ここでは、HBA address renameの設定について説明します。
以下の手順でHBA address renameの設定を行います。
ポイント
HBA address renameを使用したI/O仮想化で物理L-Serverを作成する場合、以下の手順は必要ありません。
HBA address rename設定サービスの設定だけ必要です。
HBA address rename設定サービスの設定は、「導入ガイド CE」の「6.1 HBA address rename設定サービスの設定」を参照してください。
HBA address renameではHBAのWWNを管理サーバから指定できます。管理サーバは管理対象サーバの保守、切替え時にこの値を引き継ぐため、従来必要であったストレージ側の構成の再設定が必要ありません。
本機能の設定には、事前に管理対象サーバの登録が必要です。
注意
管理LAN上でServerView Deployment Managerが使用される場合、HBA address renameは使用できません。詳細は、「導入ガイド CE」の「I.2 ServerView Deployment Managerとの共存」を参照してください。
すでにサーバ切替えを設定しているサーバに対して、HBA address renameを設定または変更する場合、以下のどれかの条件が満たされている必要があります。
HBA address renameが設定されている運用サーバ
サーバ切替え方式がHBA address rename方式である予備サーバ
条件が満たされていないサーバの場合、サーバ切替えの設定を解除したあと、設定してください。
1つのシャーシ内のサーバ間で、方式が異なるI/O仮想化を混在できません。
1. ストレージの設定
「設計ガイド CE」の「10.2 ストレージ環境の設定」を参照し、ストレージの設定を行います。
すでに対象サーバからストレージが運用されており、ストレージの設定を変更する場合、サーバの電源を停止させたあと、設定を行います。
2. HBA address renameの設定
RORコンソールのサーバリソースツリーで、対象のサーバ(またはサーバ上の物理OS、VMホスト)を右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[HBA address rename情報]を選択します。
[HBA address rename情報の設定]ダイアログが表示されます。
以下の項目を設定します。
"I/O仮想化オプション"で提供されたWWNN値を指定します。
管理サーバはWWNNの入力値とHBAポート数の入力値からWWPNを自動生成します。
システム構成に応じて、以下を指定します。
シングルパス構成の場合、HBAポート数に"1"を指定します。
詳細は、「図5.4 シングルパス構成の場合」を参照してください。
マルチパス構成の場合、HBAポート数に"2"を指定します。
ただし、OSをインストールする場合、マルチパスドライバ設定前の状態は、"1"を指定します。次に、マルチパスドライバを設定したあと、"2"を指定し再設定します。
詳細は、「図5.5 マルチパス構成の場合」を参照してください。
図5.4 シングルパス構成の場合
図5.5 マルチパス構成の場合
例
サーバが2ポートの場合、以下のように利用します。
"I/O仮想化オプション"で提供されたWWNN値 -> 20:00:00:17:42:51:00:00
指定する値
WWNN値 -> 20:00:00:17:42:51:00:00
搭載HBAポート数: 2
管理サーバからHBAに定義される値(WWPNが自動的に生成されます)
HBA port1とport2のWWNN値 -> 20:00:00:17:42:51:00:00 HBA port1のWWPN値 -> 21:00:00:17:42:51:00:00 HBA port2のWWPN値 -> 22:00:00:17:42:51:00:00
参考
管理対象サーバの起動時に、管理サーバと接続しHBAのWWNの設定が行われます。
注意
HBA address renameでは、HBAのI/Oアドレスの降順にWWNを割り当てるため、HBAに記載されているポート番号順と一致しない場合があります。
詳細は、「設計ガイド CE」の「C.2 HBA address rename設定時のWWNの割当て順序」を参照してください。
サーバを再起動する場合、[サーバを再起動する]チェックボックスにチェックを入れます。
参考
以下の場合、サーバの再起動を選択してください。
本設定後、すぐにOSをインストールする場合
対象サーバにOSインストールCDをセットし、サーバの再起動を選択します。これにより、設定したWWNが有効化され、引き続きOSインストールが開始されます。
すでにOSが起動しているサーバの場合(ストレージの設定を変更した場合)
設定したWWNをサーバ上で有効にするため、[OK]ボタンをクリックし、サーバを起動させます。
上記以外の場合、サーバの再起動は必要ありません。次回起動時から、設定したWWNが有効になります。
[OK]ボタンをクリックします。
参考
OSがインストールされていないサーバの場合、ツリーのリソース名は、物理サーバ名と同じ名前で表示されます。
HBA address rename設定サービスを起動します。
HBA address renameを利用する場合、HBA address rename設定サービスを起動している必要があります。
詳細は、「導入ガイド CE」の「6.1 HBA address rename設定サービスの設定」を参照してください。