ここでは、Linuxマネージャーのインストールについて説明します。
ここでは、インストールする前に、準備と確認が必要な事項について説明します。
アンインストール後の作業
本製品をアンインストールした環境に、本製品をインストールする場合は、アンインストール後の作業が必要です。
「20.1.5 アンインストール後の作業」を参照してください。
ここでは、ソフトウェアの準備と確認について説明します。
本製品をインストールする前に準備と確認が必要な項目について説明します。
管理サーバが正しく動作するためには、ホスト名(FQDN)の設定が必要です。256文字以内のホスト名をhostsファイルに記述してください。hostsファイルには、管理サーバのIPアドレスに対して、ホスト名(FQDN)、コンピュータ名の順番で設定してください。
/etc/hosts |
注意
hostsファイル設定時には以下に注意してください。
"127.0.0.1"にホスト名(FQDN)およびコンピュータ名を設定しないでください。
"localhost"がIPv4形式(127.0.0.1)で設定されていることを確認してください。
なお、IPv6形式は設定しないでください。
例
IPアドレスが"10.10.10.10"、ホスト名(FQDN)が"remote1.example.com"、コンピュータ名が"remote1"である管理サーバを設定した場合
10.10.10.10 remote1.example.com remote1 |
管理クライアントについても、管理サーバにホスト名(FQDN)でアクセスできるようにhostsファイル、またはDNSサーバによる名前解決の設定を行ってください。
システム時刻の確認
管理サーバと管理対象サーバのシステム時刻は、同じ時刻に設定してください。
時刻が異なる場合、RORコンソールの[稼動状況]タブで正しい値を確認できません。
排他ソフトウェアの確認
本製品をインストールする前に、対象システムに「設計ガイド CE」の「2.4.2.5 排他ソフトウェア」に記載されているソフトウェア、および本製品のマネージャーがインストールされていないか確認してください。
以下の手順で、排他ソフトウェアがインストールされていないか確認します。
「設計ガイド CE」の「2.4.2.5 排他ソフトウェア」に記載されているソフトウェア、および本製品のマネージャーを示す情報が表示されていないか確認します。
以下のコマンドを実行して、本製品のマネージャーがインストールされているか確認してください。
# rpm -q FJSVrcvmr <RETURN> |
排他ソフトウェアの名前が表示された場合、各ソフトウェアのマニュアルに記載されているアンインストール手順に従って、事前にアンインストールしてください。
本製品の旧バージョンのマネージャーがインストールされている場合、アップグレードできます。「F.2 マネージャー」を参照してください。
本製品の同じバージョンのマネージャーがインストールされていて、再インストールする場合、「20.1 マネージャーのアンインストール」を参照してアンインストールしたあと、インストールしてください。
注意
排他ソフトウェアをアンインストールする場合、ほかのシステム運用管理者がそのソフトウェアをインストールしていることがあるため、削除しても問題ないことを事前に確認してください。
Red Hat Enterprise Linux 5以降の標準の設定では、DVD-ROMを自動マウントする際に、DVD-ROM上のプログラムを実行できないように設定されています。自動マウントの設定を解除して、手動でマウントするか、DVD-ROMの内容をハードディスク上にコピーしてからインストールを開始してください。
DVD-ROMの内容をコピーした場合、本書の手順の中で"DVD-ROMマウントポイント"になっている箇所を、コピーしたディレクトリに読み替えてください。
必須ソフトウェアの準備と確認
本製品をインストールする前に、下記の作業を行ってください。
さらに、「設計ガイド CE」の「2.4.2.4 必須ソフトウェア」に記載されているServerView Operations Managerなどのソフトウェアが、システムにインストールされているか確認してください。インストールされていない場合、事前にインストールしてください。
Microsoft LAN Managerモジュール
本製品をインストールする前に、Microsoft LAN Managerモジュールを以下のFTPサイトから入手してください。
なお、Microsoft LAN ManagerモジュールはCPUアーキテクチャー(x86, x64)に関係なく利用できます。
URL: ftp://ftp.microsoft.com/bussys/clients/msclient/dsk3-1.exe |
入手したモジュールを、CPUアーキテクチャー(x86)のWindows上で、事前にExpandコマンドにより展開しておく必要があります。展開方法については、以下の例を参照してください。
例
c:\tempにdsk3-1.exeを配置した場合
>cd /d c:\temp <RETURN> |
フォルダー名やファイル名はWindowsの8.3形式(注)にしてください。
なお、展開したMicrosoft LAN Managerモジュールはマネージャーのインストール後は必要ありません。
注) ファイル名部分が最大で8文字、拡張子部分が最大で3文字とする規則です。
展開が完了した以下のモジュールを、インストールするシステムの/tmpに配置してください。
PROTMAN.DOS
PROTMAN.EXE
NETBIND.COM
ServerView Deployment Managerをインストールしてある環境に本製品をインストールする場合、Microsoft LAN Managerモジュールを入手する必要はありません。
ServerView Operations Managerの設定
管理対象サーバのコンソール画面を起動するために、リモートマネジメントコントローラーのアカウントをServerView Operations Managerに登録してください。
設定方法については、ServerView Operations Managerのマニュアルを参照してください。
SNMPトラップデーモンの設定
本製品が正しく動作するために、net-snmpパッケージのインストールと共に、/etc/snmp/snmptrapd.confファイルに以下の設定を追記してください。ファイルが存在しない場合、ファイルを作成したあと、以下の設定を追記してください。
disableAuthorization yes |
なお、snmptrapdを自動起動するよう設定する必要があります。
DHCPサーバの導入
管理サーバと異なるサブネットに属する管理対象サーバを管理する場合、Linux標準のDHCPサーバを導入する必要があります。
利用する機能によっては、ルータの設定が必要です。詳細は、「設計ガイド CE」の「9.2.4.2 管理LANの設定情報」を参照してください。
管理サーバと異なるサブネットに属する管理対象サーバを登録する場合、事前に管理LANサブネットの登録が必要です。
詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.11 管理LANサブネットの登録」を参照してください。
以下の手順で、DHCPサーバを導入します。
dhcpパッケージをインストールします。
以下のコマンドを実行し、DHCPサーバのサービス(dhcpd)の起動設定を変更します。
# chkconfig dhcpd off <RETURN> |
以下のコマンドを実行し、DHCPサーバのサービス(dhcpd)を停止します。
# /etc/init.d/dhcpd stop <RETURN> |
ETERNUS SF Storage Cruiser
ESCを利用する場合、事前にファイバーチャネルスイッチの設定を行ってください。
BMC BladeLogic Server Automationサービスの停止【Solarisゾーン】【OVM for SPARC】
以下のコマンドを実行して、BladeLogic Server Automationのサービスを停止してください。
# /etc/init.d/blappserv stop <RETURN> |
必須パッチの確認
本製品をインストールする前に、システムに「設計ガイド CE」の「2.4.2.2 必須パッチ」のマネージャーの必須パッチが適用されているか確認してください。
必須パッチが適用されていない場合、事前に必須パッチを適用してください。
必須パッケージの確認
本製品をインストールする前に、システムに「設計ガイド CE」の「2.4.2.3 必須パッケージ」のマネージャーの必須パッケージ【Linuxマネージャー】が適用されているか確認してください。
必須パッケージがインストールされていない場合、事前に必須パッケージをインストールしてください。
ユーザーアカウントの確認
本製品は自動で以下のユーザーアカウントを作成します。
以下のOSユーザーアカウントを利用しているアプリケーションが存在する場合は、アプリケーションに影響がないことを確認したあと、OSユーザーアカウントを削除してください。
rcxdb(データベース接続用)
swrbadbuser(プロセス管理用のデータベースサービス起動用)
rcxctdbchg(メータリング用のデータベースサービス起動用)
rcxctdbdsb(ダッシュボード(プール状況)用のデータベースサービス起動用)
シングルサインオンの準備と確認
本製品をインストールする前に、ServerView Operations Managerをインストールします。
このとき、ディレクトリサービスの設定をします。
また、証明書の準備と、ディレクトリサービスへの管理者ユーザー(特権ユーザー)の登録が必要です。
詳細は、「設計ガイド CE」の「第12章 シングルサインオンの導入と決定」を参照してください。
言語設定について
本製品では、サポート言語に合わせたプログラムをインストールするため、インストール後に言語設定(ロケール)の変更はできません。
このため、事前に運用に合わせて、言語設定(ロケール)を日本語または英語に設定してください。
言語設定(ロケール)の確認方法の例は以下のとおりです。
例
デスクトップ画面から、[システム]-[管理]-[言語]を選択します。
システムパラメーターのチューニング(管理サーバ)【Linuxマネージャー】
インストール前に、管理サーバのシステムパラメーターのチューニングする必要があります。チューニングが必要なシステムパラメーターとその値については、以下の表を参照してください。
ポイント
パラメーターの"種別"により、以下のように設定してください。
種別が最大の場合
すでに設定されている値(初期値または以前の設定値)が表の値以上の場合は変更不要です。表の値より小さい場合は、表の値に変更してください。
種別が加算の場合
すでに設定されている値(初期値または以前の設定値)に表の値を加算してください。加算する前にシステム上限値を確認し、加算した値がシステム上限値を超える場合は、システム上限値を設定してください。
詳細については、Linuxのマニュアルなどを参照してください。
共有メモリ
パラメーター | 説明 | 値 | 種別 |
---|---|---|---|
shmmax | 共有メモリの最大セグメントサイズ | 2684354560 | 最大 |
shmall | 使用可能な共有メモリの総数 | 655360 | 最大 |
shmmni | 共有メモリセグメントの最大数 | 113 | 加算 |
セマフォ
セマフォの設定値は、各パラメーター値を以下の形式で指定します。
kernel.sem = para1 para2 para3 para4
パラメーター | 説明 | 値 | 種別 |
---|---|---|---|
para1 | セマフォ識別子あたりの最大セマフォ数 | 512 | 最大 |
para2 | システム全体のセマフォ数 | 14862 | 加算 |
para3 | セマフォコールあたりの最大演算子数 | 50 | 最大 |
para4 | システム全体のセマフォ演算子数 | 2208 | 加算 |
メッセージキュー
パラメーター | 説明 | 値 | 種別 |
---|---|---|---|
msgmax | メッセージの最大サイズ | 16384 | 最大 |
msgmnb | 1つのメッセージキューに保持できるメッセージの最大値 | 114432 | 最大 |
msgmni | メッセージキューIDの最大値 | 1578 | 加算 |
〔チューニング作業手順〕
以下の手順でチューニング作業を実施します。
以下のコマンドを使用して、現在システムに設定されている該当するパラメーターの設定値を確認します。
# /sbin/sysctl -a
例
# /sbin/sysctl -a ・・・ (省略) ・・・ kernel.sem = 250 32000 32 128 kernel.msgmnb = 65536 kernel.msgmni = 16 kernel.msgmax = 65536 kernel.shmmni = 4096 kernel.shmall = 4294967296 kernel.shmmax = 68719476736 ・・・ (省略) ・・・
上記の表を参照し、現在の設定値と比較をして、パラメーターごとに最大、加算の種別を考慮して、適切な設定値を算出します。
/etc/sysctl.confを編集します。以下の例のように編集します。
例
kernel.sem = 512 13325 50 1358 kernel.msgmnb = 114432 kernel.msgmni = 1041 kernel.shmmni = 4154
/etc/sysctl.confへ編集内容が反映されていることを、以下のコマンドで確認します。
# /bin/cat /etc/sysctl.conf
以下のどちらかの方法で、4.の設定を有効にします。
システムをリブートして設定を反映
# /sbin/shutdown -r now
/sbin/sysctl -p を使用して設定を反映
# /sbin/sysctl -p /etc/sysctl.conf (注)
注) このコマンドを使用した場合は、リブートの必要がありません。
以下のコマンドを使用して、設定したパラメーターが反映されていることを確認します。
# /sbin/sysctl -a
例
# /sbin/sysctl -a ・・・ (省略) ・・・ kernel.sem = 512 13325 50 1358 kernel.msgmnb = 114432 kernel.msgmni = 1041 kernel.msgmax = 65536 kernel.shmmni = 4154 kernel.shmall = 4294967296 kernel.shmmax = 68719476736 ・・・ (省略) ・・・
本製品をインストールする前に、インストール時に必要な情報の収集やシステムの状態の確認を行い、インストーラ画面で指定する情報を決定してください。事前準備が必要な情報を以下に示します。
インストールフォルダー
本製品のインストール先ディレクトリは以下です。変更することはできません。
/opt
/etc/opt
/var/opt
/root/InstallShield
インストール先のドライブに必要な空き容量があるか確認してください。
本製品で必要なディスク容量については、「設計ガイド CE」の「2.4.2.6 静的ディスク容量」と「2.4.2.7 動的ディスク容量」を参照してください。
イメージファイル格納フォルダー
イメージファイルの格納先はインストールフォルダー配下です。
格納先フォルダーを配置するドライブに必要な空き容量があるか確認してください。
必要なディスク容量については、「設計ガイド CE」の「2.4.2.7 動的ディスク容量」を参照してください。
イメージファイル格納フォルダーの変更方法については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.9 rcxadm imagemgr」を参照してください。
ポート番号
ポート番号については、「2.1.2.4 使用ポートの確認」を参照してください。
ServerView Operations Managerのシングルサインオンで利用するディレクトリサービスの接続情報
ServerView Operations Managerのシングルサインオンで利用するディレクトリサービスの設定が正しいことを確認します。
以下のどちらかの方法で確認できます。
ServerView Operations Managerにログインする。
以下のマニュアルを参照してください。
ServerView Operations Managerのマニュアル
「FUJITSU Software ServerView Suite ServerView でのユーザ管理」の「LDAP ディレクトリサービスを使用する ServerView ユーザ管理」
ServerView Operations Managerのマニュアル
「FUJITSU Software ServerView Suite ServerView Operations Manager」(取扱説明書)の「ServerView Operations Manager の起動」
ServerView Operations Managerの変更インストールをする。
変更インストール操作をすると、ディレクトリサービス設定内容を確認できます。
以下のマニュアルを参照してください。
ServerView Operations Managerのマニュアル
「FUJITSU Software ServerView Suite ServerView でのユーザ管理」の「LDAP ディレクトリサービスを使用する ServerView ユーザ管理」
ServerView Operations Managerのマニュアル
「FUJITSU Software ServerView Suite ServerView Operations Manager Installation ServerView Operations Manager Software under Linux」の「Operations Managerソフトウェアのインストール」
ServerView Operations Managerのディレクトリサービス設定内容が正しければ、何も変更せずに変更インストールを終了させます。
ServerView Operations Managerのディレクトリサービス設定内容に誤りがあれば、ServerView Operations Managerの変更インストールで修正してください。
ServerView Operations Manager V6.1以降では、ディレクトリサービスとしてOpenDJが同梱されています。
以降の文中で"OpenDS"と表記されている箇所は、適宜"OpenDJ"と読み替えてください。
インストール時のパラメーター
インストール時のパラメーターについて説明します。
項番 | 画面 | 入力項目 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | 特権ユーザーの作成 | ユーザーアカウント名 | 本製品に特権ユーザーとしてログインするためのユーザーアカウント名です。 「2.1.2.2 ソフトウェアの準備と確認」の「シングルサインオンの準備と確認」でディレクトリサービスに登録したユーザーを指定します。 ServerView Operations Managerに同梱されているOpenDSを利用する場合、ServerView Operations Managerの管理者アカウント"Administrator"を指定すると、この管理者アカウントでServerView Operations Managerとシングルサインオン連携できます。 先頭文字を英字とし、半角英数字、アンダースコア("_")、ハイフン("-")およびピリオド(".")で構成された16文字以内の文字列を指定してください。また、大文字と小文字は区別されます。 |
2 | 管理LANの選択 | 管理LANとして使用するネットワーク | 管理LANとして使用するネットワークです。リストから選択できます。 |
3 | ポート番号の設定 | Interstage管理コンソール | Interstage管理コンソールのポート番号です。 初期値: 12000 |
Webサーバ(Interstage HTTP Server) | Webサーバのポート番号です。 初期値: 80 | ||
CORBAサービス | 本製品が使用するCORBAサービスのポート番号です。 初期値: 8002 | ||
4 | 管理サーバの設定 | 管理サーバのFQDN | 本製品が使用する認証サーバのFQDNです。認証サーバのFQDNは、管理サーバのFQDNにしてください。 |
システムのservicesファイルに自動で設定されるポート
本製品をインストールすると、本製品で使用するポート番号がシステムのservicesファイルに自動的に設定されます。
本製品が使用するポート番号がほかのアプリケーションで使用されている場合、インストーラの起動時にポート番号がすでに使用されていることを示すメッセージが表示され、インストールが中断されます。
その場合、本製品が使用する以下のポート番号のエントリーを、ほかと重複しない番号でservicesファイルに記述し、そのあとインストーラを起動してください。
# サービス名 ポート番号/プロトコル名 nfdomain 23455/tcp nfagent 23458/tcp rcxmgr 23460/tcp rcxweb 23461/tcp rcxtask 23462/tcp rcxmongrel1 23463/tcp rcxmongrel2 23464/tcp rcxdb 23465/tcp rcxmongrel3 23466/tcp rcxmongrel4 23467/tcp rcxmongrel5 23468/tcp |
ポートの使用状態の確認
「2.1.2.5 構築条件の確認」で"構築条件チェックツール"を実行すると、ポートの使用状態が確認できます。
"ポートの状態"の結果で"使用されています。"と表示されたポートについて、/etc/servicesを確認し、本製品が使用する用途で当該ポートが使用されることを確認してください。
本製品が使用する以外の用途でポートが使用されている場合、使用ポートを変更してください。
本製品が使用するポートの情報については、「設計ガイド CE」の「付録A ポート一覧」を参照してください。
ポート番号の変更
マネージャーのインストール後にポート番号を変更する場合には、以下を参照してください。
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「6.2 ポート番号の変更」
「運用ガイド CE」の「8.3 管理サーバのポート番号の設定」
その他のポート
以下のポートが使用されていないことを確認してください。
以下のポートが使用されている場合は、当社技術員に連絡してください。
7676
8686
12001
23600
23601
23602
23700
28080
以下の手順で構築条件の確認を行います。
システムにOSの管理者(root)でログインします。
構築条件を確認する管理サーバをマルチユーザーモードで起動し、システムにrootでログインしてください。
本製品の1枚目のDVD-ROMをセットします。
以下のコマンドを実行してDVD-ROMをマウントします。自動マウントデーモン(autofs)によりDVD-ROMの起動マウントを行うと、マウントオプションに"noexec"が設定されているため、インストーラの起動に失敗します。
# mount -t iso9660 -r /dev/hdc DVD-ROMマウントポイント <RETURN> |
以下のインストールコマンドを実行します。
# cd DVD-ROMマウントポイント <RETURN> |
メニューから"Environment setup conditions check tool"を選択し、構築条件ツールを実行します。
確認結果のチェック項目名にエディションが記載されているものは、インストール予定のエディションに該当する場合にチェックしてください。
構築条件の確認が完了すると、確認結果が標準出力されます。
以下の項目がチェック項目として表示されます。
必須ソフトウェア(LAN Managerモジュール)
必須ソフトウェア(ETERNUS SF Storage Cruiser)
ディスク容量(Express/Virtual Edition)
ディスク容量(Cloud Edition)
メモリ容量(Express/Virtual Edition)
メモリ容量(Cloud Edition)
cpu
SNMPサービス
ポートの状態(Express/Virtual Edition)
ポートの状態(Cloud Edition)
確認結果に"注意"または"NG"が含まれていないことを確認します。"注意"または"NG"と判定されたチェック項目が存在する場合、エラーがあった場合、エラーの原因を取り除いてください。対処の詳細は、「2.1.2.1 事前準備」、「設計ガイド CE」の「2.4 ソフトウェア環境」および「2.5 ハードウェア環境」を参照してください。
カレントディレクトリの設定
ディスク入れ替えができなくなるため、カレントディレクトリをDVD-ROM上に設定しないでください。
シングルユーザーモードの場合の設定
シングルユーザーモードの場合、X Window Sytemが起動されていないため、以下のどれかが必要です。
仮想コンソールの切替え([Ctrl] + [Alt] + [Fn]キー操作での切替え)
コマンドのBG化
本製品の使用ポートに対するファイアーウォール設定の無効化
ファイアーウォール設定が有効になっているシステムに本製品をインストールする場合、マネージャー、エージェント、およびクライアント間の通信が問題なく行われるように、使用するポート番号のファイアーウォールを無効に設定してください。
本製品と必須ソフトウェアが使用するポート番号については、「設計ガイド CE」の「付録A ポート一覧」を参照してください。
なお、本製品のインストール時に、servicesファイルを編集してポート番号の変更を行った場合、「設計ガイド CE」の「付録A ポート一覧」に記載されている本製品のデフォルトのポート番号を、インストールの際に変更したポート番号に読み替えてください。
インストール
以下の手順で、マネージャーをインストールします。
システムにOSの管理者(root)でログインします。
本製品をインストールする管理サーバをマルチユーザーモードで起動し、システムにrootでログインしてください。
本製品の1枚目のDVD-ROMをセットし、以下のコマンドを実行してDVD-ROMをマウントします。自動マウントデーモン(autofs)により、DVD-ROMの自動マウントを行うと、マウントオプションに"noexec"が設定されているため、インストーラの起動に失敗します。
DVDのマウントポイントには、DVD-ROMの1枚目から3枚目まで同じ値を設定してください。
# mount -t iso9660 -r /dev/hdc DVD-ROMマウントポイント <RETURN> |
マネージャーのインストールコマンド(RcSetup.shコマンド)を実行します。
# DVD-ROMマウントポイント/RcSetup.sh <RETURN> |
"2. Manager(Cloud Edition) installation"を選択してください。
インストーラの対話指示に従って、インストールします。
「2.1.2.3 必要な情報の収集と確認」の「インストール時のパラメーター」で設計および確認したパラメーターを適宜入力します。
ディスク入れ替えのメッセージが出力されます。
別のターミナル(Gnome端末など)を起動し、コマンドでDVD-ROMを取り出します。
# eject DVD-ROMマウントポイント <RETURN> |
DVD-ROM(2枚目)に入れ替え、automountの完了を待ちます。
DVD-ROMの再マウントを行います。
# umount DVD-ROMマウントポイント <RETURN> |
[Enter]キーを入力してインストールを続行します。
DVD-ROM(3枚目)も手順8.~10.と同じ操作を行い、インストールを続行します。
ポイント
【Solarisゾーン】【OVM for SPARC】
BMC BladeLogic Server Automationが管理サーバにインストールされている場合、および本製品インストール後にBMC BladeLogic Server Automationをインストールする場合は、以下の手順を実施してください。
OSの管理者(root)で以下のコマンドを実行して、Interstage data storeのサービスを停止します。
# /opt/FJSVena/Enabler/server/bin/enablerstop <RETURN> |
OSの管理者(root)で以下のコマンドを実行して、Interstage data storeのサービスを無効化します。
# /sbin/chkconfig --del Enabler <RETURN> |
インストール完了後、マネージャーのセットアップが必要です。詳細は、「2.1.3 セットアップ」を参照してください。
注意
インストール失敗時の対処
インストールに失敗した場合、OSの再起動後にインストールを行ったユーザーでログインし、アンインストール手順に従ってアンインストールしてください。
そのあと、出力されたメッセージの意味や対処方法を参考にして失敗した原因を取り除き、再インストールしてください。
インストール時に内部不整合があると、"The problem occurred while installing it"または"It failed in the installation"というメッセージが表示され、インストールに失敗します。その場合、マネージャーをアンインストール後、再インストールしてください。問題が解決しない場合、当社技術員に連絡してください。
インストール時に使用済みのポートが存在していると"The specified port number Port Number selected for ServerView Resource Orchestrator is already used."というメッセージが表示され、インストールに失敗します。その場合、当社技術員に連絡してください。
インストールが途中で止まった場合は、以下の対処をしてください。
インストールを強制停止します。
アンインストールします。
「20.1 マネージャーのアンインストール」を参照してください。
アンインストール後の作業を必ず実施してください。
再インストールします。
インストール後の注意事項
以下のユーザーが追加されます。なお、本製品をインストールしている状態でこのアカウントを削除しないでください。
アカウント名 | 用途 |
---|---|
rcxdb | 本製品のデータベースサービスに接続するためのOSアカウントとして使用されます。 |
swrbadbuser | プロセス管理用のデータベースサービスを起動するためのOSアカウントとして使用されます。 |
rcxctdbchg | メータリング用のデータベースサービスを起動するためのOSアカウントとして使用されます。 |
インストール後に適用する修正について
本製品をインストールした後、必要に応じて以下の製品に対する修正を適用してください。
Interstage Application Server Enterprise Edition
Interstage Business Process Manager
Interstage Business Process Manager Analytics
Systemwalker Operation Manager Enterprise Edition
Systemwalker Runbook Automation
Systemwalker Service Quality Coordinator