注意
本手順ではActive Directoryのグループポリシーのスタートアップスクリプトを使用してクライアント(CT)の展開を行うため、SYSTEMアカウントでクライアント(CT)のインストールを行います。
本手順は新規インストールにだけ対応しています。
本手順は管理者権限で実施してください。
インストールスクリプトには、暗号化していないパスワードを記述しますので、ユーザーの責任で管理してください。
Active Directoryのグループポリシーを使用して、Systemwalker Desktop Keeperのクライアント(CT)を管理対象マシンに導入する方法は以下のとおりです。導入方法の概要は、“1.2.5 クライアント(CT)導入方法を決定する”を参照してください。
インストール設定ファイルの作成
インストールスクリプトの編集
グループポリシーの登録
インストール結果の確認
グループポリシーの解除
インストール設定ファイルを作成します。作成方法は“インストール設定ファイルを作成する”を参照してください。
注意
作成したインストール設定ファイルの名称はデフォルトの「InstConf.ini」として下さい。
インストールスクリプトを、環境に合わせて編集します。
ファイル名
distributeDTKCT.bat
文字コード
文字コードは、Shift JISです。
フォーマット
編集する箇所は以下のとおりです。
set SHARE_DIR=[クライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)を配置する共有フォルダのUNCパス] set SHARE_ID=["SHARE_DIR"に指定したフォルダへアクセスするユーザーID] set SHARE_PW=["SHARE_ID"に指定したユーザーIDのパスワード]
パラメーター
インストールスクリプトに設定する値について説明します。
No. | 環境変数名 | デフォルト値 | 説明 |
---|---|---|---|
1 | SHARE_DIR | なし | クライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)を配置する共有フォルダのUNCパスを指定してください。本環境変数は省略することはできません。 本値は"2.6.4.3 グループポリシーの登録"で使用します。 |
2 | SHARE_ID | なし | "SHARE_DIR"に指定したフォルダへアクセスするユーザーIDを指定してください。 ※書き込み権限のあるユーザーIDを指定してください。 |
3 | SHARE_PW | なし | "SHARE_ID"に指定したユーザーIDのパスワードを指定してください。 |
例
インストールスクリプトを編集した例を示します。
set SHARE_DIR=\\192.168.10.10\share set SHARE_ID=user1@domain.local set SHARE_PW=hogehoge1!
注意
"SHARE_ID"と"SHARE_PW"を省略した場合は、"SHARE_DIR"へはローカルのSYSTEMアカウントでアクセスを行います。
"SHARE_ID"と"SHARE_PW"で設定した値で"SHARE_DIR"への接続に失敗すると、"SHARE_DIR"へはローカルのSYSTEMアカウントでアクセスを行います。
Active Directoryのグループポリシーへの登録方法について説明します。
最初は少数のユーザーに対してグループポリシーを登録し、展開テストを行うことを推奨します。
ドメインコントローラのOSがWindows Server 2003の場合
[スタート]メニューから[管理ツール]-[Active Directory ユーザーとコンピュータ]を選択します。
クライアント(CT)を展開したいコンピュータの存在する[ドメイン名]または[OU]を右クリックし、[プロパティ]を選択します。
[グループ ポリシー]タブの[新規]ボタンを選択し、グループポリシーオブジェクトを作成します。
既に存在するグループポリシーオブジェクトを使用する場合は作成する必要はありません。
使用するグループポリシーオブジェクトを選択し、[編集]を選択します。
[グループポリシーオブジェクトエディタ]画面が表示されますので、[コンピュータの構成]-[Windowsの設定]-[スクリプト(スタートアップ/シャットダウン)]-[スタートアップ]を選択し、[スタートアップのプロパティ]画面を開きます。
[追加]ボタンを選択し、[スクリプト名]に"distributeDTKCT.bat"と入力して[OK]ボタンを選択します。
[ファイルの表示]ボタンを選択して表示されるフォルダに、"distributeDTKCT.bat"をコピーします。
インストール設定ファイルとクライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)をインストールスクリプトの"SHARE_DIR"に指定したフォルダにコピーします。
クライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)はセットアップディスクの「win32\DTKClient」フォルダにあります。
[スタートアップのプロパティ]画面の[OK]ボタンを選択し、設定を有効にします。
グループポリシーが適用されたPCでは起動時にクライアント(CT)が自動的にインストールされます。
注意
クライアント(CT)を展開したPCはインストール完了後にOSの再起動をする必要があります。
ドメインコントローラのOSがWindows Server 2008、Windows Server 2012の場合
[スタート]メニューから[管理ツール]-[グループポリシーの管理]を選択します。
[グループポリシーの管理]画面が表示されますので、[フォレスト:(ドメイン名)]-[ドメイン]-[(ドメイン名)]-[グループポリシーオブジェクト]まで展開します。
クライアント(CT)を展開するコンピュータが存在するグループにグループポリシーオブジェクトを作成します。
既に存在するグループポリシーオブジェクトを使用する場合は作成する必要はありません。
使用するグループポリシーオブジェクトを右クリックし、[編集]を選択します。
[グループポリシー管理エディタ]画面が表示されますので、[コンピュータの構成]-[Windowsの設定]-[スクリプト(スタートアップ/シャットダウン)]-[スタートアップ]を選択し、[スタートアップのプロパティ]画面を開きます。
[追加]ボタンを選択し、[スクリプト名]に"distributeDTKCT.bat"を入力して[OK]ボタンを選択します。
[ファイルの表示]ボタンを選択して表示されるフォルダに、"distributeDTKCT.bat"をコピーします。
インストール設定ファイルとクライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)をインストールスクリプトの"SHARE_DIR"に指定したフォルダにコピーします。
クライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)はセットアップディスクの「win32\DTKClient」フォルダにあります。
[スタートアップのプロパティ]画面の[OK]ボタンを選択し、設定を有効にします。
グループポリシーが適用されたPCでは起動時にクライアント(CT)が自動的にインストールされます。
注意
クライアント(CT)を展開したPCはインストール完了後にOSの再起動をする必要があります。
以下の方法で、展開したクライアント(CT)が正常にインストールされたことを確認できます。
管理コンソールにて、展開したクライアント(CT)がインストールされたPCが表示されているか確認します。
以下のフォルダに、展開したクライアント(CT)のインストール結果のログが出力されます。
フォルダ:
正常終了時:<"SHARE_DIR"に指定したフォルダ>\DTK\log\
異常終了時:<"SHARE_DIR"に指定したフォルダ>\DTK\log\error\
ファイル:年月日時分秒.ミリ秒_コンピューター名.log (例:20140424120000.85_COMPUTER1.log)
正常にインストールされなかった場合は、インストール結果のログに従い対処してください。
以下の方法で、展開したクライアント(CT)が正常にインストールされたことを確認できます。
クライアント(CT)の展開が完了すると、グループポリシーの解除を行います。
ドメインコントローラのOSがWindows Server 2003の場合
[スタート]メニューから[管理ツール]-[Active Directory ユーザーとコンピュータ]を選択します。
クライアント(CT)を展開したコンピュータの存在する[ドメイン名]または[OU]を右クリックし、[プロパティ]を選択します。
クライアント(CT)の展開に使用したグループポリシーオブジェクトを選択し、[編集]を選択します。
[グループポリシーオブジェクトエディタ]画面が表示されますので、[コンピュータの構成]-[Windowsの設定]-[スクリプト(スタートアップ/シャットダウン)]-[スタートアップ]を選択し、[スタートアップのプロパティ]画面を開きます。
"distributeDTKCT.bat"を選択し、[削除]ボタンを選択します。
[ファイルの表示]ボタンを選択して表示されるフォルダから、"distributeDTKCT.bat"を削除します。
インストール設定ファイルとクライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)をインストールスクリプトの"SHARE_DIR"に指定したフォルダから削除します。
[スタートアップのプロパティ]画面の[OK]ボタンを選択し、設定を有効にします。
手順3で選択したグループポリシーオブジェクトを削除します。
他の用途で使用している場合は削除する必要はありません。
ドメインコントローラのOSがWindows Server 2008、Windows Server 2012の場合
[スタート]メニューから[管理ツール]-[グループポリシーの管理]を選択します。
[グループポリシーの管理]画面が表示されますので、[フォレスト:(ドメイン名)]-[ドメイン]-[ドメイン名]-[グループポリシーオブジェクト]まで展開します。
クライアント(CT)を展開したグループのグループポリシーオブジェクトを右クリックし、[編集]を選択します。
[グループポリシー管理エディタ]画面が表示されますので、[コンピュータの構成]-[Windowsの設定]-[スクリプト(スタートアップ/シャットダウン)]-[スタートアップ]を選択し、[スタートアップのプロパティ]画面を開きます。
"distributeDTKCT.bat"を選択し、[削除]ボタンを選択します。
[ファイルの表示]ボタンを選択して表示されるフォルダから、"distributeDTKCT.bat"を削除します。
インストール設定ファイルとクライアント(CT)のインストールコマンド(Setup.exe)をインストールスクリプトの"SHARE_DIR"に指定したフォルダから削除します。
[スタートアップのプロパティ]画面の[OK]ボタンを選択し、設定を有効にします。
手順3で選択したグループポリシーオブジェクトを削除します。
他の用途で使用している場合は削除する必要はありません。