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Interstage Application Server V12.0.0 Java EE 7 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

4.18.1 Session Beanへアクセスする場合

Session Beanは呼び出し元のアプリケーションからの要求を同期的に処理します。ローカル用インタフェース(@Localアノテーションを定義したインタフェースなど)を使用する場合には、同一のサーバーインスタンスに配備されたアプリケーションからのみ呼び出すことができます。また、リモート用インタフェース(@Remoteアノテーションを定義したインタフェースなど)を使用する場合には、同一のサーバーインスタンスに配備されたアプリケーションだけでなく、IIOP通信を経由してリモートマシンからEnterprise JavaBeansを呼び出すことができます。この場合、以下の呼び出し元の形態により利用できる機能や呼び出し元の環境設定に違いがあります。

  1. 同一のサーバーインスタンス/同一の配備モジュール内のアプリケーション

  2. 同一のサーバーインスタンス/別の配備モジュール内のアプリケーション

  3. 別のサーバーインスタンスのアプリケーション

  4. Java EEアプリケーションクライアント

  5. Java SEスタンドアロンアプリケーション

利用できる機能

以下の表はそれぞれの呼び出し元の形態で利用できる機能の差異を示しています。○が利用可能な機能です。

機能

同一のサーバーインスタンス/同一の配備モジュール内のアプリケーション

同一のサーバーインスタンス/別の配備モジュール内のアプリケーション

別のサーバーインスタンスのアプリケーション

Java EEアプリケーションクライアント

Java SEスタンドアロンアプリケーション

動的スタブ

ローカル呼び出し

リモート用インタフェース利用時の参照渡し

以下にそれぞれの呼び出し元の形態で利用できる機能について説明します。

IIOP通信によるリモートアクセスを行う場合の環境設定

EJBアプリケーションでは、IIOP通信によるリモートアクセスにおいて、個別のスレッドプールが定義されている場合はそのスレッドプールが使用され、個別のスレッドプールが定義されていない場合は、用意されているデフォルトスレッドプールが使用されます。
デフォルトスレッドプールは、以下の機能でも使用されるため、EJBアプリケーションへの要求が多くなるとスレッドの空き待ちが発生し、遅延が発生する場合や応答がなくなる場合があります。

IIOP通信によるリモートアクセスが行われるEJBアプリケーションについては、必ずデフォルトスレッドプールとは別のスレッド作成し、「Enterprise Beanごとのスレッドプール設定」を行ってください。

各スレッドプールの利用イメージについては、「6.11.1 ORB」に記載されている通信データの流れを示した図を参照してください。

なお、デフォルトスレッドプールは、インストール直後の値が「thread-pool-1」になっています。このスレッドプールは削除しないでください。

呼び出し元の環境設定

以下の表はそれぞれの呼び出し元の形態で環境設定が必要なものを示しています。○が環境設定が必要なものです。△は環境設定が必要な場合があるものです。

環境設定項目

同一のサーバーインスタンス/同一の配備モジュール内のアプリケーション

同一のサーバーインスタンス/別の配備モジュール内のアプリケーション

別のサーバーインスタンスのアプリケーション

Java EEアプリケーションクライアント

Java SEスタンドアロンアプリケーション

クライアントスタブJARファイル

JNDIの環境変数の設定

リモート用インタフェースの設定

接続先の設定

以下にそれぞれの環境設定ついて説明します。

注意

EJB 3.x以降の場合は、呼び出し先のリモート用インタフェースを呼び出し元のアプリケーションに同梱してください。
呼び出し先のリモート用インタフェースまたはリモート用インタフェースを含むjarファイルを以下に指定しないでください。

  • 共通ディレクトリ

  • クラスパスのサフィックス

ッドプールの作成

スレッドプールは、asadminコマンドを使用して作成できます。詳細は、以下を参照してください。

スレッドプールの設定値は、asadminコマンドを使用して変更できます。詳細は、以下を参照してください。

Enterprise Beanごとのスレッドプール設定

作成したスレッドプールを、使用するEJBアプリケーションのInterstage deployment descriptorで指定します。詳細は、以下を参照してください。