伝送路監視デーモンにより、運用中NICのスイッチまでの伝送路の接続状態(Link up/down)、通信(入出力)パケットのエラー発生率および待機中NICのスイッチングハブまでの伝送路の接続状態(Link up/down)を監視します。
運用側のスイッチまでの伝送路またはNICで何らかの異常を検出した場合は、運用中NICから待機中NICに切替えを行い、伝送路監視も待機中NICの監視に切り替わります。また、待機側のスイッチまでの伝送路またはNICで何らかの異常を検出した場合は、待機中NICは使用不可状態となります。
NICからスイッチまでの伝送路の接続状態に異常(Link down)が検出され、使用不可状態となった通信パスについては、伝送路の接続状態が正常(Link up)と認識されると、伝送路監視デーモンによって運用または待機状態に自動的に復旧されます。伝送路の接続状態が正常(Link up)と検出されてから復旧するまで約5秒を要します。
図2.3 マルチパス機能の障害監視
切替え時間(異常検出時間)は約10秒を要します。
伝送路監視デーモンによる運用中NICの監視は、5秒間隔で各監視が行われ、待機中NICの監視は300秒間隔で伝送路の接続状態監視が行われます。伝送路の接続状態監視は、2回連続してLink downを検出すると、運用中NICでは切替えが行われ、待機中NICでは使用不可状態になります。運用中NICの通信パケットのエラー発生率監視は、入力および出力パケットのエラー発生率が50%に達したことでパス切替えが行われます。
以下の障害が検出できます。
図2.4 マルチパス機能の障害検出範囲
伝送路監視デーモンは、システム起動時に自動的に開始され、システム停止時に自動的に停止します。また、クラスタ運用の場合、それぞれのノード単位に独立して開始、停止が実行されます。
伝送路監視デーモンは、活性化された論理インターフェース分のプロセスが起動されます。つまり、1つの論理インターフェースに付き、1つの伝送路監視デーモンプロセスが起動されます。
伝送路監視デーモンのプロセス名は、"mpnetd"です。