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Systemwalker Service Quality Coordinator 導入手引書
FUJITSU Software

7.1.2 UNIX版のアップグレード手順

■実行に必要な権限

システム管理者(スーパーユーザー)権限が必要です。


■本手順を行う前に

Manager/Enterprise Managerの常駐プロセスが起動している場合は、「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。

ポイント

クラスタシステム運用されているManagerをアップグレードする場合は、一度クラスタ運用を解除してください。

クラスタ運用の解除の手順は、「9.4 PRIMECLUSTERクラスタシステム運用でのアンインストール」を参照し、クラスタアンセットアップコマンドの実行まで実施してください。

PRIMECLUSTERで、OracleまたはSymfowareの待機側のメッセージを抑止している場合(トラブルシューティングガイド「PRIMECLUSTERでOracle/Symfowareの待機側のメッセージを抑止する方法」参照)は、作成したスクリプトファイルをあらかじめバックアップし、アップグレードインストール後にリストアしてください。


■手順(V13、V15から移行する場合)

V13およびV15から移行する場合は、以下の手順に沿って実施してください。

  1. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルバックアップ

    /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルをバックアップしておきます。

    注意

    • Manager/Enterprise Managerのデーモンが停止した状態でバックアップを実施してください。

    • ファイルにはPDBが含まれます。データサイズが大きくなるので、バックアップ先の領域サイズに注意してください。


  2. Manager/Enterprise Managerアップグレードインストール

    初回インストールと同様に「3.1.1 Manager/Enterprise Manager【EE】のインストール」に従ってManager/Enterprise Managerのインストールを開始します。

    なお、アップグレードインストールでは自動で以下のことが行われます。

    • デーモンの停止

    • その他定義ファイル(/etc/opt/FJSVssqc/配下)の退避

    • 旧バージョンパッケージのアンインストール

    • 前回の問い合わせ項目での入力情報を引き継いだインストール。

    • 退避してあったその他定義ファイルの書き戻し


  3. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルの書き戻し

    手順1.でバックアップしておいた、/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルを、元のパスに書き戻します。ただし、以下のファイルは除きます。

    • <バックアップディレクトリ>/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat


  4. 上書き対象外の定義ファイルに行われていたユーザー定義の反映

    上書きできないファイルが、/etc/opt/FJSVssqc配下、および/opt/FJSVssqc/bin配下に、以下のファイル名でバックアップされています。

    • "ファイル名VnnLnn.拡張子" または "ファイル名Vnnn.拡張子"

      (VnnLnn,Vnnn部分は、アップグレード前のバージョンレベルです)

    上記、バックアップ対象のファイルは以下になります。以下のファイルに修正を加えた場合は、バックアップファイルを元に、再度、編集作業を行ってください。

    • DSAconfiguration.txt

    • template.dat

    • threshold.sh

    • udataconf.ini


  5. アップグレードインストール後の設定

    アップグレードインストールする環境が以下の条件に該当する場合は、再度設定を実施してください。

    • Managerの二階層運用の場合

      Managerで二階層運用セットアップを再度実施してください。

      参考

      手順の詳細は「6.2.2 Managerでの作業」の「1. Managerの二階層運用セットアップ」を参照してください。

    • クラスタシステム運用の場合

      Manager/Enterprise Managerでクラスタシステム運用のクラスタセットアップおよびリソース登録を再度実施してください。

      参考

      手順の詳細は「3.8 PRIMECLUSTERクラスタシステム運用モデル」を参照してください。

    • V13.4以前からアップグレードして、SAP NetWeaverの性能情報を収集する場合

      SAP NetWeaverの性能情報を収集している環境で、V13.4.0以前からアップグレードインストールを行った場合は、SAP NetWeaver連携の接続パラメーター定義ファイル(sqcGetSAPalertmon.ini)のPASSWORDに定義しているパスワードを暗号化してください。

      参考

      手順の詳細は、使用手引書「接続パラメーター定義ファイル」を参照してください。

    • V13.5以前からアップグレードして、Oracle Database Serverの性能情報を収集する場合

      Oracle Database Serverの性能情報を収集している環境で、V13.5.0以前からアップグレードインストールを行った場合は、Oracle Database Serverの管理設定のための、収集テンプレート(template.dat) - [ORA]セクションのPASSに定義しているパスワードを暗号化してください。

      参考

      手順の詳細は、使用手引書「Oracle Database Serverの管理設定」を参照してください。

    • 性能データベースの格納先の初期値を変更している場合

      性能データベースの格納先の初期値を変更する場合の手順を再度実施してください。

      参考

      手順の詳細は、「6.6.1.1.1 管理データ」を参照してください。


  6. Manager/Enterprise Managerのセットアップ

    ポイント

    Manager/Enterprise Managerで、Agentの機能を使用してManager/Enterprise Manager自身の性能情報を収集したい場合は、Manager/Enterprise Managerのセットアップを実施してください。アップグレード前にManager/Enterprise Manager自身の性能情報を収集していた場合も、改めてセットアップが必要です。Manager/Enterprise ManagerにAgentをインストールする必要はありません。

    A.1 サーバ内リソース情報収集ポリシー作成コマンド」を参照して、sqcRPolicy、およびsqcSetPolicyを実行してください。


  7. Manager/Enterprise Managerのデーモンの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。


  8. アーカイブファイルのリストア

    V13.4以前からアップグレードする場合は、PDBファイルの変換が行われるため、アップグレードインストール前のサマリデータ/モニタデータは参照することができません。ただし、アーカイブファイルとして出力されているデータについては参照することができます。

    V13.4以前からアップグレードする場合で、PDBファイルの変換前にアーカイブファイルとして出力されていたデータを参照する場合は、使用手引書「アーカイブファイル」を参照し、手順1.でバックアップしたアーカイブファイルをリストアしてください。


■手順(V11、V12から移行する場合)

V11およびV12から移行する場合は、以下の手順に沿って実施してください。

注意

アップグレード前のサマリデータは参照できません。

  1. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルバックアップ

    /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルをバックアップしておきます。

    注意

    • Manager/Enterprise Managerのデーモンが停止した状態でバックアップを実施してください。

    • ファイルにはPDBが含まれます。データサイズが大きくなるので、バックアップ先の領域サイズに注意してください。

    • V11、V12からアップグレードする場合は、PDBファイル(/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat)のファイル名を、“pdbold.dat”という名前に変更してからバックアップしてください。


  2. Manager/Enterprise Managerアップグレードインストール

    初回インストールと同様に「3.1.1 Manager/Enterprise Manager【EE】のインストール」に従ってManager/Enterprise Managerのインストールを開始します。

    なお、アップグレードインストールでは自動で以下のことが行われます。

    • デーモンの停止

    • その他定義ファイル(/etc/opt/FJSVssqc/配下)の退避

    • 旧バージョンパッケージのアンインストール

    • 前回の問い合わせ項目での入力情報を引き継いだインストール。

    • 退避してあったその他定義ファイルの書き戻し


  3. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルの書き戻し

    手順1.でバックアップしておいた、/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルを、元のパスに書き戻します。ただし、以下のファイルは除きます。

    • <バックアップディレクトリ>/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat


  4. Manager/Enterprise Managerのデーモンの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。


  5. pdb.datファイルの確認

    以下のディレクトリにpdb.datファイルが存在することを確認します。

    /var/opt/FJSVssqc/PDB/


  6. Manager/Enterprise Managerのデーモンの停止と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照してデーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。


  7. ConvPDBV13コマンドの実行

    /opt/FJSVssqc/bin/ConvPDBV13 -f/etc/opt/FJSVssqc/ConvertV13.opt

    ポイント

    ConvertV13.optファイルに以下のパラメーターを指定します。

    • -o  :古いPDB(V11,V12)ファイルのPATHを指定

    • -n  : V13のPDBファイルのPATHを指定。

    • -s  :SYSTEM SQLのCREATEファイルのPATHを指定

    ■実行例

    下記のオプションにパラメーターを指定する際は、オプションとパラメーターの間に空白を空けないでください。

    #cd /opt/FJSVssqc/bin

    ./ConvPDBV13 -f/etc/opt/FJSVssqc/ConvertV13.opt
    Processing:
      Old PDB: "/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdbold.dat"
      New PDB: "/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb" Extension: ".dat"
      create sql file: "/etc/opt/FJSVssqc/createpdb_data.sql"
    Converting system tables
      Converting table "system"
      Converting table "system_route"
    Converting other tables
      Converting table "compound_data"
      Converting table "ryg_data"
    Converting consolidated tables
      Converting table "consumer_data"
      Converting table "conres_data"
      Converting table "resource_data"
      Converting table "resource_data_wide"
      Converting table "resource_data_vwide"
      Converting table "resource_data_uwide"
      Converting table "resource_data_uuwide"
      Converting table "resource_data_twide"
      Converting table "resource_data_ttwide"
    OK

    注意

    • PDBのコンバートに要する時間は、ディスクのI/O性能に依存します。内蔵ディスク上の5GbyteのPDBをコンバートする場合、約1時間が目安になります。

    • PDBのコンバートが実施された場合、サマリデータとリソースデータ(10分)は、コンバートの対象にはなりませんので、アップグレード後は参照できなくなります。

    • リソースデータ(10分)をコンバートの対象にしたい場合は、ConvertV13.optに以下のオプションを指定してください。ただし、コンパート時間は2~3倍長くなります。

      リソースデータ(10分)を追加する場合 : -i600


  8. sqcPDBupgrade.shコマンドの実行

    /opt/FJSVssqc/bin/sqcPDBupgrade.sh -pdb /var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat

    sqcPDBupgrade.shの実行例を以下に示します。

    #cd /opt/FJSVssqc/bin
    ./sqcPDBupgrade.sh -pdb /var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat
    sqcPDBupgrade succeeded.

    注意

    sqcPDBupgrade.shコマンドによる変換後、旧版のサマリデータ用のPDBファイル(pdb_SUMMARY.dat)は画面から参照することはできません。手動で削除してください。


  9. 上書き対象外の定義ファイルに行われていたユーザー定義の反映

    上書きできないファイルが、/etc/opt/FJSVssqc配下、および/opt/FJSVssqc/bin配下に、以下のファイル名でバックアップされています。

    • "ファイル名VnnLnn.拡張子" または "ファイル名Vnnn.拡張子"

      (VnnLnn,Vnnn部分は、アップグレード前のバージョンレベルです)

    上記、バックアップ対象のファイルは以下になります。手順2.の環境設定情報の引き継ぎ以外で、以下のファイルに修正を加えた場合は、バックアップファイルを元に、再度、編集作業を行ってください。

    • DSAconfiguration.txt

    • template.dat

    • threshold.sh

    • tsconfig.txt


  10. アップグレードインストール後の設定

    アップグレードインストールする環境が以下の条件に該当する場合は、再度設定を実施してください。

    • Managerの二階層運用の場合

      Managerで二階層運用セットアップを再度実施してください。

      参考

      手順の詳細は「6.2.2 Managerでの作業」の「1. Managerの二階層運用セットアップ」を参照してください。

    • Managerの二重化運用の場合

      Agent/Proxy Managerで二重化運用セットアップを再度実施してください。

      参考

      手順の詳細は「3.6.4 Agentでの作業」の「2. Managerの二重化運用Agentセットアップ」、または、「3.6.3 Proxy Managerでの作業」の「2. Managerの二重化運用Proxy Managerセットアップ」を参照してください。

    • インストール後の運用途中にPull/Pushの通信方式を切り替えた場合

      Agent/Proxy ManagerでPull/Pushの通信方式の切り替えを再度実施してください。

      参考

      手順の詳細は「4.4.3 PushからPullへの切り替え」、または、「4.4.4 PullからPushへの切り替え」を参照してください。

    • V13.4以前からアップグレードして、SAP NetWeaverの性能情報を収集する場合

      SAP NetWeaverの性能情報を収集している環境で、V13.4.0以前からアップグレードインストールを行った場合は、SAP NetWeaver連携の接続パラメーター定義ファイル(sqcGetSAPalertmon.ini)のPASSWORDに定義しているパスワードを暗号化してください。

      参考

      手順の詳細は、使用手引書「接続パラメーター定義ファイル」を参照してください。

    • V13.5以前からアップグレードして、Oracle Database Serverの性能情報を収集する場合

      Oracle Database Serverの性能情報を収集している環境で、V13.5.0以前からアップグレードインストールを行った場合は、Oracle Database Serverの管理設定のための、収集テンプレート(template.dat) - [ORA]セクションのPASSに定義しているパスワードを暗号化してください。

      参考

      手順の詳細は、使用手引書「Oracle Database Serverの管理設定」を参照してください。


  11. Manager/Enterprise Managerのセットアップ

    ポイント

    Manager/Enterprise Managerで、Agentの機能を使用してManager/Enterprise Manager自身の性能情報を収集したい場合は、Manager/Enterprise Managerのセットアップを実施してください。アップグレード前にManager/Enterprise Manager自身の性能情報を収集していた場合も、改めてセットアップが必要です。Manager/Enterprise ManagerにAgentをインストールする必要はありません。

    A.1 サーバ内リソース情報収集ポリシー作成コマンド」を参照して、sqcRPolicy、およびsqcSetPolicyを実行してください。


  12. Manager/Enterprise Managerのデーモンの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。