V11形式のデータ転送用ボリュームについて説明します。
V11形式のデータ転送用ボリュームとして使用可能なディスクタイプまたは論理ユニットを以下に示します。
転送形態 | 使用可能ディスク | グローバルサーバ側の使用OS | 使用可能なディスクタイプ | 設定可能な区画数 |
---|---|---|---|---|
グローバルサーバと | ETERNUS DX8000 S4 series | MSPまたはXSP | Hタイプフォーマット以上 | 16 |
[L30] | [L30] | |||
OS/390 (*1) | 2400シリンダ以上 | 16 | ||
[L30] | [L30] | |||
PRIMEFORCEの共用ディスク | MSPまたはXSP | 1.89GB以上 | 16 | |
[L30] | [L30] | |||
[L20,L30] | ETERNUS DX S5 series | - | 1.89GB以上 | 16 |
[L30] | [L30] |
*1:OS/390の場合、GR840だけ使用できます。
*2:他社ディスクは、ETERNUS SF XL-DATA/MVまたはSoftek XLデータムーバの場合に利用できます。
ポイント
サーバ間のデータ転送処理は、区画数の範囲内で同時に実行することができます。
注意
HP-UXのLVM(Logical Volume Manager)等で作成した特別な論理ボリュームを、データ転送用ボリュームとして使用することはできません。
データ転送用ボリュームの作成は、グローバルサーバ側のV11形式用の初期化ユーティリティ(KJUAFMT)を使用して行います。
ETERNUS ディスクアレイ、F6494/F6495/F6496/F6497
データ転送用ボリュームは、グローバルサーバ側がクライアントの場合に使用するクライアント領域と、UNIX/IAサーバ側がクライアントの場合に使用するクライアント領域に分かれています。
データ転送は、クライアント領域を指定された区画に分け、それぞれの区画を伝送路として使用することにより行います。
区画数については、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。
また、区画数の指定方法については、データ転送用ボリュームの初期化を参照してください。
転送データを格納する区画は、内部的に2つの領域(スライスと呼ぶ)に分かれています。
これらの領域(ボリューム制御用、2つのクライアント用、予約領域)は、1つのデータセットを分割して使用しています。なお、このデータセットを「転送用データセット」と呼んでいます。
以下にデータ転送用ボリュームの構成(16区画の場合)を示します。
図1.8 V11形式のデータ転送用ボリュームの構成(1)
注意
データ転送のジョブを複数同時に実行した場合、データ転送時間が延びることがあります。
これにより運用上問題となる場合は、データ転送のジョブを時間をずらして実行してください。
1つの論理ボリューム/論理ユニットには、グローバルサーバとUNIX/IAサーバを1対1で定義してください。
複数のグローバルサーバ、UNIX/IAサーバで共用した場合、データ破壊を起こす可能性があります。
下記の図のように、グローバルサーバ 1台とUNIX/IAサーバ 2台でそれぞれデータ転送を実施する場合、それぞれの論理ボリューム/論理ユニットは、グローバルサーバとUNIX/IAサーバを1対1で定義するような構成にしてください。
PRIMEFORCEの共用ディスクの場合
データ転送用ボリュームは、グローバルサーバ側がクライアントの場合に使用するクライアント領域と、UNIX/IAサーバ側がクライアントの場合に使用するクライアント領域に分かれています。
データ転送は、クライアント領域を指定された区画に分け、それぞれの区画を伝送路として使用することにより行います。
区画数については、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。
また、区画数の指定方法については、データ転送用ボリュームの初期化を参照してください。
転送データを格納する区画は、内部的に2つの領域(スライスと呼ぶ)に分かれています。
以下にデータ転送用ボリュームの構成(16区画の場合)を示します。
図1.9 V11形式のデータ転送用ボリュームの構成(2)
注意
データ転送のジョブを複数同時に実行した場合、データ転送時間が延びることがあります。これにより運用上問題となる場合は、データ転送のジョブを時間をずらして実行してください。
データ転送用ボリュームの作成は、UNIXサーバ側の初期化コマンドを使用して行います。
[L30]
IAサーバ間でデータの転送を行う場合は、ディスクユーティリティを使用してデータ転送用ボリュームを作成してください。
ETERNUS ディスクアレイ、他社ディスク
データ転送用ボリュームは、一方のUNIX/IAサーバ側がクライアントの場合に使用するクライアント領域と、もう一方のUNIX/IAサーバ側がクライアントの場合に使用するクライアント領域に分かれています。
データ転送は、クライアント領域を指定された区画に分け、それぞれの区画を伝送路として使用することにより行います。
区画数については、“使用可能なディスクまたは論理ユニット”を参照してください。
また、区画数の指定方法については、データ転送用ボリュームの初期化を参照してください。
他社ディスクは、ETERNUS SF XL-DATA/MVまたはSoftek XLデータムーバの場合に利用できます。
転送データを格納する区画は、内部的に2つの領域(スライスと呼ぶ)に分かれています。
以下にデータ転送用ボリュームの構成(16区画の場合)を示します。
図1.10 V11形式のデータ転送用ボリュームの構成(3)
注意
データ転送のジョブを複数同時に実行した場合、データ転送時間が延びることがあります。
これにより運用上問題となる場合は、データ転送のジョブを時間をずらして実行してください。
1つの論理ボリューム/論理ユニットには、UNIX/IAサーバ間を1対1で定義してください。
複数のUNIX/IAサーバで共用した場合、データ破壊を起こす可能性があります。
下記の図のように、UNIX/IAサーバ 1台とUNIX/IAサーバ 2台でそれぞれデータ転送を実施する場合、それぞれの論理ボリューム/論理ユニットは、UNIX/IAサーバ間を1対1で定義するような構成にしてください。