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ETERNUS SF XL-DATA/MV 13 使用手引書
FUJITSU Storage

2.5.2 データ転送用ボリュームの初期化

ディスクユーティリティでは、ローカルシステム内で認識しているディスク(物理ドライブ)に対して、V11形式のデータ転送用ボリュームの初期化を行うことができます。

以下に示す方法で、初期化を行えます。

これらの使い分けは以下のように推奨します。

新規にディスクをデータ転送用ボリュームとして初期化する場合

初期化ウィザードで初期化

データ転送を行う2つのシステムの情報を入力するだけで、簡単に双方向の初期化を行うことができます。

初期化情報設定ファイルで初期化

UNIX上での初期化時と同等の定義内容(初期化情報設定ファイル)で初期化することができます。

XLデータムーバの初期化済みのディスクに対して、初期化内容を変更する場合

リストビューの情報で初期化

ディスクユーティリティのリストビューの操作で、クライアントシステムやサーバシステム、装置情報の追加/変更/削除を行ってから初期化を行います。

ただし、リストビューに表示される装置情報が、UNIXサーバ ()、IAサーバ () 以外の場合には、本操作はできません。(メニューバーやポップアップメニューも無効化されます)

注意

  • システムが入っていると認識されているディスク(ツリービューに"SystemDisk"と表示されているディスク)は、初期化することはできません。
    また、その他のディスクに対しては、データ転送用ボリュームの初期化は可能ですが、ディスク全体をXLデータムーバのデータ転送用ボリュームとして初期化しますので、対象ディスクのすべてのデータが消去されます。
    よって、十分に注意をして行ってください。

  • V10形式のデータ転送用ボリュームの初期化はできません。

2.5.2.1 初期化ウィザードで初期化

ディスクユーティリティでは、ツリービューに表示されたディスクに対して、データ転送用ボリュームの初期化を、初期化ウィザードを使用して行うことができます。

初期化ウィザードを使用した初期化方法を画面も含めて順に以下に示します。

操作方法

  1. 初期化ウィザードでの初期化の開始

    メニューバー

    [ツリー操作(T)]→[初期化(I)]→[初期化ウィザード(W)]

    ツールバー

    ツリービューのポップアップ(右クリック)

    [初期化(I)]→[初期化ウィザード(W)]

  2. 初期化ウィザード (1/3)

    XLデータムーバでデータ転送を行う双方のシステムについて、以下の情報を指定します。

    システム名(必須)

    システム名には、15文字以内の半角ASCII文字で指定します。対応するシステムのシステム種別によって、指定する値が異なります。

    UNIXサーバの場合

    unameコマンドの-nオプションを指定して表示される、ノード名を指定してください。

    IAサーバの場合

    [マイコンピュータ]のプロパティで表示される[システムのプロパティ]画面の、[コンピュータ名]タグ内の[変更]ボタンを押して表示される、[コンピュータ名の変更]画面のコンピュータ名を指定してください。

    装置情報

    装置情報には、現在ツリービューで選択(クリックして反転表示)している初期化対象のデバイス名を、64文字以内の半角ASCII文字で指定します。

    デバイス名は、[システム名]に指定したシステムの種別によって、指定する値が異なります。

    UNIXサーバの場合

    絶対パスのキャラクタデバイス名を指定します。 (例:/dev/rdsk/c1t0d0s2)

    また、"/"で始まる文字列でない場合、[次へ(N) >]ボタンが有効になりません。

    IAサーバの場合

    デバイスの物理ドライブ名を指定します。(例:PHYSICALDRIVE2)

    また、"PHYSICALDRIVE"で始まる文字列でない場合、[次へ(N) >]ボタンが有効になりません。

    上記指定後、次へ(N) >ボタンを押下します。

  3. 初期化ウィザード (2/3)

    初期化情報として、以下の情報を指定します。

    区画数

    データ転送用ボリューム内の区画数を、LARGE(16区画)または、MIDDLE(10区画)のどちらかを選択します。

    この指定は、データ転送用ボリュームとして使用するディスクのサイズや、転送の多重度によって指定する値が異なります。

    これについては、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。

    初期化強制実行

    転送中にシステムダウン等により、データ転送用ボリュームが使用中状態のままになってしまった場合に、強制的に初期化を実行したいときに指定します。

    上記指定後、次へ(N) >ボタンを押下します。

  4. 初期化ウィザード (3/3)

    ウィザードを使用して指定した、初期化内容を表示します。

    初期化内容を確認後問題なければ、完了ボタンを押下します。

  5. 初期化確認メッセージボックス

    初期化確認メッセージボックスが表示されるため、再度、初期化対象ディスクに誤りがないか確認してください。

    問題がなければ、はい(Y)ボタンを押下します。

    データ転送用ボリュームの初期化処理が動作し、対象ディスクはデータ転送用ボリュームとなり、ディスクユーティリティのリストビューに初期化内容が表示されます。

参考

初期化ウィザードでは、前画面に戻りたい場合には、< 戻る(B)ボタンを押下してください。

途中で初期化を止めたい場合には、キャンセルボタンを押下してください。

2.5.2.2 初期化情報設定ファイルで初期化

ディスクユーティリティでは、ツリービューに表示されたディスクに対して、データ転送用ボリュームの初期化を、初期化情報設定ファイルを使用して行うことができます。

初期化情報設定ファイルは、UNIXサーバで、mftfdviniコマンドを実施したときに、使用した初期化情報設定ファイルを、IAサーバ側にftp等で転送後、以下の順で初期化を行います。

操作方法

  1. 初期化情報設定ファイルでの初期化の開始

    初期化情報設定ファイルでの初期化を開始するには、以下の操作で行います。

    メニューバー

    [ツリー操作(T)]→[初期化(I)]→[初期化情報設定ファイル(F)]

    ツールバー

    ツリービューのポップアップ(右クリック)

    [初期化(I)]→[初期化情報設定ファイル(F)]

  2. 初期化情報設定ファイルの決定

    [ファイルを開く]画面が表示され、初期化情報設定ファイル(拡張子 *.conf)を選択します。

  3. 初期化確認メッセージボックス

    初期化確認メッセージボックスが表示されるため、再度、初期化対象ディスクに誤りがないか確認してください。

    問題がなければ、はい(Y)ボタンを押下します。

    XLデータムーバの初期化処理が動作し、対象ディスクはデータ転送用ボリュームとなり、ディスクユーティリティのリストビューに初期化内容が表示されます。

参考

初期化情報設定ファイルの改行コードは、UNIXサーバのまま(0x0a)でも正常に読み込むことができます。

また、IAサーバの改行コード(0x0d0a)でも正常に読み込むことができます。

2.5.2.3 リストビューの情報で初期化

ディスクユーティリティでは、ツリービューに表示されたディスクに対して、データ転送用ボリュームの初期化を、右フレームのリストビューの情報をもとにして行うことができます。

ただし、リストビューに表示される装置情報が、UNIXサーバ ()、IAサーバ () 以外の場合には、本操作はできません。

リストビューの情報で初期化する場合には、以下の順で初期化を行います。

操作方法

  1. リストビューで初期化情報の設定

    1. ツリービューのV11形式のデータ転送用ボリュームで初期化済みのディスクを選択(クリックして反転表示)した場合

      リストビューに既に初期化された情報が表示されます。

      その情報をもとに、修正の必要があればリストビューの操作によりクライアントシステム、サーバシステム、または装置情報を追加/変更/削除を行います。

    2. ツリービューで上記以外のディスクを選択(クリックして反転表示)した場合

      リストビューには何も表示されないため、新規にクライアントシステム、サーバシステム等の追加を行います。

      または、初期化済みのディスクより初期化内容が類似したディスクをツリービューで選択(クリックして反転表示)し、そのディスクの初期化内容をコピー/貼り付け後、必要に応じて初期化内容を変更して初期化することも可能です。

      ツリービューのコピー/貼り付けの操作方法を以下に示します。

      • ツリービューより初期化内容が類似したディスクを選択(クリックして反転表示)します。

      • 以下のツリービューの操作により初期化内容をコピーします。

        メニューバー

        [ツリー操作(T)]→[コピー(C)]

        ツールバー

        ツリービューのポップアップ(右クリック)

        [コピー(C)]

      • 初期化対象ディスクをツリービューより選択(クリックして反転表示)します。

      • 以下のツリービューの操作により、コピーした初期化情報を貼り付けます。

        メニューバー

        [ツリー操作(T)]→[貼り付け(P)]

        ツールバー

        ツリービューのポップアップ(右クリック)

        [貼り付け(P)]

      • 初期化対象ディスクのリストビューに、コピーした初期化情報が表示されます。

      ※ リストビューの操作については、リストビュー(右フレーム)を参照してください。

    参考

    ディスクユーティリティのリストビューを追加/変更/削除した後、初期化を実施しないでツリービューで、別のディスクを選択(クリックして反転表示)した場合、対象ディスクにチェック画像()が表示されます。

    初期化が完了した時点で、上記チェック画像は消えます。

  2. 初期化の開始

    初期化を開始するには、以下の操作で行います。

    ただし、リストビューに表示される装置情報が、UNIXサーバ ()、IAサーバ () 以外の場合には、メニューバー、ツールバー、ポップアップすべて無効化され操作はできません。

    メニューバー

    [ツリー操作(T)]→[初期化(I)]→[リストビューの情報で初期化(I)]

    ツールバー

    ツリービューのポップアップ(右クリック)

    [初期化(I)]-[リストビューの情報で初期化(I)]

  3. 初期化確認画面

    初期化確認画面が表示され、以下の情報を設定します。

    区画数

    データ転送用ボリューム内の区画数を、LARGE(16区画)または、MIDDLE(10区画)のどちらかを選択します。

    この指定は、データ転送用ボリュームとして使用するディスクのサイズや、転送の多重度によって指定する値が異なります。

    これについては、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。

    初期化強制実行

    転送中にシステムダウン等により、データ転送用ボリュームが使用中状態のままになってしまった場合に、強制的に初期化を実行したいときに指定します。

  4. 初期化確認メッセージボックス

    初期化確認メッセージボックスが表示されるため、再度、初期化対象ディスクに誤りがないか確認してください。

    問題がなければ、はい(Y)ボタンを押下します。

    XLデータムーバの初期化処理が動作し、対象ディスクはデータ転送用ボリュームとなり、ディスクユーティリティのリストビューに初期化内容が表示されます。