ここでは、仮想L-Serverのエクスポートおよびインポートの概要について説明します。
外部クラウドサービスなどへVMゲストを移行させるために、仮想L-Serverをエクスポートできます。
また、別環境の本製品、または外部クラウドサービスからエクスポートした仮想マシンの仮想ハードディスクを仮想L-Serverとしてインポートすることができます。
エクスポートおよびインポートできる仮想L-ServerのOS種別は、以下の英語版または日本語版です。
【VMware】
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2008 R2
Windows Server 2008
仮想L-Serverのエクスポートおよびインポートは、以下の環境に管理LANでアクセスできるWindowsマシンにVMコンバーターをインストールして実行します。
エクスポート対象となる仮想L-Serverが存在するVMホスト、あるいはインポートした仮想L-Serverを保存するVMホスト
本製品のマネージャーがインストールされたサーバ
Windowsマシンには、事前にVMホストと本製品のマネージャーのホスト名(FQDN)でアクセスできるように、hostsファイルまたはDNSサーバによる名前解決の設定を行ってください。
VMコンバーターは、以下のWindows OSにインストールできます。
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2008 R2
Windows 8.1
Windows 8
Windows 7
実行条件
エクスポートおよびインポートは、インフラ管理者または兼任管理者が実行できます。
エクスポートは、対象となる仮想L-Serverが停止中のときだけ実行できます。
処理中は、VM管理製品などから仮想L-Serverの操作を行わないでください。
エクスポートおよびインポートの同時実行数は、使用している仮想製品の同時操作の制限、ネットワーク帯域、コンピューターCPUリソースなどに影響されます。2多重までを推奨します。
サポートするVMホスト
以下のVMホストの場合にサポートします。
VMware
注意
VMware vSphere 6.5以降は、未サポートです。
ディスク構成の取り扱い
エクスポートされたファイルの形式は以下をサポートしています。
VMwareの標準の仮想マシンディスクフォーマットであるVMDK形式
複数ディスクを構成する仮想 L-Serverは、複数のファイルにエクスポートされます。
スナップショットを持つ仮想L-Serverは、差分がマージされた状態でエクスポートされます。
RDM(Raw Device Mapping)を使用する仮想L-Serverについては、エクスポートできません。
インポートするファイルの形式は以下をサポートしています。
VMwareの標準の仮想マシンディスクフォーマットであるVMDK形式
システムボリュームのVMDKファイルだけインポートできます。複数のVMDKファイルから構成される仮想マシンは、インポートできません。
注意
仮想L-ServerをVM種別が異なるクラウド環境へエクスポートする場合、以下のような作業が事前または事後に必要になる場合があります。移行先クラウドの注意事項を確認し、移行を実施してください。
仮想L-Server内のVMware Toolsのアンインストール
移行先クラウドが必要とするエージェントやドライバーのインストール
ネットワークの設定
仮想L-ServerをVM種別が異なるクラウド環境からインポートする場合、以下のような作業が事前または事後に必要になる場合があります。移行先クラウドの注意事項を確認し、移行を実施してください。
移行元クラウドが必要とするエージェントやドライバーのアンインストール
仮想L-Server内へのVMware Toolsのインストール
ネットワークの設定
データディスクをインポートする場合は、VM管理製品またはサーバ仮想化ソフトウェアからの操作が必要です。操作手順はVM管理製品のマニュアルを参照してください。
VMコンバーターのセットアッププログラム(SetupVMConverter.exe)は、本製品のマネージャーの以下のフォルダー配下に格納されています。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\opt\FJSVrcxmr\sys\VMConverter
インストールする Windowsマシンの任意のフォルダーにセットアッププログラムを格納し、起動してインストールしてください。
このとき、すでに旧バージョンのVMコンバーターがインストールされている場合は、本バージョンのセットアッププログラムでVMコンバーターがアップグレードされます。このため、旧バージョンのVMコンバーターのアンインストールは不要です。
なお、VMコンバーターを利用するには、あらかじめ次の製品のインストールが必要です。
.NET Framework 3.5
.NET Framework 4
VC++ (Visual Studio 2012) ランタイム (x86)
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=30679 |
これらの製品が正しくインストールされていない場合、VMコンバーターの起動時にこれらの製品に関連するエラーメッセージが表示されます。
PowerShellの実行ポリシーをRemoteSignedに変更してください。管理者権限でPowerShellのコンソールを起動し、下記を実行します。
>Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned <RETURN> |
実行ポリシーの変更後は、管理者権限で起動したPowerShellのコンソールは必要ありません。
VMコンバーターのアンインストールについては、コントロールパネルの[プログラムと機能]より実行できます。
VMコンバーターのアンインストールでは、VMコンバーターの再インストール時に使用できるようエクスポートを管理している情報は削除されません。削除したい場合は、以下のフォルダーとその配下のファイルを削除してください。
%LOCALAPPDATA%\Fujitsu\Resource Orchestrator\VMConverter