IPアドレスアクセス方式は、TN通信端末のIPアドレスによりFNA通信資源の対応付けを行う方式です。vlu資源グループは、FNA通信資源と対応付けるTN通信端末のIPアドレスで構成します。
IPアドレスアクセス方式には、以下の定義形態のvlu資源グループがあります。
資源固定定義
1つのvlu資源グループは、1対のFNA通信資源とTN通信端末のIPアドレスで構成します。なお、TN通信端末と対応付けるFNA通信資源の端末タイプが異なる場合は、異なる端末タイプ(ディスプレイ端末やプリンタ端末)のFNA通信資源を複数定義(最大2個)できます。
資源共有定義
1つのvlu資源グループは、複数のFNA通信資源と複数のIPアドレスで構成します。
資源固定定義は、TN通信端末のIPアドレスで唯一のFNA通信資源と対応付けたい場合に利用します。
資源固定定義のvlu資源グループを図8.6に示します。
図8.6 資源固定定義
資源固定定義では、TNコネクションの接続を要求するTN通信端末のIPアドレスによりvlu資源グループを選択し、対とするFNA通信資源と対応付けます。
資源共有定義は、複数のFNA通信資源と複数のTN通信端末のIPアドレスと対応付けて運用したい場合に利用します。
資源共有定義のvlu資源グループを図8.7に示します。
図8.7 資源共有定義
資源共有定義では、TNコネクションの接続を要求するTN通信端末のIPアドレスによりvlu資源グループを選択し、vlu資源グループ内のTN通信端末と対応付けされていないFNA通信資源と対応付けを行います。vlu資源グループ内のすべてのFNA通信資源がTN通信端末と対応付けされている場合、該当するTNコネクションの接続を拒否します。なお、FNA通信資源を選択する場合、vlu資源グループ内のFNA通信資源をラウンドロビン方式により選択します。
なお、IPアドレスアクセス方式で定義したTN通信端末がLU名指定で接続する場合は、該当TN通信端末を定義するvlu資源グループ内のLU名(FNA通信資源名)のみが指定できます。他のvlu資源グループのLU名(FNA通信資源名)を指定した場合、TNコネクションの接続を拒否します。