ここでは増分バックアップについて説明します。
本番サイトで以下の変更がある場合に、増分バックアップを取得します。
OpenStackで更新系の操作(GET/HEAD以外のAPI)を実施した場合
ゲストOSの更新 (OS/業務アプリのアップデート)
以下のコマンドを実行し、本製品の作業ディレクトリがマウントされていることを確認します。
# mount | grep /var/opt/FJSVrcxsr/mnt
上記コマンドは、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : すべてのコントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : コントロールノードごとに1回
例
# mount | grep /var/opt/FJSVrcxsr/mnt 192.168.100.21:/var/nfs/siterecovery on /var/opt/FJSVrcxsr/mnt type nfs4 (rw,relatime,vers=4.1,rsize=1048576,wsize=1048576,namlen=255,hard,proto=tcp,port=0,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.100.144,local_lock=none,addr=192.168.100.21)
本製品の作業ディレクトリがマウントされていない場合は、「本製品の作業ディレクトリの設定【サイト:本番サイト】」を実施してください。
以下のコマンドを実行し、増分バックアップを開始します。
rcx_srosp_backup begin <backup_name> --incremental
上記コマンドは、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 1回
注意
<backup_name>には、フルバックアップで指定したbackup_nameを指定してください。
本手順では、「Novaインスタンス・Cinderボリュームが増分バックアップ対象となるAPI一覧」 に記載されているAPIで追加・変更・削除を実施したNovaインスタンスまたはCinderボリュームを指定して、増分バックアップを取得します。
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : すべてのコントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : バックアップ対象のインスタンス台数分
以下のコマンドを実行し、NovaインスタンスにアタッチされたCinderボリュームをバックアップします。
rcx_srosp_backup instance <instance_id> [--start]
注意
バックアップ対象のインスタンスは事前に停止しておいてください。
同一インスタンスをすべてのコントロールノードでバックアップする必要はありません。各インスタンスに対して、どれか1台のコントロールノードで1回だけ実行してください。
<instance_id>の確認は「Novaインスタンスのid確認」を参照してください。 確認したidは控えてください。「インスタンスのリストア」で使用します。
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 対象ボリューム数分
以下のコマンドを実行し、インスタンスにアタッチされていないCinderボリュームをバックアップします。
rcx_srosp_backup volume <volume_id> [<volume_id> ...]
注意
同じボリュームに対して、本コマンドを複数回実行しないでください。
<volume_id>の確認は「Cinderボリュームのid確認」を参照してください。
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 災対サイト
手順実施サーバ : AdvancedCopy Manager CCMのインストール先サーバ
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : コピーグループ数+ディスクアレイ数分
以下のコマンドを実行して、コピーグループの情報を出力します。<コピーグループ名>には、Cinderボリューム用コピーグループ指定してください。すべてのCinderボリューム用のコピーグループに対して実行してください。
acgroup detail -g <コピーグループ名> > recinfo_copy_pair_<コピーグループ名>
以下のコマンドを実行して、コピーグループの情報を出力します。
acinq lv -a <コピー元ディスクアレイ名> > recinfo_source_volumes
以下のコマンドを実行して、コピーグループの情報を出力します。
acinq lv -a <コピー先ディスクアレイ名> > recinfo_destination_volumes
保存した情報はフルバックアップで使用するため、本番サイト側コントロールノードの/workなどに保管してください。
保管したファイルを使用してRECを設定していないCinderボリュームの確認方法を実施してください。RECを設定していないCinderボリュームの確認方法は「RECの確認」を参照してください。
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 1回
「RECコピーペア情報の保存【サイト:災対サイト】」で保存したファイルを以下に格納します。
対象ファイル
recinfo_copy_pair_<コピーグループ名>
recinfo_source_volumes
recinfo_destination_volumes
(<コピーグループ名>には、Cinderのボリューム用コピーグループ名です)
格納先
/var/opt/FJSVrcxsr/mnt/backup/<backup_name>/
対象ファイルの所有者、パーミッションはそれぞれ以下を設定してください。
ファイルの所有者
root
パーミッション
644
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 1回
以下のコマンドを実行し、データベースをバックアップします。
rcx_srosp_backup system
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 1回
以下のコマンドを実行し、バックアップを完了させます。
rcx_srosp_backup end
注意
instances:の分子が 0 の場合、rcx_srosp_backup instanceを実施していない可能性があります。実施済か確認をしてください。
volumes:の分子が 0 の場合、rcx_srosp_backup volumeを実施していない可能性があります。実施済か確認をしてください。
instances:とvolumes:の分母が - の場合、rcx_srosp_backup systemを実施していない可能性があります。実施済か確認をしてください。
rec_info_files:の下に何も表示されていない場合、「RECコピーペア情報の格納【サイト:本番サイト】」を実施していない可能性があります。実施済みか確認をしてください。
例
# rcx_srosp_backup end backup name: site01-2017-06-06 backup id: 02274e7a41808f9df06c670a74f55a3b created at: 2017-06-06 07:12:31 updated at: 2017-06-07 08:39:40 instances: 482 / 483 volumes: 980 / 982 rec_info_files: - recinfo_copy_pair_<コピーグループ名1> - recinfo_copy_pair_<コピーグループ名2> ...(略)... - recinfo_source_volumes - recinfo_destination_volumes
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : すべてのコントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 1回
以下のコマンドを実行して、バックアップの詳細を確認します。
rcx_srosp_backup info
注意
instances:の分子が 0 の場合、rcx_srosp_backup instanceを実施していない可能性があります。実施済か確認をしてください。
volumes:の分子が 0 の場合、rcx_srosp_backup volumeを実施していない可能性があります。実施済か確認をしてください。
instances:とvolumes:の分母が - の場合、rcx_srosp_backup systemを実施していない可能性があります。実施済か確認をしてください。
rec_info_files:の下に何も表示されていない場合、「RECコピーペア情報の格納【サイト:本番サイト】」を実施していない可能性があります。実施済みか確認をしてください。
例
# rcx_srosp_backup info backup name: site01-2017-06-06 backup id: 02274e7a41808f9df06c670a74f55a3b created at: 2017-06-06 07:12:31 updated at: 2017-06-07 08:39:40 instances: 482 / 483 volumes: 980 / 982 rec_info_files: - recinfo_copy_pair_<コピーグループ名1> - recinfo_copy_pair_<コピーグループ名2> ...(略)... - recinfo_source_volumes - recinfo_destination_volumes
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 災対サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 1回
運用サイトにおいて、前回のバックアップの時点から、インスタンスの新規作成、およびポートの構成変更が発生する場合、以下の設定ファイルを編集します。
/etc/opt/FJSVrcxsr/instance_port_sequences_main.json
設定内容は「設定ファイル」を参照してください。