Managerの物理ディスクを、サマリデータ、リソースデータ、およびアーカイブファイルで3つに分けることによって、1つのManagerで管理できるAgentの数を300台程度まで増やすことができます。
サマリデータ、リソースデータを別ディスクに格納する場合は、「6.6.1.1.2 サマリデータおよびリソースデータ」を、アーカイブファイルを別ディスクに格納する場合は「6.6.1.2 アーカイブファイル格納先の変更」を参照してください。
性能データベースは以下の種類のファイルで構成されています。
性能データベースの格納先は、ファイルの種類ごとに変更することができます。変更方法はファイルの種類によって異なります。
ファイル名 | 説明 | 変更方法 |
---|---|---|
pdb.dat | 管理用のデータが格納される単一ファイルです。 通常、別の場所に移動する必要はありません。 | |
pdb_SUMMARY_yyyymmdd.dat | サマリデータが格納されるファイルです。1日ごとに生成され、ファイル名のyyyymmddは、ファイルが作成された日の日付になります。なお、PDBファイルはUTC標準時で切り替わります。 | (旧版からの運用で管理データを移動している場合は「6.6.1.1.1 管理データ」も参照してください。) |
pdb_10MIN_yyyymmdd.dat | リソースデータ(10分)が格納されるファイルです。1日ごとに生成され、ファイル名のyyyymmddは、ファイルが作成された日の日付になります。なお、PDBファイルはUTC標準時で切り替わります。 | |
pdb_1HR_yyyymmdd.dat | リソースデータ(1時間)が格納されるファイルです。1週間ごとに生成され、ファイル名のyyyymmddは、ファイルが作成された週の日曜日の日付になります。なお、PDBファイルはUTC標準時で切り替わります。 | |
pdb_1DAY_yyyymmdd.dat | リソースデータ(1日)が格納されるファイルです。1月ごとに生成され、ファイル名のyyyymmddは、ファイルが作成された月の月初めの日付になります。なお、PDBファイルはUTC標準時で切り替わります。 |
性能データベースの格納先の初期値を変更する場合の手順です。管理データ(pdb.dat)の格納先が性能データベースの格納先の初期値となります。
格納先の初期値を別の場所に移動する場合は、以下の手順を行ってください。
注意
クラスタ運用のためのセットアップを行っている場合(sqcsetupclp/sqcsetupcls(クラスタセットアップコマンド)を実行済みの場合)は、可変ファイル格納ディレクトリは、共用ディスクに移動しています。
参考
性能データベースの格納先の初期値は、通常、別の場所に移動する必要はありません。また、旧版からの運用で移動している場合は、そのままで問題ありません。
サービス/デーモンの停止と確認
性能データベースを移動する際は、Enterprise Manager/Managerのサービス/デーモンが起動している場合は、「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。
PDBファイルの移動
以下のディレクトリ配下に格納されているPDBファイル(pdb.dat、サマリデータ、リソースデータ)を、任意のディレクトリに移動します。
インストール直後はPDBファイルは存在しません。ディレクトリの作成のみ行ってください。
【Windows版】
<可変ファイル格納ディレクトリ>\data\ |
【UNIX版】
/var/opt/FJSVssqc/PDB/ |
注意
移動先のデータベースパスに、マルチバイト文字は使用しないでください。
DSAconfiguration.txtファイルの変更
「管理データ」の設定を変更し性能データベースの格納先の初期値を変更している場合は、以下の定義ファイル内の、データベースパスを変更します。
【Windows版】
<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\DSAconfiguration.txt |
【UNIX版】
/etc/opt/FJSVssqc/DSAconfiguration.txt |
上記定義ファイル内の、以下に赤字で示すデータベースパスを、新しいパスに変更してください。
■定義例
【Windows版】
[DsaPDBWriter] database=D:\SQC\data\pdb.dat [DsaPDBWriter_sum] database=D:\SQC\data\pdb.dat [DsaPDBReader] database=D:\SQC\data\pdb.dat [PDBMANAGE] |
pdbmgr.txtファイルの変更
以下の定義ファイル内の、データベースパスを変更します。
【Windows版】
<インストールディレクトリ>\setup\pdbmgr.txt |
【UNIX版】
/opt/FJSVssqc/setup/pdbmgr.txt |
上記定義ファイル内の、以下に赤字で示すデータベースパスを、新しいパスに変更してください。
■定義例
【Windows版】
[PDBMANAGE] command=pdb_manage.exe -d "D:\SQC\data\pdb.dat" |
サービス/デーモンの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。
性能データベースのサマリデータおよびリソースデータを、初期値の格納先から別の場所に移動する場合は、以下の手順を行ってください。
注意
クラスタ運用のためのセットアップを行っている場合(sqcsetupclp/sqcsetupcls(クラスタセットアップコマンド)を実行済みの場合)は、可変ファイル格納ディレクトリは、共用ディスクに移動しています。
サービス/デーモンの停止と確認
性能データベースを移動する際は、Enterprise Manager/Managerのサービス/デーモンが起動している場合は、「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。
PDBファイルの移動
以下のディレクトリ(「6.6.1.1.1 管理データ」に示す手順によって、性能データベース(管理データ)の格納先が変更されている場合は、管理データの移動先)配下に格納されているPDBファイル(サマリデータおよびリソースデータ)を、任意のディレクトリに移動します。
インストール直後はPDBファイルは存在しません。ディレクトリの作成のみ行ってください。
【Windows版】
<可変ファイル格納ディレクトリ>\data\ |
【UNIX版】
/var/opt/FJSVssqc/PDB/ |
移動するPDBファイルは、以下のファイル名のものです。ファイルの種類ごとに移動先を変えることができます。
サマリデータ用PDBファイルを移動する場合
pdb_SUMMARY_yyyymmdd.dat
リソースデータ(10分)用PDBファイルを移動する場合
pdb_10MIN_yyyymmdd.dat
リソースデータ(1時間)用PDBファイルを移動する場合
pdb_1HR_yyyymmdd.dat
リソースデータ(1日)用PDBファイルを移動する場合
pdb_1DAY_yyyymmdd.dat
注意
PDBファイルの格納先ディレクトリパスに、マルチバイト文字は使用しないでください。
PDBファイルの格納先変更コマンドの実行
移動先のディレクトリ名を指定して、以下のコマンドを実行します。コマンドについての詳細は、リファレンスマニュアル「sqcSetPDBStore(PDBファイルの格納先変更コマンド)」を参照してください。
ポイント
Managerで管理できるAgentの数を300台程度まで増やすために、Managerの物理ディスクを、サマリデータ、リソースデータ、およびアーカイブファイルで3つに分ける運用の場合、sqcSetPDBStore(PDBファイルの格納先変更)コマンドで、サマリデータとリソースデータ(10分/1時間/1日)を別の物理ディスクのディレクトリに指定してください。
■記述形式
【Windows版】
<インストールディレクトリ>\bin\sqcSetPDBStore.bat -M|-m|-h|-d -S directry-name |
【UNIX版】
/opt/FJSVssqc/bin/sqcSetPDBStore.sh -M|-m|-h|-d -S directory-name |
■オプション
サマリデータ用のPDBファイルの操作を行うことを意味します。
リソースデータ(10分)用のPDBファイルの操作を行うことを意味します。
リソースデータ(1時間)用のPDBファイルの操作を行うことを意味します。
リソースデータ(1日)用のPDBファイルの操作を行うことを意味します。
PDBファイルの格納先を、指定したディレクトリパスに変更します。
-M,-m,-h,-dオプションとともに指定して、それぞれのオプションの意味するPDBファイルの格納先を変更します。
指定するディレクトリパス名は絶対パスで指定してください。
サービス/デーモンの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。
ポイント
PDBファイルを初期値(「6.6.1.1.1 管理データ」に示す手順によって、性能データベース(管理データ)の格納先が変更されている場合は、管理データの移動先)の格納先に戻す場合も、上記と同様に以下の手順で行ってください。
サービス/デーモンの停止と確認
PDBファイルの初期値の格納先への移動
PDBファイルの格納先変更コマンドの実行
-Sオプションの代わりに-Rオプションを指定してください。
サービス/デーモンの起動と確認
PDBファイルの格納先は、-M,-m,-h,-dオプションとともに-Vオプションを指定することで確認することができます。
アーカイブファイルを別の場所に移動する場合は、以下の手順を行ってください。
注意
クラスタ運用のためのセットアップを行っている場合(sqcsetupclp/sqcsetupcls(クラスタセットアップコマンド)を実行済みの場合)は、可変ファイル格納ディレクトリは、共用ディスクに移動しています。
サービス/デーモンの停止と確認
性能データベースを移動する際は、Enterprise Manager/Managerのサービス/デーモンが起動している場合は、「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。
アーカイブファイルの移動
【Windows版】
以下のディレクトリ配下に格納されている、BackupPDBinsert_state.dat以外のすべてのファイルを、任意のディレクトリに移動します。
インストール直後はアーカイブファイルは存在しません。ディレクトリの作成のみ行ってください。
<可変ファイル格納ディレクトリ>\spool\BackupPDBinsert\ |
注意
BackupPDBinsert_state.datは移動しないでください。
【UNIX版】
以下のディレクトリ配下のファイルすべてを、任意のディレクトリに移動します。
インストール直後はアーカイブファイルは存在しません。ディレクトリの作成のみ行ってください。
/var/opt/FJSVssqc/BackupPDBinsert/ |
注意
移動先のアーカイブファイル格納パスに、マルチバイト文字は使用しないでください。
DSAconfiguration.txtファイルの変更
【Windows版】
<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\DSAconfiguration.txt |
【UNIX版】
/etc/opt/FJSVssqc/DSAconfiguration.txt |
上記定義ファイル内の、[BackupPDBinsert]セクションのout_dirパラメーターの内容を、新しいパスに変更してください。変更箇所を以下に赤字で示します。
■変更箇所
[BackupPDBinsert] execute_style=on path=dsa_file.exe ~中略~ # dsa_file specific parameters out_dir=%WORKING_DIRECTORY\BackupPDBinsert out_file=pdbinsert_%c_%n.txt check_interval=60 operation=CYCLE cycle_num=3 new_file_interval=86400 new_file_start=0 |
■定義例
【Windows版】
[BackupPDBinsert] execute_style=on path=dsa_file.exe ~中略~ # dsa_file specific parameters out_dir=D:\BackupPDBinsert out_file=pdbinsert_%c_%n.txt check_interval=60 operation=CYCLE cycle_num=3 new_file_interval=86400 new_file_start=0 |
サービス/デーモンの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。