ディスクユーティリティでは、ローカルシステム内で認識しているディスク(物理ドライブ)に対して、V11形式のデータ転送用ボリュームの初期化を行うことができます。
以下に示す方法で、初期化を行えます。
これらの使い分けは以下のように推奨します。
初期化ウィザードで初期化 | データ転送を行う2つのシステムの情報を入力するだけで、簡単に双方向の初期化を行うことができます。 |
初期化情報設定ファイルで初期化 | UNIX上での初期化時と同等の定義内容(初期化情報設定ファイル)で初期化することができます。 |
リストビューの情報で初期化 | ディスクユーティリティのリストビューの操作で、クライアントシステムやサーバシステム、装置情報の追加/変更/削除を行ってから初期化を行います。 ただし、リストビューに表示される装置情報が、UNIXサーバ ( |
注意
システムが入っていると認識されているディスク(ツリービューに"SystemDisk"と表示されているディスク)は、初期化することはできません。
また、その他のディスクに対しては、データ転送用ボリュームの初期化は可能ですが、ディスク全体をXLデータムーバのデータ転送用ボリュームとして初期化しますので、対象ディスクのすべてのデータが消去されます。
よって、十分に注意をして行ってください。
V10形式のデータ転送用ボリュームの初期化はできません。
ディスクユーティリティでは、ツリービューに表示されたディスクに対して、データ転送用ボリュームの初期化を、初期化ウィザードを使用して行うことができます。
初期化ウィザードを使用した初期化方法を画面も含めて順に以下に示します。
操作方法
初期化ウィザードでの初期化の開始
メニューバー | [ツリー操作(T)]→[初期化(I)]→[初期化ウィザード(W)] |
ツールバー | |
ツリービューのポップアップ(右クリック) | [初期化(I)]→[初期化ウィザード(W)] |
初期化ウィザード (1/3)
XLデータムーバでデータ転送を行う双方のシステムについて、以下の情報を指定します。
システム名には、15文字以内の半角ASCII文字で指定します。対応するシステムのシステム種別によって、指定する値が異なります。
unameコマンドの-nオプションを指定して表示される、ノード名を指定してください。
[マイコンピュータ]のプロパティで表示される[システムのプロパティ]画面の、[コンピュータ名]タグ内の[変更]ボタンを押して表示される、[コンピュータ名の変更]画面のコンピュータ名を指定してください。
装置情報には、現在ツリービューで選択(クリックして反転表示)している初期化対象のデバイス名を、64文字以内の半角ASCII文字で指定します。
デバイス名は、[システム名]に指定したシステムの種別によって、指定する値が異なります。
絶対パスのキャラクタデバイス名を指定します。 (例:/dev/rdsk/c1t0d0s2)
また、"/"で始まる文字列でない場合、[次へ(N) >]ボタンが有効になりません。
デバイスの物理ドライブ名を指定します。(例:PHYSICALDRIVE2)
また、"PHYSICALDRIVE"で始まる文字列でない場合、[次へ(N) >]ボタンが有効になりません。
上記指定後、[次へ(N) >]ボタンを押下します。
初期化ウィザード (2/3)
初期化情報として、以下の情報を指定します。
データ転送用ボリューム内の区画数を、LARGE(16区画)または、MIDDLE(10区画)のどちらかを選択します。
この指定は、データ転送用ボリュームとして使用するディスクのサイズや、転送の多重度によって指定する値が異なります。
これについては、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。
転送中にシステムダウン等により、データ転送用ボリュームが使用中状態のままになってしまった場合に、強制的に初期化を実行したいときに指定します。
上記指定後、[次へ(N) >]ボタンを押下します。
初期化ウィザード (3/3)
ウィザードを使用して指定した、初期化内容を表示します。
初期化内容を確認後問題なければ、[完了]ボタンを押下します。
初期化確認メッセージボックス
初期化確認メッセージボックスが表示されるため、再度、初期化対象ディスクに誤りがないか確認してください。
問題がなければ、[はい(Y)]ボタンを押下します。
データ転送用ボリュームの初期化処理が動作し、対象ディスクはデータ転送用ボリュームとなり、ディスクユーティリティのリストビューに初期化内容が表示されます。
参考
初期化ウィザードでは、前画面に戻りたい場合には、[< 戻る(B)]ボタンを押下してください。
途中で初期化を止めたい場合には、[キャンセル]ボタンを押下してください。
ディスクユーティリティでは、ツリービューに表示されたディスクに対して、データ転送用ボリュームの初期化を、初期化情報設定ファイルを使用して行うことができます。
初期化情報設定ファイルは、UNIXサーバで、mftfdviniコマンドを実施したときに、使用した初期化情報設定ファイルを、IAサーバ側にftp等で転送後、以下の順で初期化を行います。
操作方法
初期化情報設定ファイルでの初期化の開始
初期化情報設定ファイルでの初期化を開始するには、以下の操作で行います。
メニューバー | [ツリー操作(T)]→[初期化(I)]→[初期化情報設定ファイル(F)] |
ツールバー | |
ツリービューのポップアップ(右クリック) | [初期化(I)]→[初期化情報設定ファイル(F)] |
初期化情報設定ファイルの決定
[ファイルを開く]画面が表示され、初期化情報設定ファイル(拡張子 *.conf)を選択します。
初期化確認メッセージボックス
初期化確認メッセージボックスが表示されるため、再度、初期化対象ディスクに誤りがないか確認してください。
問題がなければ、[はい(Y)]ボタンを押下します。
XLデータムーバの初期化処理が動作し、対象ディスクはデータ転送用ボリュームとなり、ディスクユーティリティのリストビューに初期化内容が表示されます。
参考
初期化情報設定ファイルの改行コードは、UNIXサーバのまま(0x0a)でも正常に読み込むことができます。
また、IAサーバの改行コード(0x0d0a)でも正常に読み込むことができます。
ディスクユーティリティでは、ツリービューに表示されたディスクに対して、データ転送用ボリュームの初期化を、右フレームのリストビューの情報をもとにして行うことができます。
ただし、リストビューに表示される装置情報が、UNIXサーバ ()、IAサーバ (
) 以外の場合には、本操作はできません。
リストビューの情報で初期化する場合には、以下の順で初期化を行います。
操作方法
リストビューで初期化情報の設定
ツリービューのV11形式のデータ転送用ボリュームで初期化済みのディスクを選択(クリックして反転表示)した場合
リストビューに既に初期化された情報が表示されます。
その情報をもとに、修正の必要があればリストビューの操作によりクライアントシステム、サーバシステム、または装置情報を追加/変更/削除を行います。
ツリービューで上記以外のディスクを選択(クリックして反転表示)した場合
リストビューには何も表示されないため、新規にクライアントシステム、サーバシステム等の追加を行います。
または、初期化済みのディスクより初期化内容が類似したディスクをツリービューで選択(クリックして反転表示)し、そのディスクの初期化内容をコピー/貼り付け後、必要に応じて初期化内容を変更して初期化することも可能です。
ツリービューのコピー/貼り付けの操作方法を以下に示します。
ツリービューより初期化内容が類似したディスクを選択(クリックして反転表示)します。
以下のツリービューの操作により初期化内容をコピーします。
メニューバー | [ツリー操作(T)]→[コピー(C)] |
ツールバー | |
ツリービューのポップアップ(右クリック) | [コピー(C)] |
初期化対象ディスクをツリービューより選択(クリックして反転表示)します。
以下のツリービューの操作により、コピーした初期化情報を貼り付けます。
メニューバー | [ツリー操作(T)]→[貼り付け(P)] |
ツールバー | |
ツリービューのポップアップ(右クリック) | [貼り付け(P)] |
初期化対象ディスクのリストビューに、コピーした初期化情報が表示されます。
※ リストビューの操作については、リストビュー(右フレーム)を参照してください。
参考
ディスクユーティリティのリストビューを追加/変更/削除した後、初期化を実施しないでツリービューで、別のディスクを選択(クリックして反転表示)した場合、対象ディスクにチェック画像()が表示されます。
初期化が完了した時点で、上記チェック画像は消えます。
初期化の開始
初期化を開始するには、以下の操作で行います。
ただし、リストビューに表示される装置情報が、UNIXサーバ ()、IAサーバ (
) 以外の場合には、メニューバー、ツールバー、ポップアップすべて無効化され操作はできません。
メニューバー | [ツリー操作(T)]→[初期化(I)]→[リストビューの情報で初期化(I)] |
ツールバー | |
ツリービューのポップアップ(右クリック) | [初期化(I)]-[リストビューの情報で初期化(I)] |
初期化確認画面
初期化確認画面が表示され、以下の情報を設定します。
データ転送用ボリューム内の区画数を、LARGE(16区画)または、MIDDLE(10区画)のどちらかを選択します。
この指定は、データ転送用ボリュームとして使用するディスクのサイズや、転送の多重度によって指定する値が異なります。
これについては、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。
転送中にシステムダウン等により、データ転送用ボリュームが使用中状態のままになってしまった場合に、強制的に初期化を実行したいときに指定します。
初期化確認メッセージボックス
初期化確認メッセージボックスが表示されるため、再度、初期化対象ディスクに誤りがないか確認してください。
問題がなければ、[はい(Y)]ボタンを押下します。
XLデータムーバの初期化処理が動作し、対象ディスクはデータ転送用ボリュームとなり、ディスクユーティリティのリストビューに初期化内容が表示されます。