通信パスの状態遷移
使用するそれぞれの通信パスは、切替え動作のために状態(ステータス)を保有しています。
通信パスの状態遷移について、"図2.5 通信パスの状態遷移"に説明します。また、それらの状態の意味を"表2.1 通信パスの状態の意味"に示します。
通信パスの状態は、正常に活性化できた場合のみ参照できます。通信パスの状態を参照する方法については、"6.3 マルチパス制御コマンド"の"6.3.2.1 infoサブコマンド"または"6.3.2.2 statusサブコマンド"を参照してください。
また、状態遷移に使用するサブコマンドについては、"6.3 マルチパス制御コマンド"を参照してください。
DR機能、PCI Hot Plug機能については、"第8章 DR(Dynamic Reconfiguration)機能"を参照してください。
図2.5 通信パスの状態遷移
状態 | 意 味 |
---|---|
active | 通信状態または通信可能状態 |
standby | 通信可能であり、待機状態 |
stop | 停止状態 |
fail | 異常検出により使用不可 |
disconnected | 切り離し状態 |
busy | 処理中 |
切替えの動作
通信パスの状態表示を行った際、運用中NICは"active"状態として表示されます。切替え発生時、ドライバは"standby"状態の待機中NICを探し出し、環境定義されたMACアドレスを待機中NICに引き継ぎを行います。
また、異常検出時にドライバおよび伝送路監視デーモンがコンソールメッセージを出力します。
異常検出により、運用中NICは"active"状態から"fail"状態に遷移し、待機中NICへ切替えを実施します。待機中NICは"standby"状態から"active"状態に遷移し、通信を継続します。
切戻しの動作
マルチパス方式を使用する場合、"standby"状態の待機中NICにactiveサブコマンドを実行することで"active"状態に遷移し、通信を継続します。
この時、"active"状態であった運用中NICは、"standby"状態に遷移します。
また、異常検出による"fail"状態であれば、recoverサブコマンド、startサブコマンドを実行することで、"standby"状態に遷移し、待機中NICとして再利用されます。