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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 セキュリティ編
FUJITSU Software

10.5.7 中継サーバを利用するための設定

監査ログ管理では、被管理サーバの台数が多く、業務停止中にすべての収集処理を完了させたい場合に中継サーバを利用します。特に収集処理に費やす時間を意識した収集を行う場合に有効です。中継サーバ上に収集した業務サーバのログは、業務には関係なくなるため、業務運用中のバックグラウンドで運用管理サーバにログ収集することもできます。

部門管理サーバまたは業務サーバを、ログ収集の中継サーバとして利用できます。

中継サーバを利用した場合のログ収集の設定

中継サーバを利用する場合、被管理サーバの台数が多く、遠隔地のサーバが含まれることが考えられます。監査ログ管理のログ収集を行うためには、中継サーバを含む被管理サーバの収集設定が必要です。効率よく設定するには、被管理サーバの収集設定は運用管理サーバからのポリシーにより行い、中継サーバの設定はリモートコマンドによるコマンド投入で行います。

監査ログ管理では、以下のようにサーバ種別を定義し、中継サーバを置くことで、階層構造のログを収集できます。

サーバ種別

説明

運用管理サーバ

ログ収集対象サーバから収集したログを一括管理するサーバ(ログ収集対象サーバの機能も含んでおり、運用管理サーバ上にあるログ収集もできます)

被管理サーバ

(部門管理サーバ/業務サーバ/運用管理クライアント)

ログ収集対象となるサーバ

中継サーバ

(運用管理サーバ/部門管理サーバ/業務サーバ)(注)

ログ収集対象サーバから収集したログを一時的に管理するサーバ(運用管理サーバと被管理サーバの機能を含んでいます)

運用管理サーバから中継サーバ上のログを収集することで、運用管理サーバ上でログを一括管理します。

注)

運用管理サーバを中継サーバとして利用できるのは、全体監視サーバ運用を行った場合だけです。
中継サーバにできるサーバは、V13.2.0以降の運用管理サーバ、部門管理サーバ、または業務サーバです。

運用管理サーバ上の設定

通常の運用管理サーバと同様に運用管理サーバ側の設定を行います。

運用管理サーバ側の設定については、“監査ログ管理の設定例”を参照してください。

中継サーバ上の設定

中継サーバとする部門管理サーバ/業務サーバのサーバ環境に応じて、以下の設定方法があります。

被管理サーバ上への設定

設定するサーバ環境に応じて、以下の設定方法があります。

収集対象サーバの設定については、“収集対象のサーバを定する”を参照してください。収集対象のサーバは、中継サーバを指定してください。

ログ収集の実行

ログ収集は、以下の方法があります。

各サーバ上で収集コマンドを実行

  1. 被管理サーバのログを中継サーバ上に収集します。

    中継サーバ上で、mpatmlog(ログ収集コマンド)を実行します。

    mpatmlog(ログ収集コマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

    mpatmlog -H 被管理サーバ
  2. 中継サーバ上に収集した被管理サーバのログと中継サーバ自身のログを運用管理サーバ上に収集します。

    運用管理サーバ上で、mpatmlog(ログ収集コマンド)を実行します。

    mpatmlog -H 中継サーバ

    Systemwalker Operation Manager等のスケジューラ機能を持った製品でログ収集する場合は、中継サーバ上の収集の後に、運用管理サーバ上の収集が開始する設定にしてください。

    )

    中継サーバ上で22:00にログ収集を実行し、23:00までに完了する場合は、23:00以降に運用管理サーバ上でログ収集を実行するように設定します。

運用管理サーバ上で収集コマンドを実行

運用管理サーバ上に中継サーバおよび被管理サーバのログを収集する場合、運用管理サーバ上で以下の手順を行います。

  1. 中継サーバ上からの被管理サーバのログ収集をリモートコマンドで実行します。被管理サーバごとに実行します。

    mpatmlog -H 被管理サーバ

    被管理サーバ名は、Systemwalkerコンソール上で確認します。

  2. 中継サーバ上に収集した被管理サーバのログと中継サーバ自身のログを運用管理サーバ上に収集します。

    mpatmlog -H 中継サーバ

    Systemwalker Operation Manager等のスケジューラ機能を持った製品でスケジュールしてログ収集する場合は、中継サーバ上の収集の後に、運用管理サーバ上の収集が開始する設定にしてください。

    また、リモートコマンドをスケジュールする場合、リモートコマンドを直接スケジュールすることはできません。そのため、リモートコマンドを使用したコマンドを作成してください。

    コマンドの作成には、“Systemwalker Centric Manager API・スクリプトガイド”の“リモートコマンドのAPIを使用したサンプルプログラム”を参照してください。

中継サーバ上のログの削除

運用管理サーバ上に収集した被管理サーバのログを中継サーバ上の格納ディレクトリから削除する場合は、以下の手順で行うことにより、収集→二次媒体退避→削除の一連の操作として実施することができます。

  1. 中継サーバに収集した被管理サーバのファイル名から削除したい日付だけを対象とした削除するスクリプトを作成します。

    中継サーバの格納ディレクトリに収集したファイル名は、以下の形式です。日付フィールドを可変として作成します。

    被管理サーバ名_ログ識別名_文字コード_YYYYMMDD.log
  2. 削除する場合は、収集したログファイルを二次媒体へ退避し、不要になったことを確認した上で実施する必要があります。そのため、収集→二次媒体退避の操作後に削除するスケジュールを組み込むことで、一連の操作として実施できます。

    ただし、収集や二次媒体退避が失敗した場合に実施してしまうと必要なログを削除してしまう可能性があります。そのため、収集や二次媒体退避が成功した場合だけ実施してください。

注意事項