機能説明
本コマンドは、通常モードの監視ポリシーに登録されているイベント監視[監視条件]ポリシーの移出/登録を行うコマンドです。
移出時
通常モードの監視ポリシーに登録されているイベント監視[監視条件]ポリシーから、イベント監視の条件定義を指定されたディレクトリに移出します。
登録時
指定されたディレクトリにあるイベント監視の条件定義を、指定されたポリシー名でイベント監視[監視条件]ポリシーに登録します。
また、指定されたディレクトリにある登録対象に対して、事前に定義チェックを行うこともできます。
なお、イベント監視[監視条件]ポリシーの登録を行った場合は、そのポリシーを設定しているポリシーグループの配付操作を行う必要があります。
本コマンドは、監視ポリシーの通常モードだけ使用可能です。
記述形式
md_mpaosf | -A | -p "polname" -out "directory" |
md_mpaosf | -chk "directory" |
md_mpaosf | -in "directory" [-s] |
オプション
監視ポリシーに登録されている、すべてのイベント監視[監視条件]ポリシーのイベント監視の条件定義を移出します。
"polname" で指定したポリシー名のイベント監視[監視条件]ポリシーのイベント監視の条件定義を移出します。
"polname" には、監視ポリシー[管理]画面の[ポリシー名]の欄に設定されている情報を「""」（ダブルクォーテーション）で括って指定します。
ポリシー名の複数指定はできません。
"directory" で指定したディレクトリの配下に、イベント監視[監視条件]ポリシーのイベント監視の条件定義を移出します。
イベント監視の条件定義の出力形式は、“実行結果/出力形式”を参照してください。
"directory" には、ディレクトリ名を""（ダブルクォーテーション）で括ってフルパスで指定します。
なお、"directory" は、利用者が事前に作成しておく必要があります。
"directory" は、イベント監視[監視条件]のポリシーが存在しないディレクトリを指定してください。
"directory" で指定したディレクトリの配下にある登録対象に対して、定義チェックを行います。
"directory"に指定するディレクトリと配下のファイルは、イベント監視の条件定義の移出を行った場合の出力形式と同じです。イベント監視の条件定義の出力形式については、“実行結果/出力形式”を参照してください。
"directory" には、ディレクトリ名を「""」（ダブルクォーテーション）で括ってフルパスで指定します。
"directory" には、本コマンドでイベント監視の条件定義を移出した時に指定した"directory"を、そのまま指定することができます。
ディレクトリ配下にある全登録対象のチェックを実施し、すべての登録対象定義のチェックが終了すると、終了通知メッセージを出力します。
終了通知メッセージが出力される前に、定義誤りを通知するエラーメッセージが出力されていた場合は、エラーメッセージが示す定義箇所を修正し、再度定義チェックを行ってください。
定義チェックは、ポリシーを登録する先の運用管理サーバで実施してください。
"directory" で指定したディレクトリの配下にあるすべてのイベント監視の条件定義を監視ポリシーに登録します。
"directory"に指定するディレクトリの入力形式は、イベント監視の条件定義を移出した場合の出力形式と同じです。イベント監視の条件定義の出力形式については、“実行結果/出力形式”を参照してください。
"directory" には、ディレクトリ名を「""」（ダブルクォーテーション）で括ってフルパスで指定します。
"directory" には、本コマンドでイベント監視の条件定義を移出するときに指定した"directory"を指定することができます。
登録するポリシー名が既に監視ポリシーに存在する場合、登録するイベント監視の条件定義と登録済のイベント監視の条件定義に違いがある場合だけ定義を更新します。
登録するポリシー名が監視ポリシーに存在しない場合、新規にポリシーが追加されイベント監視の条件定義が登録されます。
-in オプションを指定した場合、監視ポリシーの登録前に "directory" で指定したディレクトリの配下にある登録対象に対して、定義チェックを行います。誤った定義を検出した場合は登録処理を行わないため、事前に -chk オプションで定義チェックを実施し、定義誤りがないことを確認してください。
登録時は、dir_to_pol(ポリシー名ファイル)に設定されているすべての情報を登録します。
本オプションは、-in オプションと同時に指定します。
本コマンドは、選択テンプレート情報ファイルを元に、各製品のテンプレートをイベント監視の条件定義へ設定してポリシー登録します。
本オプションを指定すると、登録元のCSVファイルに設定されているテンプレート定義(注1)と、登録時に設定されるテンプレート定義(注2)が異なる場合でも、ポリシーを強制登録することできます。
注1)
イベント監視の条件定義出力ファイル(P_MpAosf_evtact.csv)に設定しているテンプレート定義（テンプレート開始/終了のコメントで囲まれた行の情報）
注2)
本コマンドが、選択テンプレート情報ファイルを元に登録先システムにインストールされているSystemwalkerテンプレートから設定するテンプレート定義
以下の場合に、登録元のCSVファイルに設定されているテンプレート定義と、登録時に設定されるテンプレート定義が異なることがあります。
イベント監視の条件定義出力ファイル(P_MpAosf_evtact.csv)のテンプレート開始行からテンプレート終了行の間の定義を編集した場合
移出元システムと登録先システムで、インストールされているSystemwalkerテンプレートの製品が異なる場合
移出元システムと登録先システムで、インストールされているSystemwalkerテンプレートの版数が異なる場合
mppolcollectコマンドで出力したイベント監視の条件定義出力ファイル(P_MpAosf_evtact.csv)を登録する場合
なお、本オプションを指定して登録した場合は、登録後、監視ポリシー[管理]画面で監視対象製品(Systemwalkerテンプレート)を確認し、運用に合わせた監視対象製品を選択し直してください。
復帰値
コマンドが正常終了しました。
コマンドが異常終了しました。
参照
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\bin |
Unix | /opt/FJSVfwaos/usr/bin |
実行に必要な権限/実行環境
【Windows版】
Administrator権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
本コマンドは、[管理者として実行]を選択して起動したコマンドプロンプト上で実行してください。
【UNIX版】
システム管理者(スーパーユーザ)権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
注意事項
本コマンド実行時には、Systemwalker Centric Managerが起動している必要があります。本コマンドを実行する前に、Systemwalker Centric Managerの機能(サービス/デーモン)が正常に起動されていることを、プロセスの状態表示コマンド(mppviewc)を使用して確認してください。
以下の場合、本コマンドは使用しないでください。
監視ポリシー[管理]画面の起動中
本コマンド(md_mpaosf)の実行中
アプリケーション監視[監視条件]の監視ポリシー移出/登録コマンド(md_appmgr_mps)の実行中
運用管理サーバのクラスタ運用で本機能を使用する場合、運用系だけで実行することができます。
全体監視サーバでは実行できません。
本コマンドは、Systemwalker Centric Manager をインストール後、監視ポリシー[管理]画面を1度起動し、監視ポリシーの初期化処理が完了した環境で使用してください。
テナントに対して設定した監視ポリシーには実行できません。
使用例1
監視ポリシーに登録されているすべてのイベント監視[監視条件]ポリシーのイベント監視の条件定義を、「/temp/backup」に移出します。
【Windows】
md_mpaosf -A -out "c:\temp\backup"
【UNIX】
md_mpaosf -A -out "/temp/backup"
使用例2
監視ポリシーに登録されている、ポリシー名が「policyA」のイベント監視[監視条件]ポリシーのイベント監視の条件定義を、「/temp/backup」に移出します。
【Windows】
md_mpaosf -p "policyA" -out "c:\temp\backup"
【UNIX】
md_mpaosf -p "policyA" -out "/temp/backup"
使用例3
「/temp/backup」配下のイベント監視の条件定義に対して、定義チェックを行います。
【Windows】
md_mpaosf -chk "c:\temp\backup"
【UNIX】
md_mpaosf -chk "/temp/backup"
使用例4
「/temp/backup」配下にあるすべてのイベント監視の条件定義を監視ポリシーに登録します。
【Windows】
md_mpaosf -in "c:\temp\backup"
【UNIX】
md_mpaosf -in "/temp/backup"
使用例5
「/temp/backup」配下にあるすべてのイベント監視の条件定義を、監視ポリシーに強制登録します。
【Windows】
md_mpaosf -in "c:\temp\backup" -s
【UNIX】
md_mpaosf -in "/temp/backup" -s
実行結果/出力形式
イベント監視の条件定義の移出を行った場合、オプション「-out "directory"」で指定したディレクトリの配下に、以下のファイルが格納されます。
移入、または定義チェックを行う場合は、以下のディレクトリをそのまま指定することができます。
以下のファイルの文字コードは、SJISです。
SJIS変換できない文字は代替文字「_」（アンダーバー）に変換されます。
ファイル名 | 内容 | |
|---|---|---|
P_MpAosf_evtact.csv | イベント監視の条件定義出力ファイル | イベント監視の条件定義が格納されています。 イベント監視の条件定義を登録する場合、mppolcollect(ポリシー情報移出コマンド)で移出した、P_MpAosf_evtact.csv(イベント監視の条件定義出力ファイル)をそのまま指定することができます。 |
pol_eventactinf | イベント監視条件の選択テンプレート情報ファイル | イベント監視[監視条件]画面の製品一覧で選択している監視対象製品(Systemwalkerテンプレート)の情報が格納されています。 イベント監視[監視条件]で監視対象製品を選択していない場合、本ファイルは移出されません。 イベント監視の条件定義を登録する場合、本ファイルは必須ではありません。(オプションが 「-A -out "directory"」 または 「-p "polname" -out "directory"」 で移出した時に作成されたディレクトリを指定する場合は格納されていることがあります。) |
dir_to_pol | ポリシー名ファイル | ディレクトリ名とポリシー名の関係を定義します。 |
上記のファイルは、以下のディレクトリ構成で格納されます。
なお、ディレクトリ「poln」(nは数字）は、監視ポリシーに登録されているイベント監視[監視条件]ポリシーの数分作成されます。
ポリシー名とディレクトリ名「poln」の関係は、aosfディレクトリ配下にファイル名dir_to_polとして移出されます。
オプションが「 -A -out "directory"」 の場合
"directory" -- aosf --+-- pol1 --+-- P_MpAosf_evtact.csv
| +-- pol_eventactinf
|
+-- pol2 --+-- P_MpAosf_evtact.csv
| +-- pol_eventactinf
|
+-- pol3 --+-- P_MpAosf_evtact.csv
| +-- pol_eventactinf
： ：
|
+-- poln --+-- P_MpAosf_evtact.csv
| +-- pol_eventactinf
+-- dir_to_polオプションが「 -p "polname" -out "directory"」 の場合
"directory" -- aosf --+-- pol1 --+-- P_MpAosf_evtact.csv
| +-- pol_eventactinf
+-- dir_to_pol