ここでは、ストレージプールにストレージリソースを登録する方法について説明します。
ストレージリソースの種別によって登録方法が異なります。
物理L-Serverの場合
仮想ストレージリソース
「仮想ストレージリソースと物理L-Server用のディスクリソース」を参照してください。
ディスクリソース
「仮想ストレージリソースと物理L-Server用のディスクリソース」を参照してください。
iSCSIブート用ディスク
iSCSIブート用ディスクは、iSCSIブートの操作コマンド(rcxadm iscsictl)を実行して登録します。
rcxadm iscsictlコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.10 rcxadm iscsictl」を参照してください。
ストレージプールへのiSCSI用のブートディスクの登録は、iSCSI用のブートディスクに対応する物理ストレージ装置リソースの割当て方式(シン・プロビジョニングまたはシック・プロビジョニング)に合わせることをお勧めします。
なお、ストレージプールのストレージリソースの割当て方式にはかかわりません。
注意
すでに登録済みのiSCSIブート情報が指定された場合、登録済みの情報はそのまま継続します。
登録内容を変更する場合、unregisterサブコマンドで削除後、registerサブコマンドで再登録します。
仮想L-Serverの場合
仮想ストレージリソース
「仮想ストレージリソースと物理L-Server用のディスクリソース」を参照してください。
Solaris11のzfsのルートプールに対応する仮想ストレージリソースは、ストレージプールに登録しないでください。
【Solarisゾーン(Solaris10)】
仮想ストレージリソースの登録は必要ありません。
ディスクリソース【KVM】【Solarisゾーン(Solaris10)】【OVM for SPARC】
VMホスト(Solarisゾーンの場合は、大域ゾーン)が認識しているデバイスをディスクリソースとして登録します。
サーバ管理製品で管理されていないVMホストを利用する場合、ディスクリソースを登録する必要はありません。
ディスクリソースの登録は、rcxadm disk registerコマンドを実行します。
仮想L-Serverに対応するVMゲスト(Solarisゾーンの場合は、非大域ゾーン)をマイグレーションする場合は、複数のVMホストから共有されているデバイスを、共有定義されたディスクリソースとして登録してください。
rcxadm diskコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.3 rcxadm disk」を参照してください。
注意
【KVM】【Solarisゾーン(Solaris10)】【OVM for SPARC】
仮想L-Server用のディスクリソースはL-Serverを削除したり、L-Serverからディスクを削減したりするとディスクの内容は削除されずに残ります。
特にグローバルプールに登録されているディスクリソースの場合、不特定の利用者に割り当てられる状態であるため、注意してください。
仮想L-Server用のディスクリソースを使用する場合、ローカルプールで運用し、L-Serverの削除やディスクの削減時に、ディスク内のデータを削除する運用をお勧めします。
以下にディスク内のデータを削除する方法を示します。
L-Serverに接続した状態で、OSからディスクのフォーマットを行う
ストレージの機能でフォーマットを行う(ETERNUSの場合)
LUNを再作成する
【KVM】
事前に作成するディスクリソースについて
事前に作成したディスクリソースは、上記のとおり、ディスクの内容は削除されずに残ります。
仮想ストレージから切り出したディスクリソースは、削除されます。
事前に作成するディスクリソースの内容消去について
システム内のすべてのKVMの仮想L-Serverのディスクの内容消去を実施する場合、定義ファイルstorage.rcxpropのCLEAN_VM_GUEST_DISK_RESOURCEにtrueを指定することでディスクの内容消去を自動化できます。
仮想L-Server毎にディスクの内容消去の有無を選択する場合、定義ファイルstorage.rcxpropのCLEAN_VM_GUEST_DISK_RESOURCEはfalseをした上で、内容消去が必要な仮想L-Serverのディスクについて前述のデータを削除する方法を実施してください。
定義ファイルの詳細については「導入ガイド CE」の「8.6.1 定義ファイルの作成」を参照してください。
1つのVMホストで使用できるディスクリソースは、1つのストレージプールに登録するようにしてください。ディスクリソースが複数のストレージプールに分散していると、L-Serverの作成が失敗する場合があります。
ストレージプールへの仮想L-Server用のディスクリソースの登録は、ディスクリソースに対応する物理ストレージ装置リソースの割当て方式(シン・プロビジョニングまたはシック・プロビジョニング)に合わせることをお勧めします。
なお、ストレージプールのストレージリソースの割当て方式にはかかわりません。
仮想ストレージリソースと物理L-Server用のディスクリソース
以下の手順で、ストレージリソースを登録します。
RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のストレージプールを右クリックし、表示されたメニューで[リソース登録]を選択します。
[リソースの登録]ダイアログが表示されます。
[登録するリソース]で登録するストレージリソースを選択します。
L-Server作成時に、仮想ストレージから指定したサイズのディスクを自動的に作成する場合、[仮想ストレージ]を選択します。
[仮想ストレージ]を選択すると、登録できる仮想ストレージリソースがリソース一覧に表示されます。
[選択]チェックボックスで登録したい仮想ストレージリソースにチェックを入れるか、[全て選択]ボタンをクリックしてリソース一覧に表示されている仮想ストレージリソースをすべて選択します。
注意
EMCストレージは、仮想ストレージリソースを選択できません。
FalconStor NSSが動作するStorage Serverは、仮想ストレージリソースを選択できません。
Solaris11のzfsのルートプールに対応する仮想ストレージリソースは、ストレージプールに登録しないでください。
VSANデータストアに対応する仮想ストレージリソースは、シン・プロビジョニング属性が設定されたストレージプールにだけ登録できます。
VSANデータストアに対応する仮想ストレージリソースから仮想ディスクを切り出す場合、仮想マシンストレージポリシーに定義された方式で仮想ディスクがフォーマットされます。
このため、ストレージプールの属性がシン・プロビジョニングであっても、VSANデータストアに作成される仮想ディスクは、シン・プロビジョニングにならない場合があります。
例
以下の契機で適用される仮想マシンストレージポリシーの[オブジェクトスペースの予約]に100(%)が定義されている場合、VSANデータストアに作成される仮想ディスクはシック・プロビジョニングになります。
- L-Serverの作成
- L-Serverへの仮想ディスクの追加
事前に作成したディスクをL-Serverに使用する場合、[ディスクリソース]を選択します。
以下の項目を検索条件に指定すると、該当する登録できるディスクリソース一覧が表示されます。
事前に作成したディスクが存在する仮想ストレージを選択します。
ディスクリソースのサイズを入力します。
検索するディスクの下限値を、ギガバイトを単位として、小数第一位までの数値で入力します。[最小値]チェックボックスにチェックを入れ、最大値より小さい数値を入力してください。
検索するディスクの上限値を、ギガバイトを単位として、小数第一位までの数値で入力します。[最大値]チェックボックスにチェックを入れ、最小値より大きい数値を入力してください。
なお、ディスクサイズの小数第二位の値によっては、検索結果に表示されない場合があります。検索条件には、余裕をもったサイズを指定してください。
検索するディスクの名前を指定します。
で始まる
名前が指定した文字列で始まるディスクだけを検索する場合に指定します。
を含む
名前に指定した文字列を含むディスクを検索する場合に指定します。
表示されたディスクリソースから、[選択]チェックボックスで登録したいディスクリソースにチェックを入れるか、[全て選択]ボタンをクリックしてリソース一覧に表示されているディスクリソースをすべて選択します。
シン・プロビジョニングまたはストレージ自動階層制御を利用している場合、ストレージプールのシン・プロビジョニング属性の設定有無によって、表示される登録可能なリソースは異なります。
登録できるリソースについては、「設計ガイド CE」の「10.1.1 ストレージの割当て」を参照してください。
[OK]ボタンをクリックします。
ストレージリソースが登録されます。
注意
事前に作成されたLUNと、iSCSIブートのLUNをディスクリソースとして使用した場合、L-Serverを削除したり、L-Serverからディスクを削減したりするとディスクの内容は削除されずに残ります。
特にグローバルプールに登録されているディスクリソースの場合、不特定の利用者に割り当てられる状態であるため、注意してください。
事前に作成されたLUNをディスクリソースとして使用する場合、ローカルプールで運用し、L-Serverの削除やディスクの削減時に、ディスク内のデータを削除する運用をお勧めします。
以下にディスク内のデータを削除する方法を示します。
L-Serverに接続した状態で、OSからディスクのフォーマットを行う
ストレージの機能でフォーマットを行う(ETERNUSの場合)
LUNを再作成する