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Interstage List Creator V10.5.0 アプリケーション作成ガイド
FUJITSU Software

6.4.3 FormsFileクラス

帳票の出力時に使用する帳票と入力データを保持するクラスです。

      fujitsu.listcreator.FormBase
        ∟ fujitsu.listcreator.FormsFile

public class FormsFile : FormBase

6.4.3.1 フィールドの概要

FormsFileクラスのGrpOutプロパティで指定するフィールドを以下に示します。

表6.6 FormsFileクラスのGrpOutプロパティで指定するフィールド

定数

説明

GRPOUT_NOGRP

マルチフォーム出力しません。

GRPOUT_GRP

マルチフォーム出力します。

FormsFileクラスのGrpDelimitModeプロパティで指定するフィールドを以下に示します。

表6.7 FormsFileクラスのGrpDelimitModeプロパティで指定するフィールド

定数

説明

DELIMIT_ANY

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「バーティカルバー(|)」「シャープ(#)」「アスタリスク(*)」「任意」のいずれかの場合

  • 入力データ形式が「CSV 形式」、区切り文字が「カンマ(,)」の場合

DELIMIT_SPACE

入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「1個以上の空白」の場合に指定します。

DELIMIT_TAB

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「タブ」の場合

  • 入力データ形式が「CSV 形式」、区切り文字が「タブ」の場合

DELIMIT_FIXED

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字なし」の場合に指定します。

DELIMIT_FIXEDDELIMIT

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字あり」の場合に指定します。

DELIMIT_XML

入力データ形式が「XML形式」の場合に指定します。

インタフェース fujitsu.listcreator.FormBase から継承した文字コードを意味するフィールドについては、以下を参照してください。
⇒“6.4.1.1 フィールドの概要

6.4.3.2 コンストラクタの概要

FormsFileクラスのコンストラクタを以下に示します。

表6.8 FormsFileクラスのコンストラクタ

コンストラクタの概要

FormsFile(string assets)(*1)

帳票格納ディレクトリを指定して、帳票と入力データのセットを保持するFormsFileを作成します。

*1:
ファイル名、ファイルの格納先の指定に関する注意事項については、以下を参照してください。

⇒“3.8 ユーザアプリケーションの開発・実行に関する留意事項

6.4.3.3 プロパティの概要

FormsFileクラスのプロパティを以下に示します。

表6.9 FormsFileクラスのプロパティ

プロパティの分類

プロパティ名(プロパティの設定内容)

データ型

ユーザ資源情報に関するプロパティ

ScriptFile(帳票名)(*1)

string

DataFile(データファイル名)(*1) (*2)

string

XmlDataRoot(データルートの親要素のパス)

string

DataCode(入力データの文字コード指定)

int

マルチフォーム出力/組合せフォーム出力用ユーザ資源情報に関するプロパティ

GrpOut(マルチフォーム出力指定)(*1)

int

GrpDelimitMode(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字種別)(*1)

int

GrpDelimit(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字)

string

GrpBytes(マルチフォーム用帳票名データフィールド長)

int

LcForm(マルチフォーム出力/組合せフォーム出力時の帳票名)(*1)

string

CbForm(組合せフォーム出力指定)(*1)

bool

CbFile(組合せフォーム定義ファイル名)(*2)

string

*1:
以下に、1つの帳票を出力する場合、マルチフォーム出力する場合、または組合せフォーム出力する場合の必須プロパティの違いを示します。

‐1つの帳票を出力する場合
    ScriptFileプロパティ

‐マルチフォーム出力する場合
    DataFileプロパティ
    GrpOutプロパティ
    GrpDelimitModeプロパティ
    LcFormプロパティ

‐組合せフォーム出力する場合
    DataFileプロパティ
    GrpDelimitModeプロパティ
    LcFormプロパティ
    CbFormプロパティ
ただし、スタンドアロン型で帳票出力する場合、またはコネクタ連携時に帳票を転送しない場合、LcFormプロパティを指定する必要はありません。

*2:
ファイル名、ファイルの格納先の指定に関する注意事項については、以下を参照してください。

⇒“3.8 ユーザアプリケーションの開発・実行に関する留意事項

6.4.3.4 コンストラクタの詳細

public
FormsFile(string assets)
throws PrintException
用途

帳票格納ディレクトリを指定して、帳票と入力データのセットを保持するFormsFileを作成します。

パラメータ
assets:

帳票格納ディレクトリをフルパスで指定します。

帳票格納ディレクトリは、アプリケーションサーバの帳票格納ディレクトリを指定してください。

例外

PrintException

注意

6.4.3.5 プロパティの詳細

6.4.3.5.1 ユーザ資源情報に関するプロパティ
ScriptFile(帳票名)

帳票名を指定します。

1つの帳票を出力する場合(マルチフォーム出力、または組合せフォーム出力をしない場合)は、このプロパティを必ず指定してください。


DataFile(データファイル名)

List Creatorの入力データのファイル名を259バイト以内のフルパスで指定します。

マルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティを指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbFormプロパティを指定した場合)は、このプロパティを必ず指定してください。

コネクタ連携時に、1つの帳票を出力する場合(ScriptFileプロパティを指定した場合)に省略すると、データファイルは転送されず、帳票出力サーバ上の帳票格納ディレクトリ配下の帳票名と同名のデータファイル(「帳票名.dat」)が指定されたものとして動作します。


XmlDataRoot(データルートの親要素のパス)

入力データ形式が「XML形式」で、XMLルートとデータルートが異なる場合に、XMLデータ中のデータルートの親要素のパスを指定します。

データルートの親要素のパスは、「スラッシュ(/)」を始点にデータルートの親要素までの要素名を「スラッシュ(/)」で区切って指定します。それ以外の形式は指定できません。

XMLデータ中のこのプロパティで指定したパス直下にデータルートが複数存在する場合は、すべてのデータルートを検索します。

このプロパティの呼び出しを省略すると、以下の優先順序でXMLデータからデータルートを検索します。

  1. XMLルートとデータルートが同じ名前の場合、XMLルートをデータルートとみなします。

  2. XMLルートとデータルートが異なる場合、XMLルート直下の子要素の中からデータルートを検索します。


DataCode(入力データの文字コード指定)

入力データの文字コードを指定します。

CODE_SJIS:

Shift-JIS

CODE_UCS2LE:

UNICODE(UTF16リトルエンディアン)

CODE_UCS2BE:

UNICODE(UTF16ビッグエンディアン)

CODE_UTF8:

UNICODE(UTF8)

CODE_UTF32LE:

UNICODE(UTF32 リトルエンディアン)

CODE_UTF32BE:

UNICODE(UTF32 ビッグエンディアン)

このプロパティの呼び出しを省略すると、以下の文字コード系になります。

  • ローカル帳票出力する場合

    環境設定画面の[全般]タブで指定した文字コードが有効になります。

  • コネクタ連携機能を使用する場合

    必ずShift-JISの文字コード系になります。

注意

  • 入力データ形式が「XML形式」の場合は、このプロパティの指定は無効になります。

  • 入力データ形式が「XML形式」の場合は、XMLファイル中のXML宣言で文字コード系を指定します。XMLファイル中のXML宣言を省略した場合、またはXML宣言で文字コード系の指定を省略した場合は、UNICODE(UTF8)とみなします。

  • Unicodeの文字が定義されている帳票定義情報を使用する場合、UNICODEのいずれかを指定してください。

  • 英語環境(英語ロケール)で帳票出力する場合は、UNICODEのいずれかを指定してください。


6.4.3.5.2 マルチフォーム出力/組合せフォーム出力用ユーザ資源情報に関するプロパティ
GrpOut(マルチフォーム出力指定)

マルチフォーム出力するかどうかを指定します。

GRPOUT_NOGRP:

マルチフォーム出力しません(1つの帳票を出力します)。

GRPOUT_GRP:

マルチフォーム出力します。

マルチフォーム出力する場合は、入力データから帳票名を取り出すための区切り文字の種別をGrpDelimitModeプロパティで指定してください。また、必要に応じて、実際に使用する区切り文字をGrpDelimitプロパティで、データファイル中の帳票名データのフィールド長をGrpBytesプロパティで指定してください。

このプロパティの呼び出しを省略すると、「GRPOUT_NOGRP」が指定されたものとして動作します。

ポイント

  • OWFファイル生成時にマルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)は、必ずLcFormプロパティで帳票名を指定してください。

  • コネクタ連携時にマルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)は、LcFormプロパティで(マルチフォームで使用する)帳票名を指定して帳票を転送するか、PrintPropertiesクラスのSendResourceプロパティで「RESOURCE_NOSEND」を指定して(マルチフォームで使用する帳票を転送しないで)帳票出力サーバに配置した帳票の帳票格納ディレクトリを指定(PrintPropertiesクラスのRemoteDirectoryプロパティを指定)してください。


GrpDelimitMode(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字種別)

入力データから帳票名を取り出すための区切り文字の種別を指定します。

マルチフォーム出力する場合(GrpOut プロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbFormプロパティに「true」を指定した場合)は、このプロパティを必ず指定してください。

区切り文字の種別は、データ定義画面の[環境定義]タブで指定した入力データ形式と区切り文字にしたがって指定します。

DELIMIT_ANY:

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「バーティカルバー(|)」「シャープ(#)」「アスタリスク(*)」「任意」のいずれかの場合

  • 入力データ形式が「CSV形式」、区切り文字が「カンマ(,)」の場合

DELIMIT_SPACE:

入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「1個以上の空白」の場合に指定します。

DELIMIT_TAB:

以下の場合に指定します。

  • 入力データ形式が「可変長」、区切り文字が「タブ」の場合

  • 入力データ形式が「CSV形式」、区切り文字が「タブ」の場合

DELIMIT_FIXED:

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字なし」の場合に指定します。

DELIMIT_FIXEDDELIMIT:

入力データ形式が「固定長」、区切り文字が「区切り文字あり」の場合に指定します。

DELIMIT_XML:

入力データ形式が「XML形式」の場合に指定します。

任意の区切り文字を使用する場合(このプロパティに「DELIMIT_ANY」を指定した場合)は、実際に使用する区切り文字をGrpDelimitプロパティで指定してください。

入力データ形式が「固定長」の場合(このプロパティに「DELIMIT_FIXED」または「DELIMIT_FIXEDDELIMIT」を指定した場合)は、帳票名データのフィールド長を
GrpBytesプロパティで必ず指定してください。


GrpDelimit(マルチフォーム/組合せフォーム用帳票名データ区切り文字)

マルチフォーム出力する場合(GrpOut プロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbFormプロパティに「true」を指定した場合)で、任意の区切り文字を使用する場合(GrpDelimitModeプロパティに「DELIMIT_ANY」を指定した場合)に、実際に使用する区切り文字を指定します。区切り文字は、データ定義画面の[環境定義]タブで指定した入力データ形式と区切り文字にしたがって指定します。

このプロパティの呼び出しを省略すると、「バーティカルバー(|)」が指定されたものとして動作します。

注意

  • 組合せフォーム出力する場合、「コロン(:)」は指定しないでください

ポイント

  • 入力データの文字コードがUnicodeの場合、文字コードが0x007F/0x7F以下の文字を指定してください。


GrpBytes(マルチフォーム用帳票名データフィールド長)

マルチフォーム出力する場合(GrpOutプロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)に、データファイル中の帳票名データのフィールド長を指定します。

入力データ形式が「固定長」の場合(GrpDelimitModeプロパティに「DELIMIT_FIXED」または「DELIMIT_FIXEDDELIMIT」を指定した場合)は、このプロパティを必ず指定してください。区切り文字ありの場合は、区切り文字を含まない長さを指定してください。


LcForm(マルチフォーム出力/組合せフォーム出力時の帳票名)

マルチフォーム出力する場合(GrpOut プロパティに「GRPOUT_GRP」を指定した場合)、または組合せフォーム出力する場合(CbFormプロパティに「true」を指定した場合)に、使用する帳票名を指定します。

コネクタ連携時にマルチフォーム出力/組合せフォーム出力する場合は、このプロパティで帳票名を指定するか、帳票出力サーバに配置した帳票の帳票格納ディレクトリを指定(PrintPropertiesクラスのRemoteDirectoryプロパティを指定)してください。

複数の帳票名を、「セミコロン(;)」で区切って指定します。

注意

  • このプロパティは、コネクタ連携時およびOWFファイル生成時のみ有効になります。

  • OWFファイル生成時にマルチフォーム出力/組合せフォーム出力する場合は、必ずこのプロパティで帳票名を指定してください。

  • コネクタ連携時にマルチフォーム出力/組合せフォーム出力する場合は、このプロパティで帳票名を指定して帳票を転送するか、PrintPropertiesクラスのSendResourceプロパティで「RESOURCE_NOSEND」を指定して(マルチフォーム/組合せフォームで使用する帳票を転送しないで)帳票出力サーバに配置した帳票の帳票格納ディレクトリを指定(PrintPropertiesクラスのRemoteDirectoryプロパティを指定)してください。


CbForm(組合せフォーム出力指定)

組合せフォーム出力するかどうかを指定します。

false:

組合せフォーム出力しません。

true:

組合せフォーム出力します。

組合せフォーム出力する場合は、GrpDelimitModeプロパティ、およびGrpDelimitプロパティで帳票名データ区切り文字を指定してください。

このプロパティの呼び出しを省略すると、組合せフォーム出力は行われません。

ポイント

  • OWFファイル生成時に組合せフォーム出力する場合は、必ずLcFormプロパティで帳票名を指定してください。

  • コネクタ連携時に組合せフォーム出力する場合は、LcFormプロパティで(組合せフォームで使用する)帳票名を指定して帳票を転送するか、PrintPropertiesクラスのSendResourceプロパティで「RESOURCE_NOSEND」を指定して(組合せフォームで使用する帳票を転送しないで)帳票出力サーバに配置した帳票の帳票格納ディレクトリを指定(PrintPropertiesクラスのRemoteDirectoryプロパティを指定)してください。


CbFile(組合せフォーム定義ファイル名)

組合せフォーム定義ファイル名をフルパスで指定します。

組合せフォーム定義ファイルとは、組み合わせて出力する帳票定義情報と、帳票定義情報の重なり順などが定義されたファイルです。

このプロパティの呼び出しを省略すると、帳票格納ディレクトリ配下の組合せフォーム定義ファイル(Lccbform.ini)が有効になります。

注意

  • 組合せフォーム定義ファイルの文字コード系については、オンラインマニュアル“帳票設計編”を参照してください。

  • コネクタ連携時に、アプリケーションサーバから組合せフォーム定義ファイルを転送した場合、組合せフォーム定義ファイルは、このプロパティとLcFileプロパティの両方で指定してください。その場合、このプロパティには、ファイル名のみ指定してください。

6.4.3.6 注意事項