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Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)
FUJITSU Software

8.3.3 メッセージの修正

アプリケーションに記述した業務ロジックの誤りなどにより、業務データにアプリケーションで処理できない値が設定され、以降のアプリケーションが動作しないことが考えられます。

クライアントからデータの再入力が困難な場合、異常処理出口に通知されたメッセージを修正することで、フローを再開することができます。
なお、業務処理実行アプリケーションで異常が発生した場合、以下のどちらかにメッセージが退避されます。

エラーメッセージ退避キューまたはシリアライズファイルに出力されたメッセージを修正する場合の作業の流れを、以下に示します。

8.3.3.1 エラーが発生したメッセージのXMLファイル変換

エラーメッセージ退避キューに退避、またはシリアライズファイルとして出力されたメッセージを、apfwconvfileコマンドにより編集可能なXMLファイルに変換します。apfwconvfileコマンドの実行例を以下に示します。apfwconvfileコマンドの詳細は、“Interstage Business Application Server リファレンス”を参照してください。

apfwconvfile -c APFWQCF -q ErrQueue001 -n FLOW001 -i ID001 -f /tmp/msg

注意

Solaris、Linuxの場合の実行例になります。Windowsの場合はWindows形式のディレクトリパスを指定してください。

8.3.3.2 バックアップ用ファイルの作成

apfwconvfileコマンドで出力したXMLファイルは、メッセージの修正に失敗してメッセージが失われることに配慮し、OSのcpコマンドを使用してバックアップを作成しておいてください。cpコマンドの実行例を以下に示します。

cp /tmp/msg/APFW_FLOW001_050420_190840730.xml /tmp/msg/APFW_FLOW001_050420_190840730_bkup.xml

注意

Solaris、Linuxの場合の実行例になります。Windowsの場合はWindows形式のディレクトリパスを指定してください。

8.3.3.3 メッセージの修正

XMLファイルに変換されたメッセージは、各種エディタまたは利用者が作成したアプリケーションで修正を行います。

メッセージの修正方法

apfwconvfileコマンドの出力結果ファイルに格納されるXMLファイルを修正します。XMLファイルには、業務データの要素名をタグ情報としたXML形式のデータが出力されています。
以下にXMLファイルの出力例とそのタグ情報の説明をします。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<message>
 <flowName>FlowA</flowName>
 <correlationID>ID001</correlationID>
 <errorDestination>ErrQue1</errorDestination>
 <businessDatas>
  <data name="data1">123456</data>
  <data name="data2" exist="true">Flow</data>
  <data name="data3" exist="false" />
  <data name="data4" exist="true">
   <li exist="true">AA</li>
   <li exist="true">BB</li>
   <li exist="false"/>
   <li exist="true">CC</li>
  </data>
  <data name="FlowDefName" exist="true">FlowA</data>
  <data name="correlationID" exist="true">ID001</data>
 </businessDatas>
 <flowInfo>/opt/FJSVibs/var/ser/APFW_flowNameA_001122_112233444.msg</flowInfo>
</message>

タグ情報の説明を以下にします。

message

メッセージファイルのルートの要素です。
本タグは、省略することができません。

flowName

フロー定義名を設定する要素です。
本タグは、省略することができません。

correlationID

コリレーションIDを設定する要素です。
本タグは、省略することができません。

errorDestination

エラーが発生したDestination情報を設定する要素です。
本タグは、省略することができません。

flowInfo

メッセージの制御情報を設定する要素です。
本タグは、省略することができません。

businessDatas

業務データ情報を設定する要素です。
本タグは、省略することができません。

業務データ情報(businessDatasタグ)配下のdataタグが、業務データの要素とその値です。必要に応じて業務データの値を更新してください。

業務データが存在しない場合、exist属性にfalseと設定されます。業務データをセットする場合は、exist属性を削除するか、またはexist属性にtrueと設定してください。また、業務データをNULLに設定するときはexist属性にfalseと設定してください。ただし、exist属性はNULL指定可能な業務データのみ指定が有効となります。

なお、各業務データ型は、以下の通り出力されます。

8.3.3.4 修正したメッセージによるフローの再開

修正したメッセージをもとにフローを再開します。フローを再開する方法の詳細については、“8.3.5 フローの再開”を参照してください。

8.3.3.5 バックアップ用ファイルの削除

メッセージの修正およびフローの再開が正常に完了した場合、バックアップ用に作成したファイルは、OSの削除コマンドを使用して削除してください。削除コマンドの実行例を以下に示します。

rm /tmp/msg/APFW_FLOW001_050420_190840730_bkup.xml

del c:\tmp\msg\APFW_FLOW001_050420_190840730_bkup.xml