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ServerView Resource Orchestrator V3.4.0 検疫ネットワークへの自動隔離機能 使用手引書
FUJITSU Software

4.3 rcxadm lserver

名前

インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm lserver - L-Serverの操作

形式

rcxadm lserver delete -name name -allow deldisk [-nowait]
rcxadm lserver modify -name name [-type  physical] -file file.xml [-nowait]
rcxadm lserver list rcxadm lserver show -name name [-format {text|xml}]
rcxadm lserver convert [-name name] -with with [-label label] [-comment comment] [-to folder] [-nowait] [-refreship]
rcxadm lserver revert -name name [-force] [-nowait]

機能説明

rcxadm lserverは、L-Serverの管理と操作を行うためのコマンドです。

注意

仮想PCの操作を行った結果、仮想PCがほかのVMホストに移動してから実行した処理が、エラーになることがあります。

詳細は、「設計ガイド VE」の「9.2.2 利用する製品別の機能」を参照してください。

サブコマンド

delete

L-Serverを削除します。L-Serverに割り当てられているリソースは自動的に解放され、L-Serverの定義も削除されます。

modify

L-Serverを構成するリソースを変更します。

  • L-ServerのNICに接続されているネットワークの接続先、およびIPアドレスを変更します。

    XMLファイルには変更するNICを複数指定できます。

    • 構築済みの仮想PC・SBCサーバと関連付けたL-Serverの場合

      - NICにネットワークリソースが接続されている場合

      NIC定義、対象OSのNICのIPアドレス、接続先ネットワークを変更します。

注意

仮想L-Server、物理L-Server共通

  • IPアドレスを変更した場合、対象のOSに対するIPアドレスの自動設定は行われません。

    IPアドレスを変更したあと、対象のOSにログインし、L-Serverの詳細情報に表示されたIPアドレスを手動で対象のOSに設定してください。

    IPアドレスを設定したあと、変更したNICが外部機器と正しく通信できることを確認してください。

仮想L-Serverの場合

  • IPアドレス、および、接続先ネットワークの変更は、XMLファイルに指定されたMACアドレスに対応するNICに対して行われます。そのため、MACアドレスを必ず指定してください。

    XMLファイルに指定されたMACアドレスに対応するNICが存在しない、または、XMLファイルに指定されたMACアドレスに対応するNICが複数存在する場合、NICの変更処理は行われません。

  • NICにネットワークリソースが接続されている場合

    XMLファイルに指定されたMACアドレスに対応するVMゲストのNICが存在しない、または、XMLファイルに指定されたMACアドレスに対応するVMゲストのNICが複数存在する場合、VMゲストのNICの変更処理は行われません。

    NIC定義の、IPアドレスと接続先ネットワークの変更だけ行います。

物理L-Serverの場合

  • IPアドレス、および、接続先ネットワークの変更は、XMLファイルに指定されたNICIndexに対応するNICに対して行われます。
  • 接続先ネットワークの変更は、既存のNIC定義と比較して以下のように処理されます。

    - XMLに追加されたNICに対しては、新たにネットワーク接続を追加します。

    - XMLから削除されたNICに対しては、既存のネットワーク接続を削除します。

    従って、変更しないNICについても既存のNIC定義をXMLファイルに記載しておいてください。

ポイント

VM管理製品でネットワークの変更を実施した場合、L-ServerとVMゲストのネットワーク情報に差異が生じることがあります。この場合、以下のいずれかの方法でL-ServerとVMゲストのネットワーク情報の整合性をとることができます。

  • VM管理製品に合わせる場合

    接続先ネットワークの変更で、L-Serverの接続先ネットワークをVMゲストに合わせてください。

  • L-Serverに合わせる場合

    VM管理製品から、変更対象のVMゲストのネットワークをL-Serverに合わせてください。

list

L-Serverの一覧情報を表示します。

以下の情報が表示されます。

  • 物理L-Serverの場合
    表 4.2 物理L-Serverの情報
    項目名 内容
    NAME L-Server名
    TYPE サーバ種別
    SPEC (注) CPU性能、CPU数、メモリ容量
    DISKS ディスク容量
    IPADDRESSES IPアドレス
    STATUS L-Serverの動作状態
    RESOURCES リソースの割当て状態

    注) ラックマウント型サーバでエージェントが未登録の場合、表示されません

  • 仮想L-Serverの場合
    表 4.3 仮想L-Serverの情報
    項目名 内容
    NAME L-Server名
    TYPE サーバ種別
    SPEC CPU性能、CPU数、メモリ容量
    DISKS

    ディスク容量

    複数のディスクがある場合、カンマで区切って表示されます。

    ディスク容量が取得できない場合、ハイフン("-")が表示されます。

    IPADDRESSES

    IPアドレス

    複数ある場合、カンマで区切って表示されます。

    STATUS L-Serverの動作状態
    RESOURCES リソースの割当て状態
show

L-Serverの詳細情報を表示します。

以下の情報が表示されます。

注意

本製品のエンハンスにより、出力される項目の追加、または項目の出力順序が変更される場合があります。

  • 物理L-Serverの場合
    表 4.4 物理L-Serverの詳細情報(抜粋)
    項目名 内容
    Name L-Server名
    Label ラベル
    Comment コメント
    PhysicalServer

    物理サーバ名

    L-Serverが以下の場合に表示されます。

    • リソース割当て済みの状態(allocated)
    OriginalServer L-Serverに割り当てる物理サーバ、またはリソースプール
    ServerPool

    L-Serverに割り当てられた物理サーバが登録されているプール名

    L-Serverが以下の場合に表示されます。

    • リソース割当て済みの状態(allocated)
    Status L-Serverの動作状態
    PowerStatus L-Serverの電源状態
    Resources リソースの割当て状態
    ControlledResources

    制御対象リソースの範囲

    構築済み物理サーバと関連付けられたL-Serverに対して表示されます。

    NumOfNIC NIC数
    NIC[num]

    L-Serverに割り当てるネットワークリソース名

    numには、ネットワーク要素のインデックス番号が設定されます。番号は、"0"以上の数値です。

    NIC[num][MACAddress] NICのMACアドレス
    NIC[num][PhysicalNum]

    L-ServerのNICに対する物理NICの番号

    番号は、"0"以上の数値です。

    NIC[num][IPAddress]

    L-Serverに割り当てるIPアドレス

    numには、ネットワーク要素のインデックス番号が設定されます。番号は、"0"以上の数値です。

    NIC[num][netlinknum][IpAddress] IPアドレス
    NIC[num][netlinknum][VlanMode] VLANモード
    NIC[num][netlinknum][DNSServer] DNSサーバアドレス
    NIC[num][netlinknum][DefaultGateway] デフォルトゲートウェイアドレス
    NICGroup[num][netlinknum][IpAddress] IPアドレス
    NICGroup[num][netlinknum][VlanMode] VLANモード
    NICGroup[num][netlinknum][DNSServer] DNSサーバアドレス
    NICGroup[num][netlinknum][DefaultGateway] デフォルトゲートウェイアドレス
    NICGroup[num][netlinknum][NicLinks] 束ねるNICの番号

    注) ラックマウント型サーバでエージェントが未登録の場合、表示されません。

  • 仮想L-Serverの場合
    表 4.5 仮想L-Serverの詳細情報(抜粋)
    項目名 内容
    Name L-Server名
    Label ラベル
    Comment コメント
    VmHost

    VMホスト名

    L-Serverが以下の場合に表示されます。

    • リソース割当て済みの状態(allocated)
    VmGuest

    L-Serverに対応するVM名

    L-Serverが以下の場合に表示されます。

    • リソース割当て済みの状態(allocated)
    OriginalServer L-Serverに割り当てる仮想PCを作成するVMホスト、またはリソースプール
    VMHostPool

    L-Serverに割り当てられた仮想PCが存在するVMホストが登録されているプール名

    L-Serverが以下の場合に表示されます。

    • リソース割当て済みの状態(allocated)
    Status L-Serverの動作状態
    PowerStatus L-Serverの電源状態
    Resources リソースの割当て状態
    ControlledResources

    制御対象リソースの範囲

    Server、Storage、Networkの組合せが表示されます。

    構築済み仮想PCと関連付けられたL-Serverに対して表示されます。

    NumOfNIC NIC数
    NIC[num]

    L-Serverに割り当てるネットワークリソース名

    numには、ネットワーク要素のインデックス番号が設定されます。番号は、"0"以上の数値です。

    NIC[num][IPAddress]

    L-Serverに割り当てるIPアドレス

    numには、ネットワーク要素のインデックス番号が設定されます。番号は、"0"以上の数値です。

    NIC[num][MACAddress]

    L-Serverに割り当てるMACアドレス

    numには、ネットワーク要素のインデックス番号が設定されます。番号は、"0"以上の数値です。

    RefreshIP
    • 仮想PCのIPアドレスに対して、仮想PCに関連付けられた仮想L-ServerのIPアドレスも追随させる場合、trueが表示されます。
      • true

      仮想PCのIPアドレスに対して、仮想PCに関連付けられた仮想L-ServerのIPアドレスも追随させます。

    • 以下のVMホスト上で動作する仮想PCの場合に表示されます。
      • VMware
      • Hyper-V
      • XenServer
convert

構築済みの仮想PC・SBCサーバとL-Serverを関連付けます。

revert

構築済みの仮想PC・SBCサーバと関連付けられたL-Serverに対して、仮想PC・SBCサーバとL-Serverとの関連付けを解除します。

オプション

-file file.xml

file.xmlには、L-Serverを構成するリソースを定義したXMLファイルを指定します。

L-Serverの基本情報や仕様を変更する場合、XMLファイルには変更するタグだけを指定できます。

XMLファイルの定義については、「表 A.2 物理L-Server向け定義情報(XML) 抜粋」および「表 A.1 仮想L-Server向け定義情報(XML) 抜粋」を参照してください。

-format text|xml

表示形式を指定します。text、xmlを指定できます。

-formatを省略するとテキスト形式で表示されます。

-type physical

本オプションはphysicalだけ指定できます。modifyサブコマンド実行時に、物理L-Serverを操作対象とする場合に指定します。

-nowait

サブコマンドで指定したL-Serverの操作が完了するのを待たずに、コマンドを復帰させる場合に指定します。

-name name

nameには、操作対象のL-Server名を指定します。

テナントまたはリソースフォルダーの中に配置されたL-Serverの場合、テナント名またはリソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定する必要があります。

convertサブコマンドを指定した場合、L-Serverに設定する名前を指定します。L-Server名に使用できる文字については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の以下を参照してください。

  • 「15.3.1 物理L-Server向け定義情報(XML)」の「物理L-ServerのXML指定項目一覧」
  • 「15.3.2 仮想L-Server向け定義情報(XML)」の「仮想L-ServerのXML指定項目一覧」

convertサブコマンドを指定して、-nameオプションを省略した場合、L-Server名は以下のように設定されます。

  • 構築済みの仮想PCを仮想L-Serverに関連付ける場合
    • 構築済みの仮想PCのVM名がL-Server名として取り得る値の場合

      VM名がL-Server名として設定されます。

    • L-Server名として取り得る値以外の場合

      エラーで終了します。

  • 構築済みのSBCサーバを物理L-Serverに関連付ける場合
    • 構築済みのSBCサーバの物理サーバ名がL-Server名として取り得る値の場合

      物理サーバ名がL-Server名として設定されます。

    • L-Server名として取り得る値以外の場合
    • エラーで終了します。

-force

revertサブコマンドで、本製品から作成した仮想L-Serverと仮想PCの関連付けを強制的に解除する場合に指定します。

-to folder

folderには、L-Serverを配置するリソースフォルダーを指定します。階層化されたリソースフォルダーの場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。省略時は、ホームフォルダーへ配置されます。

なお、複数のアクセス範囲を指定したユーザーで実行する場合、省略できません。リソースフォルダーを指定してください。

-allow deldisk

本オプションはdeldiskだけ指定できます。

-label label

labelには、L-Serverのラベルを指定します。

-comment comment

commentには、L-Serverのコメントを指定します。

-with with

withには、L-Serverと関連付ける、仮想PC・SBCサーバを指定します。

リソースフォルダー名とリソースプール名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。

/リソースフォルダー名/リソースプール名/VMホスト名/仮想PC名
/リソースプール名/VMホスト名/仮想PC名
/リソースフォルダー名/リソースプール名/SBCサーバ名
/リソースプール名/SBCサーバ名
-refreship

仮想PCと関連付けする仮想L-Serverにおいて、DHCPによる仮想PCのIPアドレスの変更に仮想L-ServerのIPアドレスを追随させます。

指定できるのは以下のVMホスト上で動作する仮想PCだけです。これ以外の仮想PCに本オプションを指定した場合はエラーになります。

  • VMware
  • Hyper-V
  • XenServer

注意

以下のどちらかの場合は本オプションが指定されていても、DHCPによる仮想PCのIPアドレスの変更にL-ServerのIPアドレスを追随させることができません。

  1. 仮想PCの変更後のIPアドレスが、ネットワークリソースの範囲にない。
  2. 仮想PCの変更後のIPアドレスが、他のL-Serverにすでに使われているIPアドレスである。

関連付けにより作成されたL-Serverに対してL-ServerのIPアドレスの追随を実施したい場合は、rcxadm lserver revertコマンドで仮想L-Serverと仮想PCの関連付けを解除してから本オプションを指定して再度関連付けしてください。

必要な権限・実行環境

権限

OSの管理者

実行環境

管理サーバ

使用例

  • L-Serverの一覧情報を表示する場合
    > rcxadm lserver list 
    NAME           TYPE        SPEC            DISKS           IPADDRESSES              STATUS   RESOURCES
    ----           ----        --------------  --------------  -----------              ------   ---------
    L-Server1      Virtual     1.0GHz,1,2.0GB  30.0GB,100.0GB  10.20.30.40,10.20.40.50  normal   allocated
    L-Server2      Virtual     1.0GHz,1,2.0GB  30.0GB,100.0GB  10.20.30.41              stop     preserved
    L-Server3      Virtual     1.0GHz,1,2.0GB  30.0GB,100.0GB  -                        stop     defined
    L-Server11     Physical    2.3GHz,2,72.0GB 30.0GB          10.30.40.2               normal   allocated
    L-Server12     Physical    2.3GHz,2,72.0GB 30.0GB          10.30.40.3               stop     preserved
    L-Server13     Physical    2.3GHz,2,72.0GB 30.0GB          -                        stop     defined
    
  • 仮想L-Serverの詳細情報を表示する場合
    > rcxadm lserver show -name /TenantA/test4 
    Name: test4
    ServerType: Virtual
    VMType: VMware
    OSType: Microsoft Windows Server 2008 (32-bit)
    CPUArch: IA
    CPUPerf: 1GHz
    CPUReserve: 0.7GHz
    CPUShare: 1000
    NumOfCPU: 1
    MemorySize: 1GB
    MemoryReserve: 0.7GB
    MemoryShare: 1000
    VmHost: vmhost
    VmGuest: test4-62
    Status: stop
    PowerStatus: off
    Resources: allocated
    NumOfDisk: 1
    Disk[0]: test4-0-disk0
    DiskSize[0]: 4GB
    NumOfNIC: 1
    NIC[0]: vnet1
    NIC[0][IPAddress]: 192.168.1.2
    NIC[0][MACAddress]: 00:50:56:91:09:21
    Redundancy: None
    Positioning: Fixed
    Priority: 128
    ReserveResources: true
    OverCommit: true
    Refreship: true
    
  • L-Serverの仕様を変更する場合
    > rcxadm lserver modify -name web-lserver1 -file web-lserver1.xml 

終了ステータス

以下の終了ステータスが返されます。

0

正常に処理されました。

0以外

エラーが発生しました。