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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.3.0 操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理)
FUJITSU Software

17.10.2 エクスポート操作

ここでは、仮想L-Serverのエクスポート操作について説明します。

VMコンバーターでは、GUIおよび CLIによる仮想L-Serverのエクスポート機能を提供します。

仮想L-Serverのエクスポート機能では、選択した仮想L-Serverを指定されたフォルダーにエクスポートします。

17.10.2.1 VMコンバーターのエクスポートの準備

VMコンバーターのエージェントプログラムのインストール

移行先でのインポートに備え、エクスポートする仮想マシンには、あらかじめVMコンバーターのエージェントプログラムがインストールされている必要があります。

エージェントプログラムのインストーラーは、VMコンバーターのインストールフォルダー配下に格納されています。

VMコンバーターインストールフォルダー\VMConverter\Agent\x86\TransportAgent.msi
VMコンバーターインストールフォルダー\VMConverter\Agent\x64\TransportAgent.msi

エクスポート対象の仮想マシンのOSのビットモードに合わせていずれかのインストーラーを選択し、仮想マシン上で実行してエージェントプログラムをインストールしてください。

注意

エージェントプログラムは、VMコンバーターのバージョンV1.1.0以降に含まれています。
継続してインポートを実施する場合、V1.1.0以降のVMコンバーターを利用してください。

17.10.2.2 VMコンバーターのGUIでのエクスポート操作

VMコンバーターで提供されるGUIにより、対象のL-Serverのエクスポートの開始、およびエクスポート処理(タスク)の進捗状況を取得できます。

  1. スタートメニューより、VMコンバーターを起動すると、エクスポート、インポート、または処理状況の表示のボタンのあるホーム画面が表示されます。

    図17.4 ホーム画面

  2. 移行元と移行先のクラウドを選択します。"- N/A -"は移行先クラウドを特定しない場合に選択します。

    図17.5 クラウドの選択

  3. 移行元クラウドのアカウント情報を入力します。

    図17.6 アカウント情報の入力

  4. アカウントに対応するテナント中の仮想L-Server一覧が表示されるので、移行する仮想L-Serverを選択します。このとき選択できる L-Serverは1つだけです。

    図17.7 仮想L-Serverの選択

  5. 選択した仮想L-Serverが動作するVMホスト情報を入力します。

    図17.8 VMホスト情報の入力

  6. エクスポートされたファイルを格納するフォルダを指定します。なお、このフォルダーには、エクスポートされたファイルとともに、仮想L-Serverのメタ情報ファイルも生成、格納されます。

    図17.9 ファイルの格納先フォルダーの指定

  7. 確認画面が表示されるので、タスクを開始する場合には、[Launch]ボタンをクリックします。この後、1.のホーム画面に戻ります。

    図17.10 確認画面

  8. ホーム画面の[Task Status]ボタンをクリックすると、進捗状況画面が表示されます。表示内容は、60秒間隔で自動的に更新されます。

    図17.11 進捗状況画面


タスクの進捗状況の表示機能で出力される項目と各項目の説明については、以下の表を参照してください。

表17.18 タスクの進捗状況の表示機能で出力される項目と説明

GUIでの項目名

CLIでの項目名

説明

TID

TaskID

タスクID "TASK5桁の数値"

Name

VMName

エクスポート対象の仮想L-Server名

Src.

SourceCloudType

移行元クラウド名

  • エクスポートの場合

    "ROR"

  • インポートの場合

    "N/A"

Dst.

DestinationCloudType

移行先クラウド名

  • エクスポートの場合

    "N/A"

  • インポートの場合

    "ROR"

Operation

処理フェーズ "Export"または"Import"

Status

タスクの状態

Initializing : 初期化中

Running : 実行中

Succeeded : 正常終了

Error : 異常終了

Aborted : 中止

Progress

タスクの進捗割合(%表示)

Start Time

タスクの開始時間(yyyy/MM/dd HH:mm:ss)

End Time

タスクの終了時間(yyyy/MM/dd HH:mm:ss) 終了時までは表示なし

Message

  • Statusが Initializing, Running, Succeededの場合

    • エクスポートの場合

      エクスポートされた、または処理中のファイルの格納フォルダー名

    • インポートの場合

      インポートされた、または処理中の仮想マシン名

  • Statusが Error, Abortedの場合

    エクスポートまたはインポート処理のエラーメッセージ


17.10.2.3 VMコンバーターのCLIでのエクスポート操作

VMコンバーターで提供されるCLIにより、対象のL-Serverのエクスポートの開始、およびエクスポート処理(タスク)の進捗状況を取得できます。

CLIは、Windows PowerShell2.0以降で以下のコマンドレットとして提供されます。


コマンドレットの使用にあたり、Import-Moduleコマンドを実行し、あらかじめモジュールマニフェストファイルをインポートしておく必要があります。

モジュールマニフェストファイルは、インストールフォルダー配下のファイルです。

VMコンバーターのインストールフォルダー\VMConverter\Client\PowerShell\Fujitsu.VMConverterClient.psd1


上記フォルダーに移動し、Import-Moduleコマンドを実行します。

Import-Module .\Fujitsu.VMConverterClient.psd1


コマンドレットの構文を説明します。

移行元のクラウドへのログイン

>Connect-SourceCloud -SourceCloudType String -SourceServer String -SourceServerUserName String -SourceServerPassword String <RETURN>


コマンドレット名

説明

パラメーター

出力
(戻り値)

パラメーター名

必須

説明

Connect-SourceCloud

移行元クラウドにログインします。

SourceCloudType

String

True

移行元となるクラウドの種別を指定します。
"ROR"だけ指定できます。

なし

SourceServer

移行元となるクラウドのサーバ名をFQDN名またはIPアドレスで指定します。

移行元として本製品の管理サーバだけをサポートします。

SourceServerUserName

移行元となるクラウドにログオンするための認証ユーザーIDを指定します。

SourceServerPassword

移行元となるクラウドにログオンするための認証パスワードを指定します。


移行元のクラウドからのログアウト

>Disconnect-SourceCloud -SourceCloudType String <RETURN>


コマンドレット名

説明

パラメーター

出力
(戻り値)

パラメーター名

必須

説明

Disconnect-SourceCloud

移行元クラウドからログアウトします。

SourceCloudType

String

True

移行元となるクラウドの種別を指定します。
"ROR"だけ指定できます。

なし

移行元のクラウドのVM一覧の取得

>Get-VMList -SourceCloudType String <RETURN>


コマンドレット名

説明

パラメーター

出力(戻り値)

パラメーター名

必須

説明

Get-VMList

移行元クラウドのVMの一覧を取得します。

SourceCloudType

String

True

移行元となるクラウドの種別を指定します。
"ROR"だけ指定できます。

Hashtable (VMリスト)

Name: カレントフォルダー名

Value: VM名の列挙(区切り文字は コンマ(","))


エクスポートタスクの開始

>Start-ExportTask -SourceCloudType String [-SourceServer String] -SourceVMName String -SourceServerUserName String] [-SourceServerPassword String] -VMHostUserName String -VMHostPassword String -DestinationCloudType String -OutFolderPath String [-Wait switch] <RETURN>


コマンドレット名

説明

パラメーター

出力
(戻り値)

パラメーター名

必須

説明

Start-ExportTask

エクスポートのタスクを開始します。

SourceCloudType

String

True

移行元となるクラウドの種別を指定します。
"ROR"だけ指定できます。

タスクID (String)

SourceServer

False

ログイン済の場合、指定する必要はありません。

移行元となるクラウドの管理サーバ名をFQDN名またはIPアドレスで指定します。移行元として本製品の管理サーバだけをサポートします。

SourceVMName

True

エクスポートするVM名(移行元のクラウド上でのVM名)

SourceServerUserName

Flase

ログイン済の場合、指定する必要はありません。

移行元のクラウドにログオンするための認証ユーザーIDを指定します。

SourceServerPassword

ログイン済の場合、指定する必要はありません。

移行元のクラウドにログオンするための認証パスワードを指定します。

VMHostUserName

True

エクスポートするVMのVMホストにログオンするための認証ユーザーIDを指定します。

VMHostPassword

エクスポートするVMのVMホストにログオンするためのパスワードを指定します。

DestinationCloudType

移行先のクラウドの種別を指定します。
"N/A"だけ指定できます。

OutFolderPath

エクスポート処理したファイルの格納先フォルダーを指定します。ローカルフォルダーまたは本ツールの実行ユーザーがアクセス可能な共有パスが指定できます。

Wait

Switch

False

エクスポート処理が完了するまで待ちます。
通常はタスクの開始直後に復帰しますが、本オプションを指定することでタスクが完了するまで待ちます。


タスクの処理状況の更新・取得

>Update-ConvertTask [-Show] <RETURN>


コマンドレット名

説明

パラメーター

出力(戻り値)

パラメーター名

必須

説明

Update-ConvertTask

管理中のタスクの実行状況を更新します。

(タスクデータベースの更新)

Show

Switch

False

指定された場合、更新したタスク管理データベースを読み出します。

なし


タスクの進捗状況の表示機能で出力される項目と各項目の説明については、「表17.18 タスクの進捗状況の表示機能で出力される項目と説明」を参照してください。