SEの環境からEEのフォルダの共有運用、または、クラスタシステムでの運用を行う環境に移行する場合の移行手順を説明します。
注意
移行先がSolaris 11の場合は、フォルダの共有運用はできません。
フォルダの共有運用を行う環境への移行手順とクラスタシステムでの運用を行う環境への移行手順は、基本的に同じです。
移行手順を、以下の構成でフォルダの共有運用を行う場合を例に説明します。
移行対象のList WorksサーバをList Worksサーバ(a)とします。
追加するList WorksサーバをList Worksサーバ(b)とします。
移行手順を以下に説明します。
(1) List Worksサーバ(a)の作業
List Worksサーバ(a)の環境をシステム全体でバックアップします。システム全体のバックアップは、Solarisシステムの機能を使用してバックアップします。
バックアップについては、“Solarisシステムのマニュアル”を参照してください。 |
List Works SEをアンインストールします。
List Worksサーバ(a)にList Works EEをインストールするまえに、Interstage Application Serverの準備をします。
本バージョンのList Works EEと連携可能なInterstage Application Serverを確認し、運用に合わせてInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップをします。
Interstage Application Serverの準備ができたら、List Works EEをインストールします。
本バージョンのList Works EEと連携可能なInterstage Application Serverのバージョンなど、バージョン決定に必要な情報や、製品に同梱しているInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップについては、“インストールガイド”を参照してください。 List Works のインストールについては、“3.2 必要なソフトウェアのインストール”および“インストールガイド”を参照してください。 また、Interstage Application Serverの移行時の注意については、“リリース情報”を参照してください。 |
システムディレクトリの作成、保管データベースの環境設定やリスト管理サーバの環境設定を実施します。
リスト管理サーバの環境設定では、サーバ動作環境ファイルへ、保管データベースに関する情報とJavaに関する情報を必ず指定します。また、サーバ動作環境ファイルに指定するディレクトリパス名をフォルダの共有運用、またはクラスタ運用向けに設定します。
フォルダの共有運用、またはクラスタ運用向けのサーバ動作環境ファイルの設定については、“3.6 サーバ動作環境ファイルの設定”を参照してください。 |
SEの環境でWeb連携機能を使用していた場合は、再度、Web連携の環境設定を実施します。Web連携の画面やプロパティをカスタマイズしていた場合は、バックアップしたJSPファイル、環境設定ファイル、Webアプリケーション環境定義ファイルをもとに、ファイルを編集します。
保管データベースの環境設定、リスト管理サーバやWeb連携などのList Worksの環境設定については、“第3章 List Worksサーバの環境構築 <Solaris版の場合>”を参照してください。 また、旧バージョンでWeb連携機能を使用していた場合、Web連携の環境設定に関する注意事項を“8.5 移行時のWeb連携機能に関する注意事項”に掲載していますので、合わせて参照してください。 |
注意
リスト管理サーバの環境設定では、サーバ動作環境設定ファイルのDB-HOSTNAMEに保管データベースの存在するホスト名を指定します。DB-PORTには、保管データベース作成時に指定したポート番号を指定します。
移行元サーバ上の以下の資源をファイル転送ソフトなどで共有ディスクに転送します。
移行前の状態を保持するため、転送した資源に対して、移行元と同じアクセス権を設定します。移行先サーバに登録されていないユーザがある場合は、ユーザ登録をします。
なお、旧バージョンでオーバレイ世代管理を行っていない場合は、オーバレイ世代管理情報は必要ありません。旧バージョンでディレクトリサービス連携を行っていない場合は、フォルダアクセス権管理ファイルは必要ありません。
移行対象の資源 | 移行元 | 移行先 |
---|---|---|
保管フォルダ/帳票データ(関連ファイルを含む) | リストナビから各最上位の保管フォルダのプロパティを選択し、【詳細】タブの「フォルダの場所」に示されるフォルダ配下すべて | 共有ディスク上の任意のディレクトリ |
オーバレイ/帳票項目/FCB | 旧バージョンの動作環境に設定した下記キーワードのディレクトリ配下すべて KOL1 KOL5 KOL6 OVDFLD FCB | 共有ディスク上の任意のディレクトリ(動作環境の対応するキーワードにディレクトリを記述します) |
オーバレイ世代管理情報 | 旧バージョンの動作環境に設定した下記キーワードのディレクトリ/lvovlmng配下すべて CTRL-OVL | 共有ディスク上の任意のディレクトリ(動作環境の対応するキーワードにディレクトリを記述します) |
フォルダアクセス権管理ファイル | 旧バージョン List Worksのシステムディレクトリ/lvaclinf | List Worksのシステムディレクトリ/lvaclinf |
移行ツールの実行のため、List Worksサービスが動作中の場合は、List Worksサービスを停止する必要があります。
lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを停止します。
lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。 |
移行先サーバ上で、移行情報ファイルに保管フォルダの情報を設定して移行ツールを実行します。
移行ツールの概要や実行手順については、“8.3.5 移行ツールの説明”を参照してください。 |
注意
移行先の保管フォルダは、共有ディスク上を指定します。
lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを起動します。
lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。 |
リストナビを起動して、List Worksサーバ(a)に接続し、保管フォルダが参照できることを確認します。参照できなかった場合は、移行手順を見直してください。
List Worksサーバ(a)上のオーバレイが不要の場合は、削除します。
(2) List Worksサーバ(b)の作業
追加するサーバ(List Worksサーバ(b))にList Works EEをインストールするまえに、Interstage Application Serverのインストールおよびセットアップをします。
Interstage Application Serverの準備ができたら、List Works EEをインストールします。
製品に同梱しているInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップについては、“インストールガイド”を参照してください。 List Works のインストールについては、“3.2 必要なソフトウェアのインストール”および“インストールガイド”を参照してください。 |
サーバ動作環境ファイルへの情報設定を実施します。保管データベースに関する情報とJavaに関する情報は必ず指定します。また、サーバ動作環境ファイルに指定するディレクトリパス名をフォルダの共有運用、またはクラスタ運用向けに設定します。
フォルダの共有運用、またはクラスタ運用向けのサーバ動作環境ファイルの設定については、“3.6 サーバ動作環境ファイルの設定”を参照してください。 |
Web連携機能を使用する場合は、Web連携の環境設定を実施します。
lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを起動します。
lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。 |
リストナビを起動して、List Worksサーバ(b)に接続し、保管フォルダが参照できることを確認します。参照できなかった場合は、移行手順を見直してください。
List Worksサーバ(b)に、受信フォルダ、印刷フォルダ、ファイリングフォルダを作成します。受信フォルダの振り分け先を共有ディスク上の保管フォルダに設定します。
各フォルダの作成については、“3.9 リスト管理サーバの各フォルダ作成”を参照してください。 |