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NetCOBOL V12.0 ユーザーズガイド(UNIX分散開発編)
FUJITSU Software

A.3.2 翻訳オプション

各プラットフォーム向けNetCOBOL製品が提供するCOBOLコマンド間で仕様が異なる翻訳オプションについて、そのサポート状況を一覧で示した上で、その違いについて説明します。

サポート状況

表A.9 各OS上のNetCOBOL製品のサポートする翻訳オプション

名前

機能概要

OS毎のサポート状況

Windows 32bit版 NetCOBOL

Solaris 32bit版 NetCOBOL

Linux 32bit版 NetCOBOL

Linux
(Itanium)
64bit版 NetCOBOL

AIMLIB

サブスキーマ定義ファイルの格納フォルダを指定する。

×

×

×

ALPHAL

英小文字を英大文字と同一視するかどうかを指定する。

ASCOMP5

2進項目の解釈方法を指定する。

×

BINARY

2進項目の割り付け領域長をワード単位、バイト単位にするかを指定する。

CHECK

CHECK機能を使用するかどうかを指定する。

CODECHK

実行時のコード系チェックの指定。

×

CONF

新/旧規格の非互換を指摘する診断メッセージを出力するかどうかを指定する。

CONVCHAR

コンパイラが文字コード変換に使用するコード変換ライブラリを指定する。

×(注)

×(注)

×(注)

COPY

ソースプログラムリストへの登録集原文を表示するかどうかを指定する。

COUNT

COUNT機能を使用するかどうかを指定する。

CREATE

オブジェクト生成のために翻訳するか、リポジトリ生成のために翻訳するかを指定する。

CURRENCY

通貨編集用文字を指定する。

DLOAD

プログラム構造を指定する。

DNTB

DISPLAY-OF関数およびNATIONAL-OF関数における後置空白の扱いを指定する。

×(注)

×(注)

×(注)

DUPCHAR

Unicode環境でソースを翻訳する際の全角ハイフン文字の扱いを指定する。

ENCODE

英数字項目および日本語項目のエンコードを指定する。

×(注)

×(注)

×(注)

EQUALS

SORT文での同一キーデータの処理方法を指定する。

FLAG

表示する診断メッセージのレベルを指定する。

FLAGSW

COBOL文法の言語要素に対する指摘メッセージを出力するかどうかを指定する。

FORMEXT

画面帳票定義体ファイルの拡張子を指定する。

×

×

×

FORMLIB

画面帳票定義体ファイルの格納フォルダを指定する。

×

×

×

GEN

ソースプログラムリストにFCOM及びUWAを表示するかどうかを指定する。

×

×

×

INITVALUE

作業場所節でのVALUE句なし項目の扱い。

KANA

カナ文字の文字コードの扱いを指定する。

×

LALIGN

連絡節データ宣言の扱いを指定する。

×

×

LANGLVL

ANSI COBOL規格の非互換項目をどの規格に従って解釈するかを指定する。

LIB

登録集ファイルの格納フォルダを指定する。

×

×

×

LIBEXT

登録集ファイルの拡張子を指定する。

×

×

×

LINECOUNT

翻訳リストの1ページあたりの行数を指定する。

LINESIZE

翻訳リストの1行あたりの文字数を指定する。

LIST

目的プログラムリストの出力を出力するかどうかを指定する。

MAIN

主プログラム/副プログラムの違いを指定する。

MAP

データマップリスト、プログラム制御情報リストおよびセクションサイズリストを出力するかどうかを指定する。

×

MESSAGE

オプション情報リスト、翻訳単位統計情報リストを出力するかどうかを指定する。

MODE

ACCEPT文の動作の指定を指定する。

NAME

翻訳単位ごとにオブジェクトファイルを生成するかを指定する。

NCW

日本語利用者語の文字集合を指定する。

NSP

Unicodeの日本語項目に対する空白の扱いを指定する。

×(注)

×(注)

×(注)

NSPCOMP

日本語空白の比較方法を指定する。

NUMBER

行番号としてソースプログラムの一連番号領域の値を使用するかどうかを指定する。

OBJECT

目的プログラムを出力するかどうかを指定する。

OPTIMIZE

広域最適化を行うかどうかを指定する。

PRINT

各種翻訳リストの出力を出力するかどうかとその出力先を指定する。

×

×

×

QUOTE/APOST

表意定数QUOTEの扱いを指定する。

RCS

実行時コード系を指定する。

×

×

REP

リポジトリファイルの入出力先フォルダを指定する。

×

×

×

REPIN

リポジトリファイルの入力元フォルダを指定する。

×

×

×

RSV

使用する予約語セットを指定する。

SAI

ソース解析情報ファイルを出力するかどうかを指定する。

SCS

COBOLソースファイルおよび登録集ファイルのコード系を指定する。

×

×

×

SDS

符号付き10進項目の符号整形を実施するかどうかを指定する。

SHREXT

マルチスレッドプログラムにおける外部属性に関する扱いを指定する。

SMSIZE

PowerSORTが使用するメモリ容量を指定する。

SOURCE

ソースプログラムリストを出力するかどうかを指定する。

SQLGRP

SQLのホスト変数定義の拡張仕様を使用するかどうかを指定する。

×

×

SRF

正書法の種類を指定する。

SSIN

ACCEPT文のデータの入力先を指定する。

SSOUT

DISPLAY文のデータの出力先を指定する。

STD1

英数字の文字の大小順序の比較方法を指定する。

TAB

ソース中のタブ文字の扱いを指定する。

TEST

対話型デバッガを使用するかどうかを指定する。

×

THREAD

マルチスレッドプログラムの作成を指定する。

TRACE

TRACE機能を使用するかどうかを指定する。

TRUNC

桁落とし処理を実施するかどうかを指定する。

XREF

相互参照リストを出力するかどうかを指定する。

ZWB

符号付き外部10進項目と英数字項目の比較方法を指定する。

注: NetCOBOL V11以降で使用可能な翻訳オプションです。サポート状況は使用する製品のバージョンにより異なります。


各プラットフォーム向けNetCOBOL製品に含まれるCOBOLコマンド間で仕様が異なる翻訳オプション(“表A.9 各OS上のNetCOBOL製品のサポートする翻訳オプション”中ではオレンジ色の網かけで表示)は主に次の3つの種類に分類できます。

それぞれについて、以降で詳細を説明します。

Windows版NetCOBOL製品に固有の翻訳オプション

Windows版NetCOBOL製品に固有の翻訳オプションは、更に次の3つに分類されます。

Windows版 NetCOBOL固有の機能に関するオプション
  • MAIN

    Windows版NetCOBOL製品では、作成するプログラムの形態を次のどちらかから選択可能です。

    • Windowsプログラム:MAIN(WINMAIN)

      ACCEPT文、DISPLAY文の入出力先にCOBOLが作成したコンソールウィンドウを、実行時エラーメッセージの出力先にメッセージボックスを使用するプログラム。

    • コンソールプログラム:MAIN(MAIN)

      ACCEPT文、DISPLAY文および実行時エラーメッセージの入出力先としてシステムのコンソール(コマンドプロンプトウィンドウ)を使用するプログラム。

    UNIX系システムのNetCOBOL製品によって作成できるプログラムは、常にコンソールプログラムになります。

  • SCS

    Windows版NetCOBOL製品では、ソースファイルのコード系を次のどちらかから選択可能です。

    • シフトJIS:SCS(SJIS)

    • UTF-8:SCS(UTF8)

    UNIX系システムのNetCOBOL製品では、ロケールと同じコード系のソースファイルのみ指定可能です。

OSIV分散開発向けのオプション

Windows版NetCOBOL製品は、OSIV系システムのCOBOL85向けのプログラムの分散開発をサポートしています。この際に使用するオプションとして、次のものがあります。

  • AIMLIB

  • GEN

  • FLAGSW(GSW/GSS)

オプションファイル中で指定のみ有効となる翻訳オプション

翻訳オプションの指定を格納したファイルをオプションファイルと呼びます。NetCOBOLのコンパイラは翻訳時にこのオプションファイルを受け取って(-iオプションに続けて指定する)、オプションファイルの指定に従って、翻訳処理を行うことができます。

Window版 NetCOBOL製品のコンパイラは、翻訳時の資源や出力ファイルに関するオプションを、オプションファイルから受け取ることができますが、UNIX系システムのNetCOBOL製品のコンパイラは、環境変数や翻訳コマンドのコマンドラインオプションとして受け取る必要があります。以下に、その対応関係を示します。

表A.10 Windows版 NetCOBOLのオプションファイル中でのみ有効な翻訳オプションと代替方法

名前

代替方法

備考

コマンド行オプション

環境変数

FORMEXT

SMD_SUFFIX

FORMLIB

-m フォルダ名

FORMLIB

LIB

-I フォルダ名

COB_COBCOPY

LIBEXT

COBLIB_SUFFIX

OBJECT

-do フォルダ名

オブジェクトファイルの出力の有無の指定はUNIX系システムのNetCOBOL製品でも有効

PRINT

-dp フォルダ名

REP

-dr フォルダ名

REPIN

-R フォルダ名

COB_REPIN

SAI

-ds フォルダ名

ソース解析情報ファイルの出力の有無の指定はUNIX系システムのNetCOBOL製品でも有効

UNIX系システムのNetCOBOL製品に固有の翻訳オプション

特定の機能に依存する翻訳オプション

翻訳オプションのデフォルト値

稀に、すべてのNetCOBOL製品でサポートされているが、そのデフォルト値が異なるという翻訳オプションがあります。以下にその一覧を示します。

表A.12 NetCOBOL製品間でデフォルト値の異なる翻訳オプション

No

オプションの選択形式

製品毎のデフォルト値

Windows 32bit版 NetCOBOL

Solaris 32bit版 NetCOBOL

Linux 32bit版 NetCOBOL

Linux(Itanium) 64bit版 NetCOBOL

1

{OPTIMIZE  |  NOOPTIMIZE}

NOOPTIMIZE

OPTIMIZE

OPTIMIZE

OPTIMIZE

2

DUPCHAR( { STD | EXT } )

EXT

STD

STD

STD