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Enterprise Postgres 14 SP1 スケールアウト運用ガイド
FUJITSU Software

3.7.1 プライマリサーバのセットアップ

3.7.1.1 conmgrプロセスのセットアップ

データノードでは、中央管理ノードに接続するためのconmgrプロセスを1つセットアップします。

3.7.1.1.1 conmgrプロセスのためのディレクトリ作成

“Connection Manager 利用ガイド”の“conmgrプロセスのためのディレクトリ作成”を参照し、conmgrプロセスのためのディレクトリを作成してください。

3.7.1.1.2 conmgr.confの設定

“Connection Manager 利用ガイド”の“conmgr.confの設定”を参照し、conmgr.confを設定してください。backend_host*、backend_hostaddr*、backend_port*、watchdog_port*は、中央管理ノードの値を設定してください。

3.7.1.1.3 conmgrプロセスの起動

“リファレンス”の“cm_ctl”を参照し、conmgrプロセスの起動を実施してください。

3.7.1.2 データベース多重化運用のセットアップ

“クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)”の“プライマリサーバのデータベース多重化運用のセットアップ”を参照し、データノードのプライマリサーバのデータベース多重化運用のセットアップを実施してください。

network.confの設定を実施する際には、“裁定サーバによる自動縮退を選択した場合”を選択してください。

サーバ識別子.confには、以下のパラメータの設定を追加してください。

パラメータ

設定値

説明

node_role

data

ノードの識別子。中央管理ノードの場合、coordinator、データノードの場合、dataを指定します。それ以外の値は無効です。デフォルト値はNULLで無効です。

node_name

データノードのノード名

自ノードのノード名を設定します。CREATE PGXNODEで指定したサーバ名を設定してください。

internode_address

ノード間ネットワークのアドレス

ネットワーク監視時に使用するノード間ネットワークアドレスを半角シングルクォートで囲んで指定します。

conmgr_port

conmgrプロセスが動作するポート番号

Mirroring Controllerプロセスが連携するconmgrプロセスのポート番号を指定します。conmgr.confに指定したportと同じ値を設定してください。スケールアウト構成でない場合、無効です。

conmgr_check_interval

ノード間ネットワークの生死監視の時間間隔(ms)

conmgrプロセスがノード間の生死監視を依頼する間隔を指定します。スケールアウト構成ではない場合はこの値は無視されます。デフォルト値はheartbeat_intervalの値です。

conmgr_check_timeout

ノード間ネットワーク生死監視のタイムアウト時間(s)

conmgrプロセスからの応答を待つ最大待機時間を指定します。指定された秒数の間応答がない場合に、ノード間ネットワークに障害が発生したと判断します。デフォルト値はheartbeat_timeoutの値です。

conmgr_check_retry

ノード間ネットワークの生死監視のリトライ回数

異常と判断するまでのリトライ回数を指定します。ここで指定した回数+1回連続で異常を検知した場合に、ノード間ネットワークが不通であると判断し、データノードは裁定を依頼します。中央管理ノードの場合、裁定を依頼しません。デフォルト値はheartbeat_retryの値です。

また、postgresql.confにおいて、synchronous_standby_namesについては、コメントアウトした状態で設定してください。さもなければ、プライマリサーバの初回起動処理において、処理が進まなくなる可能性があります。また、コメントアウトしたsynchronous_standby_namesの値については、スタンバイサーバでのMirroring Controllerの起動により、コメントアウトが外れた状態となるため、期待した同期モードで動作するようになります。

注意

Scale out Controller構成の注意点

Scaleout Controller構成で運用する場合、Connection Managerがノード間のネットワークを監視します。このため、Connection Managerの接続先インスタンスを指定するbackend_hostaddrパラメータには、接続先ノードのinternode_addressパラメータと同じ値を指定してください。

3.7.1.3 インスタンスの作成・設定・登録

“クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)”の“プライマリサーバのインスタンスの作成・設定・登録”を参照し、データノードのプライマリサーバのインスタンスの作成・設定・登録を実施してください。

データノードのプライマリサーバでは、以下の相違点があります。

3.7.1.4 ユーザー出口の作成

“クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)”の“データベースサーバのユーザー出口の作成”を参照し、データノードのプライマリサーバのユーザー出口を作成してください。

3.7.1.5 Mirroring Controllerの起動

“クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)”の“プライマリサーバのMirroring Controllerの起動”を参照し、データノードのプライマリサーバのMirroring Controllerを起動してください。

3.7.1.6 watchdog拡張の導入

“Connection Manager 利用ガイド”の“watchdog拡張の導入”を参照し、データノードのプライマリサーバにwatchdog拡張を導入してください。