定した論理あて先に、ホスト帳票連携機能以外のインタフェースから帳票を登録することも可能です。ホスト帳票連携機能以外のインタフェースで登録された帳票の出力では、エミュレーション情報は無視されます。

lmlgdfnemuコマンドの詳細については以下を参照してください。
⇒“6.1.2 エミュレーション情報登録

2.2.2.5 LBPサポート印刷機能

LBPサポート印刷機能ではGDIによる印刷を行うため、Windowsの一般的なプリンタに印刷が可能です。

LBPサポート印刷機能には以下の2種類のエミュレーション設定があり、それぞれ以下のような特長があります。

印刷モード別の特徴

F6671エミュレーション設定

F6671/F6677端末相当の印刷機能をサポートするエミュレーション設定。

KOL1オーバレイの印刷やグラフ、イメージ印刷などをサポートしています。

FMLBP114エミュレーション設定

FMLBP114端末相当の印刷機能をサポートするエミュレーション設定。

F6671モードに比べてメモリ使用量やCPU負荷が少ないという特長があります。

注意

F6671エミュレーション設定では、F6671(VSP)/F6677端末と比べて、ページ保証や印刷位置、解像度の面で非互換点があります。非互換が許容されない環境ではVSPシリーズ、およびPS5000プリンタを使用し、GS互換印刷を行います。

F6671エミュレーション設定とGS互換印刷の互換性については以下を参照してください。
⇒“A.3 VSPとF6671モードの比較


LBPサポート印刷機能での主な印刷機能は以下のとおりです。

グローバルサーバからの印刷制御指定による印刷

アプリケーション、JCLまたはDFNWTR設定の印刷制御指定にしたがって用紙サイズ、用紙の向き、給紙口などを変更しながら印刷を行います。

詳細な印刷制御機能、および印刷仕様については、以下を参照してください。
⇒“付録B 印刷仕様

オーバレイ印刷

オーバレイとは、出力帳票と重ね合わせる固定的な罫線、図形、文字のことです。

LBPサポート印刷機能では、このオーバレイと帳票データを重ね合わせて印刷する機能をサポートしており、プレプリント用紙を用いなくても思いのままの帳票の印刷を行うことができます。

各印刷モードでサポートしているオーバレイタイプは次のようになります。

オーバレイはグローバルサーバからのオーバレイID指示により印刷が行われます。

オーバレイのサポート種類

F6671エミュレーション設定

KOL1、KOL2、KOL5

FMLBP114エミュレーション設定

KOL2、KOL5

オーバレイの取り扱いについては、以下を参照してください。
⇒Charset Manager Standard Editionに添付のオンラインマニュアル

LP縮刷

LP縮刷とは、ラインプリンタ(LP)のエミュレーションを行う印刷方法です。

ストックフォーム(LP用紙)に印刷していたプログラムリストなどをA4用紙/B4用紙に縮小印刷が可能です。

OCR-Bフォント印刷

OCR-Bフォントでの印刷をサポートしています。OCR-Bフォントでは、フォント倍率が100%の場合のみ印刷が可能です。

片面/両面印刷(F6671エミュレーション)

グローバルサーバ指定により、用紙の表裏、および書き出し位置を指定して印刷が可能です。

文字配列テーブルによる印刷(F6671エミュレーション)

グローバルサーバで作成したEBCDICコード文字配列テーブルを印刷する機能をサポートしています。

EBCDICコード文字配列テーブルについては、以下を参照してください。
⇒“付録D A/Nフォントセット

グラフ印刷(F6671エミュレーション)

図形(文字、円、線、面塗りなど)印刷をサポートしています。

イメージ印刷(F6671エミュレーション)

イメージデータの印刷をサポートしています。

バーコード印刷

以下の種類のバーコード印刷をサポートしています。

【範囲指定なしのバーコード】
  • NW-7

  • JAN標準

  • JAN短縮

  • Code 3 of 9

  • INDUSTRIAL 2 OUT OF 5

  • INTERLEAVED 2 OF 5

  • カスタマバーコード

【範囲指定ありのバーコード】
  • NW-7

  • JAN標準/EAN-8

  • JAN短縮

  • Code 3 of 9

  • INDUSTRIAL 2 OUT OF 5

  • INTERLEAVED 2 OF 5

  • 物流用標準

  • 物流用拡張

  • カスタマバーコード

  • コンビニ向けEAN-128

バーコード印刷仕様、および留意事項については、以下を参照してください。
⇒“A.4 バーコード印刷

JEF拡張漢字のサポート

JEF(拡張漢字/拡張非漢字/ユーザ定義文字)の印刷をサポートしています。

2.2.2.6 NPREMU印刷機能

NPREMU印刷機能ではGDIによる印刷を行うため、Windowsの一般的なプリンタに印刷が可能です。

NPREMU印刷機能では、F6687(LUタイプ1)日本語プリンタ印刷機能をサポートしています。

OCR-Bフォント印刷

OCR-Bフォントでの印刷が可能。OCR-Bフォントは、フォント倍率が100%の場合のみ印刷を行うことができます。

バーコード印刷

以下の種類のバーコード印刷をサポートしています。

【範囲指定なしのバーコード】
  • NW-7

  • JAN標準

  • JAN短縮

  • Code 3 of 9

  • INDUSTRIAL 2 OUT OF 5

  • INTERLEAVED 2 OF 5

  • カスタマバーコード

【範囲指定ありのバーコード】
  • NW-7

  • JAN標準/EAN-8

  • JAN短縮

  • Code 3 of 9

  • INDUSTRIAL 2 OUT OF 5

  • INTERLEAVED 2 OF 5

  • 物流用標準

  • 物流用拡張

  • カスタマバーコード

バーコード印刷仕様、および留意事項については、以下を参照してください。
⇒“A.4 バーコード印刷

JEF拡張漢字のサポート

JEF(拡張漢字/拡張非漢字/ユーザ定義文字)の印刷をサポートしています。

2.2.2.7 セパレータ出力機能

ホスト帳票ファイル転送運用の場合、DFNWTR情報にセパレータの指定をすることで、セパレータを出力することが可能です。

セパレータには、出力日時、ジョブ名、論理あて先名、論理デバイス名が出力されます。

DFNWTR情報については、以下を参照してください。
⇒“2.2.1.3 DFNWTR情報