マルチスレッド環境で、CORBAアプリケーションを作成/運用する場合の注意事項を以下に示します。
■使用するデータベースとアプリケーション言語
マルチスレッド環境で動作するアプリケーションがSQL文を発行してデータベースにアクセスする場合、使用できるデータベースは、Symfoware/RDBだけです。
C言語のアプリケーションを使用する場合は、データベースにアクセスする処理部分をC言語で作成してください。
Java言語のアプリケーションを使用する場合は、データベースにアクセスする処理部分をC言語で作成してください。
Java言語のアプリケーションを使用する場合は、データベースにアクセスする処理部分を、C言語で作成してください。
■アプリケーション作成時
プロセスモード用のライブラリを使用しないでください。
1つのプロセス内でスレッドセーフのライブラリおよびスレッドアンセーフのライブラリを混在させないでください。混在させた場合、オペレーティングシステムレベルでの動作を保証できません。
スレッドモードでアプリケーションを作成する場合は、すべてをスレッドモードに統一して作成してください。
リソースマネージャの種類/バージョンによりマルチスレッドアプリケーションを作成できない場合があります。詳細については、リソースマネージャのマニュアルを参照してください。
CORBAアプリケーションでマルチスレッドアプリケーションを作成した場合は、アプリケーションにおいてプロセス内で共有している資源の排他処理を行ってください。
■アプリケーション作成時/運用時
環境変数LD_LIBRARY_PATHに設定するライブラリの順番に注意してください。特に、スレッドモードで作成/運用を行う場合、CORBAサービスが提供しているlibOM.soは、CORBAサービスのインストールディレクトリ/libになるように設定してください。
■XA連携用プログラムの作成
サーバアプリケーションと結合するXA連携用プログラムは、otsmkxapgmコマンド実行時にスレッドモードのオプションを指定して、データベース提供のスレッドモードで動作するように作成してください。
リソース管理プログラムと結合するXA連携用プログラムは、otsmkxapgmコマンド実行時にプロセスモードのオプションを指定して、プロセスモードで動作するように作成してください。
なお、以下の標準的なSymfoware/RDB用のXA連携用プログラムを提供しています。
使用用途 | 言語 | ファイル名 | 格納パス |
---|---|---|---|
Symfoware/RDB(プロセスモード)にアクセスするサーバアプリケーションの運用環境用 |
| otsxasym.dll | C:\Interstage\ots\program\rsc |
otsxasym.lib | |||
| otsxasym_java.dll | ||
otsxasym_java.lib | |||
Symfoware/RDB(スレッドモード)にアクセスするサーバアプリケーションの運用環境用 |
| otsxasym_mt.dll | |
otsxasym_mt.lib | |||
| otsxasym_mt_java.dll | ||
otsxasym_mt_java.lib |
サーバアプリケーションとリソース管理プログラムに結合するXA連携用プログラムは、otsmkxapgmコマンド実行時にスレッドモードのオプションを指定して、スレッドモードで動作するように作成してください。
データベース連携サービスのパッケージに、標準的なSymfoware/RDB用のスレッドモードのXA連携用プログラムを提供しています。
■リソース管理プログラムの作成とリソース定義ファイルの設定
リソース管理プログラムは、プロセスモードで作成したXA連携用プログラムと結合するように作成してください。
なお、以下の標準的なSymfoware/RDB用のリソース管理プログラムを提供しています。
使用用途 | ファイル名 | 格納パス |
---|---|---|
Symfoware/RDB用 | fjotsrsc_symfo.exe | C:\Interstage\ots\program\rsc |
リソース管理プログラムは、otslinkrscコマンド実行時にスレッドモードのオプションを指定して、スレッドモードで動作するように作成してください。
また、リソース定義ファイルのキー「THREADS」を以下のように設定して、スレッドモードでリソース管理プログラムが起動するように設定してください。
THREADS=TRUE