バックアップ運用を構成する資源を変更する場合は、AdvancedCopy Managerの設定情報の変更が必要です。
また、Exchange Serverデータベースのバックアップとリストアを実施したディスクについて、パーティションを追加または削除するなど、ディスク内のパーティション構成を変更する場合は、ディスクの状態を初期状態に戻したあとに実施する必要があります。
本項では、各種変更に伴う、設定情報の変更方法を説明します。
複製元/複製先ボリュームに使用しているデバイス情報のサイズや構成を変更する場合は、複製元/複製先ボリュームの削除処理を行ったあとにデバイス構成を変更し、複製元/複製先ボリュームの設定処理を行います。
本作業は、必ず、複製元/複製先ボリュームのサイズや構成を変更する前に実施してください。本作業を行わない場合、デバイス構成変更後に複製元/複製先ボリュームを削除できないことがあります。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。
詳細は、「7.6.2 複製元/複製先ボリュームの削除」を参照してください。
複製元/複製先ディスクのパーティション構成に変更のある場合は、ディスクを初期化します。
詳細は、「8.1.6.4 ディスクの初期化」を参照してください。
デバイスの構成を変更します。
デバイスの追加処理を行います。「7.4.4 管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を参照して作業を実施してください。
複製元/複製先ボリュームを設定します。
ドライブ文字マップファイルを編集します。
コピー元/コピー先ディスクの構成を変更(LUN_VサイズやLUN_V番号を変更)する場合は、複製元/複製先ボリュームの削除処理を行ったあとにディスクの構成を変更し、複製元/複製先ボリュームの設定処理、コピーセットファイルの修正/登録の設定処理を行います。
本作業は、必ず、コピー元/コピー先ディスクの構成を変更する前に実施してください。本作業を行わない場合、デバイス構成変更後にコピーセット、複製元/複製先ボリュームを削除できないことがあります。
業務サーバで、VSSHPのstxvqueryコマンド(状況照会コマンド)を実行してコピー状況を確認します。
実行中のコピー処理がある場合またはQuickOPCによるトラッキング状態の場合は、VSSHPのstxvcopyコマンド(バックアップ制御コマンド)またはstxvstopallコマンド(一括停止コマンド)でコピー処理またはトラッキング処理を停止します。
QuickOPCによるトラッキング状態の場合、コピー元/コピー先ディスクを変更できません。QuickOPCでバックアップ運用中の業務ボリュームのコピー先を変更したい場合は、トラッキング処理の停止が必要です。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。
詳細は「7.6.2 複製元/複製先ボリュームの削除」を参照してください。
複製元/複製先ディスクのパーティション構成に変更のある場合は、ディスクを初期化します。
詳細は、「8.1.6.4 ディスクの初期化」を参照してください。
デバイスの構成を変更します。
デバイスの追加処理を行います。「7.4.4 管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を参照して作業を実施してください。
業務サーバで、「8.1.3.2.6 コピーセットファイルの作成」および「8.1.3.2.7 コピーセット一括登録」を実行してコピーセット情報を変更します。
業務サーバにおいて、「8.1.3.2.8 コピーセット登録内容の確認、退避」を実施します。
複製元/複製先ボリュームを設定します。
ドライブ文字マップファイルを編集します。
swsrpdbinfo_exchangeコマンドで登録したストレージグループ情報/データベース情報に変更がある場合は、swsrpdbinfo_exchangeコマンドを再実行して変更内容をAdvancedCopy Managerに反映させる必要があります。
ストレージグループ情報/データベース情報の変更が複製元/複製先ボリュームのデバイス情報の変更によるものである場合は、swsrpdbinfo_exchangeコマンドを実行する前に複製元/複製先ボリュームのデバイス情報を変更する必要があります。
初期化したディスクのデータはすべて消去されますので、注意してください。必要なデータが保存されている場合は、以下のどちらかの手段でデータのバックアップを取得してから実施してください。
Exchange Server 2010の場合は、Exchange管理コンソールで「データベースパスの移動」を実施してデータを別ディスクに移動します。Exchange Server 2013以降の場合は、Exchange 管理シェルのMove-DatabasePathコマンドを使用してデータを別ディスクに移動します。
テープバックアップまたはバックアップサーバの別ディスクにバックアップを作成します。復元方法は、「8.1.5.5 テープにバックアップされているデータからのリストア」を参照してください。
コマンドプロンプトから“Diskpart”を起動し、対象ディスクを選択して“clean”を実行してください。
[実行例(対象ディスクがディスク1の場合)]
C:\Users\administrator.domain>diskpart (注1) DISKPART> select disk 1 (注2) DISKPART> clean (注3) DISKPART> exit (注4)
注1: DiskPartを起動します。
注2: ディスク1を選択します。
注3: ディスクをクリーンな状態にします。
注4: DiskPartを終了します。
注意
初期化したディスクのデータはすべて消去されますので、注意してください。
管理対象サーバのサーバ名を変更する場合は、以下の手順を実施してください。
複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。
詳細は、「7.6.2 複製元/複製先ボリュームの削除」を参照してください。
管理対象サーバのサーバ名を変更します。
詳細は、「13.5.4 運用管理サーバ/管理対象サーバのサーバ名の変更」を参照してください。
複製元/複製先ボリュームを設定します。
業務サーバで、VSSHPのstxvqueryコマンド(バックアップ状況照会コマンド)を実行してコピー状況を確認します。
実行中のコピー処理がある場合は、VSSHPのstxvcopyコマンド(バックアップ制御コマンド)またはstxvstopallコマンド(一括停止コマンド)でコピー処理を停止します。
業務サーバで「8.1.3.2.6 コピーセットファイルの作成」および「8.1.3.2.7 コピーセット一括登録」を使用し、コピー種別を変更します。そのあと、「8.1.3.2.8 コピーセット登録内容の確認、退避」を実行します。
業務サーバまたはバックアップサーバのIPアドレスを変更する場合は、以下の手順を実施してください。
管理対象サーバ(業務サーバまたはバックアップサーバ)のIPアドレスを変更します。
詳細は「13.5.2 管理対象サーバのIPアドレスの変更」を参照してください。
業務サーバおよびバックアップサーバで、ETERNUS VSS Hardware Provider Communication Serverサービスの設定を変更します。
詳細は『ETERNUS VSS Hardware Provider ユーザーズガイド』の「通信環境を変更する場合」を参照してください。
そのほかの環境変更は、「13.5 運用環境の変更」を参照してください。