形式
mkfs -F sfcfs [ generic_options ] [ -o specific_options ] special
機能説明
mkfs_sfcfs は指定したディスク上に GFS 共用ファイルシステムを構築します。
GFS 共用ファイルシステムが作成されると、管理パーティション内のファイルシステム構成情報にエントリが追加されます。GFS 共用ファイルシステムの管理に、管理パーティション内のファイルシステム構成情報が使用されます。
オプション
以下のオプションが指定できます。
generic_options は、はん用の mkfs(1M) でサポートしているオプションです。
詳細については、mkfs(1M) のオプションを参照してください。
以下の GFS 共用ファイルシステム固有オプションを指定します。オプションとオプションの間はカンマで区切ります。
ファイルシステムの作成に使用するパラメタを表示します。
ファイルシステムは実際には作成しません。
ファイルデータパーティションのキャラクタ特殊ファイルのパス名またはブロック特殊ファイルのパス名を指定します。
ファイルデータパーティションを複数指定する場合は、本パラメタを複数指定してください。
代表パーティションからファイルデータ領域を分離するか、分離しないかの指定を行います。y 指定の場合は、代表パーティションにファイルデータ領域を含めません。n 指定の場合は、代表パーティションにファイルデータ領域を含めます。
省略時は、n です。
data オプションでファイルデータパーティションの指定がされなかった場合は、本指定の有無によらず、n 指定の設定になります。
スーパーユーザーだけが使用可能なファイルデータ領域量を全体に対するパーセンテージで指定します。
省略時の値は 10% です。
指定できる値の最小値は 0 で、最大値は 99 です。
既に管理パーティション内のファイルシステム構成情報に登録されているファイルシステムを同じ構成で再作成する場合に force オプションを指定します。ただし、対象とするファイルシステムがマウント中の状態の場合はエラーとなります。
アップデートログ領域サイズを指定します。単位はメガバイトです。
省略時の値は、ファイルシステムサイズ (maxdsz を指定した場合はその値) の約 1% の値になります。ただし、その値が 5 メガバイト未満の場合は、5 メガバイト、50 メガバイトを超える場合は、50 メガバイトになります。
指定できる値の最小値は 5 で、最大値は 100 です。
ファイルシステムのファイルデータ領域のサイズについて、追加するパーティションを含めた最大値を指定します。単位はメガバイトです。指定した値からメタデータ領域サイズ、アップデートログ領域サイズが算出され設定されます。
省略時は、指定されたパーティションのファイルシステムサイズからメタデータ領域サイズ、アップデートログ領域サイズが算出され設定されます。
指定できる値の最小値は、省略値と同じです。最大値は 1048576 (1 テラバイト) です。
ディスク上のファイルシステム構造で共用するノード数を、将来、sfcnode(1M) で拡張する場合も含めた最大数を指定します。
省略時の値は 16 です。
指定できる値の最小値は 1 で、最大値は 32 です。
ディスク上のファイルシステム構造でファイルシステムを構成するパーティション数を、将来、sfcadd(1M) で拡張する場合も含めた最大数を指定します。
省略時の値は 16 です。
指定できる値の最小値は 1 で、最大値は 32 です。
メタデータ領域サイズを指定します。単位はメガバイトです。
省略時は、ファイルシステムサイズ (maxdsz を指定した場合はその値) の約 10% の値になりますが、ファイルシステムサイズが大きくなるほど、メタデータ領域の使用割合は少なくなります。
指定できる値の最小値は、省略値と同じです。最大値は、最大 1メガ個の Vデータを管理するために最低限必要なサイズです。(作成済みのファイルシステムの Vデータの総数は df_sfcfs(1M) で確認できます。) ただし、代表パーティションのサイズより大きな値を指定することはできません。
1 エクステントで管理する平均ブロック数を指定します。
データ域のフラグメントファクタとして利用します。
省略時の値は 1 です。
指定できる値の最小値は 1 で、最大値は 100 です。
オペランド
以下のオペランドが指定できます。
GFS 共用ファイルシステムの代表パーティションのキャラクタ特殊ファイルのパス名またはブロック特殊ファイルのパス名を指定します。
使用例
# mkfs -F sfcfs -o node=host1,host2 /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> # mkfs -F sfcfs -o dataopt=y,data=/dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume02,data=/dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume03,node=host1,host2 /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
関連ファイル
/etc/vfstab
ファイルシステムの環境ファイル
関連項目
df_sfcfs(1M), sfcadd(1M), sfcadm(1M), sfcnode(1M), sfcsetup(1M)
Solaris のマニュアル の vfstab(4)
注意事項
host は、事前に sfcsetup(1M) で管理パーティションに登録した GFS 共用ファイルシステムを構成するノードのホスト名である必要があります。
共用する各ホストでの情報が必要なため、作成するファイルシステムを共用するすべてのホストが起動している、かつ GFS 共用ファイルシステムが導入済みの状態でしかファイルシステムの作成は行えません。
node オプションの後にカンマで他のオプションを指定してもホスト名として認識するため、指定できません。
GFS 共用ファイルシステムの構成を変更作成する場合には、sfcadm(1M) でいったん対象ファイルシステムの削除を行ってください。
-m オプションで出力されるコマンド行に含まれる metasz オプションのパラメタ値は、実際のメタデータ領域の大きさを 1メガバイト単位に切り上げた値です。このため、実際のメタデータ領域の大きさが上限値と等しい場合、-m オプションで出力されたコマンド行を使用してファイルシステムを作成すると、以下の警告メッセージが出力される場合がありますが、対処は不要です。
mkfs_sfcfs:WARNING: value : bogus metasz reset |