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Interstage List Works V10.4.0 帳票保管活用機能解説書(拡張パッケージ)
FUJITSU Software

4.5 帳票のアクセス権

アクセス権による保護は、クライアントサーバ運用でリスト管理サーバの帳票を扱う場合に有効となります。

保管フォルダ内のList Works帳票に対して、ユーザ/グループ単位、およびEveryoneにアクセス権を設定することができます。帳票に対する各機能は、帳票が格納されている保管フォルダのアクセス権と帳票のアクセス権の両方で許可されている場合に、機能の使用が可能となります。

保管フォルダ配下の帳票に対して、以下の方法でアクセス権を設定することができます。

アクセス権のインポート/エクスポート機能を使用して、アクセス権の設定/変更を一括で行うことも可能です。

 帳票情報、および帳票のアクセス権の設定方法については、“設計・運用ガイド”を参照してください。

注意

  • アクセス権は、管理者だけが設定できます。

  • マイ コンピュータの帳票については、アクセス権を設定することはできません。

参考

基本的に保管フォルダに対してアクセス権を設定してください。特定の帳票に保管フォルダと異なるアクセス権を設定する場合のみ、帳票にアクセス権を設定してください。

アクセス権が設定された帳票数が多い場合、帳票一覧の表示など、性能に影響する可能性があります。

(1) アクセス権の判定方法(各機能の使用可否)

帳票に設定するアクセス権について、アクセス権の判定方法を説明します。アクセス権の判定により、帳票に対する各機能の使用可否が決まります。

帳票に対するアクセス権の判定は、以下の順番で行われます。

  1. ユーザのアクセス権が定義されている場合は、ユーザのアクセス権の指定に従います。

  2. ユーザのアクセス権が定義されていなく、所属するグループのアクセス権が定義されている場合は、グループのアクセス権の指定に従います。

  3. ユーザのアクセス権が定義されていなく、ユーザが複数のグループに所属している場合は、各機能につき、各グループの中で、どれか1つでも許可されていると、機能の使用が可能となります。この場合、Everyoneは1つのグループとして扱われます。

  4. 該当するユーザのアクセス権、およびグループのアクセス権が定義されていない場合は、Everyoneのアクセス権の指定に従います。

  5. Everyoneも含め関連するアクセス権が定義されていない場合は、不許可となります。

ユーザ認証を「ユーザ作成ライブラリによる認証」で運用する場合に、ユーザ定義に業務権限が設定されている場合は、まず、業務権限が評価されます。業務権限で許可されていたら、上記で決定された帳票のアクセス権に従います。


保管フォルダ配下の帳票のアクセス権

保管フォルダに帳票が登録された時、アクセス権は以下のいずれかで設定されます。

アクセス権の判定による機能の使用可否の例

以下のようにアクセス権を設定した場合を例に、アクセス権の判定(機能の使用可否)例を説明します。

ユーザ・グループ状態の関係は、以下のように設定してあるとします。


帳票1に対するアクセス権の判定
  • 帳票1は全権限ありのEveryoneが設定されています。各機能につき、保管フォルダのアクセス権と帳票のアクセス権の両方に許可されている場合に使用可能となるため、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3とも、保管フォルダのアクセス権で使用可否が決まります。


帳票2に対するアクセス権の判定
  • ユーザ1、ユーザ3は、全権限ありのEveryone以外の定義がされていないため、保管フォルダのアクセス権で使用可否が決まります。

  • ユーザ2のアクセス権は、保管フォルダに対しては、表示権・移動権・削除権が使用可能となりますが、帳票2に対しては、表示権のみ許可されています。保管フォルダのアクセス権と帳票のアクセス権の両方が許可されている機能が使用可能となるため、表示権のみ可能となります。


(2) 保管フォルダ配下の帳票に設定されるアクセス権

以下の処理を行った場合に設定される保管フォルダ配下の帳票のアクセス権、および保管フォルダ配下の帳票に設定できるアクセス権の種類について説明します。

なお、設定されたアクセス権を変更する場合は、管理者ツール、またはアクセス権のインポート/エクスポート機能を利用してください。

 管理者ツールおよびアクセス権のインポート/エクスポート機能については、“設計・運用ガイド”を参照してください。
アクセス権を設定する際に、付随してアクセス権を設定する必要のあるものがあります。これらについては、“4.2.1 設定が必要なアクセス権 <Windows版/Solaris版のみ>”を参照してください。

登録した帳票を保管フォルダに振り分けた場合

帳票情報に設定されているアクセス権で登録されます。帳票情報にアクセス権の設定がない場合、Everyoneに対し、すべてのアクセス権が設定されます。


帳票を移動する場合

移動後もアクセス権は変更されません。


帳票を複写する場合
  • Windows版の場合

    Everyoneに、すべてのアクセス権が設定されます。

  • Solaris版/Linux版の場合

    複写後もアクセス権は変更されません。


(3) 保管フォルダの帳票に対するアクセス権の種類

帳票情報、または管理者ツールでは、保管フォルダ内のList Works帳票に対して、ユーザ/グループ単位、およびEveryoneに以下のアクセス権を設定することができます。帳票に対する各機能は、帳票が格納されている保管フォルダのアクセス権と帳票のアクセス権の両方で許可されている場合に、機能の使用が可能となります。

操作

機能

該当クライアント

説明

List Worksクライアント

Webクライアント

リストナビ/Web一覧画面での操作

帳票の移動

保管フォルダの帳票の移動を許可します。「帳票の削除」の権限も必要です。

帳票の複写

保管フォルダの帳票の複写を許可します。「帳票の表示」の権限も必要です。マイ コンピュータの保管フォルダに帳票を複写する場合は、「名前を付けて保存」の権限も必要です。

帳票の削除

保管フォルダの帳票の削除を許可します。

帳票情報の変更

帳票情報の変更を許可します。

ファイリング (注4)

保管フォルダの帳票のファイリングを許可します。「帳票の表示」、「名前を付けて保存」の権限も必要です。グループフォルダの設定で「元の帳票を削除する」がチェックされている場合「帳票の削除」の権限がないと削除されません。

リストビューア/Web帳票画面での操作

帳票への記入

保管フォルダの帳票に対して、記入を許可します。

上書き保存

記入情報の保存を許可します。

名前を付けて保存

マイ コンピュータへの保管フォルダの帳票保存を許可します。「帳票の表示」の権限も必要です。

帳票項目の保存

保管フォルダの帳票に対して帳票項目の保存を許可します。

抜き出し検索範囲の設定

保管フォルダの帳票に対して抜き出し検索範囲の設定を許可します。

オーバレイ位置の設定

保管フォルダの帳票に対してオーバレイ位置の設定を許可します。

クリップボードへコピー

保管フォルダの帳票に対して、クリップボードへのコピーを許可します。

共通の操作

帳票の表示

保管フォルダの帳票の表示・検索を許可します。

帳票一覧の表示

保管フォルダの帳票の一覧表示を許可します。Windows版の場合、「帳票一覧への表示」を有効にするには、【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【セキュリティ】タブの「アクセス権」で、「「帳票一覧への表示」アクセス権を有効にする」をチェックする必要があります。

帳票のローカル印刷

保管フォルダの帳票のローカル印刷を許可します。「帳票の表示」の権限も必要です。

帳票のリモート印刷

○(注1)

保管フォルダの帳票のリモート印刷を許可します。「帳票の表示」の権限も必要です。

メール送信 (注4)

○(注2)

メール送信を許可します。「帳票の表示」の権限も必要です。帳票ファイルをメール送信する場合は、「名前を付けて保存」の権限も必要です。

PDF表示/保存

○(注3)

保管フォルダの帳票のPDF形式での表示/保存を許可します。「帳票の表示」、「名前を付けて保存」の権限も必要です。

PDF変換 (注4)

○(注2)

帳票のPDFへの変換を許可します。「帳票の表示」、「名前を付けて保存」の権限も必要です。

データ変換

データ変換(Text、CSV形式に変換)を許可します。「帳票の表示」の権限も必要です。

○:該当します。
-:該当しません。

注1:

Solaris版の場合、Solaris 11上でのリモート印刷はできません。このため、Solaris 11上では意味をもちません。

注2:

Windows版V7.0L10およびWindows版/Solaris版V8のList Worksクライアントから接続するときの互換用です。V9以降のList Worksクライアントでは意味をもちません。

注3:

WebクライアントからPDF表示/保存を利用する場合、Web連携の環境設定ファイル(ListGateway.properties)の定義名「everyone.keeplist.pdf」に「1」(PDF形式での表示/保存する機能を使用する)を設定しておく必要があります。

 Web連携の環境設定ファイル(ListGateway.properties)による環境設定については、“セットアップガイド”を参照してください。
注4:

Windows版およびSolaris版で使用できます。