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Interstage List Works V10.4.0 帳票保管活用機能設計・運用ガイド(拡張パッケージ)
FUJITSU Software

12.2 印刷データ内の文字の扱い

帳票出力アプリケーションから出力されたデータがシフトJIS以外の場合には、List WorksでシフトJISに変換します。このとき、シフトJISに対応する文字がない場合には、外字とみなします。

例えば、シフトJISの全角文字にないUnicodeの全角文字は、外字として扱います。

注意

文字コード変換は、Charset Managerの標準コード変換を使用しています。標準コード変換の外字の処理には変換規則があるため、注意してください。

富士通ホスト帳票、NetCOBOL/MeFt帳票、およびList Creator帳票の印刷データ内にある外字を、イメージ(ビットマップ)、または文字コードで扱います。

印刷データ内の外字の扱い方は、以下で設定します。

Windows版の場合

【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【登録】タブの「外字の扱い」

 【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスについては、“ダイアログボックスリファレンス”を参照してください。
Solaris版で富士通ホスト帳票を扱う場合

サーバ動作環境ファイルのFONT-TYPEキーワード

Solaris版/Linux版でList Creator帳票を扱う場合

帳票データ転送アダプタの環境設定ファイルのUDCRasterキーワード

 サーバ動作環境ファイルおよび帳票データ転送アダプタの環境設定ファイルについては、“セットアップガイド”を参照してください。

注意

OS共通の注意事項

帳票出力アプリケーションから出力されたデータがシフトJISの場合は、List Worksで文字コード変換を行わないため、外字は文字コードでのみ扱います。イメージ(ビットマップ)では扱えません。

Solaris版のみの注意事項

リスト管理サーバとアプリケーションサーバが異なる場合に、Solaris/Linux上のNetCOBOLまたはNetCOBOL/MeFtアプリケーションから帳票を出力するときは、外字をイメージ(ビットマップ)では扱えません。文字コードでのみ扱います。

外字の扱い方による処理の結果の違い

外字の扱い方によって、List Worksでの処理の結果に以下の違いがあります。

処理項目

イメージ

文字コード

外字の表示

外字の印刷

○(注1)

外字の検索

×

外字のデータ変換

×(注2)

クリップボードにコピー

×(注2)

○:可能
×:不可

注1:Linux版の場合、未定義文字をリモート印刷すると「・」、「-」または空白文字で出力されます。
注2:「〓」または、空白文字に置き換えられる。


Unicodeで出力された印刷データの文字の扱い <Windows版のみ>

Windows上のアプリケーションからUnicodeで帳票を出力すると、外字は、文字コードの範囲によって、List Worksで文字コード(シフトJIS)またはイメージ(ビットマップ)に変換されます。

変換規則は、以下のとおりです。

注:

外字は、【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの「外字の扱い」に従って、以下のように変換されます。

  • 文字コードとなる範囲

    Unicodeの0xE000~0xE757です。
    これが、シフトJISの0xF040~0xF9FCに対応します。

  • イメージ(ビットマップ)となる範囲

    上記以外の外字


JIS2004の結合文字

JIS2004の結合文字に対応するシフトJISの文字の有無によって、以下のように扱いが異なります。

  • 対応する文字がある場合

    シフトJISの文字に置き換えて、文字コードとして扱われます。

  • 対応する文字がない場合

    • 一般アプリ帳票

      文字化けする可能性があります。

    • Windows上のアプリケーションから帳票を出力した場合(一般アプリ帳票を除く)

      「〓」文字となります。

    • Solaris/Linux上のアプリケーションから帳票を出力した場合

      空白文字となります。


JIS2004で新たに追加された文字

JIS2004の文字のうち、新しく追加された全角文字(第三水準、第四水準から補助漢字JIS X 0212に定義された文字を除いた文字)は、イメージ(ビットマップ)として扱われます。

イメージで扱うには、Charset Managerと連携して、あらかじめ、以下に示すフォントのフォント辞書を準備する必要があります。フォント辞書が、以下に示すフォントではない場合は、「〓」文字となります。

  • MSゴシック(MSゴシック、MSPゴシック(注)、MS UI Gothic(注))

  • MS明朝(MS明朝、MSP明朝(注))

  • メイリオ(注)

注:

一般アプリ帳票のみ使用可能です。
プロポーショナルフォントをサポートしていないList Creator帳票、およびNetCOBOL/MeFt帳票では、使用できません。


イメージとして登録された文字の扱い <Windows版のみ>

以下の場合に、イメージとして登録されたUnicodeの文字(注)を、文字コードで扱うこともできます。

  • Webクライアントでの表示・印刷

    ListPrint.propertiesファイルのenvironment.spool.drawunicodemethodキーワードで設定します。

     ListPrint.propertiesファイルについては、“セットアップガイド”を参照してください。
  • リモート印刷

    【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【帳票】タブで設定します。

    【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスについては、“ダイアログボックスリファレンス”を参照してください。
注:

Unicodeで表される文字のうち、以下の範囲にある文字を指します。

  • UCS-2の範囲で表すことができる文字のうち、シフトJISで表すことができない文字

  • UCS-2の外字領域にある文字

  • JIS2004の文字のうち、新しく追加された全角文字
    (第三水準、第四水準から補助漢字JIS X 0212に定義された文字を除いた文字)


富士通ホスト帳票の印刷データ内の文字の扱い

全角文字の大きさ

List Worksで帳票を表示する際は、富士通ホストで使用されているフォントにできるだけ近いフォント(MSゴシック/MS明朝)を使用していますが、完全に等しいフォントではありません。

1バイトコードの変換

EBCDIC(カナ)、EBCDIC(英小文字)、EBCDIC(ASCII)は、Charset Managerの標準コード変換を使用して、ASCIIに変換されます。これらの1バイト文字は、変換後のList Worksでは、以下のように扱います。

  • 0x40以降の文字以外は、空白に置き換えられます。

  • 0x40より小さいコードは、制御コードであるためスキップして何も出力されません。

また、変換元コード系により、変換元の文字とは異なってList Worksで表示される場合があります。

変換元
コード系

変換前の1バイトコード

X’A1’
(アッパライン)

X’5B’
(\)

X’4A’
(ポンド記号)

X’4F’
(論理和)

X’5A’
(感嘆符)

X’5F’
(¬)

X'6A'
(縦棒)

変換後のList Worksでの表示

EBCDIC
(カナ)

'~'
(X’7E’)


(SJIS X’8192’を半角サイズで表示)


(X’7C’に置き換えて表示)


(X’21’に置き換えて表示)


(SJIS X'81CA'を半角サイズで表示)


(SJISに対応する文字がないため〓と表示)

EBCDIC
(英小文字)

'$'
(X’24’)

EBCDIC
(ASCII)

―:変換元コード系に該当文字なし


JEF拡張文字の出力
外字の扱いとして「文字コード」を選択した場合
Windows版の場合

シフトJISコードに変換後、変換できた文字については文字コードで出力します。JEF拡張漢字サポート(ホスト連携プレミアム)が提供している文字パターンファイル(VSPフォント)内の文字パターンを取り出し、ビットマップ化して出力します。

Solaris版/Linux版の場合

シフトJISコードに変換後、変換できた文字については文字コードで出力します。変換できない文字は、Charset Managerが提供している文字パターンファイル(VSPフォント)内の文字パターンを取り出し、ビットマップ化して出力します。

外字の扱いとして「イメージ」を選択した場合
Windows版の場合

シフトJISコードに変換後、「0xEB3F」を超える文字コードに変換された場合は、JEF拡張漢字サポート(ホスト連携プレミアム)が提供している文字パターンファイル(VSPフォント)内の文字パターンを取り出しビットマップ化して出力します。

Solaris版/Linux版の場合

シフトJISコードに変換後、「0xEB3F」を超える文字コードに変換された場合は、Charset Managerが提供している文字パターンファイル(VSPフォント)内の文字パターンを取り出し、ビットマップ化して出力します。


利用者定義文字の出力
外字の扱いとして「文字コード」を選択した場合
Windows版の場合

シフトJISコードに変換後、変換できた文字については文字コードで出力します。JEF拡張漢字サポート(ホスト連携プレミアム)が提供している文字パターンファイル(VSPフォント)内の文字パターンを取り出し、ビットマップ化して出力します。

Solaris版/Linux版の場合

シフトJISコードに変換後、変換できた文字については文字コードで出力します。変換できない文字は、Charset Managerが提供している文字パターンファイル(VSPフォント)内の文字パターンを取り出し、ビットマップ化して出力します。

外字の扱いとして「イメージ」を選択した場合

外字ファイル内の利用者定義文字を取り出し、ビットマップ化して出力します。利用者定義文字については、事前に富士通ホストから転送し、Charset Managerを用いて登録する必要があります。

注意

JEF拡張文字、利用者定義文字は、32×32のサイズで登録してください。

 JEF拡張文字、利用者定義文字をクライアントで利用するための準備については、“13.3 富士通ホスト帳票の場合”を参照してください。

一般アプリ帳票でのフォントの留意事項<Windows版のみ>