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ServerView Resource Orchestrator V3.4.0 検疫ネットワークへの自動隔離機能 使用手引書
FUJITSU Software

4.4 rcxadm tenant

名前

インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm tenant - テナントの操作

形式

rcxadm tenant list [-name name]
rcxadm tenant show -name name
rcxadm tenant create -file file.xml [-nowait]
rcxadm tenant modify -name name {[-new_name name] [-label label] [-mail mail_address] [-comment comment] [-global pool[,pool[,...]]]} [-nowait]
rcxadm tenant delete -name name [-nowait]
rcxadm tenant move -name name [-to folder] [-nowait]

機能説明

rcxadm tenantは、テナントの管理と操作をするためのコマンドです。

Cloud Editionを使用している場合は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.14 rcxadm tenant」を参照してください。

サブコマンド

list

テナントの一覧を表示します。

以下の情報が表示されます。
  • オプションに-nameを指定しない場合
テナントの情報(-nameを指定しない場合)
項目名 内容
NAME テナント名
LABEL テナントのラベル
  • オプションに-nameを指定した場合
テナントの情報(-nameを指定する場合)
項目名 内容
TYPE リソースフォルダー、リソースプール、または各リソースの種別
NAME リソースフォルダー、リソースプール、または各リソースの名前
LABEL リソースフォルダー、リソースプール、または各リソースのラベル
show

テナントの詳細情報を表示します。

以下の情報が表示されます。

テナントの詳細情報
項目名 内容
NAME テナント名
LABEL テナントのラベル
COMMENT テナントのコメント
GLOBAL POOL グローバルプール名
create

テナントを作成します。

modify

以下のどれかを変更します。1つは必ず指定します。

  • テナントの名前
  • ラベル
  • メールアドレス

  • コメント情報
  • グローバルプールの定義
delete

テナントを削除します。

テナント配下にL-Serverが作成されている場合、テナントの削除でL-Serverが削除されます。

L-Serverの削除については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.6 rcxadm lserver」の注意事項を参照してください。

また、対象のテナントに対するロールだけが設定されている、ユーザーグループとユーザーが削除されます。ディレクトリサービスによるユーザー管理を利用している場合、本製品の管理情報からユーザー情報が削除されます。ディレクトリサービスからユーザーは削除されません。

move

テナントを、指定したリソースフォルダーに移動します。移動先のリソースフォルダーを指定しなかった場合、ホームフォルダーに移動します。

テナント配下には移動できません。

オプション

-file file.xml

file.xmlには、テナントに関する情報を定義したXMLファイルを指定します。

テナントのXML定義は以下のとおりです。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>

<Tenant name ="テナント名" label="ラベル">

<Comment>コメント</Comment>

<MailAddress>メールアドレス</MailAddress>

<UserGroup name="ユーザーグループ名" label="ラベル">

<Comment>コメント</Comment>

<Role name="ロール名">

<Scopes>

<Scope>テナント名</Scope>

</Scopes>

</Role>

</UserGroup>

<User name="ユーザーID" label="ラベル">

<Password>パスワード</Password>

<Comment>コメント</Comment>

<UserGroup>ユーザーグループ名</UserGroup>

</User>

<Pools>

<Pool name="リソースプール名" type="リソースプール種別" label="ラベル">

<Comment>コメント</Comment>

<Priority>優先順位</Priority>

</Pool>

</Pools>

<GlobalPoolLinks>

<GlobalPoolLink>グローバルプール名</GlobalPoolLink>

...

</GlobalPoolLinks>

</Tenant>

テナントのXML指定項目一覧
要素名 説明 取り得る値、または例

テナント名

(Tenant name)

テナントの名前

先頭半角英数字で、半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を指定します。

リソースフォルダー配下に作成する場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。テナント配下には作成できません。

ラベル

(Tenant label)

テナントのラベル

(省略可)

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく32文字以内の文字列を指定します。

コメント

(Comment)

テナントのコメント

(省略可)

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく256文字以内の文字列を指定します。

メールアドレス

(MailAddress)

テナントの管理者のメールアドレス 半角英数字と記号で構成された64文字以内の文字列を指定します。

ユーザーグループ名

(UserGroup name)

テナント内に作成するユーザーグループの名前

作成するユーザーグループ名を指定します。

UserGroupタグを省略した場合、"supervisor"が設定されます。

UserGroupタグ内の要素については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「ユーザーグループ」を参照してください。

ディレクトリサービスの認証の場合もユーザーグループは作成されます。

ユーザーID

(User name)

テナント内に作成するユーザーの名前

作成するユーザーIDを指定します。

Userタグを省略した場合、ユーザーは作成されません。

Userタグ内の要素には、以下を指定できます。

  • ラベル(User label)
  • パスワード(Password)
  • コメント(Comment)
  • ユーザーグループ名(UserGroup name)

ロール名(Role name)とアクセス範囲(Scope)は指定できません。

それぞれの要素の詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.10 ユーザー」を参照してください。

ディレクトリサービスの認証の場合、ディレクトリサービスに登録されているユーザーをマネージャーに登録します。

ディレクトリサービスにユーザーが登録されていない場合、ユーザーとマネージャーは関連付けされません。

リソースプール名

(Pool name)

テナントに作成するリソースプールの名前

テナント内に作成するリソースプール名を指定します。

Poolsタグを省略した場合、テナント内にリソースプールは作成されません。

リソースプール種別

(Pool type)

リソースプールの種別

テナント内に作成されるリソースプール種別を指定します。

以下の種別を指定できます。

  • vm(VMプール)
  • server(サーバプール)
  • storage(ストレージプール)
  • network(ネットワークプール)
  • address(アドレスプール)
  • image(イメージプール)

ラベル

(Pool label)

リソースプールのラベル

(省略可)

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく32文字以内の文字列を指定します。

コメント

(Comment)

リソースプールのコメント

(省略可)

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく256文字以内の文字列を指定します。

優先順位

(Priority)

リソースプールの優先順位

(省略可)

リソースプールの優先順位を1~10の範囲で指定します。

省略した場合、"5"が設定されます。優先順位は、"1"が最も高く、"10"が最も低い順位です。

グローバルプール名

(GlobalPoolLink)

グローバルプールの名前

テナントのグローバルプールに定義するリソースプール名を指定します。

GlobalPoolLinksタグを省略した場合、テナントのグローバルプールは定義されません。

リソースフォルダー配下にあるリソースプールを指定する場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。

注意

create,modifyサブコマンドで指定するメールアドレスは、showコマンドで参照できません。このため、XMLファイルまたはコマンド実行時のオプション設定情報を保持してください。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Tenant name ="TenantFolder" label="TenantFolder Label">
  <Comment>TenantFolder Comment</Comment>
  <MailAddress>TenantAdministratorUser MailAddress</MailAddress>
  <UserGroup name="TenantUserGroup" label="TenantUserGroup Label">
    <Comment>TenantUserGroup Comment</Comment>
    <Role name="administrator">
        <Scopes>
          <Scope>TenantFolder</Scope>
        </Scopes>
    </Role>
  </UserGroup>
  <User name="TenantAdminUser" label="TenantAdministratorUser Label">
    <Password>tenant123</Password>
    <Comment>TenantAdministratorUser Comment</Comment>
    <UserGroup>TenantUserGroup</UserGroup>
  </User>
  <Pools>
    <Pool name="VMHostPool" type="vm" label="VMHostPool Label">
      <Comment>VMHostPool Comment</Comment>
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="ServerPool" type="server" label="ServerPool Label">
      <Comment>ServerPool Comment</Comment>
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="StoragePool" type="storage" label="StoragePool Label">
      <Comment>StoragePool Comment</Comment>
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="NetworkPool" type="network" label="NetworkPool Label">
      <Comment>NetworkPool Comment</Comment>
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="AddressPool" type="address" label="AddressPool label">
      <Comment>AddressPool Comment</Comment>
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="ImagePool" type="image" label="ImagePool label">
      <Comment>ImagePool Comment</Comment>
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
  </Pools>
  <GlobalPoolLinks>
    <GlobalPoolLink>/VMHostPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/ServerPool</GlobalPoolLink>
       ...
  </GlobalPoolLinks>
</Tenant>
-nowait

サブコマンドで指定した操作が完了するのを待たずに、コマンドを復帰させる場合に指定します。

-name name

nameには、操作対象のテナント名を指定します。リソースフォルダー配下に作成したテナントを指定する場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。

-global pool

poolには、テナントのグローバルプールに定義するリソースプール名を指定します。リソースフォルダー配下にあるリソースプールを指定する場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。複数のリソースプールを指定する場合、カンマ(",")で区切って指定します。

-new_name new_name

new_nameには、変更後のテナント名を指定します。

-mail mail_address

mail_addressには、テナントの管理者のメールアドレスを指定します。

-label label

labelには、変更後のラベルを指定します。

-comment comment

commentには、テナントのコメントを指定します。

-to folder

folderには、移動先のリソースフォルダーを指定します。階層化されたリソースフォルダーの場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。また、テナント、およびテナント配下のリソースフォルダーには移動できません。

省略時は、ホームフォルダーへ移動します。

なお、複数のアクセス範囲を指定したユーザーで実行する場合、省略できません。リソースフォルダーを指定してください。

必要な権限・実行環境

権限

OSの管理者

実行環境

管理サーバ

使用例

  • テナント情報の一覧を表示する場合
    > rcxadm tenant list 
    NAME LABEL
    ---- -----
    /Tenant01 - 
    /Tenant02 - 
    > rcxadm tenant list -name Tenant01
    TYPE NAME LABEL
    ---- ---- -----
    Pool AddressPool02 -
    Pool ImagePool02 -
    Pool NetworkPool02 -
    Pool ServerPool02 -
    Pool StoragePool02 -
    Pool VMHostPool02 -
    LServer lserver02 l_server 2
  • テナントの詳細情報を表示する場合
    > rcxadm tenant show -name TenantA 
    name : tenantA
    label : tenant A
    comment : comment_A
    global pool : /VMHostPool
    global pool : /NetworkPool
    global pool : /AddressPool

終了ステータス

以下の終了ステータスが返されます。

0

正常に処理されました。

0以外

エラーが発生しました。